計測工学15 - 岐阜工業高等専門学校

計測工学15
質量・力・圧力の測定
• 精密天秤:質量の測定
質量・力・圧力の測定
• 万能試験機:力の測定
圧力の単位
• SI単位 Pa(N/m2)
• 従来、いろいろな表現があった
–
–
–
–
1 bar
1 mmH2O
1 mmHg
1 kgf/m2
:
:
:
:
105 Pa
9.80665 Pa
133.322 Pa(1 Torr)
9.80665 Pa
圧力の測定
• U字マノメータ
– U字管に入れた液体で測定
• 傾斜マノメータ
– 傾斜角θのとき、圧力差にた
いする液面の移動量が(1/
sinθ)倍に拡大される
流速・流量の測定
• ものの生産・製造過程では物質やエネル
ギーは流体であるものが多く、流量測定の
精度や信頼性への要求は強い。
• 要求事項
–
–
–
–
流体の種類によらず正確で測定範囲が広い
流体の条件(温度、圧力、粘土)に依存しない
測定による流体エネルギーに損失を与えない
流量積算が容易
流速と流量の単位
• 流速 m/s
• 流量
– 体積流量 m3/s
– 質量流量 kg/s
ピトー管:流速の測定
• ベルヌーイの定理
1
1
2
2
全圧力  v A  p A  vB  p B
2
2
• 右図では
黄色い部分には静圧が、白
い部分には全圧がかかっ
ており、その差圧を赤色の
センサ部(ダイヤフラム等)
で検出する
ダイヤフラム
• ダイヤフラム:
ゴム(あるいはゴムと布)の
薄い隔膜である。圧力の検
知や流体の圧力差を駆動
力に変える機能部品。ダイ
ヤフラムは圧力センサーや
アクチュエーター,ON-O
FFスイッチなどとして自動
車や制御機器,さらには家
庭用ガス器具や家電製品
に幅広く使用されている。
ピトー管:流速の測定
• 管を流れに平行にして測定
vB 
2 p A  pB 

流量測定:容積流量計
• 例)楕円歯車
– 歯車の回転数から流量を計算
流量測定:オリフィス
• 管内径D1[m],流路断面積A1[m2]
の直管内に中央に径D0[m],円孔
断面積A0[m2]の穴を開けたオリ
フィス板をはさむ。管内を流れる
流体はこの円孔を通過するさい、
流路の断面積が縮小して流速が
増大し、下流での静圧が低下す
る。この静圧低下は流量にほぼ
比例するため、オリフィス板前後
の圧力差(差圧)を測定すること
で流量を知ることができる。
流速測定:ベンチュリ管
• 流体損失が
小さくなるよう
に、テーパ管
で絞ったもの
ベルヌーイの定理の応用。動圧が上がれば静圧が低下。
粘度とは
• ねばりの程度
• 単位 Pa・S(パスカル秒)
– 1パスカル秒は、流体内に1メートル(m)につき
1メートル毎秒(m/s)の速度勾配があるとき、そ
の速度勾配の方向に垂直な面において速度
の方向に1パスカル(Pa)の応力が生ずる粘度
と定義。(WikiPediaより)
動粘度
• 粘度ηを流体密度ρで割った値
• 単位 m2/s
– 空気
–水
1.5×10-5
1.0×10-6
• 粘度の測定は、工業用オイル、エンジンオイル、
ガソリンなどの品質管理に欠かせない
一次温度計と二次温度計
• 一次温度計
式から導き出される温度(T)。 PV = nRT
圧力、体積、物質量が判明すれば一意に決定。
• 二次温度計
別の物理現象を用いて視覚的に確認できるよう
にしたもの。温度計全般。
温度の測定
• 液柱温度計
– 水銀温度計 -35℃ ~ 360℃
– アルコール ー100℃ ~ 100℃
• 温度センサ
– 白金測温抵抗体(サーミスタ)
– 熱伝対
サーミスタ
• 温度変化に対して電気抵抗の変化の大き
い抵抗体。
サーミスタとして使用される抵抗体(特に白
金類)は温度と抵抗値が比例関係
抵抗値の測定:温度を間接的に測定
熱伝対
• 2種類の金属を接合する。
金属間には熱電能*の差があるため、
温度に応じた電圧差が発生。
電圧差が発生する現象:ゼーベック効果
* 導電性の物質の両端に温度差をつけた
時の、1K あたりの熱起電力[μV / K]。
材料の硬さ
• ビッカース硬度計
– ダイヤモンドの正四角錐を材料に押付け、荷
重とクボミ表面積の関係から硬度とする
材料の硬さ
• ロックウェル硬さ試験法
ダイヤモンド円錐圧子、鉄球圧子を組み替え、3段
階の荷重試験を行い、くぼみの深さを測定
• ショアの硬さ試験法
ダイヤモンドを埋め込んだハンマーヘッドを試料面
に落下。跳ね返りの高さを測定
• ブリネル硬さ試験法
直径10mmの鋼球を3000kgfの油圧力で押し付け、
出来たくぼみの面積から硬さを測定