見直しのポイントは、 ポイント①: 現実的な米の作付・販売目標を設定 ○ 米消費の減少を前提に、現実的な「作る量・売る量」を設定する。 (20年産は、生産数量目標の範囲内の数量) それぞれの目標は、現状よりも減少させることを基本とし、 販売先を確保できない取組(根拠なく単に「販路を拡大する」、「有機米を作付ける」など)は、 目標の拡大・現状維持の理由にはなりません。 → 20年度ビジョンに、5年後 (平成24年度) の目標を新たに設定 「米を作る水田」 の明確化 表裏一体の関係 ポイント②: 作物転換が必要な水田 で何を作るかを明記 ○ 転作作物を絞り込み、産地づくり交付金を重点活用する。 麦・大豆・飼料作物・非主食用米・そば・野菜などのうち、どの作物を作付け、産地化を 進めるのか。 ○ 市町村、農業者団体、農業者のそれぞれの役割を明確化する 毎年拡大する生産調整をどのような体制で円滑に進めるのか。 → 「作物転換が必要な水田」 において、 生産調整を確実に実施 20年度のビジョンに設定すべき 作物の「作る量」・「売る量」の目標 水稲、麦、大豆、飼料作物、非主食用米・そば・野菜など、 それぞれの作物の作付・販売目標を明記する 2 目標1: 20年度(直近の目標)・・・・・ 米については、需要量情報との整合を取ること 目標2: 22年度(終了時の目標)・・・ 産地づくり対策終了後の目標を明記すること 目標3: 24年度(5年後の目標)・・・ 米の需要量の減少を見越し、現実的な値を設定すること 以下の3点です。 ポイント③: 担い手の基準・リストを再整理 ○ 地域の総意として、水田農業の担い手として位置づけるべき者を決定する ○ 担い手の育成方針・数値目標(24年度)をビジョンに明記する ○ 担い手リスト掲載者については、 ・ 水田経営所得安定対策(品目横断対策)加入者か ・ 対策に未加入の認定農業者、集落営農組織か ・ 地域の合意に基づく担い手か を明示し、産地づくり交付金の重点配分を考慮する → 地域の担い手の現状に、関係者が共通認識を持ち、 リストを活用して、今後の担い手育成を推進 関東太郎 関東次郎 関東三郎 関東四郎 ・ ・ ・ 関東五郎 関東六郎 関東七郎 関東八郎 ・ ・ ・ 担い手の基準がなく、 網羅的に掲載しているもの 再整理! まず、ビジョン本体において、 ・ 担い手として位置づけるべき者の考え方や基準 ・ 24年度の担い手育成の目標 を明記する。 目標年度 担い手の育成等の目標 地域の担い手として位置づけるべき 担い手の基準を明確にする 水田経営所得安定対策の加入状況との整合を取ること 産地づくり対策終了後の目標を明記すること 地域農業のあり方を検討し、具体的な数値を明記すること 整理後の 担い手リスト のイメージ A 既に水田経営所得安定対策に加入した者 関東太郎 (経営規模)(営農類型) ・ ・ ・ B 水田経営所得安定対策へ加入していない ○ 認定農業者 関東次郎 (経営規模)(営農類型) ・ ○ 集落営農組織 三郎営農組合(経営規模)(営農類型) ・ C 地域の合意に基づく担い手 関東四郎 (経営規模)(営農類型) ・ 3 なぜ、ビジョンの見直しが必要なのか? ・ 地域水田農業ビジョンは、どんな作物をどれだけ作り、どのような経営を目指すかなど、 地域の水田農業の将来方向を明確にした「羅針盤」です。 ・ 20年度に向け、特に、生産調整の実効性を確保する、地域の担い手を明確化するという 目的のため、10年程度先を見通した見直しが必要です。 現 実的な米の作付・販売目標の再設定 現 ・ 近年、主食用米の消費は一貫して減少しており、消費の減少ほどに作付(面積)が減少し ていないことから、過剰作付が年々拡大しています。 ・ その結果、需給が緩和し、19年産米では作況99でありながら、米価が大幅に下落する異 常事態となりました。 ・ このため、20年産以降の生産調整の実効性を確保し、需給の均衡を図ることで、米価の 安定を図ることのできる体制を確立することが急務となっています。 ・ このため、地域の関係者が、今後も米の需要量が減少しつづけることを認識し、現実的な 「作る量・売る量」を改めて設定した上で、生産調整を確実に実施し、主食用米以外の作 物へと着実に転換を図っていくことが必要です。 担 い手基準の明確化とリストの再整理 担 ・ 担い手リストは、地域の関係者が「水田農業を誰に任せていくのか」を話し合い、地域の 総意の下、リストアップしたものであり、今後は掲載者が「担い手」にふさわしい経営体へと ステップアップできるよう、地域担い手協議会とも連携し、関係者が一体となって支援して いく必要があります。 ・ このため、地域の実情やこれまでの取組状況を踏まえ、もういちど、ビジョン本体において、 地域の水田農業の担い手として位置づけるべき者の考え方や基準、担い手育成の目標と 具体的な取組方針・支援方策を点検・見直しすることが必要であり、併せて、担い手リスト を再整理することが必要です。 ・ この際、リストについては、氏名や経営規模だけでなく、経営形態、営農類型等も明記す ることとし、特に、認定農業者や集落営農組織以外の「地域の合意に基づく担い手」につ いては、選定の考え方を整理しなおしましょう。 話し合いに、とことんつきあいます ○○農政事務所 計画課 (○○-○○○-○○○○) 農政推進課 (○○-○○○-○○○○) 4 H20.01 関東農政局 20年度に向け、ビジョンを見直しましょう ~ ビジョン見直しのポイント ~ ビジョンの見直しが必要な2つの理由 ビジョンは、地域の作物の生産・販売戦略、水田の利活用、担い手の育成など、 地域の水田農業の将来方向を明確にした「羅針盤」です。 20年度に向け、特に2つの理由で、見直しが急務となっています。 生産調整の実効性の確保 平成20年産の生産調整では需給バラン スが確保できるよう、全県・全地域で生産 調整目標の達成に向けて全力をあげ取り 組む必要があります。 このため、現実的な米の作付・販売目標 を設定するとともに、主食用米以外の作物 への転換を確実に図るよう、ビジョンを抜 本的に見直す必要があります。 地域の担い手の明確化 水田経営所得安定対策(品目横断対策) への加入について、市町村特認制度が創 設され、ビジョンの担い手リストに掲げられ た認定農業者や集落営農組織は、加入で きる道がひらかれました。 このため、ビジョン本体において担い手の 考え方を整理し直すとともに、担い手リスト を点検・更新する必要があります。 地域の関係者が、10年程度先を見通して、 地域の水田農業のあり方、個別経営のあり方を 再検討しましょう。 1
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