Document

1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
All images are compressed.
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
1
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
コンピュータビジョンにおける最適化手法
池内研ポスドク2年目
宮崎大輔
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
2
本日の内容
• 松山隆司,久野義徳,井宮淳
「コンピュータビジョン 技術評論と将来展望」
第11章 コンピュータビジョンにおける最適化手法
-モデルの妥当性と解の安定性-
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
3
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
予備知識:誤差関数
y
データ ( x1 , y1 )  (2,10)
15
( x2 , y2 )  (4,9)
10
を一つの数値
y=aで表したい
( x10 , y10 )  (20,11)
5
0
x
いまいち
y4
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
y  14
いまいち
4
y  10
ピッタリ合う!
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
予備知識:誤差関数
データ ( x1 , y1 )  (2,10)
y
と
y
ya
10
の差
x
2


y

a
 i
i 1
y=4だと差が大きい
10
  yi  4
2
y=10だと差が小さい
10
2


y

10
6
 i
 366
i 1
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
x
i 1
5
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
予備知識:誤差関数
10
差
2


y

a
 i
が最小となるときのaが
i 1
( x10 , y10 )  (20,11)
データ ( x1 , y1 )  (2,10)
を y  a で最も良く表すことができる
この差を誤差関数・コスト関数・目的関数・ペナルティ関数という
関数の最小化方法は様々な方法があるが,ここでは述べない
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
6
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
予備知識:誤差関数
10
2


y

a
 i
ちなみに,この例での解答は
i 1
10
2


y

a
 i
は下に凸の2次関数なので
6
i 1
10
a
最小値の点では微分の値が0
10
10
i 1
i 1
2
をaで微分すると  2  yi  a 


y

a
 i
10
  yi  a   0
i 1
これを  0 とすると
10
yi
つまり,  yi  a1  0 よって a  
i 1
10
10
i 1
i 1
10
1
i 1
y1  y2    y10 10  9    11
つまりaはyiの平均: a 

 10
10
10
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
7
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
予備知識:微分と滑らかさ
y  4
y  2
y  1
y  4 x
y  2 x
y  x
y  2x
yx
1 2
y x
2
2
2
二階微分を小さくする→曲線が滑らかになる
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
8
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
関数当てはめ問題
• データ←多項式やスプライン関数のパラメータ推定
• 関数を人間が与える
• 関数の自由度を上げる→うまく当てはまる
• 弛緩法・正則化法・最適化法
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
9
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
正則化手法
• 2次元画像から3次元復元
• 解は無数にある
• 正則化手法:数学的に「安定」な解
これを解く→ill-posedな問題:解が一意に定まらない
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
10
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
サンプリング点に滑らかな関数を当てはめる
N
 2    f ( xi )  yi 2
i 1
点の数:N
当てはめる関数:f
各点のデータ:(xi,yi)
データが関数にどれだけ近いかを表す
xN
 f
 2
 x
2

2階微分が小さい→滑らか
 dx
 
x1
曲率が小さい(=曲率半径が大きい)

曲率大 曲率小
2
2
これを最小化すれば
E    
滑らかな関数でデータを表せる
2
2
これが正則化の基本的な考え方
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
11
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
正則化手法
別の例:線形関係Az=uで,uからzを求める
Az  u   Pz
を最小化する方法
正則化項
ペナルティ項
r
2
 f
 2
 x
2
d z
Pz   qr ( x) r  dx
r 0
 dx 
p
Azとuがどれだけ近いかを表す
先程の例だと E 
N
  f (x )  y 
2
i
i 1
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
12
i
 
xN
x1
2

 dx

Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
滑らかな関数
• 解空間が巨大なill-posedな問題
• 解が安定になる物を選ぶ
• 解が滑らかな関数となる物を選ぶ
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
13
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
正則化パラメータの決定法
Az  u   Pz
このλをどうやって決めるか?
• 誤差が分かっている場合は誤差に応じて決める
• 学習により誤差を計算する
• など
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
14
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
計算方法
• 確率的な手法
– シミュレーテッドアニーリングなど
• 決定的な手法
– 最急降下法など
確率的な手法は計算時間がかかる
しかし
確率的な手法は扱える問題の範囲が広い
決定的な手法で解ける問題であれば,
能力でも計算時間でも決定的な手法が有利
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
15
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
コンピュータビジョンの問題と正則化
•
•
•
•
•
•
•
ノイズ除去
形状復元
エッジ検出
領域分割
オプティカルフロー
ステレオ視
動的輪郭モデル
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
16
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
17
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去:スプライン関数
安定化汎関数(正則化項)は
p

m 0
R
d
wm ( x)

j1  jd  m
観測データ
m!   v( x)
 j
j1! jd !  x1 1  xdjd
m
重み
2

 dx

微分による滑らかさ
• 観測データに対するスプライン関数の当てはめ
• 重みの計算
この2つを交互に繰り返して計算する
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
18
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去:不連続点
ほとんど滑らかだが,いくつか不連続点がある場合
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
19
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去:GNC法
データ u i にはノイズが載っているので,それをキレイにして yi にする


最小化: F    yi  ui 2  g  yi  yi 1 
i
ペナルティ項
正則化項
データuが当てはめる値yに
どれだけ近いかを表す
シャープになって欲しい部分は: g  定数
滑らかになって欲しい部分は: g   yi  yi 1
2
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
20
2
(一次微分)
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去:GNC法


F    yi  ui   g  yi  yi 1 
一次微分
yi  yi 1
2
i
2
g

g


yi  yi 1 を使う
1
がしきい値qより小さいとき
2
(微分が小さい→変化が小さい→滑らかな部分)
一次微分
yi  yi 1 がしきい値rより大きいとき
g  g 2  定数
を使う
(微分が大きい→変化が大きい→不連続部分)
一次微分 yi  yi 1 がしきい値rとqの間のとき
g  g1と g2をうまくつなげたよう
な関数 を使う
反復回数を増やすごとにrとqを近づけて,最終的にr=qとすれば,
連続部分と不連続部分がはっきりと検出できる
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
21
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去:多価関数
y
y  f1 ( x)
y  f 2 ( x)
x
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
22
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ノイズ除去:多価関数
データ点yは関数f1かf2のどちらかに属する
yがf1に一致すればy-f1が0になり,(y-f1)(y-f2)も0になる
yがf2に一致すればy-f2が0になり,(y-f1)(y-f2)も0になる
 y  f1 ( x) y  f 2 ( x)  y 2   f1 ( x)  f 2 ( x)y  f1 ( x) f 2 ( x)  0
F ( x)  f1 ( x) f 2 ( x)
G( x)   f1 ( x)  f 2 ( x)
N


E   y  G( xi ) yi  F ( xi )  F F ( x)  G G( x)
i 1
2
2
i
ペナルティ項
2
2
正則化項
これを最小化→観測データがどっちの
曲線・曲面に属するかを指定する必要がない
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
23
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
コンピュータビジョンの問題
• 2次元の情報から3次元の情報を復元する
• ill-posedな問題
(ペナルティ項)+λ(正則化項)
滑らかさを表す
ステレオやオプティカルフローなどのコスト関数
これまでのスライドでは正則化項の説明ばかりしてきたが
これ以降のスライドでも正則化項の説明をメインに行う
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
24
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
形状復元
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
25
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
形状復元:Sobolev半ノルム
• 安定化汎関数(正則化項)としてソボレフ半ノルムを使用
12


i  j
f 
  R 2
x y
i  j  m

2
2次元画像の格子(x,y)に復元したい3次元情報fがある
fのx軸方向とy軸方向の微分→滑らかさ
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
26
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
形状復元:Controlled continuity stabilizer
安定化汎関数(正則化項)として以下を使う
P (v ) 





1
2
2
2
2
2



(
x
,
y
)

(
x
,
y
)
v

2
v

v

1


(
x
,
y
)
v

v
xx
xy
yy
x
y dxdy

2
ρ→0:正則化項が使われず,不連続になる
ρ→大:正則化項が効いてきて,滑らかになる
τ→0:1次微分を最小化→連続な直線に近くなる
τ→1:2次微分を最小化→滑らかな曲線に近くなる
τとρの値を各点ごとに適切に変えることにより
不連続部分も滑らか部分もうまく表現できる
vとτとρは交互に推定する反復計算
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
27
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
エッジ検出
• エッジ検出にも利用される(詳細は省略)
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
28
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
領域分割
• 領域分割(詳細は省略)
(概念図)
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
29
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
オプティカルフロー
物体が動くと,ある点の明るさが変化する
この明るさの変化を利用して物体の動きを計算する
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
30
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
オプティカルフロー
(注:オプティカルフローは物体の動きを表さない状況もある)
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
31
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
オプティカルフロー
オプティカルフロー方程式
Eb  I xu  I y v  It  0
画素の濃淡の変化に対する拘束
物体表面の輝度
物体の速度
I
(u , v )
実感が沸かないと思うので次のスライドで具体例で説明する
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
32
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
具体例
I xu  I t  0 x軸だけの例で説明する
I
輝度の傾き
I x  2
輝度の傾き
I
It  2
x
この点に着目
時刻t-1
物体の速度 u
1
t
時刻t
時刻t+1
t-1 t t+1
I xu  I t  2 1  2  0
オプティカルフロー方程式が成り立つ
大きな変化がなく,小さな変化がある場合
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
33
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
オプティカルフローを解こう
輝度
Eb  I xu  I y v  It  0
I は分かっており,そこから 物体の速度 (u , v ) を求めたい
未知数は2つで,方程式は1つなので,ill-posedな問題
正則化手法で解く
正則化項
Ec  ux2  u y2  vx2  vy2
物体速度の微分を最小化
→隣り合った点の速度は大体同じ
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
34
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
ステレオ視
• 「形状復元」の項で説明した正則化項が利用できる
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
35
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
Snakes (Active Contour)
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
36
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
Snakes (動的輪郭検出法)
1. 初期輪郭を設定
2. エネルギー関数を最小化するにつれて,
輪郭は滑らかな曲線を描きつつ,エッジに近づいていく
3. 最終的に,エッジの場所で収束する
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
37
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
エネルギー関数
Esnakes (v( s ))   Eint (v( s ))  wimageEimage (v( s ))ds
輪郭の滑らかさ

1
2
2
Eint (v( s ))   vs ( s )   vss ( s)
2
一次微分

二次微分
円に近づける
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
38
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
エネルギー関数
Esnakes (v( s ))   Eint (v( s ))  wimageEimage (v( s ))ds
エッジの強さ
Eimage (v( s ))   I (v( s ))
2
画像の一次微分→エッジ
エッジに近づける
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
39
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
Snakesの問題点
•
•
•
•
•
初期輪郭の位置によって解が変化する
事前知識を導入することがむずかしい
計算時間がかかる
パラメータα,βによって解が変化する
トポロジの変化に対応できない
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
40
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
様々な改良(詳細は省略)
• 解空間の解析
– 初期値にあまり依存せずに解を求めるためには,最小化を
行う関数がどのような性質を持っていればいいかを解析
• 事前知識の導入
–
–
–
–
輪郭をある曲率に近づくようにする
物理モデルを導入
形状を文法規則で記述
トポロジの変化に対応
• 高速計算法
– 動的計画法
– Greedy Algorithm
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
41
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
Snakesをこの方向に動かす: C (t )  gN  g  N N
t
N 法線
C (t )
t
曲線 C (t )
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
C (t  1)  C (t ) 
42
C (t )
t
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→曲線の滑らかさ
まずは  N の意味
N
N
 N
曲率が小さい
(曲がっている率が小さい
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
→あまり曲がっていない)
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
 N
曲率が大きい
(曲がっている率が大きい
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
43
→かなり曲がっている)
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→曲線の滑らかさ
まずは  N の意味
N 法線
 N
N
 N
凸:曲率が正   0
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
凹:曲率が負   0
44
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→曲線の滑らかさ
g の意味
次に
エッジ
gは0~1の関数
0: エッジに近い
1: エッジから遠い
g=1
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
45
g=0
g=1
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→曲線の滑らかさ
最後に  gN の意味
曲線
N
曲線
エッジ
エッジ
 gN
 gN
曲線がエッジに近いと
gは0に近い
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
N
曲線がエッジから遠い
gは1に近い
46
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→エッジに向かう動き
g
まずは
の意味
エッジ
g=1
エッジ
(説明の都合上
gを1次元で描く)
g=1
g=0
g=0
g=1
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
47
横方向の位置
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→エッジに向かう動き
g
まずは
の意味
gの一次微分→gの傾き(接ベクトル)
g  0
g  0
g
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
48
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→エッジに向かう動き
まずは g  N の意味
一次元の場合は
g  N
はただのかけ算
二次元の場合は
これが内積に
変わるだけ
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
法線が右向きだった場合 N  1
N
N
g  N  0
g  N  0
g  0
g  0
g
49
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
幾何モデルに基づくSnakes
C (t )
 gN  g  N N
t
この部分の意味→エッジに向かう動き
最後に  g  NN の意味
法線が右向きだった場合 N  1
g  N  0
g  N  0
 g  NN  0
g
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
 g  NN  0
g
50
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
まとめ
• 解空間が大きすぎて,解が見つからない問題
• 正規化項を付ける
• 解空間をせばめて,それらしい解を見つける
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
51
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
1st U30 Workshop, 2006 Sep, Tokyo
宮崎大輔:コンピュータビジョンにおける最適化手法
(c) Daisuke Miyazaki 2006
All rights reserved.
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
宮崎大輔, "コンピュータビジョンにおける最適化
手法," U30ワークショップ, 東京, 2006年9月
Ikeuchi Lab, The University of Tokyo
http://www.cvl.iis.u-tokyo.ac.jp/
52