アンケート調査へのOMR活用 岡山商科大学経営学部 田中 潔 この報告の背景 いくつか • スキャナをOMRとして利用することは聞いて いた。認識ソフトを使う機会がなかった • 学内出席採点開発の機会に恵まれた – 認識ソフトを導入してみた • ついでに社会調査に応用する機会 • 結果: 調査や出席採点には使える感触 アンケート調査のデータエントリー • • • • • • 表計算入力型…エクセルが代表、入力大変 機械エントリー型 今やOMR 光学式マークリーダー OCR 光学式文字リーダー さらにスマホやタッチペンによる漢字認識も アンケートへのOCR、OMR利用 – 1990年代割と盛んに 今なぜOMRなのか? • OMRの長所 – 認識性が単純であり、ラフ • OMRの制約 – 精度向上には、専用用紙、インクを推奨 – 定型的フォーマットに向く – 印刷会社に限定がある(例:小林記録紙) • このため、原理の追求は行われたが、残念な がら普及するには至らなかった その後、認識装置 格段の進歩 • 特に、Desk Top OMR推進の原動力 • 1.安価、高速になったスキャナ – 特に自動給紙タイプのハンディ型 – 電子書籍普及戸ともに、画像読み取りとして「自 炊」デバイスとして重宝 • 2.マーク識別ソフトの生き残り – 大手メーカーは参入しないものの、それなりの小 さな市場を形成してきた 普通紙マークシートソフト • 正一郎 IAC社 13万円 • Remark office OMR ハンモック社 16万円 • いずれも、 • OMR・バーコード認識 • エクセル風表計算 • 定型的な単純集計・統計機能 • 外部データへの変換 OMR読み取りまでの手順概要 • • • • • • 1.Wordなどで回答用紙を作成する 2.読み取る項目を認識ソフトで指定する 3.回答用紙をスキャナで読み取り 画像ファイル化する 4.認識ソフトで認識する マーク→数値 5.エクセル風画面から数値データとして保存 – 各種ファイル化が可能 – またはコピペで移動させる 認識ソフトの出会い、なれそめ • 2010・2011 学内出席システムの整備 • 主システムはWeb上で稼動学生証バーコー ド→ハンディスキャナ認識 • 毎回小テストをとりたい要望 – 解決1 学籍番号バーコードシールを配布 – 解決2 別のおまけシステムの導入 • このとき認識ソフトRemark Officeを購入でき た。この有効利用 学識番号認識の例 • こうして、出席システムへの適用は可能に なった • 学内幾つかの科目で利用される • キャリアセンターなどの意見採集に応用 • そこで、アンケート調査の回答に適用できな いか?との模索開始 アンケート調査の回答用紙に応用 記入例(一部) 回答用紙の認識項目の割当 (テンプレート作成) 画像ファイルからの認識 認識された素データ 認識できるマークパターン Remark Officeの場合 • • • • • • • • Multiple 単一回答または複数回答 Grid 複数行(列)を一つの文字列 ○●○ ○○● “12” Binary 0/1の文字列 ○●●○ “0110” その他、List、Add、Booleanなどもある バーコードCODE39,Codebarも認識 若干の注意点 • • • • • ○●○●○○ 1と3にマークあり 認識させると“1,3”という文字列を返す ちょうどエクセルの複数回答として認識 “010100”はbinaryで可能 0,1,0,1,0,0の数値としては返してくれない • しかし、SPSSやExcelファイルなど多岐にわ たるファイルに変換が可能 使用するマークのフォント • • • • 認識できるフォント 推奨: Arialの大文字O(オー)10-12ポイント 日本語○●①②・・・も問題なし サイトから専用フォント①やAの○囲いなどが供給さ れる • 検索エンジン「OMRフォント」で検索 • Windowsマークシートフォントは大きくしてもうまく行 かなかった。今後の研究課題 岡山地域の印刷動向調査 2011への適用 目的: 岡山県下の企業を対象に、 社内での印刷や外注状況を知る 方法: 所定のアンケート用紙に よる郵送留置き方法 回収: 郵送により返送(約1週 間) 対象: 岡山企業年報2011の企 業4,026社のうち無作為に抽出し た600社 認識とは別に、事前に会社IDの設定 により、フェース部分の印刷 実施結果の評価・まとめ • 回収した約200票は20分程度で読み取り出 来た • 誤認識回収の訂正を含めても1時間以内で 素データが完成した • A41ページの回答票に20問程度の回答が可 能だった • 回答項目が増えても複数ページに分ければ 読み取りは可能 • 複数回答の設計に工夫が必要
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