ペンテコステ霊性 -霊性とは-

ペンテコステ霊性
-霊性とは-
2008年度後期
1
この単元で問われていること





聖書的に霊性とは何か。(自分の言葉で説
明せよ。)
神学と霊性はどういう関係にあるべきなのか
パウロのいう霊的である人とはどういう人を
指すのか。
ヨハネのいう霊的である人とはどういう人を
指すのか。
霊性において、行為的なKnowing,Doing
を健全に支えるものは何か。
2
「私は神学者である。私の人生
を神についての読書、思考、教育、
著作に費やしてきた。しかし、私
は自分に正直でなければならない。
私は一度も神を実際に体験したこ
とがない。私は敬虔な心というこ
とにとまどいを覚える。
3
つまり神を語ることによってよ
く成長する人々との間ではしっく
りこないし、人が「神の臨在」と
いうことによって何を意味するの
かが、よく分からない。」
トラピスト修道院に籠もった一プロテスタント神
学者の言葉(マクグラス、pp.21-22)
4
神の声を聞いたとか神と話したと
いうことに生き甲斐を感じる人々
神学と霊性との関係、神学教育に
とはどうもしっくりいかない。ま
おける霊性の位置づけについて重
要な示唆を与える事例
た人がいう「神の臨在」という意
味についてもよく分からない。」
トラピスト修道院にこもった一プロテスタント神学者の言
葉(マクグラス、pp.21-22)
5
学神 性霊
体験すること
知ることEmphasis
Spiritual
Formation
Spiritual
Week
6
国民性と霊性
良く歌う
良く捧げる
良く動く
良く祈る
良く知っている
良く批判する
7
日本の教会の実情
『クリスチャン新聞』(07/10/07)
教勢
(過去5年間):
伸びている
横ばい状態
減少している
37.0%
46.7%
16:0%
閉塞感:
ある 46.3%
ない 53.7%
8
日本の教会の実情
『クリスチャン新聞』(07/10/07)

信仰の弱体化
社会環境の影響
信仰の継承不良

高齢化

リーダーシップの低下

少子化

信徒の質の低下

教会の体質問題

デボーションの欠如

霊性の低下




教職者の質の低下

伝道スピリットの減少

デボーションの欠如
社会との遊離・乖離
9
日本の教会の実情
『クリスチャン新聞』(07/10/07)
教
会
形式化
内向化
の
体
質
方法論からの脱皮
改
善
10
日本の教会の実情
『クリスチャン新聞』(07/10/07)
すべての口が、「イエス・キリ
ストは主である。」と告白して、
父なる神がほめたたえられる
ピリ2:1-11
ため。
教師
霊性
信徒
11
霊性とは(概念的定義)

純然たる非物質性,霊的存在を意識したり
それに反応する人間の基本的特質

人々の生活を活かし超感覚的実在に至る
のを助ける態度・信仰・実践
新キリスト教辞典参照
12
霊性とは(一般的定義)

各人の世界観がかくあれかしと願うところから
派生する信仰的特質

神との深い交わりの状態

各人の歴史的コンテキストの中で最も理想に
近づけると思われる宗教・哲学・倫理学的分
野での考え方や生き方
13
霊性とは(仏教的定義)
鈴木大拙『日本的霊性』1944年

日本的霊性:

「無分別知」-二元論の超克

「宗教意識」

鎌倉時代に禅と浄土系思想によって初めて顕
現された意識

現在にまで日本人の精神構造に影響を与える
霊性的自覚
14
霊性とは(概要)
アリスター・マクグラス『キリスト教の霊性』2006年

「霊(Spirit)」:ルアッハから派生した用語
「息」・「風」

「霊性(Spirituality)

信仰の生命に関するもの

信仰を推進し生気を与えるもの

信仰を維持し発展させるのに役立つもの
(p.18)
15
霊性とは(概要)
ダン・カーソン(Trinity Theological Seminary)

「霊的(Spiritualpeumatikov" )」

すべてのクリスチャンは霊的な存在である
こと


聖霊によって新しく生まれ、聖霊を内に宿して
いるキリスト者
すべてのクリスチャンは霊的に成熟、成長
しなければならないこと

キリストにつながり実を結ぶこと
16
(坂野慧吉『今日における「霊性」と教会』p.9)
霊性とは(概要)
マクグラス『キリスト教の霊性』

キリスト教霊性

概念に終わってはならない経験を伴うもの

キリスト者の生活が始まり、営まれる道に関す
るもの

神のリアリティを十分に理解するために必要な
もの

神との関係を達成し維持するキリスト教的活動
全体の現れ (p.18)
17
霊性とは(概要)
ジョージ・ガンス
霊性は活きた経験であり、霊的
成長に向かってのキリスト者の信
仰の深みに適用してゆく努力であ
り、その霊的成長と、それにつり
合って増加する見識と喜びへと栄
えてゆく人格の発達である。
18
霊性とは(基本的定義)
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性


満たされた真正の宗教生活の探求に関すること、
その宗教に固有な考え方と、その宗教の枠組み
の中にあるすべての生の基礎的経験
キリスト教霊性

満たされた真正のキリスト者の存在となることを
求めることであり、キリスト教の基本的な考え方
と、キリスト教信仰の基礎と枠組みの中での人
生のすべての経験を統合させるもの (p.18)
19
キリスト教霊性とは(要約)
マクグラス『キリスト教の霊性』
「イエス・キリストとの出会いか
らでた生に関するもの全て」

キリスト者の生き方が理解される方法

キリストと共にある関係を育み維持するため
に発展させてきた明白な献身的実践
(p.19)
20
キリスト教霊性とは(要約)
百瀬文晃『キリスト教の神学と霊性』
一人一人のキリスト者が、どの
ようにイエス・キリストの福音を
受容し、その信仰の生き方をどの
様に具体的に実践するか、その具
体的な信仰の営み方、信仰の実現
様式 (p.248)
21
霊性の特質

出発点


聖霊によって新生すること(ヨハ1:12-13)
特質

神の国に入った者(ヨハ3:5)

いのちの原理として聖霊を持つ者(ロマ8:2)

神の子とされた者(ロマ8:14,16)
22
霊性の特質

特質
イエスに似る者,神の御性格に限りなく
似ようとする者(ロマ8:29)
 御霊の実を結ぶ者(ガラ5:22-23)
 神を知る知識,神と人への愛において 成
長する者(エペ4:13,15)
 心が神の国に向かい,また,その実現 に
向かう者(エペソ1:14)

23
霊性の経験

経験
神を愛する者にキリストが内住
 神への愛,人への愛に成長・実感・確信
 罪責からの解放
 御霊による自由
 イエスをあかしする喜び
 人への親切、赦し
 力と愛と慎みの霊

24
パウロの霊性理解
.
非
神精
物
質
き聖
に霊
従の
順導
物
対
質
き聖
に霊
反の
発導
25
パウロの霊性理解
・
御霊に
従う態度
対
ガラ3:3
ガラ5:13,16-25
Ⅰコリ3:1
ロマ7-8章
御霊に
反する態度
26
ヨハネの霊性理解
。
霊
性
• キリストにつながる・とどまる状態
• キリストの言葉にとどまる状態
• キリストの愛にとどまる状態
(ヨハ15:1-10)
27
霊性の形成
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性形成の三要因

神学的背景

個人的体験

組織的(教会)文脈

これらの要因に優先順位はない。

霊性は教会によって、個人によって歴史の
中で多岐多様に形成される。
28
キリスト教の霊性とは、一方には神学
的信条、そしてもう一方には個人的
(人格的)、そして制度化された特定
の要因とを接触させて、互いに関連さ
せる試みであると考えられる。この主
張では、神学と経験のどちらが優先す
るかを述べているのではない。神学か
ら始まってそれを個人的経験に対応さ
29
せようとする者もいれば、経験から出
てきた疑問や問題を神学的考察に照ら
し合わせる者もいる。ここで大切なの
は、霊性にとって互いに関連させるそ
の仮定が中心的な重要性を持つという
ことである。霊性は神学的仮定から演
繹されるものではないし、経験から完
全に推論できるものでもない。
30
霊性は信仰と生活の創造的、かつ力強
い統合から生まれるものであり、真正
で、責任を伴い、効果的で完全なキリ
スト教信仰を生きようという願いの厳
しい訓練の中から生み出される。
(マクグラス、p.27)
31
霊性の形成
物事を
言語化して
思考する人
説教の傾聴
聖書の熟知
霊
性
の
形
成
物事を
イメージ化して
思考する人
深い瞑想
礼拝音楽・祈り
32
霊性の形成
自由主義神学
社会奉仕
教会での交わり
霊
性
の
形
成
福音主義神学
聖い生活
伝道奉仕
33
霊性と神秘主義
マクグラス『キリスト教の霊性』
霊
性
神
秘
主
義
神
霊 秘
性 主
義
34
霊性と神秘神学
マクグラス『キリスト教の霊性』
神秘的統一
信仰の実存的
“Unio
mystica”
関係的側面
J.カルヴァン
神
秘
神
霊 学
教
義
神
学
信仰の知的
弁別的側面
性
35
主知主義と神秘主義
マクグラス『キリスト教の霊性』

主知主義


神秘主義


神学の伝統的な表現方法である、認識的、
知的な側面を強調するアプローチ
信仰の関係的、霊的、経験的側面を強調す
るアプローチ
霊性

イエス・キリストとの出会いからでた生に
関するすべてを統合したもの
36
神学と霊性
神
学
概念的
相
互
作
用
霊
性
実
啓蒙 人格的知識
命題的
キリストにある生き方
践
主義
認識的
知る 悟る 体得する す
る
37
神学と霊性
マクグラス『キリスト教の霊性』

神学(Theology- qeo;"+ +
lovgo")



キリスト教信仰の知的内容を組織的に省察する
学問
元来単なる客観的科学ではなく、神と神の物事
(創造物と出来事)についての人格的知識
霊性:

キリスト教信仰の神学的内容を適用した生活
38
啓蒙主義
パラダイム
聖
学神 性霊
霊
教
の
会
働
の
き
低
迷
体験すること
知ること
キリストにある生き方
認識的知識
人格的知識
実存的知識
命題的知識
概念的知識
39
神学と霊性
マクグラス『キリスト教の霊性』

西欧神学の問題点

神学が知的複雑さを取り扱う余り、キリスト教信
仰の関係的側面の視野を見失ってしまうこと

学問である以上、神学と祈りの関係を引き離し、
その関係を弱めさせるべきものだと主張する西
欧の学者 (p.56)
40
西欧の神学と啓蒙主義
(Enlightenment)

理性の優位性(主知主義)

客観主義的考察

各論的説明
41
ポスト・モダニズム

主知主義・合理主義への挑戦

二元論的枠組みからの脱却

還元主義の回避

客観主義的論理体系への不信

非概念的神学の営みへの関心

包括的・関係論的パラダイム(東洋的)
42
アジア的パラダイム

包括的・関係論的思考原型

「全体は部分(部品)の総和である」
43
アジア的パラダイム

包括的・関係論的思考原型

「概念の論理的整頓が理論を生むとは限らない。」
44
アジア的パラダイム

包括的・関係論的思考原型
+
部分の
=
関係
づけ
3
とは
+
+
1
1
1

共同体意識(ゲマインシャフト的)で物事を捉える
思考の枠組み
45
神学と霊性
トマス・マートン(1915-1968)、トラピスト会修道士
観想とは神学からはほど遠いものでは
なく、実に神学を完成させるものである。
啓示された神の真理の知的学びと、その
真理の観想的経験を、あたかも、それら
が互いに「無関係」であるかのように決
して分離させてはならない。それは同じ
46
神学と霊性
トマス・マートン(1915-1968)、トラピスト会修道士
物事の二つの局面なのだ。教義神学と
神秘神学、もしくは、神学と「霊性」
は、互いに相容れない分類にあてはめ
るものではない...この二つが結び
つかない限り、神学には熱情もいのち
も霊的価値もなく、瞑想の生活には実
体も意味も確かな方向もない。
47
神学と霊性
知的行為
神学
観想的神学
思弁的神学
形而上学的体操
思弁(Speculation):純粋な思惟、理性のみによって事物
観想(Contemplation):神に心を集中することによって直覚
の真相に達しようとすること
的に事物の真相に達しようとすること48
神学と霊性
観想的神学
神学
生活の神学
でぼ
デボーショナルな態度
身証的神学
身証神学:弁証神学、論証神学とは異なり、身をもって証する
行動的な神学<Doing Theology>(コロ1:24) 49
神学と霊性
ジェームス・パッカー(1927- )福音主義神学者
組織神学の主題を神について啓示され
た真理として概念化することで十分だと
することには疑問を持っている。このよ
うな題材は他の科学的データのように
素っ気なく飾り気のない分離(距離を置
くこと)の作業によって元もよく学ぶこ
とができる、という類の主張に通常付随
してきた仮定に私は挑戦する。
50
神学と霊性
ジェームス・パッカー(1927- )福音主義神学者
分離とは神に信頼すること、愛すること、
礼拝すること、従うこと、仕えること、栄
光をあらわすことからの分離である。…こ
れはあたかも教義的学びがデボーショナル
な関心を導入することによって混乱させら
れるだけであるかのように行われる。それ
は、神について真の概念を知ることと真な
る神自身を知ることの間をくさびで裂いて
しまう。
51
神学と霊性
神学するという知的行為が献身、信
頼、従順など、デーボーショナルな
態度で覆い囲まれていなければ、そ
の神学的考察の過程のなかで、モリ
ヤの山の経験をすることは不可能で
ある。「その場所がはるかかなたに
見える」(創22:4)だけで、アドナ
イ・イルエはいつまでも自分の経験
にならないであろう。 (k.k.)
52
神学と霊性



神学が知的な営みである以上、霊的な神体験
がなくても、神学者は神について、また、神の
業について適切な説明をすることが出来る。
__○ __X
その理由は?
旧約聖書に「知る」という用語が使われている
が、どの様なときにどの様な意味になるか調
べてみよ。
53
神学と霊性の歴史
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性と間に調和があった18世紀以前の神学

アタナシオス(296-373)

神学者、ギリシャ教父、聖職者

エジプトのアレクサンドリヤ主教
(アレクサンドリアのアタナシオス )

三位一体論に寄与
54
神学と霊性の歴史
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性と間に調和があった18世紀以前の神学

ヒッポのアウグスティヌス(354-430)
 新プラトン主義とキリスト教思
想を統合
 『告白』、『三位一体論』 など
執筆
 時間意識(神は
「永遠の現在」
55
神学と霊性の歴史
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性と間に調和があった18世紀以前の神学

カンタベリーのアンセルムス(1033-1109)

カンタベリーの大司教

「スコラ学の父」と呼ばれる

神の存在と特性を理性によ
って 捉えようとした
(神の存在論的証明)
56
神学と霊性の歴史
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性と間に調和があった18世紀以前の神学

トマス・アクィナス(1225-1274)

哲学者、神学者

『神学大全』の著者

スコラ神学への貢献
57
神学と霊性の歴史
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性と間に調和があった18世紀以前の神学
 トマス・ア・ケンピス(1380-1417)
神学の反思弁的アプローチ
 三位一体神学が思弁化し、
数学的パズル・論理的「なぞ
なぞ」と代わらなくなってき
たことを憂い、『キリストに倣
いて』を執筆

58
ほとんどの人びとが、正しい生活をする
よりも、知識を得ることを先にする。だか
らこそ、人びとはしばしば迷うのであり、
そのために、ほとんど実を結ばないか、全
く実を結ぶことがないのである…内的な人
間がきちんと整えられて生きているならば、
外の敵を退けるのは容易である。あなたが
一筋に神の霊と共に生きていなければ、あ
なたがあなた自身にとっての最悪の、やっ
かいな敵となる。(トマス・ア・ケンピス)
59
神学と霊性の歴史
マクグラス『キリスト教の霊性』

霊性と間に調和があった18世紀以前の神学

マルティン・ルター(1483-1546)

宗教改革の中心人物

ルーテル教会の創始者

聖書を唯一の信仰の原点
60
神学の推移
に人
中間
心の
を直
お観
くと
神感
学情
信人
頼間
にの
基理
づ性
くへ
神の
学
神
の
自
言
由
葉
主
義 客 教 の
神 観 会 神
学 の の 学
強 世
調 俗
化
新
正
統
主
義
神
学
聖
書
・
恵
・
信
仰
の
み
の
神
学
福
音
主
義
神
学
聖
霊
体
験
を
強
調
す
る
神
学
ペ
ン
テ
コ
ス
テ
・
カ
リ
ス
マ
神
学
61
聖書と霊性
マクグラス『キリスト教の霊性』

聖書の重要性



聖書時代の歴史を知る資料として
 ダビデ時代のイスラエルの社会・政治情勢、主
イエス在世当時のエルサレムの状況
キリスト教思想の出典資料として
 人間の創造、教会のあるべき姿…
キリスト者の霊性の涵養
 キリスト者が如何に神に近づき、キリストに似
るようになるか
(p.124)
62
聖書と霊性
マクグラス『キリスト教の霊性』

聖書解釈の4重の意味(Quadriga)-中世後期


字義的解釈

文章が明らかに示すものを自然な意味で理解

出エジプトの歴史的な記事
寓喩的解釈

キリスト教教理に関係した象徴的な意味

出エジプトはキリストによる世界の贖いの予兆
63
聖書と霊性
マクグラス『キリスト教の霊性』

聖書解釈の4重の意味(Quadriga)-中世後期
 道徳的解釈
信仰者の行いに関する霊的な意味の抽出
 倫理的な事柄を扱う聖書


神秘的(Anagogy)解釈
「上に向かう」という意味を持った解釈
 神との出会いを強調する解釈
 i.e.聖書を読んで神に出会う方法(ダイゴ)

(p.127)
64
霊性(総括的定義)
霊的要素
霊性
認識的要素
行動的要素
感性的要素
65
霊性(総括的定義)
特定の宗教的共同体として性
格づけることができる信条と価値
観によって満たされた行為と心
情の総体
ラッセル・スピットラー
66
霊性(総括的定義)
人間の根元的次元、即ち霊的な次元
を現実化する生きた体験である,その霊
的な次元は,個人の霊的もしくは宗教的
な経験,個人の信条や信念,思考のパ
ターン,個人の究極的なもの、もしくは神
に関わる感情と行動のすべて ダニエル・ア
ルブレヒト
67
霊性(福音主義的定義)
「キリスト者の霊性は、イエスを主
と告白する特性に、心と生活が
どれだけ適合しているかで知ら
れる」
T.R.アルビン
生活を神学すること(高木)
神学を生活すること(北野)
68
霊性-生活の神学
・
弁
証
論
証
身 証
宇田進『今日における「霊性」と教会』 p.16
69
霊性-生活の神学
神学とは神へと生き
ることの学である。
ウイリアム・エイムズ(17世紀の神学者)
70
パウロの身証
私は、あなたがたのために受け
る苦しみを喜びとしています。そ
して、キリストのからだのために、
私の身をもって、キリストの苦し
みの欠けたところを満たしている
のです。キリストのからだとは、
教会のことです。(コロ1:24)
71
身証の基礎
非常に熱心にみことばを聞き、
はたしてそのとおりかどうかと
毎日聖書を調べた。そのため、
彼らのうちの多くの者が信仰
にはいった。 (使17:11-12)
72
生活の神学
神学は、教会の神学であると同時
に、ひとりひとりのキリスト者の実存
をかけたものでなければならない…
ひとりひとりのキリスト者が聖書に
即して考え、生きるとき、そこに「神
学する(doing theology)」姿勢があるの
である。
C.F.
ヴィスロフ、『現代神学小史』p.194
73
霊性(福音主義的定義)
Knowing
霊
的
枯
渇
Doing
生活の神学
Beingの支え
74
霊性(福音主義的定義)

日ごとの生活に神の恵を自覚し、キリスト中心
にした歩み
聖霊のバ
プテスマ
認
罪
新
生
聖霊のバ
プテスマ
聖
化
栄
化
キ
リ
ス
ト
者
の
完
成
75
霊性形成の3要素
・
...になること
Becoming
霊
性
の
成
熟
...知ること
...であること
Being
Knowing
...すること
Doing
76
霊性の範囲
霊性の反映
77
霊性の範囲
全存在

霊性の範囲
全生活
人類学的
宗教学的
心理学的
歴史学的
社会学的
哲学的
言語学的
芸術的
経済的
自然科学的
ト
ー
タ
ル
コ
ン
テ
キ
ス
ト
78
生活の神学
『祈りと瞑想と試練が神
学者をつくる。』
ルター
79
生活の神学
『神学とは神へと生きる
こ との学である。』(16-17
世紀)
ウイリアム・エイムズ、p.16
80
この単元で問われていること





聖書的に霊性とは何か。(自分の言葉で説
明せよ。)
神学と霊性はどういう関係にあるべきなのか
パウロのいう霊的である人とはどういう人を
指すのか。
ヨハネのいう霊的である人とはどういう人を
指すのか。
霊性において、行為的なKnowing,Doing
を健全に支えるものは何か。
81
82
83
84
85