平成18年6月23日 愛知県豊橋市議会 様 上越市における 自主自立のまちづくり “新しい自治体”づくりへのチャレンジ 上越市企画・地域振興部長 野 澤 朗 新潟県上越市 上越新幹線~ほくほく線で 東京から2時間2分 2 3 構成‥14市町村 人口‥211,870人(1.6倍) 面積‥972.62k㎡(3.9倍) 14市町村による合併 柿崎町 大潟町 頸城村 吉川町 上越市 三和村 浦川原村 大島村 名立町 清里村 牧村 安塚町 中郷村 板倉町 4 平成の大合併の意味 (上越市の取組みの基本) 平成の大合併は、「21世紀に向けた 基礎的自治体の再編成」 新しい時代に見合った「新しい器」と 「中身」づくり キーワードは、「自立(地域経営)」と 「住民自治の充実」 枠組みの基本は「自立(地域経営)が 成り立つ『圏域』」 平成の大合併の捉えかた ~市民へのメッセージ~ 大変革期における構造改革のひとつ(自治体改革) → 行政都合 しかしながら、スケールメリットによる行財政改革だけの 視点にとどまってはならない。 新しい時代にふさわしい地域力と地方自治体を創りあげ ていくという理念が必要 地域の個性に光をあてるとともに、ひとつのまちとなるこ とにより取組みの連携や交流を強化し、新たな力と価値 を生み出していく。 5 上越市にとっての平成の大合併 1.30年前の“上越市誕生”との比較から見る ○ 民間(市民)の関わり‥“行政主導” ○ 中核、中心都市づくり‥“対象エリア”の違い ○ “発展策”か、“生き残り策”か‥住民の戸惑い 2.合併しない宣言の矢祭町との比較から見る ○ 厳しい時代認識‥自らの足で立つという強い 意志は同じ ○ 内部(行財政)改革だけで目的を達成できるのか? ○ 時代に合った新しい“器”を創ることの重要性 7 わが国のGDP(国内総生産=名目)の推移 グローバル化 冷戦期 600 平成不況 500 バブル 兆 400 Japan as No.1 円 300 アジアの奇跡 200 100 0 55 58 61 64 67 70 73 年 76 79 82 85 88 91 94 97 00 次 上越市創造行政研究所 (兆円) 8 一般会計税収、歳出総額および国債発行額の推移 100 国債発行額 歳出総額 税 収 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 (年度) 上越市創造行政研究所 国の財政を家計に置き換えて考える <収入> <借金> 453万円 365万円 <毎月になおすと・・・> 月収28万円の人が、 毎月30万円借り入れ <支出> 818万円 ・日常生活費 476万円 ・こどもへの仕送り 174万円 ・借金返済 168万円 <借金残高> 6,860万円 ・親 4,500万円 ・こども 1,990万円 <貯金残高> 2,500万円 平成15年度当初 予算で作成 9 合併による行政コスト削減効果 1人当り歳出額 (円/人) 600,000 10 ⑥22市町村 ②5市町村 ⑤20市町村 ④17市町村 ③12市町村 推計値① 500,000 ①1市3村 静岡市 Ⅵ-5 400,000 (95%) (92%) いわき市 Ⅴ-3 上越市 300,000 推計値② (65%) (58%) 豊橋市 Ⅴ-2 (57%) (56%) 【削減率:推計値②/推計値①)】 200,000 【凡例】 :上越市 :推計値①(単純平均) 100,000 注:円の面積は 人口密度を表す :推計値②(類似団体による標準値) :類似団体(人口13万人以上~23万人未満の都市:類型Ⅳ-2~5) :その他参考となる類似団体(上記の類型以外の都市) 面積(k㎡) 0 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 上越市創造行政研究所 11 14市町村による合併の経緯 枠組みはどのようにして 形成されていったか 枠組み検討の視点 自立(地域経営)の可能性 さまざまな「圏域」の分析 歴史的、文化的なつながりの状況 上越市の取組みの経緯‥枠組みの変化 平成12年 1月: 4市村 勉 強 会 平成13年 2月: 5市町村 平成13年10月: 5市町村 任意合併協議会‥出入自由 平成14年 3月: 6市町村 平成14年 4月: 8市町村 柿崎町 大潟町 平成14年 5月:10市町村 平成14年10月:10市町村 発展的解散 頸城村 市長が呼びかけ 平成15年 3月:10市町村 ※法定合併協議会準備会設置 吉川町 上越市 三和村 浦川原村 名立町 牧村 平成15年 3月:13市町村 清里村 平成15年 4月:14市町村 平成15年8月 上越地域合併協議会(法定協議会)設置 板倉町 中郷村 安塚町 大島村 12 “14市町村による合併”の背景 ■ 30年前の“上越市誕生”とその後のまちづくり ○ 直江津市、高田市‥それぞれのつながり ○ 25万人の地域の中での“13万人都市”の求心力 ○ 地方中核都市を目指したまちづくりの方向性 ■ 地域の一体性‥運命共同体 ○ 通勤、通学、買い物等に見る地域の一体性 ■ 地勢:日本海、周辺の山地がつくる高田平野の 一体感 ■ 妙高をアイデンティティとする3市町村の合併 と板倉町、中郷村の決断 13 14 上越地域における通勤・通学圏 柏崎市 大潟町 名立町 富山県 頚城村 上越市 能生町 柿崎町 吉川町 浦川原村 三和村 青海町 大島村 糸魚川市 松代町 新井市 板倉町 牧村 安塚町 清里村 松之山町 中郷村 妙高村 十日町市 凡例 妙高高原町 法定合併協議会準備会構成14市町村 矢印の太さは、各市町村での 通勤・通学先としての割合 14市町村内での移動 長野県 10%以上30%未満 14市町村以外での移動 上越市創造行政研究所 5%以上10%未満 30%以上 ※他市町村への通勤者の数のみ 15 強まる地域の一体性 上越市への通勤者の増加 100% 90% 昭和45年 80% 平成12年 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 上 越 市 三 和 村 頸 城 村 清 里 村 大 潟 町 牧 村 名 立 町 板 倉 町 浦 川 原 村 新 井 市 柿 崎 町 吉 川 町 中 郷 村 安 塚 町 妙 高 村 能 生 町 大 島 村 妙 高 高 原 町 糸 魚 川 市 松 代 町 青 海 町 松 之 山 町 上越市創造行政研究所 16 市町村間のつながりの構造 上越市とのつながり 強 レベル① レベル② 《頚北地域》 大潟町 弱 レベル④ レベル③ レベル⑤ 柿崎町 吉川町 《東頚城西部地域》 頚城村 松之山町 安塚町 浦川原村 大島村 上越市 三和村 牧村 松代町 《新井・頚南地域》 中郷村 新井市 清里村 板倉町 妙高高原町 妙高村 《糸魚川地域》 名立町 糸魚川市 能生町 青海町 上越市創造行政研究所 17 上越地域における買物先 他 県 柏崎市 柿崎町 大潟町 名立町 吉川町 頚城村 上越市 能生町 浦川原村 三和村 大島村 青海町 松代町 糸魚川市 新井市 牧村 板倉町 清里村 安塚町 松之山町 中郷村 富山県ほか 妙高村 十日町市ほか 他 県 妙高高原町 上越市での購買率が5%以上の市町村 5%以上20%未満 20%以上50%未満 長野県ほか 上越市創造行政研究所 50%以上 ※他市町村への流入情況のみ 出所)中心市街地に関する県民意識・消費動向調査報告書 (新潟県・2002年3月)により作成 18 上越地域の現状と見通し 大型合併の背景 合併後に取り組むべき課題 人口の減少と少子高齢化 脆弱な財政基盤 公的支出に依存した産業構造 合併は土台づくり。地域課題の処方箋ではない。 大型合併の背景 上越地域の現状と見通し その1 人口減少と少子高齢化 19 人口の動向(上越地域) 400,000 ( 人) 20 20,000 385,780 ( 人) 上越地域 368,855 確定値( 5年単位) 確定値( 5年単位) 推計値( 10年単位) 18,000 346,835 350,000 能生町 推計値( 10年単位) 青海町 334,132 332,084 329,035 319,106 柿崎町 315,692 16,000 312,014 303,000 300,000 282,531 14,000 松代町 258,037 板倉町 頸城村 250,000 12,000 上越圏( 12市町村) 214,169 吉川町 松之山町 208,779 201,166 198,773 201,355 201,733 198,355 198,645 199,077 195,624 200,000 大潟町 10,000 187,728 安塚町 176,477 中郷村 8,000 妙高高原町 150,000 牧村 116,542 132,205 134,751 134,082 131,934 上越市 127,842 130,659 130,116 126,061 123,418 119,318 120,410 名立町 6,000 三和村 100,000 清里村 4,000 妙高村 糸魚川市 50,000 浦川原村 41,910 39,332 38,395 36,646 36,080 35,797 34,047 32,931 32,003 29,989 ↓新井市 26,200 22,114 34,351 32,334 29,970 28,986 28,575 28,501 28,325 28,118 27,882 27,061 25,150 22,910 新井市 ↑糸魚川市 0 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H 12 H 17 H 27 H 37 S35~H 12: 国勢調査。H 17~H 37: 『 新潟県市町村合併促進要綱』 将来人口推計により作成 2,000 大島村 0 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H 12 H 17 H 27 H 37 ( 使用データ S35~H12: 国勢調査。H17~H37: 『 新潟県市町村合併促進要綱』 将来人口推計) 上越市創造行政研究所 21 住民の年齢構成 2.5% 18歳 高校卒業 23歳 就職 34歳 丙午 54歳 終戦 上越地域 2.0% 上越市 新潟県 全国 1.5% 1.0% 0.5% 年令 0.0% 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 数式:各年令の推計人口 / 推計人口総数 新潟県内:新潟県推計人口(2000年7月1日:新潟県統計課)によリ作成、全国:推計人口(1999年10月1日:総務省)を1歳ずらして作成 上越市創造行政研究所 大型合併の背景 上越地域の現状と見通し その2 脆弱な財政基盤 (自主財源の減少) 23 14市町村の歳入内訳(平成13 年度) 0 10 20 牧村 43.3 23.0 名立町 36.9 5.9 11.7 8.5 17.0 12.3 12.2 9.5 47.3 市町村税 20.7 9.8 10.7 18.8 16.7 5.7 17.4 10.0 国・県支出金 15.5 12.9 14.5 34.6 21.9 地方交付税 6.1 6.5 14.2 36.6 6.3 8.7 12.2 45.5 15.0 4.6 16.3 42.4 12.5 三和村 8.9 33.4 25.4 25.2 板倉町 12.5 12.7 51.4 中郷村 清里村 7.1 33.7 9.0 27.3 33.6 8.4 23.8 頸城村 23.2 16.5 16.1 21.5 大潟町 吉川町 8.7 55.2 56.7 柿崎町 100 (%) 24.4 8.2 51.6 6.5 5.6 90 9.3 56.1 11.2 浦川原村 10.9 11.0 80 10.1 11.6 13.2 6.2 70 13.7 27.0 34.0 上越市 60 27.4 24.8 14市町村 50 17.5 29.8 県内市町村 大島村 40 34.3 全国市町村 安塚町 30 11.9 21.6 地方債 17.0 15.8 15.3 その他 上越市創造行政研究所 24 各種財政指標の状況 住民1人当 住民1人当 住民1人当 経常収支 たりの市町 たり地方債 たり積立金 比率(%) 村税(円) 現在高 現在高 上越市 安塚町 浦川原村 大島村 牧村 柿崎町 大潟町 頸城村 吉川町 中郷村 板倉町 清里村 三和村 名立町 14市町村 県平均 142,323 63,552 79,310 71,207 53,107 87,048 115,021 172,004 62,186 145,450 90,283 59,551 77,776 60,071 125,828 130,448 361,589 1,054,294 854,835 922,664 904,570 614,268 471,256 436,012 775,057 806,414 515,497 991,685 432,178 1,948,590 487,267 432,352 30,072 448,041 148,520 324,557 284,036 64,235 100,410 194,459 164,894 245,374 226,950 129,781 146,743 319,203 86,185 88,347 81.2 81.3 83.6 84.1 83.4 86.1 78.4 75.8 90.5 86.0 78.9 78.4 76.6 80.8 81.5 81.5 公債費負 担比率 (%) 14.8 22.6 22.7 21.5 23.2 20.9 15.9 17.1 19.4 20.0 12.4 21.3 14.5 23.6 16.9 17.2 財政力指 数 0.712 0.142 0.200 0.122 0.119 0.359 0.491 0.504 0.172 0.407 0.255 0.145 0.259 0.134 0.468 0.377 上越市創造行政研究所 大型合併の背景 上越地域の現状と見通し その3 公的支出に依存した産業構造 (製造業の可能性とリスク、 建設業の苦境) 26 全国的にも高い建設業就業者の割合 18% 16% 14% 12.8% 11.7% 12% 10% 15.1% 14.9% 11.0% 10.1% 10.8% 10.7% 9.6% 9.0% 8% 13.2% 11.3% 13.4% 12.7% 12.6% 12.6% 11.0% 10.3% 9.5% 10.0% 上越市 上越地域 新潟県 全国 6% 4% S55 S60 H2 H7 H12 上越市創造行政研究所 27 建設業就業者と公務員の割合 35% 公務 建設業 6.2% 30% 7.1% 4.9% 4.6% 25% 4.0% 3.9% 4.3% 4.6% 3.7% 20% 2.6% 4.5% 2.8% 3.4% 5% 10.0% 19.0% 15.5% 4.2% 3.4% 22.2% 20.5% 23.0% 14.4% 12.6% 10% 4.2% 3.1% 3.3% 15% 4.2% 6.2% 23.7% 19.7% 14.8% 13.0% 13.4% 11.3% 17.9% 13.2% 13.3% 10.6% 10.7% 18.5% 0% 全 国 新 潟 県 1 7 市 町 村 上 越 市 新 井 市 安 塚 町 浦 川 原 村 大 島 村 牧 村 柿 崎 町 大 潟 町 頸 城 村 吉 川 町 妙 高 高 原 町 中 郷 村 妙 高 村 板 倉 町 清 里 村 三 和 村 名 立 町 上越市創造行政研究所 28 深刻な農業の担い手問題 % 人 総数 (右目盛) 農業 (以下左目盛) 30.0% 9,111 建設業 8,535 25.0% 25.0% 7,681 7,197 6,953 製造業 9,000 卸売・小売・飲食店 8,000 サービス業 6,668 20.0% 10,000 7,000 6,461 5,846 18.2% 17.3% 6,000 15.0% 5,000 4,007 4,000 10.0% 0.8% 1.8% 2.1% 2.8% 107 673 226 1,000 1.0% 上 85 歳 以 84 ~ 80 79 ~ 75 74 ~ 70 69 ~ 65 64 ~ 60 59 ~ 55 54 ~ 50 49 ~ 45 44 ~ 40 39 ~ 35 34 ~ 30 29 ~ 25 24 ~ 1.4% 2,000 1,414 0 0.3% 20 15 ~ 19 0.0% 1.0% 3,000 8.4% 4.7% 1,169 5.0% 9.1% 2,593 5.9% (出所)平成12年国勢調査 上越市創造行政研究所 29 合併協議の結果のポイント 方式は編入だが、気持ちは新設 徹底した情報公開 上越市の行政制度やサービスを基本とする(受 益者負担の原則) 各町村の特徴ある事業を可能な限り残す(地 域特性の継承) 「現実的」で「堅実」な財政計画とする 各市町村の「借金」は、合併後も旧市町村ごと に責任をもって対応する 30 事務事業の調整結果‥その1 比 率 (%) 件 数 合 計 (現行の上越市の事務事業の数) 1,703 100.0 「合併時から上越市の制度に統一」 するもの 1,680 98.6 18 1.1 5 0.3 「合併後、段階的に上越市の制度に 統一」するもの 「合併後、段階的に新制度、新基準 を適用」するもの 31 事務事業の調整結果‥その2 (現在、各町村が独自に実施している事業の取扱い) 件 数 比 率 ( % ) 上越市に同様の制度があり、合併時から上越市の制度に移 行するもの 68 13.6 上越市に同様の制度があり、合併後、段階的に上越市の制 度に移行するもの 11 2.2 合併時から、全市に展開して実施するもの 21 4.2 一定期間現行どおりとし、その後、新制度、新基準を創設し、 適用するもの 19 3.8 上越市に引継ぎ、地域限定で継続するもの 77 15.4 133 26.6 合併後、段階的に廃止するもの 76 15.2 合併時に廃止するもの 95 19.0 500 100.0 合併後も地域限定で継続するが、合併後の状況を踏まえて見 直すもの 合 計 「現実的」で「堅実」な財政計画 32 14市町村が合併した場合の歳入歳出の推計 新しい上越市の財政シュミレーション 百万円 百万円 105,000 103,000 101,000 13,000 合併後 普通建設事業費の縮減(年間20億円) 99,000 11,000 9,000 97,000 7,000 歳 入 ・ 歳 出 95,000 93,000 5,000 91,000 3,000 89,000 87,000 1,000 85,000 -1,000 83,000 81,000 -3,000 79,000 -5,000 77,000 75,000 -7,000 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 歳入と歳出の差 歳入 歳出 歳 入 と 歳 出 の 差 合併特例債の利用の原則 33 合併に伴い約600億円を上限として認められる 合併特例債については、これを頼りに事業を上 乗せせず、実施を予定している事業の財源に振 り替えて活用することとしました。 合併特例債を 財源とする 新たな事業 14市町村が 持ち寄った事 業 14市町村が 持ち寄った事 業 合併特例債を 財源として 活用 34 合併特例債の活用 道路建設の場合 通常の起債 ・事業費の90%を 地方債でまかないます ・事業費の95%を 地方債でまかないます ・起債償還額の30%が 交付税に参入されます ・起債償還額の70%が 交付税に参入されます 合併特例債 35 各市町村の「借金」は、合併後も 旧市町村ごとに責任をもって対応する 各市町村の「借金」(地方債の残高)や「貯金」 (基金)については、合併後の新しいまちづくりの 計画である「新市建設計画」に位置付けた「地域 事業(旧市町村の区域で実施する事業)」の配 分額から差し引いたり、又は加えたりしています このように、合併前の各市町村の「借金」は、 旧市町村ごとに責任をもって対応する仕組みと しました 36 地域事業の事業配分イメージ‥その1 共通事業 238億円 市が事業主体となる 事業費804億円 地域事業 566億円 22の共通事業の財源に充当 ○コミュニティプラザ 整備事業費‥13億円 ○特定地域財源‥11億円 税割 (1割) 54億円 標準財政規模 割 (6割) 325億円 人口割 (3割) 163億円 各市町村 の配分基 準額 542億円 37 地域事業の事業配分イメージ‥その2 A町の場合 最終配分額 30億円 31億円 24億円 26.5億円 28.3億円 配分基準額 財政調整基金 (5%以上分) 地方債残高 特定地域財源 コミュニティプラザ その他調整 1億円 △7億円 2.5億円 1.8億円 38 新市建設計画 【合併後の上越市の事業計画イメージ】 合併後の上越市の事業計画のイメージ 新市 新市 建設計画 建設計画 上越市の区域で 上越市の区域で 実施する事業 実施する事業 町村の区域で 町村の区域で 実施する事業 実施する事業 市全体で優先的 に実施する事業 合併後のまちづくり 合併後のまちづくりの の根幹となる事業 根幹となる事業 上越市 上越市 総合計画 総合計画 …上越市が目指 す都市の姿とそ れを具現化する ための方策を段 階的にまとめた 計画 新市建設計画に登載 しない上越市の事業 合併後の上越市の事業計画 39 合併後のまちづくりのテーマ 「合併の目的をどう捉えたか」 と密接に関連 アイデンティティをひとつにまとめる必 要があるか たくさんの個性があってこその合併で はないか 地域経営や自立に向けた共通(共有) のテーマは必要 40 14市町村のまちづくりのテーマ 上 越 市 みんなで創る元気都市・上越 みどり・人 ともに育む安全・安心で快適な生活環境都市・上越 安 塚 町 雪のふるさと やすづか 浦 川 原 村 元気でオシャレな快適生活村 大 島 牧 村 美しい日本のふるさと-大島村 村 詩情あふれる安らぎの里 ~共に暮らし自由に生きる~ 柿 崎 町 ぬくもりと誇りに満ちた 活き生き柿崎 大 潟 町 心なごむ潮さいのまち 大潟 頸 城 村 健やかな心 温かな地域 豊かな自然を育むまち 頸城 吉 川 町 彩り豊かなまち吉川 ~みどり・水・風、そして人~ 中 郷 村 みんなで築こう 人・自然・笑顔輝く 緑の郷 板 倉 町 あったかいね すてきだね 笑顔が輝く町 いたくら 清 里 村 緑の大地が輝き 人・地域が躍動する村 三 和 村 一人ひとりの元気から協働によるくらしのにぎわいづくりへ 名 立 町 みんなでつくろう笑顔で暮らせる名立町 海に 山に 大地に なりわいと文化あふれる 共生都市上越 地域が自立していくための努力 地域が生み育てた様々な財産や価値を融合 して新たな価値を生み出す努力 お互いの良さを認め、生かしあいながら、とも に支え合い、ともに生きていく 41 42 新しい行政と自治の仕組み へのチャレンジ ・・真の合併成就は10年後・・ 行政デザイン 地域内分権とコミュニティプラザ 住民自治の充実と地域協議会 自治基本条例の検討(合併前から14 市町村で検討) 行政デザイン‥行政の役割を見直す 43 上越市創造行政研究所 44 合併後の「公的サービス」 ハード事業については、10年間の事業を確定 (財政状況によっては均等に我慢) ソフト事業のあり方が課題 • 市域が広がる中で、全市均一サービス の水準をどの程度にするのか • 地域(自治区)の特殊性をどう考慮して いくか‥ローカルな「公」 ローカルな「公」の担い手の育成(チャレンジと試 行錯誤) 住民自治のステージとしての地域コミュニティ 地域内分権とコミュニティ行政 【Aコミュニティ】 本 庁 協力 コミュニティプラザ 市民 【Bコミュニティ】 行政 NPOなど コミュニティ・プラザ コミュニティ・プラザ 地域公共ネットワーク 【Cコミュニティ】 上越市創造行政研究所 45 新たな自治の拠点 46 「コミュニティプラザ」 コミュニティプラザ 市役所 本 庁 (旧B町役場) コミュニティ・プラザ 地域住民の交流・集会の場 ○図書室やサークル活動、生涯学習講座等 ○「地域の総合窓口」機能を担う支所の配置 ○住民組織へのコミュニティ・プラザの管理運営委託 ○住民組織を中心とする地域コミュニティ活動支援 (地域公共ネットワーク) 住民組織事務所 ○コミュニティ・プラザの管理運営 ○自主的な地域活動の実施や育成・啓発 NPOや民間企業の 事務所利用等 支所 ○行政窓口サービス ○地域の総合窓口 ○住民活動支援等 コミュニティプラザ (旧A村役場) 上越市創造行政研究所 47 地域自治区の設計 行政の取組み 地域自治区の設置(地域協議会、区の事務 所) コミュニティプラザの整備 住民組織の支援 住民の取組み 住民組織の設立(イベント等事業の実施) コミュニティプラザの検討及び管理 48 選挙 市 選挙 市 市 行政サービス 地域自治区 地域 協議会 地域協議会 諮問 議 長 意見 諮問 会 そ の 他 の 機 関 意見 次の事項のうち、市長その他の市の機関によ り諮問されたもの又は必要と認めるものについ て、審議し、市長その他の市の機関に意見を 述べることができる。 ① 地域自治区の事務所が所掌する事務に 関する事項 ② ①のほか市が処理する地域自治区の区 域に係る事務に関する事項 ③ 市の事務処理に当たっての地域自治区 の区域内の住民との連携に関する事項 地 事 域 自 治 務 区 の 所 を地 行域 い自 市治 長区 がの 委区 員域 をで 選投 任票 行政サービス 民 ( 地 域 自 治 区 の 区 域 内 の 住 民 ) 49 地域内分権‥地域協議会の設置 法律の改正を見越し、合併協議会で協議 重要性は、地域自治区<地域協議会 合併のメリット=住民自治の充実 地域審議会ではなく、地方制度調査会が答申した内容 に準拠した制度を作ることで合意 あわせて、委員の選出を「住民の投票」とする ことを決 定 合併関係市町村の協議による設置 5年以内に現在の上越市内も設置の方向 50 51 委員選任の流れ 委員の公募 定数を超過 選任投票の告示 委員候補者が定数以下 委員候補者から選任 定数に満たない場合 選任投票 委員資格者から委員を選任 投票の結果を尊重し委員を選任 ※ 市長の付属機関であり、市長の「選任権」を妨げることはできない。 52 地域協議会の活動の状況 地域協議会の開催状況(平成18年4月末日現在) 13区で171回の会議が開催される。 292件について諮問し、答申を受ける。うち、21件に附帯 意見が添えられる。 13区で53件の自主審議。うち、22件について市長に意 見書が提出される。 協議会委員の活動 今年度から、すべての地域協議会において「地域協議 会だより」を発行することとしている。 今後の課題 このたびの選任投票で明らかになった課題 の整理と改善 違反行為と解任のあり方 応募者の氏名公開及び応募取下げの時期 旧上越市への制度導入 自治区の事務所の必置規定の除外、区の名称の使用 (法改正を求めていく可能性も) 真の自治制度への模索 市長の附属機関の限界 住民組織との連携のあり方 53 住民組織の設立状況 54 平成18年3月31日現在 自 治 体 名 安 塚 組 織 の 名 称 組織形態 3,339 NPO雪のふるさと安塚 NPO法人 浦 川 原 村 4,033 NPO夢あふれるまち浦川原 NPO法人 大 村 2,247 大島まちづくり振興会 任意団体 村 2,613 牧振興会 任意団体 島 牧 町 人口(人) 柿 崎 町 11,482 (仮称)柿崎区地域振興会 検討中 大 潟 町 10,401 まちづくり大潟 頸 城 村 9,749 頸城区コミュニティ協議会 任意団体 吉 川 町 5,142 まちづくり会議 任意団体 中 郷 村 4,733 中郷区まちづくり振興会 任意団体 板 倉 町 7,517 板倉地区振興会 任意団体 清 里 村 3,152 清里まちづくり振興会 任意団体 三 和 村 6,190 三和区振興会 任意団体 名 立 町 3,169 名立まちづくり協議会 任意団体 任意団体 人口は平成17年国勢調査速報値 55 自治基本条例の制定に向けて‥ 合併協議会の小委員会で議論 議論の結果を上越市へ申し送り みんなで創る自治基本条例市民会議を設置 (平成17年1月21日) 市民委員43人、職員委員29人、計72人(6班体制) 以下の4点を基本検討項目として条例素案を検討 ① まちづくりを進めていくうえで大切にすること ② まちづくりの主体(担い手) ③ まちづくりの主体(担い手)の役割と責務 ④ まちづくりを進めていくうえでルール化すべきこと 平成18年3月31日現在で19回開催 市 長 市議会 議決 21万市民 意見 条例案策定主体 ・委員委嘱 ・素案をもとした条例案策定依頼 ・委員委嘱 ・素案策定依頼 条例案提案 素案提案 みんなで創る 自治基本条例市民会議 市民委員 56 パブコメ実施 上程 職員委員 自治基本条例 策定検討委員会 意 見 交 換 等 意見の聴取、交換 21万市民 市民会議 代表 専門家等 57 農業に関わる全国ランキング (ha) 70,000 (ha) 全国市町村耕地面積 30,000 63,400 60,000 全国市町村水田面積 27,273 25,000 50,000 20,000 17,292 40,000 30,995 30,900 30,000 15,000 24,500 24,300 23,200 21,600 18,482 17,700 16,000 20,000 10,000 12,158 11,100 11,100 10,700 10,000 9,840 9,783 9,750 9,320 5,000 0 北 海 道 別 海 町 新 潟 市 北 海 道 標 茶 町 北 海 道 中 標 津 町 北 海 道 音 更 町 北 海 道 帯 広 市 北 海 道 芽 室 町 上 越 市 北 海 道 幕 別 町 北 海 道 士 幌 町 0 新 潟 市 上 越 市 長 岡 市 北 海 道 旭 川 市 秋 田 県 大 潟 村 福 島 県 郡 山 市 岡 山 県 岡 山 市 新 発 田 市 佐 渡 市 北 海 道 長 沼 町 合併後の工業 58 ■製造品出荷額 (単位:億円) 9,000 8,000 7,000 合併関連市町村合計 合併前 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 新 長 上 三 妙 柏 小 潟 岡 越 条 高 崎 千 市 市 市 市 市 市 谷 市 新 燕 糸 阿 見 五 南 魚 加 十 佐 村 栃 発 市 魚 賀 附 泉 魚 沼 茂 日 渡 上 尾 田 川 野 市 市 沼 市 市 町 市 市 市 市 市 市 市 市 合併後の工業 59 ■付加価値額 (単位:億円) 9,000 8,000 7,000 合併関連市町村合計 合併前 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 新 長 上 三 妙 柏 小 潟 岡 越 条 高 崎 千 市 市 市 市 市 市 谷 市 新 燕 糸 阿 見 五 南 魚 加 十 佐 村 栃 発 市 魚 賀 附 泉 魚 沼 茂 日 渡 上 尾 田 川 野 市 市 沼 市 市 町 市 市 市 市 市 市 市 市 これからのまちづくりのポイント ・・真の合併成就は10年後・・ いくつかの社会的潮流を 上越市としてのフォローに変えていく 2007年問題(団塊の世代のリタイアメント) 2010年問題(2015年ころの新幹線の開通と 新潟県の二極化) 道州制(枠組みと州都実現) ※ 北陸 or 関東甲信越 60 61 コンパクトシティという概念 「歩いて暮らせるまちづくり」の先見性と重要 性‥郊外型ニュータウンの限界 いくつかのコンパクトシティが連なるまち 雁木にみる「協働」と「公」 新しい町家の提案を! ※ 町屋再生プロジェクト → ビジネスチャンス 62 全国市町村耕地面積 (ha) 70,000 63,400 60,000 50,000 40,000 30,995 30,900 30,000 24,500 24,300 23,200 21,600 20,000 18,482 17,700 16,000 10,000 0 北海道士幌町 北海道幕別町 上越市 北海道芽室町 北海道帯広市 北海道音更町 北海道中標津町 北海道標茶町 新潟市 北海道別海町 63 全国市町村水田面積 (ha) 30,000 27,273 25,000 20,000 17,292 15,000 12,158 11,100 9,840 9,783 9,750 9,320 佐渡市 北海道長沼町 10,000 新発田市 10,700 岡山県岡山市 11,100 5,000 0 福島県郡山市 秋田県大潟村 北海道旭川市 長岡市 上越市 新潟市 64 全国市町村農業産出額(合計) (千万円) 7,000 6,914 6,000 4,959 5,000 4,428 3,873 4,000 3,354 3,285 2,866 2,755 2,660 3,000 2,489 2,451 2,430 2,000 1,000 0 上越市 新発田市 静岡県静岡市 静岡県浜松市 北海道帯広市 熊本県熊本市 宮崎県都城市 愛知県田原市 愛知県渥美町 北海道別海町 愛知県豊橋市 新潟市 65 全国市町村農業産出額(米) (千万円) 4,500 4,188 4,000 3,500 3,000 2,500 1,957 2,000 1,633 1,579 1,500 1,413 1,240 1,167 952 865 796 岡山県岡山市 山形県酒田市 福井県福井市 1,000 500 0 佐渡市 福島県郡山市 新発田市 秋田県大潟村 長岡市 上越市 新潟市 66 全国市町村水稲収穫量 (t) 140,000 117,910 120,000 100,000 80,000 54,418 60,000 50,900 46,740 39,730 40,000 39,200 37,700 32,600 30,300 29,600 20,000 0 山形県酒田市 北海道旭川市 佐渡市 岡山県岡山市 福島県郡山市 新発田市 長岡市 秋田県大潟村 上越市 新潟市 67 全国市町村水稲作付面積 (ha) 25,000 21,608 20,000 15,000 11,399 9,380 8,942 8,670 10,000 7,573 6,980 6,510 6,210 5,780 5,000 0 北海道深川市 北海道旭川市 佐渡市 岡山県岡山市 新発田市 福島県郡山市 長岡市 秋田県大潟村 上越市 新潟市 68 製造品出荷額 9,000 8,000 7,000 合併関連市町村合計 合併前 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 新 長 上 三 妙 柏 小 潟 岡 越 条 高 崎 千 市 市 市 市 市 市 谷 市 新 燕 糸 阿 見 五 南 魚 加 十 佐 村 栃 発 市 魚 賀 附 泉 魚 沼 茂 日 渡 上 尾 田 川 野 市 市 沼 市 市 町 市 市 市 市 市 市 市 市 69 付加価値額 4,000 3,500 合併関連市町村合計 3,000 合併前 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 新 長 上 妙 三 柏 燕 小 糸 潟 岡 越 高 条 崎 市 千 魚 市 市 市 市 市 市 谷 川 市 市 新 発 田 市 阿 見 五 十 南 加 魚 佐 村 栃 賀 附 泉 日 魚 茂 沼 渡 上 尾 野 市 市 町 沼 市 市 市 市 市 市 市 市
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