Dr宮城の教育回診 からのメモ集 研修医.com http://kensyui.com 浮腫 全身の浮腫:2~3L以上の体液貯留。 Naは1000mEq=60gの過剰。 低栄養か心不全かはAlbの豊富さで診断 低栄養 心不全 (Alb<2.2g/dl ) 眼瞼周囲 全周性 下だけ 前脛骨部 Fast edema Slow edema 研修医.com http://kensyui.com fast は10秒以内。皮膚もテカテカする。 浮腫 低栄養か心不全かはAlbの豊富さで診断 低栄養による浮腫は間質にアルブミンが少なく、故 に水が満遍なく分布する。 覚え方:Fast edemaは間質にアルブミンが少なく邪 魔するものが少なく早く戻る。(機序は未確認) 梅干し1個 塩分2g 研修医.com http://kensyui.com PaO2とSpO2 • 4-5-6/7-8-9ルールは便宜上で40⇒75%。 PaO2 27mmHg 40mmHg 50mmHg 55mmHg 60mmHg SpO2 50% 75% 80% 88% 90% 研修医.com http://kensyui.com 頚静脈圧(JVP) 45度の斜位で頚静脈の拍動が観察できる 1番上の所。胸骨上縁から垂直方向で測る。 エコーを使うと簡単です。 4.5cm以下:正常 4.5cm~9cm:右心不全 9cm以上:両心不全 頚静脈怒張::頚静脈が拍動しないで膨張しベタッ と頚に張り付いている様な状態で動かない。 http://kensyui.com タンポ 緊張性気胸研修医.com 肺塞栓 言葉を区別しよう! 頚静脈怒張 頸部の静脈が拍動せずで膨張している状態。 もしあれば下記の緊急疾患を疑う! ・ 緊張性気胸 ・ 心タンポナーデ ・ 肺塞栓 研修医.com http://kensyui.com COPD患者の診察ポイント ① 気管短縮(胸骨上縁のくぼみ<2横指) ② 胸鎖乳突筋の発達 ③ 吸気時の鎖骨上窩の陥凹 ④ 頚静脈が吸気時につぶれる。 2つあればFEV1.0:700~1000ml 4つあればFEV1.0:700ml以下 研修医.com http://kensyui.com COPD患者の診察ポイント ① 気管短縮(胸骨上縁のくぼみ<2横指) →甲状軟骨下と鎖骨上縁のくぼみの長径 研修医.com http://kensyui.com 拘束性肺障害 • 胸鎖乳突筋奥の中斜角筋が発達し、つま めることがある。 • 肺をメジャーでくるんだとき、計ると健常者 では4cm以上拡張、拘束性肺障害では 2cm以下の拡張となる。 研修医.com http://kensyui.com 心尖拍動(PMI) 第4肋間・鎖骨中線で判断する。 外側2cm以内:正常 外側2cm以上:心肥大 手のひらに吸い付くようなら肥大型 手のひら全体に大きく触れたら拡張型 前傾姿勢で座ってもらって、拍動を一番手のひらに 感じる場所。 研修医.com http://kensyui.com 炭酸ガス貯留に伴う身体所見 45~50mmHg Hot hand →CO2の末梢血管拡張作用 55mmHg 四肢の浮腫 傾眠傾向、発汗 脈圧増大を伴った高血圧 手指振戦 65mmHg 尿量低下(PaO2<40でも起こる) →renal shut downという。 研修医.com http://kensyui.com Renal shut down • CO2貯留や心不全では、腎皮質から腎髄 質への血流の再分布が起こるといわれて いる。 • • • • 呼吸不全からくるガス ①PaO2<40 ②PaCO2>65 ③PaO2<60かつCO2のやや貯留 研修医.com http://kensyui.com 2型呼吸不全BEST5 • • • • • 1 2 3 4 5 結核後遺症 慢性気管支炎 睡眠時無呼吸症候群 胸郭変形 神経筋疾患 動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が45torrを超えな いものをI型呼吸不全(低酸素血症性呼吸不全), 45torrを超えるものをII型呼吸不全(低換気性呼吸 研修医.com http://kensyui.com 不全)と呼ぶ 肺気腫の典型的な心電図 • Ⅰ誘導でQRSがflat。 • Ⅱ、Ⅲ、aVfでP波が2mV以上高い。 • aVlでP波が陰転化する。 研修医.com http://kensyui.com CV wave • 頚静脈圧がTRがあるために収縮期にむし ろ高くなる。 • A-C-V波のCとVが融合してできた波形 • 右心不全があって、meanの肺動脈圧が 30mmHg以上になってTRを合併 研修医.com http://kensyui.com 痛みの問診 • • • • • 場所 発症時間 発症の仕方 特徴 強さ(10段階 で) • • • • • 重大度 放散痛 増悪因子 寛解因子 関連因子 研修医.com http://kensyui.com 発熱と心拍数と呼吸数 • • • • 体温が0.55度上昇したら心拍数は10上昇する。 原因はカテコラミンによる。 カテコラミンは呼吸数は増加させない。 敗血症になればエンドトキシンにより呼吸数が増 加する。 • 敗血症は、呼吸性アルカローシス→代謝性アシ ドーシスという経過を辿る!! 研修医.com http://kensyui.com 危険な熱の特徴 (severe high fever) ① 悪寒戦慄がある。 ② 呼吸数>30回 ③ SpO2の低下<90% ④ ABG(血ガス)で代謝性アシドーシス ⑤ 乏尿 ⑥ 意識レベルの低下 全て敗血症を示唆。2時間以内に抗生剤を! 研修医.com http://kensyui.com 血液培養のタイミング • • • • 体温38.5℃以上で悪寒戦慄を伴う場合。 白血球12000以上又は4000未満の場合。 静脈注射で抗生物質を使う場合。 severe high feverの場合 研修医.com http://kensyui.com 寒気?悪寒戦慄? • 悪寒戦慄shaking chill:毛布を何枚もかけても ガチガチと震える状態。 • 悪寒chill:毛布を何枚もかぶりたくなる状態。 • 寒気chilly sensation:セーターを羽織りたくなり 状態。 • 血液培養が必要なのは悪寒(8.8%)、悪寒戦慄 • 悪寒戦慄で陽性率33% • 回数も重要(悪寒戦慄の)で肺炎球菌、モラキセラは1回。他 は複数回。 研修医.com http://kensyui.com 胸部:打診 • complete dullness:鉛の様に波動がある 胸水を示唆する。 • Incomplete dullness:鉛より鈍くない。 腫瘍(mass)や炎症組織(肺炎など)を示唆 研修医.com http://kensyui.com 胸部:聴診 • Holo crackle 全吸気時間でぱちぱちと聴こえるラ音。 肺胞性病変(細菌性肺炎、心不全、肺出血) • Early-to‐mid crackle 吸気時間の初めから途中まで聴こえるラ音。 気道病変(気管支拡張症、急性/慢性気管支炎) • Late crackle 吸気の途中から最後まで聴こえるラ音。 間質性病変(間質性肺炎、異型肺炎) 細菌性肺炎はHolo crackle⇒ Early-to‐mid crackle ⇒ Late crackle⇒消失と変化する。(肺炎の改善の流れ) 研修医.com http://kensyui.com 胸部:聴診 • Cocal fremitius 山羊音 肺炎時響きがよりはっきりしていたら、そこに cosolidationがあるということ。 研修医.com http://kensyui.com 肺炎とCT • 肺炎の合併症 • 膿胸 • 膿瘍 • これを起こしていないか見るのにCTは必要 研修医.com http://kensyui.com 膿胸 • 培養は血培の嫌気性ボトルで嫌気性菌の 培養を必ず行うこと。 • pH<7.2の場合は必ず膿胸。ドレナージが 必須である。 • 1ヶ月膿胸が続くとばち指が出現する。 • 横隔膜から上の嫌気性菌にはペニシリン 系抗生剤は感受性があることが多い! 研修医.com http://kensyui.com 咽頭の所見 • 感染症で咽頭が赤くなっている場合は咽 頭痛を伴う! • つまり咽頭発赤のみで痛みが無い場合は タバコを吸っているなどでもともと赤いと考 える。 研修医.com http://kensyui.com 肺炎の起因菌の培養の特徴 • 肺炎球菌やインフルエンザ桿菌は血液培養で は生えやすいが、喀痰培養では生えにくい。 • Acinetebacter、モラキセラ、クレブシエラは喀痰 培養で生えやすい。 • ちなみにクレブシエラの痰はオレンジ色。 • 肺炎球菌は鉄さび色。 研修医.com http://kensyui.com 肺炎の抗生剤投与期間 • 肺炎なら1週間静注。 • 膿胸は最低2~3週。 • 膿瘍は最低4~5週。 • 肺炎なら最近はスイッチ療法(3日間の静 注+4日間内服)でもいいらしい。 研修医.com http://kensyui.com クレブシエラのかかる人 • 好中球機能が低下している人。 ↓ • 糖尿病 • 尿毒症 • アルコール多飲 • ステロイド使用者(Tリンパ球の機能も低下) クレブシエラやアシネトは、第一相で肺胞マクロファージ その後好中球での対処が必要 研修医.com Afferent mechanism →http://kensyui.com Efferent mechanism 発熱+SpO2低下 • 肺炎 当たり前。 • 敗血症 だから発熱+SpO2低下の場合には血液培養を! 研修医.com http://kensyui.com WheezeとPEFの関係 • • • • WheezeⅠ度⇔PEF約70% WheezeⅡ度⇔PEF約50% WheezeⅢ度⇔PEF約30% WheezeⅣ度⇔PEF約20% • PEF50%以下(WheezeⅡ~Ⅳ度)なら最 初からステロイド点滴を。 研修医.com http://kensyui.com 食物アレルギー • アレルギーがどこにでるのか • 下痢 eosinophilic gastroenteritis→胃粘 膜生検 • 気道症状 • 皮膚 研修医.com http://kensyui.com 呼吸 • 普通の呼吸は、吸気:呼気=1:2 • 延長はそれよりも延長 • ちなみに延長時間が6秒以上だと、 FEV1.0は1000ml未満 研修医.com http://kensyui.com 喘息とステロイド • ソルメドロールは10mg⇒20mg⇒30mg⇒40mgと効果 が強くなるが40mg以上使用しても効果は変わら ない。 • 喘息は最大治療(メプチン吸入20分毎3回+ソルメ ドロール40mg6時間毎)を行えば24時間以内に break(発作消失)する。消失しない場合は合併 症を伴っている。 • ソル・メドロールはコハク酸という防腐剤が入って いて、注射よりも点滴で落とす方が安全。 研修医.com http://kensyui.com 喘息の合併症 • • • • • • 薬の間違い 感染症 気胸 痰つまり 無気肺 縦隔気腫:頚部痛・頸部を聴診器で当てるとプチ プチとcrackleが聞こえる。 • 声帯機能不全 研修医.com http://kensyui.com ラシックスとステロイド • ラシックスはCaを尿中に排泄促進 • だから骨粗しょう症により注意! 研修医.com http://kensyui.com 風邪と診断するには • 鼻汁と咽頭痛が必須である。 • 細菌は同時に複数の器官を犯すこと は無い。(鼻、喉、気管支など) 研修医.com http://kensyui.com 心不全の3徴 • 全身倦怠感 • 頻脈 • 呼吸苦 • 倦怠感は1週間以内、1ヶ月以内、1ヶ月以 上で分類すること! 研修医.com http://kensyui.com COPDの胸郭 • • • • 乳頭の高さで測定する。 深呼吸でどれだけ膨らむか。 4cm以上で正常。 2cm以下なら拘束性肺疾患。 • COPDではばち指が出現。足から先に! 研修医.com http://kensyui.com Lightの基準 • Lightの分類 1.胸水蛋白質 / 血清蛋白質 > 0.5 2.胸水LDH / 血清LDH > 0.6 3.胸水LDH > 血清LDH 正常上限×2/3 • これら1項目でも満たすと滲出性 • 3個99% 2個95% 1個85%という人も 研修医.com http://kensyui.com リンパ球優位の胸水 • 胸膜生検の適応となる。 • 胸水は結核菌の検出率は低いが、胸膜生検では60~70%ほど。 • 3つ検体を出す(1<2<3で5以上はあまり変わらない) • • • • • DDxは 結核 悪性腫瘍 膠原病 たくさん胸水 RA SLE MCTD 新ガフキーで-=0 ±=1~2 +=3~6 ++~+++=7~10 ツ反の硬結・・両端からペンをひいていってボールペン先が止まっ た所 • 結核はどんなABXでも100万に1菌 耐性化 研修医.com http://kensyui.com 横隔膜に浸出液を作る菌 • 横隔膜の直上に膿などの浸出液を作りや すい菌は下記の2つである。 1位:β溶連菌 最初から高熱で発症。 2位:嫌気性菌 微熱が1週間くらい続く。 その後高熱になる。 研修医.com http://kensyui.com fever-pulse dissociation • 体温が0.55度上昇したら心拍数は10上昇 する。 • この法則に従わず高熱なのに脈が上がら ないことをfever-pulse dissociationと言う。 • 原因となる菌は腸管ならチフス、呼吸苦なら レジオネラ、嫌気性菌である。 研修医.com http://kensyui.com 嫌気性菌の抗生剤 • 嫌気性菌による肺炎であればABPC、ユ ナシンで十分である。 • セフメタゾン、クリンダマイシンなどはスペ クトラムは満たすが効果は弱い。 • セフェム系はインフルエンザ桿菌などBLNARに 対して使用する。タバコや基礎疾患 研修医.com http://kensyui.com 間質性肺炎の聴診 • Late crescendo inspiratory creckle 吸気の途中から聞こえてだんだん大きくなるラ音。 • Expiratory crackle 呼気時のラ音。日本人であれば通常型間質性 肺炎で蜂巣肺まで進行した状態。 研修医.com http://kensyui.com 右心不全の聴診 • right-sided gallop 吸気時に右心室側でS3 gallop rhythmを 聴取し、呼気時にはそれが聞こえないこと 研修医.com http://kensyui.com 腹部膨満の原因 • • • • • • 5Fと言われる下記の5つに分類する。 脂肪(fat) ガス(flatus) 便(feces) 水(fluid) 胎児(fetus) 研修医.com http://kensyui.com ステロイドの分類 • 短時間作用型:ソル・コーテフ • 中時間作用型:ソル・メドロール • 長時間作用型:デカドロン • 中時間作用型のソル・メドロールは12時間で体内からな くなるが作用時間は36時間ある。(幽霊効果)これを利用 して隔日投与が可能。(残りの12時間は効果が無い時間 が生じるが副作用が有意に減る) • 投与量はRA<喘息<SLE 研修医.com http://kensyui.com タバコの喘息への影響 • 吸入ステロイドの作用を打ち消す。 禁煙後2年間続く。 • 1秒率が1年で80mlずつ低下する。 吸わない人は25mlずつ減少。 研修医.com http://kensyui.com 慢性咳嗽の原因 2ヶ月以上続く慢性咳嗽の原因は 下記の3疾患で90%以上を占める。 • 慢性喘息(慢性ではCOPDと同じ頸部所見が出現) • 後鼻漏 • 胃食道逆流 研修医.com http://kensyui.com 気胸・縦隔気腫の診察 • 鎖骨を打診すると気胸側では良く響く。 • 縦隔気腫では心音に連動してクチクチと言 う音が聴診される。(ハーマンズ・クランチ) 研修医.com http://kensyui.com チアノーゼの分類 • 中枢性チアノーゼ 呼吸不全が原因。酸素を投与したら改善する。 • 末梢性チアノーゼ 循環不全が原因。酸素を投与しても改善しない。 • 混合性チアノーゼ 心原性。中枢性と末梢性の2つの機序がある。 研修医.com http://kensyui.com 黄疸 • T-Bil:約3mg/dl 眼球結膜の黄染 • T-Bil:約5mg/dl 1目見て眼球結膜が黄色 • T-Bil:約10mg/dl 全身が黄色 研修医.com http://kensyui.com 口臭 • 肝硬変:尿の匂い。 • 糖尿病:リンゴの匂い。 • 嫌気性菌:いわゆる臭い口臭。 研修医.com http://kensyui.com 二次性高血圧の鑑別点 ① 年齢が40歳以下であること。 ② 降圧薬に反応しないこと。 ③ 電解質異常がある。 原因は内分泌疾患(Cushing症候群、褐色 細胞腫、アルドステロン症などの副腎疾患) 動脈硬化性、腎血管性が考えられる。 研修医.com http://kensyui.com 口腔内嫌気性菌の血行感染 • 虫歯などがある人は口腔内嫌気性菌が血 行に壊死性肺炎を来たすことは良くある。 • 血行性に感染した場合は喀痰は出ない。 • 咳は乾性咳となる。 • 但し形成された膿瘍が気管支と交通すれ ば喀痰は増える。 研修医.com http://kensyui.com 浮腫の表記法 • 1度:人指し指の爪半分まで。 • 2度:爪の上縁まで。 • 3度:第一関節まで。 個人で長さが違うため大まかな目安であるが評価者が 同じであれば変化の推移には有効である。 研修医.com http://kensyui.com 慢性2型呼吸不全 ベスト5 1位 2位 3位 4位 5位 結核後遺症 慢性気管支炎 睡眠時無呼吸症候群 胸郭変形 神経・筋疾患 研修医.com http://kensyui.com Hugh-JonesⅤ度 ベスト5 1位 2位 3位 4位 5位 肺気腫の末期 間質性肺炎の末期 重症肺塞栓症 肺胞出血 急性呼吸促迫症候群 研修医.com http://kensyui.com 全身浮腫 ベスト5 1位 2位 3位 4位 5位 慢性心不全 2型呼吸不全 腎不全 低栄養 重症肺塞栓症 研修医.com http://kensyui.com Wheezeの音色 ① 多音声喘鳴:喘息や心不全。 心不全はWheezeに併せてholo crackleを 伴う。 ②単音声喘鳴:聴こえた部位の狭窄。 原因は異物や腫瘍でWheezeは限局する。 研修医.com http://kensyui.com 体液喪失量の予測 1000ml以上:起立制定血圧 直腸診でタール便 1500ml以上:tilt test陽性(HR30低下) 直腸診でタール便+鮮血 収縮期血圧<80mmHg 研修医.com http://kensyui.com Reference http://kensyui.com 研修医.com http://kensyui.com
© Copyright 2024 ExpyDoc