文章表現における視点について

文章表現における視点について
小説の視点とそれ以外の視点
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小説の視点
随筆の視点
戯曲の視点
詩の視点
説明文の視点
論説文の視点
評論文の視点
人称による視点
人称
読者の
視点
1人称視点
3人称視点
私・僕・拙者・小生・
我輩・俺様・わし・う
ち…
彼・彼女・彼ら
・太郎・花子
・男・青年・下人…
三人称人物の視点に
一人称人物の視点
一致
に一致
登場人物の心理の描き方と視点
登場人物の
登場人物の すべての登 単一の登場
心理・語り手
心理の描き 場人物の心 人物の心理
の心理を描
方
理を描ける を描く
かない
名称
採用ジャンル
全知視点
神話・童話
限定視点
客観視点
多くの小説
報道文
俳句
人称×登場人物の心理の描き方
全知視点
限定視点
「家族八景」 多くの一人称小説
一人称
「七瀬再び」 「屋根の上のサワ
視点
ン」
筒井康隆
客観視点
俳句
多くの三人称小説
三人称 多くの神話・ 「羅生門」「清兵衛
新聞記事
視点
童話
と瓢箪」「走れメロ
ス」
俳句に使われる視点
• 視点と対象との距離
(視点人物と対象との心理的距離)
遠距離・中距離・近距離・眼前
• 視点と対象との角度
(対象への視点人物の優越劣等感・
視点人物の心理状態)
上向き・水平・下向き
闘鶏の眼つむれて飼われけり
村上鬼城
• 角度は 水平
• 距離は 近
• どんな心理で見ているか
同じような存在だなぁという共感。
冬蜂の行き所なく歩きけり
村上鬼城
• 角度は
下向き
• 距離は
近
• どんな心理で見ているか
哀れ
炎天を歩く喪服の五六人
野浪正隆
• 角度は
水平
• 距離は
やや遠(100mくらい)
• どんな心理で見ているか
お疲れ様。冷やかに見ている。
遠山に日のあたりたる枯野かな
高浜虚子
• 角度は
やや上向き
• 距離は
遠
• どんな心理で見ているか
逆境にある自分が順境に憧れている
枯野
秋の雲湖水の底を渡りけり
正岡子規
• 角度は
下向き(対象は上向きの位置にある)
• 距離は
近(対象は遠距離にある)
• どんな心理で見ているか
憧れているけれど、気持ちが落ち込んで
いて直視できない。屈折した心理。