~Triangle Relationship消費者行動~ 慶應義塾大学商学部 清水聰研究会2期生 関東10ゼミ討論会2010年度 非耐久財 中村班 中村祐貴・上野由理・奥住将洋・松下綾香 1 When you look at your life, the greatest happinesses are family happinesses. 2 着眼点 ・・・親子関係だけにとどまらず、祖父母まで 含めた子供関連商品の購買における消費 者行動 つまり… Triangle Relationship消費者行動の解明 (親・子ども・祖父母の関係) 3 現 状 分 析 現 状 分 既新 存モ 研析 デ 究ル 概提 観唱 既 存 研 究 概 観 ・ 新 モ 仮 デ 説 ル 立 提 案 唱 仮 説 立 仮 説 検 案 証 と 解 釈 仮 説 検 証 と 解 新 提 釈 案 新 結 論 ・ 今 提 後 結 論 案 ・ 今 後 の 展 望 の 展 望 4 以上のことから・・・ 子供服市場はHOTなう!! 研究対象財:ベビー・トドラー世代の子供服 (0~2歳:ベビー、2~4歳:トドラー) 5 【Triangle Relationship消費者行動】 三者の関係性により発生する消費者行動 ニーズを感じ、 購買行動を行う 主体 祖父母 消費主体 Triangle Relationship 親 子供 6 親 • 子供関連消費の購 買決定権の8割は 母親にある • 約9割の親が、祖父 母からの援助に満 足 母親 子ども 「0~4歳児」 • 一方的に買い与え られる立場 • 周囲からの働きか けに反応できる 祖父母 • 祖父母世代は金銭 的に余裕がある • 8割の人が積極的 に親へ援助 • 親への金銭的援助 として、子どもへの 出費を惜しまない 消費主体としての 0~4歳の子ども (ベビー・トドラー) 子供服購買に介入する 祖父母 7 市場動向 家計の消費動向 Triangle Relationshipの三者 少子化を背景とし、近年市場規模は横ばい その中で、売上が好調な企業もある 企業が力を入れたい年齢層はベビー、トドラー世代 世帯別、子供にかける費用が増加傾向 子供関連消費で衣服の割合が高い 祖父母は積極的に親家族に金銭援助している 親:0~4歳の子を持つ母親 子ども:0~4歳の子ども 祖父母:母親の子供服購買に介入する祖父母 8 現 状 分 析 既新 存モ 研デ 究ル 概提 観唱 仮 説 立 案 仮 説 検 証 と 解 釈 新 提 案 結 論 ・ 今 後 の 展 望 9 その1:清水聰の包括的消費者行動モデル その2:G.Waltersの消費者行動モデル 消費者行動論もモデルより 個人の意思決定プロセスと周辺環境が与える影響 新モデル提唱へ その3:山田昌弘の世代間依存行為の分析 家族心理学より 家族の世代間関係のタイプ分け TriangleRelationshipセグメンテーションへ 10 <特徴的な点> 個人の消費者の意思決定プロセスは、大きく『ニーズ・情報処理・態度形成・選択』の4つに分けられる 個人の消費者の情報処理・態度形成段階では、準拠集団が影響を与える ニーズの喚起 目標設定 情報処理 態度形成 関与 周辺的態度形成 カテゴリー 一致度 事前知識 購買意欲 選択 態度 中心的態度形成 選択 消費者満足 主観的規範 外部情報 準拠集団 11 <特徴的な点> 環境決定要因は基本的決定要因に影響を与える。 ⇒家族・周辺環境はニーズに影響を与える 個人の消費者は、環境的決定要因に情報を求める ニーズ・ 商品認識 刺激 製品欠乏 経験 情報 基本的 決定要因 購買 決定 結果 環境決定要因 (家族・社会・文化) 12 Triangle Relationship消費者行動モデル ニーズ 情報探索 態度 購買 家族要因 家族要因 家族要因 家族要因 (ニーズ発信) (アドバイス) (アドバイス) (金銭的援助) 「清水の包括的消費者行動モデル」 ニーズの喚起 目標設定 情報処理 態度形成 関与 購買意欲 選択 周辺的態度形成 カテゴリー 一致度 事前知識 「Waltersの消費者行動モデル」 態度 中心的態度形成 主観的規範 外部情報 準拠集団 ニーズ・ 商品認識 刺激 選択 製品欠乏 経験 情報 基本的 決定要 因 購買 決定 消費者満足 環境決定要因 (家族・社会・ 文化) 13 結果 世代間依存行為が起きる条件としての3つの変数 ① 機能的必要性の存在 ①―1 経済的必要 職業・家計維持・弱者の世話・家事 ①―2 情緒的必要 コミュニケーション・レジャー ② 優先順序 主体の代行者の優先順位 2者間の親密度 ③ 利用可能性 経済的なデモグラフィック要素 14 家族関係を セグメンテーションする 情 緒 的 必 要 経済的必要 15 仮 説 現 状 分 析 既新 存モ 研デ 究ル 概提 観唱 立 案 仮 説 検 証 と 解 釈 新 提 案 結 論 ・ 今 後 の 展 望 16 1.親の「ニーズ」は親の「情報探索」に正の影響を与える 2.親の「情報探索」は親の「態度」に正の影響を与える 3.親の「態度」は親の「購買」に正の影響を与える 4.親の「態度」は祖父母の「金銭的援助」に正の影響を与える 5.祖父母の「ニーズ発信」は親の「ニーズ」に正の影響を与える 6.祖父母の「アドバイス」は親の「情報探索」に正の影響を与える 7.祖父母の「アドバイス」は親の「態度」に正の影響を与える 8.祖父母の「金銭的援助」は親の「購買」に正の影響を与える 9.セグメントごとに親の購買プロセスが異なる 10.セグメントごとに親・子ども・祖父母の購買後満足が異なる ニーズ 情報探索 態度 購買 家族要因 (ニーズ発信) 家族要因 (アドバイス) 家族要因 (アドバイス) 家族要因 (金銭的援助) 17 現 状 分 析 既新 存モ 研デ 究ル 概提 観唱 仮 説 立 案 仮 説 検 証 と 解 釈 新 提 案 結 論 ・ 今 後 の 展 望 18 1 2 3 母集団の分割 因子分析により軸を抽出 クラスター分析によりセグメント分け 購買モデルの検証 多母集団同時分析により検証 満足度の比較 分散分析により、 主体別に母集団ごとの満足度を比較 19 アンケート調査 調査手法 インターネットリサーチ (株)JMRサイエンスの協力 調査対象 0~12歳の子供を持つ親 サンプル数 300名 有効回答数 300名 調査期間 10月22日~11月5日 対象とする財 子供服 母集団の分割に関する設問(6段階のリッカート尺度) 購買モデルに関する設問 (6段階のリッカート尺度) 満足度の比較に関する設問(6段階のリッカート尺度) 子供服購買に祖父母が関わった際の感想(自由回答) 20 因子2 情緒的必要 手法:因子分析(主因子法・バリマックス回転) 回転後の因子行列a 因子 1 2 あなたとご両親は直接または電話、メールで会話をしている 0.085 0.752 あなたとご両親はお互いの話をする 0.111 0.840 ご両親はお祝い事などのイベント時にお子さまと一緒に過ごしたり、 連絡をくれる 0.254 0.689 ご両親はお子さまの教育に関心がある 0.475 0.486 ご両親はお子さまにお菓子やおもちゃを買い与えることがある 0.521 0.451 ご両親があなたの家庭の家事をすることがある 0.496 0.310 ご両親がお子さまのお世話をすることがある 0.478 0.454 ご両親があなたの家庭に食品を送ってくれることがある 0.558 0.290 ご両親があなたの家庭にお小遣いをくれることがある 0.709 0.000 買いものをする際、ご両親がお金を出してくれることがある 0.707 0.200 あなたの家庭の冠婚葬祭費用をご両親が一部負担することがある 0.732 0.103 因子抽出法:主因子法 回転法:Kaiserの正規化を伴うバリマックス法 a.3回転の反復で回転が収束しました 因子1 経済的必要 21 クラスター分析 情緒高・経済低タイプ N=89 情 緒 的 必 要 情緒高・経済高タイプ N =96 経済的必要 情緒低・経済中タイプ N=115 22 潜在変数を導く観測変数と信頼性分析 潜在変数 情報探索 態度 観測変数 番号 ニーズ 参考 参考 参考 決定 Q5-4 購買 Q5-25 購買 購買 購買意 思 意見 場所 アドバイス1 経験 選択 アドバイス2 意見 全額 金銭的援助 一部 ニーズ発信 α係数 調査項目 あなたは、ご両親にお子さまの服を買ってあげると言われると、欲しくなる Q5-10 あなたは、ご両親に子供服についてのアドバイスを求める 0.884 Q5-11 あなたは、ご両親が子供服についてのアドバイスをしてきた時には参考にする Q5-17 あなたは、ご両親のアドバイスや意見があった場合それを参考に買う子供服を決めた Q5-18 あなたは、複数の選択肢で迷った時にご両親の意見で決める ご両親が子供服の代金の一部もしくは全額負担する場合、 あなたは気に入った子供服を購買する ご両親が子供服の代金の一部もしくは全額負担する場合、 Q5-26 あなたは普段以上の購買に抵抗がなくなる Q5-5 ご両親がお子さまの服を買ってあげると言ってくる Q5-7 ご両親からお子さまの着ている服について褒められたり、意見を言われる ご両親が子供服の購入場所についてアドバイスをしてくる ご両親がご自身の子供服選びの経験を話す 子供服を選ぶときにご両親がアドバイス、意見を言ってくる 複数の選択肢で迷った時にご両親が意見を言ってくる ご両親が子供服の代金を全額支払ってくれる ご両親が子供服購買の費用を一部支払ってくれる Q5-12 Q5-14 Q5-20 Q5-21 Q5-23 Q5-24 0.877 0.768 0.672 0.849 0.947 0.777 23 親は態度を決めてから祖父母に 金銭的援助を求める 親 ニーズ 情報探索 態度 購買 ニーズ発信 アドバイス1 アドバイス2 金銭的援助 祖父母 親はニーズ感じたらすぐ祖父母に 金銭的援助を求める 24 仮説1:親の「ニーズ」は親の「情報探索」に正の影響を与える 仮説2:親の「情報探索」は親の「態度」に正の影響を与える 仮説4:親の「態度」は祖父母の「金銭的援助」に正の影響を与える 仮説5:祖父母の「ニーズ発信」は親の「ニーズ」に正の影響を与える 仮説6:祖父母の「アドバイス」は親の「情報探索」に正の影響を与える 仮説7:祖父母の「アドバイス」は親の「態度」に正の影響を与える 仮説8:祖父母の「金銭的援助」は親の「購買」に正の影響を与える 仮説9:セグメントごとに親の購買プロセスが異なる 仮説10:セグメントごとに親・子ども・祖父母の購買後満足が異なる 仮説11:親の「ニーズ」は祖父母の「金銭的援助」に正の影響を与える 25 多母集団同時分析の検証モデル 親 祖父母 26 親は情報探索を 行わない ニーズを感じた親は直接 祖父母に金銭的援助を求める 親 -0.11 ニーズ 0.30 情報探索 態度 0.43 0.66 ニーズ発信 祖父母 1.00 アドバイス1 0.68 アドバイス2 購買 0.58 0.95 金銭的援助 親は祖父母からの金銭的援助を受けやすい 祖父母が子供服選びの主導 27 親はニーズを感じてもすぐに 祖父母に金銭的援助を求めない 親 0.19 ニーズ 0.60 情報探索 態度 0.09 0.47 ニーズ発信 0.80 アドバイス1 0.36 アドバイス2 購買 0.64 0.72 金銭的援助 祖父母 親は祖父母からのアドバイスを受けて子供服を選ぶ 祖父母からの金銭的援助の影響が相対的に弱い 28 仮説は全て支持された 親 0.14 ニーズ 0.43 情報探索 態度 0.30 0.60 ニーズ発信 0.90 アドバイス1 0.59 アドバイス2 購買 0.62 0.92 金銭的援助 祖父母 自由回答では「趣味が合わない」 「祖父母との関わりが薄い」etc 29 情緒高・経済低タイプ 情緒高・経済高タイプ 情 緒 的 必 要 経済的必要 情緒低・経済中タイプ 仮説9:セグメントごとに親の購買プロセスが異なる 支持 30 3主体ごと、購買後の満足度をきく2つの設問(6段階のリッカート尺度)を 足し合わせ、1つの変数にする 分散分析により、満足度の平均値を測定する (最小値2,最大値12) 満足度の平均値に有意な差が検証された 31 祖父母 子ども 親 祖父母 祖父母 親 子 情緒高・経済高 親 祖父母 子 情緒高・経済低 親 子 情緒低・経済中 3主体の満足度を高める 最大の要因 情緒的な結びつきが強いこと 32 新 現 状 分 析 既新 存モ 研デ 究ル 概提 観唱 仮 説 立 案 仮 説 検 証 と 解 釈 提 案 結 論 ・ 今 後 の 展 望 33 検証結果より、各セグメントの特徴を踏まえた戦略が効果的!! <情緒高・経済高タイプ> ・・・祖父母からのニーズ発信の強化を目的とした戦略 子供服の流行や親のセンスを把握できる“子供服webサイト”や“子供服雑誌” <情緒高・経済低タイプ> ・・・祖父母から親への金銭的援助を増加させ、購買へ繋げることを目的とした戦略 小売店舗で行える店頭プロモーションとして“2種類のポイントカードシステム” <情緒低・経済中タイプ> ・・・世代間共同購買に興味を持たせ、機会増加、定着を目的とした戦略 テレビCMによる“孫の日”の認知活動、webサイト、雑誌、ポイントカードシステム 34 Double Love Link Point Card System (WLPシステム) Point Card Point Card 満足度を高め 愛のあふれる 家族へ それぞれのタイプに合わせたプロ モーションを行いつつ、社会全体に 三世代購買の普及を進め、良好な TriangleRelationshipを築く。 これによって購買への欲求喚起、購 買促進を見込む。 イベント日等で三世代購買を意識させるDM 35 情緒的必要が低く、 祖父母と世代間購買を行う習慣がない 世代間購買の 興味喚起・認知・定着 まごころ 『孫の日』プロモーション(孫心戦略) 日本百貨店協会が制定した 10月第3日曜日の“孫の日”の認知活動 加えて・・・ 三世代オシャレコレクション(TOC) イベント日等にクーポンDM送付 マゴナビ・SenseBanBetsu ・ポイントカードの有効活用 36 情緒的必要が高く、 子供服購買に際して祖父母と話はする 経済的必要が低く、 金銭的援助が低い 金銭的援助の増加を導く 共同購買のメリットを感じさせる 2種類のポイントカード制度の導入 『Double Love Link Point Card System』(略称:WLPシス テム) ~システム概要~ < 2種類のポイントカード> 一般消費者(親を含む)対象のポイントカードと祖父母専用のポイントカード <祖父母が価値を感じるポイントカード機能> カードの種類により、ポイント加算システム・貯蓄ポイント特典が異なる 購買の仕方で異なるポイント加算システム 世代間購買時における特典 <カードリンク機能> 一般カードと祖父母カードは、番号登録をすることで、相互リンク機能を持つ 購買履歴・消費動向の相互閲覧機能による情報探索補助 祖父母カードでの購買時に加算されたポイントの一定数がリンク先カードにも 加算 37 『Double Love Link Point Card System』(略称:WLPシス テム) (Ex1)親のみで購入の場合 (Ex2)祖父母のみで購入の場 (Ex2)祖父母のみで購入の場 合 合 購買履歴 Point Card リン ク Kodomo 既存のシステムを継続 Fashion HOUSE 店員に申し出ることで、リンク している祖父母カードの購買 履歴などを閲覧して、そこか ら情報を得られる (Ex3)親と祖父母で購入の場 Point Card 合 Point Point Card Card 世代間共同購買サー ビスポイント加算 Point Card Point Card 消費嗜好 Point Card 祖父母が購 入した方が 一般カードよりもポイント貯まる 一般カードよりもポイント貯まる お得になる ポイント特典が祖父母向け ポイント特典が祖父母向け リンク 購入金額+共同購買 ポイントの加算 店員に申し出ることで、リンクしてい 店員に申し出ることで、リンクしてい Kodomo る一般カードの購買履歴などを閲覧 る一般カードの購買履歴などを閲覧 Point Card 三世代購買 して、そこから情報を得られる して、そこから情報を得られる Fashion 特別ポイント HOUSE ポイントの特典で箱 根温泉旅行へ行こう 祖父母カードによる支払いの場 合、金額分にプラスして、世代間 購買ポイントが加算 Point Card 購買時にリンクすると、一定数の ポイントが、一般カードにも加算 三世代による来店の場合、ポイン ト3倍などの特典 38 『Double Love Link Point Card System』(略称:WLPシス テム) 一般のPoint Card Point Card 祖父母専用のPoint Card Point Point Card Card 対象:祖父母以外の顧客 色・デザイン:各ブランドの採用 している既存のもの ポイント貯蓄: 各ブランドの既存のポイント貯蓄システムを維持 特典: 割引や商品券など既存のシステムを維持 対象:祖父母 色・デザイン:一般と違いを出し、 やや落ち着いたもの ポイント貯蓄: 一般よりも同額での貯まるポイントが多い 特典: 温泉旅行など祖父母が喜ぶ付加価値のあるもの リンク機能 購買を繰り返すことでカードのグレードUP 39 結 論 現 状 分 析 既新 存モ 研デ 究ル 概提 観唱 仮 説 立 案 仮 説 検 証 と 解 釈 新 提 案 望・ 今 後 の 展 40 <結論> 三世代関係の相違により、 購買プロセスに違いが生じることが解明さ れた。 三世代関係の相違により、 購買後の満足に違いが生じることが解明さ れた。 満足度UP 子供服市場活性化 購買量増加 購買機会増加 親:祖父母の介入に満足 祖父母:快く金銭援助 41 <今後の展望> 祖父母にもアンケートを実施することで、双方向から世代関係を 分 析することが、更なるTriangle Relationship消費者行動の発展に は必要不可欠 子供服以外の他財での実証分析の必要 予算・時間等が無制約であれば、購買プロセスにおいて、より複 雑 な世代間のやり取りを実証分析するための、多岐に渡るアンケー ト 及び分析が望まれる 今後のマーケティングにおいて、 Triangle Relationship消費者行動がスタンダードなものに なる 先駆けとなれば、幸いである。 42 清水聰[1999]『新しい消費者行動』千倉書房 清水聰[2006]『戦略的消費者行動論』千倉書房 柏木重秋[1985]『新版 消費者行動』白桃書房 榎本博明[2004]『家族心理学』プレーン出版 柏木恵子[1978]『親子関係の心理』有斐閣新書 佐藤眞子[1996]『乳幼児期の人間関係』培風館 山田昌弘[1985]「世代間の依存関係分析」,『家族研究年報』pp40-51 Glenn Walters[1974]『Consumer Behavior』Homewood 日本繊維新聞社[2010]『こども服白書2010』 Émile Durkheim[1893]『La Division du Travail Social』(田原音和訳『社会分業論』青木書店) 山本愛子[1995] 「幼児の自己調整能力に関する発達的研究―幼児の対人葛藤場面における自己主張解決方略について―」 『 教育心理学研究』p43: 42-51』 高濱裕子 渡辺利子「子どもの反抗・自己主張とそれに対する母親の感情および対処 : 2歳と3歳との比較」『お茶の水女子大学子 ども発達教育研究センター紀要』 p4:15-25 羅針盤[2005]『お子様業界 知りたいことがすぐわかる!! 』こう書房 石川丹[2008]「反抗期の子どもの心の理解と対応」『楡の会発達研究センター報告その17』http://www.nire.or.jp/file05.html 第一生命経済研究所『ジュニアファッション市場の動向』http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/monthly/pdf/0311_a.pdf 富国生命『少子化でも盛り上がる子ども向け市場』http://www.fukoku-life.co.jp/economicinformation/report/download/report55_11.pdf 第一生命経済研究所『団塊マネーの追跡、高齢者貯蓄の行方』総務省「平成21年通信利用動向調査」http://group.dai-ichilife.co.jp/dlri/kuma/pdf/k_0507b.pdf ハー・ストーリィ[2008]『女性の購買決定権』http://www.herstory.co.jp/press/research/200811/decision_maker.html レポセン[2009]『既婚者が受ける親からの援助に関するマーケティングデータ』http://www.reposen.jp/2816/4/66.html 博報堂生活者データベース http://www.hakuhodo.co.jp/db/ 総務省統計局 http://www.stat.go.jp/ 43 44 現状分析データ 仮説検証と解釈データ 新提案 45 少子化の影響から、 近年の子供服市場は横ばい状態 子供服市場規模の推移('04-'08) 8,000 6,000 4,000 2,000 0 2004 2005 2006 2007 2008 売上好調な企業も・・・ 大手アパレル・衣料品量販店売上高推移 (百万円) 100000 90000 80000 70000 60000 50000 40000 30000 20000 10000 0 2001 2002 2003 子供服市場推定規模(億円) 子供服衣料品量販店2社合計 【出典】日本繊維新聞社『子供服白書2010』 大手アパレルブランド子供服4社合計 【参照】各社公表データより第一生命株式部作成 46 世帯別、子どもにかける 消費が増加傾向にある % 子供関連消費の中で、 衣服の割合が高い 世帯の1カ月子供向け支出の割合 7.2 (円) 世帯主の年齢階級別子供用品への支出(年間支出) 70000 7 6.8 60000 6.6 6.4 50000 6.2 40000 6 学習机・い す 通学用かば ん 他の玩具 30000 5.8 5.6 テレビゲー ム 子供用洋服 等 20000 5.4 94 95 96 97 98 99 0 1 2 3 4 子供一人当たり向け支出/消費支出 【出典】総務省「家計調査」より富国生命作成 5 6 10000 0 【出典】総務省 47 企業が力を入れたい年齢層は・・・ 今後特に強化する対象年齢層 マタニ ティー, 2.9% 授乳服, 1% レディス・メンズ, 2.9% 新生児, 6.7% ベビー, 21% 雑貨類, 16.2% 新生児・ベ ビー・トドラー でほぼ半数 46.7% ジュニア, 11.4% トドラー, 19% スクール大寸, 9.5% スクール小寸, 9.5% 【出典】子供服白書2010(日本繊維新聞社) 48 ベビー・トドラー世代の子供服 研究対象財: (0~2歳:ベビー、2~4歳:トドラー) 子供の成長に依存 ・・・ベビー・トドラー世代は身体的成長 が速く、1シーズンで着られなくなる “おさがり”の減少 ・・・1人っ子増加、地域社会衰退による “おさがり”の減少、新規購買機会増加 の見込み 49 子供1人当たりポケット数の増加 子供一人当たりのポケット数 無回答 1% 9ポケット 23% 1~4ポケット 17% 平均: 6.83 ポケット 5~6ポケット 27% 7~8ポケット 32% 従来の6ポケットから、平均約7ポケットに!! 50 個人金融資産は高齢者に偏在している 兆円 年代別個人金融資産残高(2004年度末) 250 220.1 68.2%を 55歳以上 が保有 200 150 195.6 201.9 186.7 162 138.8 97.6 100 81.4 64.7 48 50 2.2 0 16.8 年齢 【出典】第一生命経済研究所 祖父母世代は金銭的に余裕がある 51 80%以上 の親が自主的に 援助している 約90% の人が生活の 役に立つと 感じている 既婚者が親から受ける 贈り物や援助の金額 年間平均61,390円 金銭的援助に関する満足度は双方とも高いといえる 52 子供の巣立ち、職業生活からの引退… 祖父母役割は親世代が獲得した新しい役割。 孫にとっても重要な役割を果たす。 【出典】榎本博明[2004]『家族心理学』より抜粋 子供への経済的援助を 孫への出費という形で行う。 孫と過ごすことに喜びを感じ、 孫にお金を使うことを 惜しまない。 【出典】富国生命「少子化でも盛り上がる子供向け市場」より抜粋 53 子供関連消費に関する購買決定権の8割は母親にある 61.3 ベビー服・子供服 25.2 67.1 子供の下着・寝間具・靴下 20.6 60.3 子供の服飾雑貨 20.2 48.9 子供のおもちゃ・絵本・書籍 0 8.2 2 8.5 0.4 34.5 54.4 子供の塾・通信教室 17.7 2.7 1.4 13.1 0.6 33.9 57.6 子供の幼稚園・保育所 0.7 0.3 11.4 0 1.5 0.3 33.3 47.2 子供部屋の家具 1.1 0.3 11.9 0.2 32.5 2.7 1.6 2.71 4.42.1 6 0.6 子供の語学系教室 59.3 29.2 2.62 6.60.3 子供の芸術系教室 59.6 29 2.41 8.1 0 53.7 子供の運動系教室 0% 妻 20% どちらかといえば妻 29 40% 60% どちらかといえば夫 夫 5.4 1 10.4 0.5 80% その他 100% わからない 出典:ハー・ストーリィ「女性の購買決定権」[2008] 主要な子供服購買者として親を母親に限定する 54 対象年齢: 0~4歳 0~4歳児・・・非言語的で自己中心的な 自己主張が多い 5~6歳児・・・言語的な自己主張が盛んに なる 乳児は高い対人的相互関係交渉能力を持つ。 子供は誕生の瞬間から周囲の人々からの 働きかけによく応え、自らも働きかける。 母子は1年間で愛着と呼ばれる情緒的絆を形 成。 *自分からのニーズ発信がない *一方的に買い与えられる立場 *0~4歳の子供は反応する能力を持つ 55 2つの因子が抽出された 56 情緒高・経済高型のみ棄却 (仮説1棄却) 3母集団ともに棄却 (仮説3棄却) 親 ニーズ 情報探索 態度 購買 祖父母 ニーズ発信 アドバイス1 アドバイス2 金銭的援助 モデルの修正が必要!! 57 パス図 標準化推定係数 有意確率 情報探索 <--- 二ーズ -0.11 0.883 仮説1 棄却 態度 <--- 情報探索 0.298 0.022 仮説2 有意水準5%で支持 金銭的援助 <--- 態度 0.581 *** 仮説4 有意水準0.1%で支持 二ーズ <--- ニーズ発信 0.656 *** 仮説5 有意水準0.1%で支持 情報探索 <--- アドバイス1 1.003 *** 仮説6 有意水準0.1%で支持 態度 <--- アドバイス2 0.683 *** 仮説7 有意水準0.1%で支持 購買 <--- 金銭的援助 0.951 *** 仮説8 有意水準0.1%で支持 金銭的援助 <--- 二ーズ 0.426 *** 仮説11 有意水準0.1%で支持 58 パス図 有意確率 標準化推定係数 情報探索 <--- 二ーズ 0.187 0.017 仮説1 有意水準5%で支持 態度 <--- 情報探索 0.596 *** 仮説2 有意水準0.1%で支持 金銭的援助 <--- 態度 0.641 *** 仮説4 有意水準0.1%で支持 二ーズ <--- ニーズ発信 0.474 *** 仮説5 有意水準0.1%で支持 情報探索 <--- アドバイス1 0.8 *** 仮説6 有意水準0.1%で支持 態度 <--- アドバイス2 0.359 0.004 仮説7 有意水準1%で支持 購買 <--- 金銭的援助 0.719 *** 仮説8 有意水準0.1%で支持 二ーズ 0.085 0.402 金銭的援助 <--- 仮説11 棄却 59 パス図 有意確率 標準化推定係数 情報探索 <--- 二ーズ 0.142 0.014 仮説1 有意水準5%で支持 態度 <--- 情報探索 0.428 *** 仮説2 有意水準0.1%で支持 金銭的援助 <--- 態度 0.62 *** 仮説4 有意水準0.1%で支持 二ーズ <--- ニーズ発信 0.598 *** 仮説5 有意水準0.1%で支持 情報探索 <--- アドバイス1 0.897 *** 仮説6 有意水準0.1%で支持 態度 <--- アドバイス2 0.587 *** 仮説7 有意水準0.1%で支持 購買 <--- 金銭的援助 0.916 *** 仮説8 有意水準0.1%で支持 金銭的援助 <--- 二ーズ 0.291 *** 仮説11 有意水準0.1%で支持 60 子供服総合情報webサイトの開設 『マゴナビ』 子供服雑誌の創刊 『SenseBanBetsu』 61 マゴナビ TOPページ マゴナビ ~おじいちゃんおばあちゃんのための子供服総合情報サイト~ By 全日本婦人子供服工業組合連合 TOP ブランド検索 マイページ マゴナビ検索 イベント情報 ショップ・ブランド検索 マイページログイン ジャンル検索 検索 豆知識 エリアから検索 価格帯から検索 ID magonabio10 ~TOPICS~ 今季の定番ファッション・マストアイテム 着まわしコーデ術伝授 最新子供服ファッションショー開催!! 子供服購入時の母親の心理 ~診断コーナー~ お孫さま診断 ママ診断 Password ****** ログイン セルフ診断 62
© Copyright 2024 ExpyDoc