エージェントアプローチ 人工知能 7章・8章 B4 片渕 08/07/18 1 始める前に・・・ 読み進める本が第2版になりました 今後のスケジュールも第2版に従います 2 目次(第2版) 第7章 論理的エージェント 第8章 一階述語論理 3 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 4 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 5 論理的エージェントとは 知識に基づいて論理的に推論するエージェント 「知識」とは -知識表現言語(という言語)で記述された文の集合 知識ベース(KB) 論理式 「論理的に推論する」とは -「知識」から新たな結論を導くこと 6 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 7 論理の構成要素 統語論 -記号間の関係(文法)を規定 例: ○ 「x+y=4」 × 「x4y+=」 意味論 -真理値を定義(真理値表) 例:「x+y=4」は x=2,y=2の時は真 x=1,y=1の時は偽 8 伴意関係 ある文が別の文に従うという関係 -「A╞ B」で表現 ・文Aが真ならば文Bも真でなければならない 文「x+y=4」から文「4=x+y」が伴意される 9 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 10 命題論理の構成要素 統語論 PやQで表現 -命題記号(真偽を判定する文) -論理結合子(「かつ」、「または」etc) 意味論 -真理値表(真か偽か) 11 命題論理における統語論 (論理結合子) ¬(負リテラル):「¬P」は「Pの否定」 ∧(連言):「P∧Q」は「PかつQ」 ∨(選言):「P∨Q」は「PまたはQ」 ⇒(条件文):「P⇒Q」は「PならばQ」 (前提)(結論) ⇔(双条件文):「P⇔Q」は「(P⇒Q)∧(Q⇒P)」 12 命題論理における意味論 (真理値表) P false Q false ¬P true P∧Q false P∨Q false false true true false true true false false false true false false true true false true true true true P⇒Q true P⇔Q true true(※) false ※:前提が偽ならば結論がどうであれ真になる 13 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 14 例題:wumpus world •獣や落とし穴のある部屋に入らずに黄金の部屋を目指す •隣の部屋から獣や落とし穴の気配を知覚することが可能 4 s g b P 3 W G P b 2 s g b 1 S b P b 1 2 3 4 S:スタート P:落とし穴 W:獣 G:黄金 s:獣の気配(臭い) b:落とし穴の気配(風) g:黄金の気配 15 知識ベース(KB)の構築(1/2) 例:wumpus worldの落とし穴に関するKB -部屋[i,j]に落とし穴があればPijは真 -部屋[i,j]に風が吹いていればBijは真 上記の命題記号を用いて得られる情報を格納 16 知識ベース(KB)の構築(2/2) 部屋[1,1]には穴は存在しない ¬P11 (R1と呼ぶ) 隣の部屋に穴がある時に限り風が吹く B11⇔(P12∨P21) etc (R2と呼ぶ) エージェントが訪れた部屋の情報も与える ¬B11、B21 etc (R3と呼ぶ) この場合KBは「R1∧R2∧R3」とみなせる 17 推論とは KBと伴意関係にある新たな文αを導出すること -「KB╞ α」 例:¬P12は伴意されるか(wumpus world) - ¬B11∧( B11⇔(P12∨P21) ) - (¬P12)∧(¬P21) ¬P12 ちなみに¬P22はまだ伴意されない(真偽が不明) 18 推論アルゴリズムの 健全性・完全性 健全性 -KBから真なる文を導き出せるか KB ╞ αを満たせば健全である 完全性 -KBから真なる全ての文を導き出せるか 伴意される限りのαを導き出せれば完全である 落とし穴だけでなく獣や宝の位置情報まで得られるか 19 妥当性・充足可能性 妥当性 -ある文が全ての場合において真かどうか 例:P∨¬Pは妥当である 充足可能性 -ある文が真になる場合が存在するかどうか 例:P∧¬Pは充足不能である (α∧¬βが充足不能)⇔(α ╞ β) 20 命題論理における推論規則 推論をするための規則 例:モーダスポーネンス(三段論法) α⇒β,α β KB α KB ╞ α (α⇒β∧α) ╞ β α:「片渕は人間だ」 β:「片渕はいつか死ぬ」 の場合 片渕が人間ならば片渕はいつか死ぬ 片渕は人間である 片渕はいつか死ぬ 21 命題論理における推論法 融合法 2つ以上の文を組み合わせて新たな文を導出 (P11 ∨ P13)∧(¬P11∨P22) P13∨P22 P11と¬P11は 相補リテラル 融合規則 -論理記号の選言の連言から成る(連言標準形) (l1∨l2∨・・∨lk) ∧ (m1∨m2∨・・∨mk) l1∨・・∨li-1∨li+1∨・・∨lk∨m1∨ ・・∨mi-1∨mi+1∨・・∨mk ※liとmjは相補リテラル 22 ホーン節 高々1つの正リテラルを含むリテラルの選言 -「¬P∨¬Q∨R」 条件文に変換可能 -「¬P∨¬Q∨R」「P∧Q⇒R」 推論アルゴリズムの構築に役立つ -前向き推論・後ろ向き推論 23 ホーン節を用いた推論 文Qがホーン節からなるDBから伴意されるか データベース P⇒Q L∧M ⇒P B∧L ⇒M A∧P⇒L A∧B⇒L A(既知) B(既知) Q 既知の情報から 可能な限り 推論を行う P M L 前向き推論 A B AND-ORグラフ 24 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 25 命題論理エージェントの一例 (回路エージェント) 命題を回路図で表現(時間毎に情報を更新) 1ステップ遅延 A ∧ ∧ B ∧ Q ∨ 文Qが真かを決定する回路 26 第7章 論理的エージェント 目次 論理的エージェントとは 論理とは 命題論理とは 命題論理における推論 命題論理エージェント まとめ 27 まとめ 推論とはKBから新たな文を導くことである 命題論理=命題記号+論理結合子 融合法では論理記号の操作で推論 ホーン節により推論を図で表現可能 28
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