「自分のこと」として 「選択」をとらえる ――「文理選択」をきっかけにして―― 芝中学・高等学校 石塚健大 Takehiro Ishizuka 江口一哉 Kazuya Eguchi 山本純子 Junko Yamamoto 学校の概要 ■学校法人 芝学園 芝中学・高等学校 ●東京都港区 中高一貫男子校 ●1学年 約280名(40人 7学級) ◆生徒の特徴 ●ほぼ全員が大学進学をめざす ●まじめでおとなしい生徒が比較的に多い ●定期考査の点数に対する関心が高い →授業の内容が「表面的な術語」として すなわち暗記事項としてのみとらえられる危険性 「倫理」授業概要 ◆「倫理」は高校1年全クラス必修(2単位) 3名で担当 授業概要は全クラス共通 ◆1学期 「自然」に関する思想 ●ギリシャ古代の自然哲学 ●プラトン・アリストテレスの形而上学 ●近代思想(ベーコン・デカルトなど)●科学の発展と生命操作 ◆2学期 「人間」に関する思想 ●人間の尊厳とは(ピコ・デラ・ミランドラ・カント・サルトル) ●死を考える(ハイデガー・キリスト教・イスラーム・仏教) ◆3学期 「わたし」について ●青年期の意義 ●モラトリアムとアイデンティティの確立 授業に対する危惧 ◆大学進学に対するモチベーションの高さ →漠然とした大学への志向 ◆点数を取るために「記憶」する学習 ◆自分の考えを持ち、それを表現すること ◆「自分のこと」として考えること からはじめなければならない 「自分のこと」として考えさせる ◆方法論としての「書かせる」こと 授業内の小レポート 考査における要約・論述問題 ◆「自分のこと」として考えられる題材 高2からの分離別クラス分けに向けた選択 ●既存の「文系・理系」の概念をゆさぶる(1学期) ●自分の選択を「因数分解」する(3学期) 一人称のQOL ◆「自分のこと」としてのある「選択」を 取り上げる 三人称のQOLにとどまらず 自分自身のQOLを考える手がかりとして
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