データベース

データベース入門
白 井
豊
第1章 データベースの基本概念
1.1 はじめに
1.2 データベースとは
1.3 データベースシステムの構成
1.1 はじめに
情報システムを利用する目的=問題解決
(1)計算(アルゴリズム)の実行
(2)シミュレーションの実行
(3)論理の追跡と展開
(4)記憶された知識の検索と伝達
現在、圧倒的に(4)の目的が多い
ネットワーク上の情報システムには
さまざまな情報が行き交っている
記号データ 音声データ 画像データ
データ相互間の関連付け、整理が必要
データベース技術の課題
第1章 データベースの基本概念
1.1 はじめに
1.2 データベースとは
1.3 データベースシステムの構成
データベース(DB : Data Base)とは
共有することを意図して
計算機内に蓄積された情報の集まり
データベース管理システム
(DBMS: Data Base Management System)
データを検索、情報整理、情報管理を行うソフトウェア
データベース中のデータ
複数のシステムで
共有化され統合化される。
通常のファイルシステムとは異なる。
データベースの概念が
適用されなかった時代のシステム
人事管理
プログラム
労務管理
プログラム
給与管理
プログラム
人事管理用
従業員ファイル
労務管理用
従業員ファイル
給与管理用
従業員ファイル
個々のプログラムがそれぞれ
個別のファイルを持つことの不都合さ
• 個別のファイルを横並びに並べると共通のデータが存在す
る(氏名、住所、電話番号、誕生日、勤続年数など)。
• あるデータを変更すると、個々のファイルをそれぞれ変更し
なければならない(変更し忘れ等でデータの一貫性が失われ
るおそれ)。
これを防ぐためには
①データの共有化が必要
②複数のプログラムで入力するので形式の統合化が必要
データベースの概念を適用した構成例
人事管理
プログラム
労務管理
プログラム
給与管理
プログラム
統合インターフェース(論理的なデータ表現)
共有データ
人事データ
労務データ
データベース
人事データ
プログラムからのデータの独立性/
データからのプログラムの独立性
• プログラムの変更はデータの変更を伴わない。
• データの変更はプログラムの変更を伴わない。
共有データに対する同時アクセスの問題
• 同時アクセスによるデッドロック(後述)
• アクセス順序によるデータの一貫性に関する
問題(後述)
データベース管理システムで対処
ビュー(view)の概念
人事管理プログラム
人事管理プログラム
のビュー
給与管理プログラム
給与管理プログラム
のビュー
人事データ
データベース
給与データ
共有データ
第1章 データベースの基本概念
1.1 はじめに
1.2 データベースとは
1.3 データベースシステムの構成
データベースシステムの構成
(データベース、データバンク、コンテンツ)
応用プログラムは、データベース管理システムを通してデータベースにアクセス
応用プログラムまたはユーザ
検索言語(クエリ)、データ操作言語
データベース
(データの論理表現)
データベース管理システム
媒体操作言語
(データの物理表現)
ハードウェア媒体