§9. 基本的人権の効力① 国家権力の限界 2007年10月9日 社会科学部 憲法 §9.基本的人権の効力①--国家権力の限界 1.生命・自由・幸福追求の権利 2.基本的人権の総則的規定としての憲法13条 3.基本権の制約 §9 .基本的人権の効力①--国家権力の限界 1.生命・自由・幸福追求の権利 ・生命の尊重 →個人の尊厳を、身体の側面において端的に表現 - 「個人の生命→全地球よりも重い」 =公理としての憲法の価値設定 ・自由→個人の自律する自由 ・幸福追求の権利 →特定の幸福観を国家の側で前提にせず、個人が 自ら幸福と考えるものを実現することを国家の側 で尊重 §9 .基本的人権の効力①--国家権力の限界 2.基本的人権の総則的規定としての憲法13条 13条→・(潜在的に)自律する可能性を持つ個人の尊厳に 対する尊重を基礎におく ・その自律に対する個人の権利と、その自律のため の基礎的条件整備に対する国家の義務を 総則的に規定 §9 .基本的人権の効力①--国家権力の限界 3.基本権の制約 13条→公共の福祉に反しない限り最大限の尊重 ・最大限の尊重→侵害しない=自由権的なもの (理由がない限り…比例原則) →できるだけ積極的に保障 =社会権的なもの §9 .基本的人権の効力①--国家権力の限界 3.基本権の制約 比例原則 ヨーロッパにおける基本権制限に関わる一般原則 ・基本的人権の規制・制限・侵害(広) ・達成すべき規制目的との関係で当該規制措置が… 1.適格性 =有害な副作用を持たない 2.必要性 =代替的手段の有用性 3.比例性 =利益衡量の視点 §9 .基本的人権の効力①--国家権力の限界 3.基本権の制約 ・「公共の福祉」 →・内在的制約=共同生活を営む上で必要な 自由の制約 (他者の権利・利益の保護、 優越する社会的利益) ・政策的制約=他者の生存権を実現するために 取られる自由の制約
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