外部性 公共経済学(財政学A ) 第5回 畑農鋭矢 1 市場の役割と政府の役割 第1基本定理 成立せず 市場の失敗 (政府の役割) 考慮する 第2基本定理 (政府の役割) 成立 豊かさの分布 考慮せず 市場の役割 外部性とは? 財 消 費 者 対価 市場 公害 生 産 者 負の外部性:公害 社会的限界費用 価 格 F 公害の費用 供給曲線S (限界費用) E(市場均衡) 私的限界費用 需要曲線D 工場の生産 外部性と市場取引・社会的余剰 • 生産者は私的限界費用のみを考慮 ⇒通常の供給曲線に従って取引 ⇒市場均衡はE(需要曲線と供給曲線の交点) • 社会全体の費用は・・・ =私的限界費用+公害の費用 • 社会的余剰=消費者余剰+生産者余剰 -公害の損失 負の外部性と死荷重損失 価 格 社会的限界費用 価 格 消費者余剰 F F S 生産者余剰 社会的限界費用 E 死荷重損失 消費者余剰 公害の損失 生産者余剰 公害の損失 S E 市場均衡 D D 工場の生産 工場の生産 正の外部性と死荷重損失 価 格 価 格 社会的限界便益 社会的限界便益 正の外部性 正の外部性 S 消費者余剰 生産者余剰 S F E F 消費者余剰 負の消費者余剰 E 死荷重損失 生産者余剰 市場均衡 D D 花壇 花壇 外部性の影響 • 負の外部性が存在する場合 取引量:過大 社会的余剰:最大にならない (死荷重損失) • 正の外部性が存在する場合 取引量:過小 社会的余剰:最大にならない (死荷重損失) 外部性の私的解決策 • 所有権の割当の変更 例:企業が公害被害者を従業員に ⇒公害は企業自体の損害に(内部化) • 当事者同士の交渉 例:企業と被害者の交渉⇒補償 • 交渉の費用 1.外部性に関する情報収集のコスト 2.所有権確定に関わる交渉の困難さ 3.交渉に関するただ乗り問題 外部性の公的解決策①:ピグー税 価 格 社会的限界費用 課税 消費者余剰 F(効率的) 税収 私的限界費用 公害の費用 E0(市場均衡) 公害の損失 生産者余剰 Q1 Q0 工場の生産 外部性の公的解決策②:外部性市場 • 公害排出権 公害を出すためには排出権の購入が必要 ⇒公害を伴う財の限界費用が増加 • 効率性の条件 排出権価格=公害の限界費用 • 排出権の供給過大 排出権価格<公害の限界費用 被害者が排出権を購入すればよい ⇒被害者が多数の場合、ただ乗りが発生する 外部性の解決策:まとめ • ピグー税 生産者に課税(=公害の費用) 生産者の費用=私的限界費用+税 =私的限界費用+公害の限界費用 =社会的限界費用 • 排出権取引 排出権(=公害の費用)購入を義務付け 生産者の費用=私的限界費用+排出権価格 =私的限界費用+公害の限界費用 =社会的限界費用
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