平成18年10月19日(木) 研究活動における不正行為防止策 《予防策》 1.「研究活動に関する行動規範特別委員会」の設置 2.告発等窓口の設置 3.自己点検の実施 4.内部監査の実施による牽制体制の強化 5.研修会・説明会の実施 6.若手研究者及び学生に対する研修・教育 《事後策》 1.調査委員会(予備調査・本調査)による調査 2.研究資金の返還・執行停止 3.研究資金の応募資格の停止等の措置 4.人事上の処分 《今回の対応策》 □「研究活動の不正行為への対応策」に関する基本方針の策定 □山形大学の研究活動における行動規範に関する規則等の制定 1 研究活動の基本姿勢 「山形大学の研究活動における行動規範に関する規則」に明記 1.本学は、学問の自由の下に、研究者の自主的かつ創 造的な研究活動を尊び、研究成果が人類の平和的発展 や福祉・文化の向上に寄与する一方で、人類のさまざま な営みや世界観に多大な影響を与えることを常に認識 し、研究の方法及び内容をたえず自省する。 2.本学は、研究活動を自ら点検し、これを社会に開示す るとともに、適切な第三者からの検証を受け、説明責任 を果たす。 3.本学は、研究活動の不正行為について学術研究の信 頼保持のために厳正な態度で臨む。 2 研究者の行動基準 1.研究に携わる全ての者は、研究者としての誇りと使命を 自覚し、研究活動において不正行為を行わない、関与し ない、ことはもとより、高い倫理観をもって研究活動の透 明性と説明性を自律的に保証するよう努めなければなら ない。 2.指導的立場に立つ研究者は、研究活動の実施に際して、 若手研究者及び学生に対し、常に研究活動の本質及び それに基づく研究作法や研究者倫理に関する事項を指導 することにより、研究に対する国民の信頼を堅持しその負 託に応えなければならない。 3 対象となる不正行為 ① 捏造 ② 改ざん ③ 盗用 ④ 同じ研究成果の重複発表 ⑤ 論文著作者が適正に公表されない不適切な オーサーシップ ⑥ 研究活動の本質や研究活動・研究発表の作法 に抵触する行為 ⑦ 上記の不正行為が指摘された際の、当該不正 行為の証拠隠滅、立証妨害、追試又は再現を行 うために不可欠な実験記録等の資料の隠蔽、 44 廃棄、滅失、未整備 対象となる研究資金・研究者 対象となる研究資金 □国費による競争的資金のみならず、研究者が 当該不正行為に係る研究活動を行うに際して 費消した全ての研究資金 対象となる研究者 □本学において研究活動を業務としている全て の教職員 5 不正行為の告発から認定まで 告発等の受付 ◇事務局及び各学部に告発等の受付窓口を設置 ◇告発は顕名が原則。 ◇事案の内容の明示及び不正とする合理的理由があると判断され るものを受付。 ◇匿名、報道や学会等による指摘、資源配分機関からの調査指示 の場合、内容が顕名と同様のとき、これに準じた取扱を可とする。 予 備 調 査 ◇「予備調査」、「本調査」は原則として学部が調査。 ◇「予備調査委員会」は告発内容の合理性、調査可能性等を調査。 ◇学長は、「本調査」を実施すべきか否かを判断。 本 ◇外部有識者を含めた「本調査委員会」で本格的に調査。 ◇資源配分機関の求めに応じ、調査経過を報告。 ◇被告発者の弁明の機会を保障 認 調 査 定 ◇不正が行われたか否か認定。 ◇被告発者に説明責任。 ◇不正行為と認定された場合、その内容、不正行為に関与した者と その度合、研究・論文等における役割等を認定。 ◇不正行為と認定された場合、不服申し立てが可能。 不正行為の認定を踏まえ、措置を実施 6 調査中における被告発者に対する一時的措置 ◇告発された研究に係る研究費の支出停止 ◇告発された研究に係る研究費の使用停止 ◇交付決定した当該研究に係る研究費の交 付停止 ◇申請されている研究資金の採択決定やそ の後の交付留保 7 不正行為認定者に対する措置決定手続き 「研究活動に関する行動規範特別委員会」 で不正行為と認定された者に対して取るべき 措置を検討 検討結果を学長に助言 学長は特別委員会の報告に基づき 措置を決定 8 不正行為認定者に対する措置 □研究資金の打ち切り □研究資金申請の不採択 □不正行為に係る研究資金の返還 □全ての研究資金の申請制限* □内部規程に基づき適切な処置 □不正行為と認定された論文等の取り下げ勧告 *不正行為の重大性等に応じ学長が制限期間を決定 ①不正行為があったと認定された研究に係る論文等の 不正行為に関与したと認定された著者(共著者を含む) →2~10年 ②不正行為があったと認定された研究に係る論文等の 著者ではないが、当該不正行為に関与したと認定され →2~10年 た者 ③不正行為に関与したとまでは認定されないものの、不 正行為があったと認定された研究に係る論文等の内容 →1~3年 について責任を負う者として認定された著者 9
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