1.3 プロトコルとは

第1章 ネットワーク基礎知識
4407036 榊原 悠
1.1コンピュータネットワーク
登場の背景
4407056 田端晃一
コンピュータの普及と多様化

さまざまな場所で活躍している
◦ オフィス、工場、学校、教育機関、研究所

多種多様なコンピュータ
◦
◦
◦
◦
大型汎用コンピュータ
スーパーコンピュータ
ミニコンピュータ
パーソナルコンピュータ
スタンドアロンからネットワーク

従来
◦ コンピュータを単体で使用(スタンドアロン)

現在
◦ 複数のコンピュータをネットワークで接続
 Ex: WAN , LAN
コンピュータ通信から情報通信環
境へ
初期
1980年代
後半
1990年代
前半
プライベートなネットワークのみ

プライベートなネットワークを相互
に接続する
公共ネットワークとしてのイン
ターネット
情報ネットワークの役割

役割
◦ 世界中の情報を各コンピュータに伝えること
(人間でいえば神経に相当する役割)

将来
◦ 空気のように存在を意識されないようなもの
になる
1.2コンピュータとネットワーク発
展の7つの段階
4407056 田端晃一
バッチ処理
プログラムやデータなどを、まと
めて一括で処理する方式
利点:多くの人が利用できる
欠点:時間がかかる
タイムシェアリングシステム
(TSS)
1台のコンピュータに複数の端末を接続して、複
数のユーザーが同時にコンピュータを利用で
きるようにしたシステム
・仮想的に1人1台コンピュータを利用できるようになった
・インタラクティブ(対話的)な操作が可能になった
・プログラミング言語のBASICが登場
コンピュータ間通信
コンピュータ間を通信回線で接続するだけでデー
タを瞬時にやり取りできるようなシステム
・データ転送にかかる時間や手間が減った
・複数のコンピュータで分散して処理し、結果をまとめられる
ようになった
利用者の目的や規模に合わせた柔軟なシステムの構築や運
用ができるようになった
コンピュータネットワークの登場
パケット交換技術によるコンピュータネット
ワーク
・異なるメーカーのコンピュータ同士でも相互通信が可能
・ウインドウシステムの登場
コンピュータネットワークの中を自由に移動し、散在するコンピュー
タ資源を活用できるようになった
インターネットの普及

ダウンサイジング、マルチベンダ接続といった、異なるメーカーのコンピュータを相
互に接続し、安価にシステムを構築するためにインターネット技術が使われはじめ
た。

WWW(World Wide Web)による情報公開と、そのサービスを受けるwebブラウザ,イ
ンターネットメールが企業や一般家庭に急速に普及し始めた。

パーソナルコンピュータは以前は単独(スタンドアロン)で使う個人の道具だったが、
現在ではインターネットにアクセスする道具として使う人が多い。
インターネット技術中心の時代へ
•
インターネットは別々に発展してきた多くの技術をす
べてインターネットに取り込む方向に進んでいる。
•
もともと電話網の上に構築されていたインターネット
だが,立場が逆転し、インターネットの技術を利用し
たIP網の上に電話やテレビ放送、インターネットが構
築されるようになってきている。
•
インターネットにつながれるものだけがいわゆる「コ
ンピュータ」だけではなく、携帯電話、家電製品など
がつながれるようになっていき、今後はありとあらゆ
る物がつながれるようになっていくだろう。
「単につなぐ」時代から「安全につな
ぐ」時代へ

インターネット普及期
◦ できる限り際限なく自由につなぐことを目指していた
インターネットを利用することによって
巻き込まれるトラブルの増加
「安全につなぐ」ことが大事
すべてのカギを握るTCP/IP
TCP/IPには、別々に発達してきた様々な
通信技術を1つに統合するだけの応用力
がある
まとめ年表
年
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
内 容
バッチ処理の時代
タイムシェアリングシステムの時代
コンピュータ間通信の時代
コンピュータネットワーク
インターネット、イントラネットの普及
インターネット技術中心の時代
1.3 プロトコルとは
4407036 榊原 悠
プロトコル

使用する環境、機器などによってさまざ
まな種類があるが、私達はネットワーク
を利用するときに普段意識していない
主なプロトコル
ネットワーク
アーキテクチャ
プロトコル
用途
TCP/IP
IP,ICMP,TCP,UDP,HTTP,
TELNET,SNMP,SMTP...
インターネット
NetWare
IPX,SPX,NPC...
パソコンLAN
AppleTalk
DDP,RTMP,AEP,ATP,ZIP...
Macintosh LAN
DECnet
DPR,NSP,SCP...
旧DEC社ミニコンなど
OSI
FTAM,MOTIS,VT,CMIS/CMIP,
CLNP,CONP...
XNS
IDP,SPP,PEP...
Xerox社ネットワーク
パケット交換とプロトコル
パケット交換とは、大きなデータをパケッ
トと呼ばれる単位に分割して送受信する
通信形式
 パケットにはそれぞれ送信元と宛先のア
ドレスさらには元のデータのどの部分か
を示す番号がついている
 1つの回線を複数のユーザーで共有でき
る

プロトコルとは
コンピューター同士の間で情報(データや
メール、メッセージ等)のやり取りをする
ために必要な手順や方法に関する取り
決めや規則などの「約束ごと」
 簡単に言うと、コンピューターの「共通言
語」のようなもの
 異なるものを使っていると相互にデータ
を伝えることができない

コンピュータでのプロトコル
通信をする双方のコンピューターに必要
な最低限の機能がすべてプログラミング
されていなければならない
 もし途中で障害が起こった場合はどうす
るかなど、あらかじめ通信中に起こりそう
な問題を想定し、プログラムを作成しなく
てはならない

1.4プロトコルの標準化
4407402 丹野 雅弘
情報通信ネットワーク
23
1.4.1 コンピュータ通信の登場から
標準化へ
1974年にIBM社がネットワークアーキテク
チャであるSNA(System Network
Architecture)を発表。その後、各メー
カーが独自のネットワークアーキテクチャ
を発表し、プロトコル群の体系化が進む。
しかし、互換性がなく、メーカーが異なる
と、接続しても通信ができなかった。
情報通信ネットワーク
24
多くの企業がネットワークには互換
性が必要だと認識されるようになり、
異なるメーカー間でも自由に通信で
きる環境が望まれた
ネットワークのオープン化、マルチベ
ンダ化
情報通信ネットワーク
25
1.4.2 標準化
国際標準化機ISOが、国際標準として
OSIという通信体系を標準化した。
しかし、OSIの定めるプロトコルは普及せず、
IETFによって標準化されたTCP/IPが標準に
なっている。
(但し、OSI参照モデルはネットワークプロトコ
ルを考えるときに引き合いに出される。)
情報通信ネットワーク
26
1.5 プロトコルの階層化と
OSI参照モデル
4407402 丹野 雅弘
情報通信ネットワーク
27
1.5.1 プロトコルの階層化
通信に必要な機能を7つ
に階層化する
複雑なネットワークプロト
コルを単純化する
情報通信ネットワーク
28
・インターフェイス
上位層と下位層の間でサービスの
やり取りをするときの約束事
・プロトコル
通信相手の同じ階層とやり取りする
ときの約束事
情報通信ネットワーク
29
階層化の利点と欠点
利点
1. 階層化することで各階層を
独立なものとして扱える
2. ある階層を変更しても、そ
の影響がシステム全体に
波及せず、拡張性や柔軟
性に富んだシステムを構
築できる
3. 通信の機能分割が行われ
るため、それぞれの階層プ
ロトコルの実装が容易にな
り、責任の分界点も明確に
なる
欠点
1.モジュール化を進めすぎ
ると、処理が重くなったり
、各モジュールで似たよう
な処理をしなければなら
なくなる
情報通信ネットワーク
30
1.5.2 会話で階層化を考える
プロトコル
インターフェイス
インターフェイス
プロトコル
情報通信ネットワーク
31
1.5.3 OSI参照モデル
各層は、何をするかという役割を定義してい
る
役割を定義しているのがプロトコル
プロトコルは約束事、その中身は、仕様
その仕様に準拠した製品・通信手段を利用
情報通信ネットワーク
32
1.5.4 OSI参照モデルの各層の役
割
・アプリケーション層
特定のアプリケーションに特化したプロト
コル
・プレゼンテーション層
機器固有のデータフォーマットとネットワ
ーク共通のデータフォーマットの交換
・セッション層
通信の管理やコネクションの確立/切断、
トランスポート層以下の層の管理
情報通信ネットワーク
33
・トランスポート層
両端ノード間のデータ転送の管理やデータ転
送の信頼性を提供
・ネットワーク層
アドレスの管理と経路の選択
・データリンク層
直接接続された機器間でのデータフレームの
識別と転送
・物理層
0と1を電圧の高低や光の点滅に変換したり
、コネクタやケーブルの形状の規定
情報通信ネットワーク
34
まとめ
•
•
•
•
•
ネットワークの通信モデルは、OSI参照モデルによっ
て説明することができる。
物理層、データリンク層は、1つのネットワーク媒体
に接続されたコンピュータ間での通信方法を規定す
る。
ネットワーク層は、相互に接続されたネットワーク上
の任意の2台のコンピュータ間での通信方法を規定
する。
トランスポート層は、アプリケーション間での通信方
法を規定する。
セッション層、プレゼンテーション層、アプリケーショ
ン層では、アプリケーション間での通信方法を規定
する。
情報通信ネットワーク
35
1.6 OSI参照モデルの通信処理の例
4407003 飯田 正成
7階層の通信

OSIの7階層モデルにおける通信の方法
・送信側
データを上位層から下位層へ伝える
(アプリケーション層 → プレゼンテーション層→…)
・受信側
データを下位層から上位層へ伝える
(物理層 → データリンク層 →…)
各階層での処理
ヘッダ
自分の階層のプロトコル処理に必要な情報のこと
送信側
上位層から渡されたデータに自分の階層のプロ
トコル処理に必要な情報をヘッダとしてつける
(必要な情報を書き足していく。)
データ
ヘッダ
→
データ
ヘッダ
受信側
受信したデータをヘッダと上位層へのデー
タに分離してデータを上位層に渡す
(不要になった情報を取り除く)
各階層の具体的な処理
送信側
受信側
各階層の具体的な処理

7階層は二つに分けられる。
通信を行う前の
準備。
実際のネット
ワークを使って
の送信処理。
アプリケーション層
データを送信する(Aさん)
 相手側から送信された情報の分析(Bさん)
 要はインターフェイス 人間とコンピューターの操作を
つなぐ部分
 アプリケーション固有のエラー処理

ヘッダ:「おはようございます」が電子メールの本文であ
るという情報や、あて先はBさんであるという情報。
プレゼンテーション層
「コンピューター固有の表現方式」
送
信
デ
ー
タ
受
信
デ
ー
タ
「ネットワーク全体での表現方式」
ヘッダ:データの符号化方式を識別するための情報。
セッション層

コネクションを確立するタイミング
や、データを転送するタイミングの
管理。
通信状況の整理を行う。
ヘッダ:データをどのような手順で伝えるか
という情報。
トランスポート層
データ転送の信頼性を保証する。
通信ミスが発生した場合の処理も行う。
■
ヘッダ:パケット番号などの情報。
ネットワーク層
 ネットワークとネットワークが接続された
環境で送信ホストから受信ホストまで
パケットを配達する。
 正しくデータを届ける処理はトランスポート層で行
う
ヘッダ:アドレス情報など。
データリンク層、物理層

物理的な通信媒体で接続された機器
同士でデータのやり取りをできるよう
にする。
ヘッダ:MACアドレスの情報
まとめ
アプリケーション層 入力したもの
 プレゼンテーション層
文字などの整合性
 セッション層
通信路の確保・管理
 トランスポート層 データ通信の確認
 ネットワーク層
通信・配送
 データリンク層
通信許可
 物理層 接続機器の制御

1.7 通信方式の種類
4407010 榎本健太
1.7.1 コネクション型とコネクションレス型
(1)
● ネットワークにおけるデータの配送の種類
(a) 「コネクション型」
(b) 「コネクションレス型」
1.7.1 コネクション型とコネクションレス型
(2)
(a) 「コネクション型」
[特徴]:送信ホストと受信ホストの間で回線の接続を行う
無駄なデータを送らずに済む
cf. 電話の通信
1.7.1 コネクション型とコネクションレス型
(3)
図1: コネクション型のイメージ
1.7.1 コネクション型とコネクションレス型
(4)
(b) 「コネクションレス型」
[特徴]: 送り手はいつでもデータの送信が可能
受け手はいつ誰からデータを受信するか不明
データを常に受取っていないかどうか確認
cf. 郵便の配達
1.7.1 コネクション型とコネクションレス型
(5)
図2: コネクションレス型のイメージ
1.7.2 ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト
(1)
● ネットワーク通信の種類
1. ユニキャスト
⇒ “1対1”通信
2. マルチキャスト
⇒ “1対複数”通信
3. ブロードキャスト
1.7.2 ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト
(2)
1. ユニキャスト
⇒“1対1”通信のこと

Ex. 電話
図3: ユニキャスト
1.7.2 ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト
(3)
2. マルチキャスト
⇒“1対特定多数”通信のこと

Ex. ビデオ会議システム
図4: マルチキャスト
1.7.2 ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト
(4)
3. ブロードキャスト
⇒“1対不特定多数”通信のこと

Ex. テレビ放送
図5: ブロードキャスト
1.7.2 ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト
(5)
図6: ユニキャスト、マルチキャスト、ブロードキャスト
1.7.3 回線交換とパケット交換 (1)
● 通信回線を利用して通信する方法
1. 回線交換
⇒従来からの電話で利用されてきた方式
2. パケット交換
⇒ 1960年代後半から必要性が認められ始めた方式
※ TCP/IPはパケット交換方式を採用
1.7.3 回線交換とパケット交換 (2)

1. 回線交換
図7: 回線交換
1.7.3 回線交換とパケット交換 (3)

2. パケット交換
図8: パケット交換
伝送速度とスループット

伝送速度:2つの機器間を流れるデータ
の物理的速さ 単位[bps]

スループット:実際にホスト間でやり取り
される伝送速度 単位[bps]
まとめ
・データの配送の種類
・コネクション型
・コネクションレス型
・ネットワークの通信の種類
・ユニキャスト
・マルチキャスト
・ブロードキャスト
・通信方法
・回線交換
・パケット交換
1.8ネットワークの構成要素
4407056 田端晃一
通信媒体とデータリンク

接続ケーブル
◦ ツイストペアケーブル、光ファイバーケーブル、同軸ケーブル、
シリアルケーブル

ネットワークインターフェース
◦ NIC、ネットワークアダプタ、ネットw-九カード、LANカード

データリンクを接続する機器
◦ リピーター、ブリッジ、ルーター、ゲートウェイ
ネットワークインターフェース

コンピュータをネットワークに接続するため
の装置

10BASE-T 100BASE-TXのポート(LANポ
ート)(備え付けられてない場合、イーサネッ
トのNIC (Network Interface Card)を拡張ス
ロットに増設)

ノートブックタイプのPCの場合はPCカード
形式のNICが利用される
リピーター
OSI参照モデルの第1層の物理層で
ネットワークを延長する機器
•ケーブル上を流れてきた電機や光の信号を受信し、
増幅や波形の整形などをしたのちに別の側へ再生
する
•通信媒体を変換できるものもある
•ただし、エラーフレームはそのまま送信され
る
•伝達速度の異なる媒体間を接続することはで
きない
•リピーターの接続段階には制限がある場合がある
ブリッジ/レイヤ2スイッチ






ブリッジはデータリンク層でネットワーク同士を接続する装
置であり、データリンクのフレームを蓄積し新たなフレームと
して送出する。
データリンクのフレームには、フレームが正しく届いたかを
検査するためのFCSと呼ばれるフィールドがあり、ブリッジ
はこれをチェックして壊れたフレームは伝えないようにする
働きがある。
アドレスの学習機能によりホストAとブリッジ間にだけフレー
ムが流れれば済む。
OSI参照モデルでは第2層のデータリンク層に位置づけら
れるため、例や2スイッチとも呼ばれる。
ラーニングブリッジとは、パケットを隣のセグメントに流すか
どうかの判断を行う機能を持っているブリッジのことである。
スイッチングハブもこのブリッジの一種である。
ルーター/レイヤ3スイッチ

OSIモデルの第3層、ネットワーク層の処理を行う。つ
まり、ネットワーク同士を接続してパケットを中継する
装置のことである。

ブリッジは物理アドレスで処理を行うが、ルーターはネ
ットワーク層のアドレスで処理をする。

最近では家庭やオフィスでインターネット接続をすると
きに使用される。

ネットワークの負荷を仕切ったり、セキュリティ機能を
備えたものもある。
ゲートウェイ

ゲートウェイとは、OSI参照モデルのトランスポート層
からアプリケーション層までの階層で、データを中継す
る装置である。

ゲートウェイは、互いに異なるプロトコルの翻訳作業を
行い、通信を可能にする。

携帯電話とPCでメールを通信する際に用いられる。

プロキシサーバーもゲートウェイの一種。