ソフトウェア 2004.11.24 著作権 • アメリカは、1980年にコンピュータ・プログラムと データベースを保護の対象とした • 日本は、1986年からソフトウェアは著作物として 保護された(著作権法改正) • プログラムは人間が作成した文章に相当し、文 学作品と同様に著作権法で保護されるべき (TRIPS協定第10条) – ★著作権はプログラムのコピーで威力を発揮するが、 同じ機能で表現が異なるプログラムには限界がある 特許への道 • ベンソン事件:2進化10進数を一定のアルゴリズ ムを用いて2進数に変換するために計算方法 – 最高裁は特許として認めなかった(1972) • ディーア事件: – コンピュータを用いたゴムの製品の成型プレスの運転 管理方法が特許対象になるか⇒最高裁が認める (1981) – 自然法則や抽象的アイディアは特許を受けられない が、本発明は数学的アルゴリズムではなく、ゴム製品 成型の改良方法に関するものだから特許対象になる 特許への道② • アラパト事件:なめらかな出力波形を表示 させる制御装置:1994年巡回裁判所が認 める 特許権(日本) • 1997年審査基準改定により、コンピュータ・プロ グラムを特許権として保護する – 「プログラムを記録した記録媒体」というクレームを認 める – 模倣したプログラムを書き込んだディスクの製造・販 売が特許権の侵害となる • 2000年の審査基準改定により、プログラムその ものも特許の対象とする(2002年法改正) – ハードと一体でなくても、単体として特許が認められる ようになった 著作権と特許権 • 著作権は「表現」を保護している • 特許権は「アイディア」を保護している • 著作権は著作物の改変や翻訳を禁止して いる。ソフトの修正・変更ができなくなる • 保護期間が著作権は、著作者の死後50年 ビジネスモデル特許 • 1998年:ステートストリートバンク事件 – 複数の基金から資金を単一のポートフォリオにプール することにより資金を効率的に運用する「ハブ・アンド・ スポーク」と呼ばれるシステム • ビジネス方法であっても、所定の要件を満たして いれば特許保護の対象である • アラパト事件、ディア最高裁判決に由来:「有用、 具体的かつ有形の結果」をもたらすものであれ ば、たとえビジネス方法に関する発明でも特許さ れる 現在のビジネス方法特許 • ステート・ストリート・バンク事件の特許が連邦地 裁に差し戻し • 新規性などに疑いが持たれ、最終的に和解 • その他の代表的なビジネス方法特許も、裁判所 で、新規性、進歩性という特許要件を満たさず特 許無効の蓋然性が高いので和解 • 99年の法改正⇒ビジネス方法の特許に限り、先 使用権が認められる • ★ビジネス方法自体は実施されているが、文献 化が十分でないため、先行技術の発見が困難
© Copyright 2024 ExpyDoc