障害者手帳制度とサービス認 定 立命館大学大学院先端総合学術研究科 有松 玲 はじめに 2009年12月以降 障がい者制度改革推進会議の議論 ⇔障害者手帳制度の議論なし 目的: ①手帳制度→問題点 ②障害者サービスのための認定制度 ・障害者自立支援法の障害程度区分 ・自立支援法に変わる新たなサービス法骨 子案 ①+②→問題点 Ⅰ日本の手帳制度(1) (1)身体障害 ・1949年身体障害者福祉法に規定→最初の障害者 手帳制度 ・障害等級は1級~7級・機能障害により細分化 (2)知的障害・・・名称:療育手帳 ・1973年厚生省(現厚生労働省)の通知により都道 府県が発行 ・都道府県ごとに異なる区分(主に3区分と4区 分) Ⅰ日本の手帳制度(2) (3)精神障害・・・名称「精神障害者保健福祉手 帳」 ・精神保健及び精神障害者福祉法に関する法律 に規定 ・日常生活や社会生活の遂行の度合い→判定 ・1級から3級 ・申請の際に医師の診断書が必要 ○身体障害者手帳=サービス提供のための基準 ⇔基本は家族に頼る→家族が見きれなくなれば 入所施設 Ⅱ手帳制度の問題点―障害認定を中心に― (1)谷間の障害者 (2)医学的決定が全て 手帳の申請時 医師の診断書・・・効力が最も大きい 等級も決定 (3)手帳の中に反映させづらい障害 ・内部障害における不平等 ・体幹麻痺 手帳制度≠科学的根拠 Ⅲ障害者制度と障害者手帳(1) (1)障害者自立支援法 障害程度区分―3障害に適用 ・第1次判定 106項目の聞き取り調査→コンピュータ ・第2次判定 第1次の結果+市町村認定審査会→障害程度区 分 ⇔手帳の等級重視 審査会を経ても必要なサービス量に満たない判 定 Ⅲ障害者制度と障害者手帳(2) (2)障害者総合福祉法 総合福祉部会・・・新しいサービス法を定める ため ・「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉 部会の提言」(2011年8月30日) 『「障害」の確認』 手帳制度―大きく依存 「総合福祉法の理念は、医学モデルから社会モ デルへの障害概念の転換」(骨格案)との矛盾 医学モデル→サービスを限定するための指標 (3)障害年金制度 Ⅳ結語 障害認定とサービス決定 →どちらも自己申告にすべき ・サービス量が膨大に増える懸念→杞憂
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