PowerPoint プレゼンテーション

エラスチカ・ワンギーソン染色
Elastica van Gieson stain
(EV染色)
目的
結合組織のなかの弾性線維と膠原線維を染め分け、かつ筋線維等との
鑑別も可能であるという同時多目的染色法。
ワイゲルトの弾性線維染色法で弾性線維を染色し、ピクリン酸で筋線維、
酸性フクシンで膠原線維を染色する。
原理
染色原理としては、弾性線維に含まれるポリペプチド鎖、粘液多糖結合
したタンパクがレゾルシン・フクシンと化学結合して紫黒色を呈する。
色素粒子の大小差によってピクリン酸は筋原線維や細胞質、赤血球等
と親和性を示し、酸フクシンは膠原線維や細網線維と親和性を示す。
試薬
教科書
• ワイゲルトのレゾルシン・フクシン液
• ワイゲルトの鉄ヘマトキシリン
• ワンギーソン液
細胞組織
大谷法
• オルセイン
• ギムザ
• ワンギーソン
• レゾルシンフクシン
• ギムザ
• ワンギーソン
ワンギーソン液
ピクリン酸飽和水溶液(2g/dl)
1%酸フクシン
100ml
10~15ml
レゾルシン・フクシン(保存液)の作り方
塩基性フクシン
レゾルシン
蒸留水
29%塩化第2鉄
2g
5g
200ml
25ml
※市販品を使っています
染色液はレゾルシン・フクシン保存液10mlに
70%アルコール100ml、濃塩酸2mlを加えて使用する。
乳鉢でフクシンとレゾルシンをよく砕き、蒸留水を加えて溶解する。この液を蒸発皿へ入
れ替え、はじめはとろ火で色素を溶解し、次に強火で30分くらい沸騰させる。液量が最
初の半分ほどになったところへ29%塩化第2鉄溶液を加え、5~10分ほど沸騰の後、室温
で放置して冷却する。
液は黒紫色で上にギラギラと金属性の光沢をもった沈殿物が残るので、水流ポンプで
染色液を濾過する。濾過後、ロートに水を注入して色素沈殿物をよく洗う。濾過廃液がご
く薄い桃色になるまで水を流し、50%エタノールでよく洗って無色透明になるまで水洗す
る。
その濾紙を37℃ふ卵器中で乾燥させて小さくきってから、純アルコール200mlを大き目
の蒸発皿に入れて5~10分加温溶解して沸騰させる。冷却後、最終的に200mlになるよう
にアルコールを加えて保存原液とする。
教科書による染色法
脱
パ
ラ
・
流
水
水
洗
レ
ゾ
ル
シ
ン
・
フ
ク
シ
ン
液
ア
ル
コ
ー
ル
で
分
別
30分~
12時間
各
3分
3
回
流
水
水
洗
ヘ
マ
ト
キ
シ
リ
ン
5~
10分
流
水
水
洗
ワ
ン
ギ
ー
ソ
ン
液
2~
3分
70
%
ア
ル
コ
ー
ル
で
分
別
3
回
脱
水
・
透
徹
・
封
入
細胞組織(旧大谷法)の染色法
脱
パ
ラ
・
流
水
水
洗
オ
ル
セ
イ
ン
60分
1
%
塩
酸
ア
ル
コ
ー
ル
で
分
別
30秒
流
水
水
洗
10分
5
%
ギ
ム
ザ
溶
液
10分
軽
く
水
洗
ワ
ン
ギ
ー
ソ
ン
10分
分
別
脱
水
・
封
入
新大谷法
脱
パ
ラ
・
流
水
水
洗
レ
ゾ
ル
シ
ン
・
フ
ク
シ
ン
60分
流
水
水
洗
10分
5
%
ギ
ム
ザ
溶
液
10分
軽
く
水
洗
ワ
ン
ギ
ー
ソ
ン
10分
分
別
脱
水
・
封
入
注意
•
ワンギーソン液の分別は70%アルコールでは手早く行い、純アル
コールは少し長めに行うと良い。
•
分別が失敗すると、標本全体がフクシンの薄いピンク色になり、ピ
クリン酸の黄色調だけが強調される。
•
キシロールでピクリン酸は急速に退色するので、長時間おくことの
ないように注意する必要がある。
• ギムザは色落ちしやすいので長時間水洗しない。
染色結果
http://www.jichi.ac.jp/usr/path/stain/evg.html
弾性線維
紫黒色
細胞核
黒褐色
膠原線維
赤色
筋線維
黄色
細胞質
黄色
http://www.kyorin-u.ac.jp/univ/user/health/
pathology/e-learning/pages02/a/a3p.html
教科書
細胞組織
大谷法
外弾性膜
弾性線維
内弾性版
核
膠原線維
心臓の動脈
教科書
細胞組織
大谷法
核
内膜
弾性線維
中膜
赤血球
外膜
内弾性膜
膠原線維
腎臓の血管