1 / 21 ニューラルテスト理論を用いた 選抜 ○橋本 貴充,荘島 宏二郎 (大学入試センター) 2 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 3 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 4 / 21 ニューラルテスト理論でわかること • 能力段階の別を通して見た、項目の特徴 • 受験者がどの能力段階に属するのか – 選抜では「合格」なのか「不合格」なのかさえ決め ることができればよい。 – ニューラルテスト理論を用いて選抜を行うと、どの ような結果になるのか。 5 / 21 目的 • ニューラルテスト理論を用いて選抜を行うた めには、どのような方法があるのかを探る。 • それらの方法には、どのような特徴があるの かを議論する。 6 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 7 / 21 サンプルデータ • 項目反応理論の2母数ロジスティックモデル に基づいて発生。 • 項目数は25, 被験者数は800 – この中から約200人を選抜する状況(つまり、倍 率が約4.0倍)を想定。 8 / 21 分析例の概要 • 分析例1 – 潜在ランクの数を倍率と同じ(この場合は4つ)とする。 – 潜在ランクが一番上の被験者を合格とする。 – 合格者数が定員を超えたら、一番上の潜在ランクに属す る確率が低い順に、または二番目の潜在ランクに属する 確率が高い順に不合格とする。 • 分析例2 – 潜在ランクの数を倍率+1(この場合は5つ)とする。 – 潜在ランクが一番上の被験者は全員合格。 – 潜在ランクが上から二番目の被験者は、一番上の潜在ラ ンクに属する確率が高い順に合格とする。 9 / 21 検討する内容 • 潜在ランク分布の安定性 – もし、分析を行うたびに、一番上(や、上から二番 目)の潜在ランクに所属すると推定された受験者 が大きく変わるようでは、選抜に適さない。 • ランク・メンバーシップ・プロファイルの安定性 – 一番上(や、上から二番目)の潜在ランクに所属 する確率の推定値は、どの程度一致しているの か。 – 順序関係が逆転していないかどうかが重要であ るため、Kendallの順位相関係数を見る。 10 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 11 / 21 潜在ランクの度数分布 計 2回目の潜在ランク 1 1 1回目 の 潜在 ランク 計 2 3 4 177 2 177 256 3 256 207 4 177 256 207 207 160 160 160 800 12 / 21 一番上の潜在ランクに属する確率 • 2回推定した結果の相関(以下、相関はすべ てKendallの順位相関係数)は0.9997 • 一番上の潜在ランク(この例の場合は4)に属 する160人に限った場合は0.9998 • 素点(正答数の単純和)との相関は、1回目 が0.9244、2回目が0.9245。一番上の潜在ラ ンクの160人に限った場合は、1回目が0.8381、 2回目が0.8381 13 / 21 上から二番目の潜在ランクに属する 確率(一番上に属する160人のみ) • 2回推定した結果の相関は0.9998 • 一番上の潜在ランクに属する確率との相関 (4通り)は、-0.9998~-0.99996 • 素点(正答数の単純和)との相関は、1回目 が-0.8382、2回目が-0.8382 14 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 15 / 21 潜在ランクの度数分布 計 2回目の分析 1 1 1 回 目 149 2 2 3 4 1 155 3 150 1 156 198 198 4 145 5 計 5 149 156 199 145 145 151 151 151 800 16 / 21 一番上の潜在ランクに属する確率 • 2回推定した結果の相関は0.9994 • 上から二番目の潜在ランク(この例の場合は 4)に属する145人に限った場合は0.9967 • 素点(正答数の単純和)との相関は、1回目 が0.9277、2回目が0.9279。一番上の潜在ラ ンクの160人に限った場合は、1回目が0.6081、 2回目が0.6090 17 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 18 / 21 潜在ランク分布の比較 潜在ランク数5(1回目) 1 潜在 ラン ク数 4 計 1 150 2 2 3 5 27 129 3 177 127 71 4 150 4 計 156 198 256 136 207 9 151 160 145 151 800 19 / 21 一番上の潜在ランクに属する確率の 比較 • 相関(4通り)は0.9829~0.9832 20 / 21 本発表の構成 • 導入 – ニューラルテスト理論で わかること – 目的 • 方法 – サンプルデータ – 分析例の概要 – 検討する内容 • 結果 – 潜在ランクの数が倍率 に等しい場合 – 潜在ランクの数が倍率 +1の場合 – 両者の比較 • 考察 21 / 21 考察 • ニューラルテスト理論を用いた選抜方法提案した。 – 潜在ランク数を倍率と同じとし、定員を超えた場合に、一 番上の潜在ランクに所属しそうにない受験者から不合格 にする方法 – 潜在ランク数を倍率+1とし、上から二番目の潜在ランクに 所属する受験者の中から、一番上の潜在ランクに所属し そうな順に合格にする方法 • 方法内でも方法間でも、基準とする推定値の順位 相関は高かった。 • 他のデータでも検討する必要。
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