PowerPoint プレゼンテーション

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原子力発電所のPRAと国内故障率
(財)電力中央研究所
原子力情報センター
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PSAの実施手順
内的起因事象
に関する検討
外的起因事象
に関する検討
格納容器破損
シーケンスの分類
各現象・事象の
生起確率検討
炉心損傷事故解析
炉心損傷事故
シーケンスの分類
各安全系の
信頼性解析
ET解析
ソースターム
格納容器破損頻度
FT解析
環境中FP移行・
公衆被爆線量解析
炉心損傷頻度
レベル2PSA
レベル1PSA
総合リスク
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レベル3PSA
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ET解析
解析の流れ
プラントのシステムに習熟
安全機能の定義
(NUREG/CR-2300
PRA Procedure Guide)
起因事象の選定
プラントの応答
事故シーケンスの設定
プラント損傷状態評価
システムの成功基準の設定
システムのモデル化
(フォールトツリー(FT)解析)
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ET解析
起因事象の選定
運転実績の調査
EPRI NP-2230 etc.
国内の運転実績
包絡性確認
対応調査
安全評価審査指針
集約包絡性確認
起因事象の選定
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比較
既存のPSA研究
発電用軽水炉型原子炉施設の安全評
価に関する審査指針
(1990年 原子力安全委員会決定)
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ET解析

事故シーケンスの設定
設定方法
– 起因事象毎にEventTreeを作成
– 作動が必要な設備、操作を時系列的に考慮
– 設備、操作の成功、失敗シーケンスを評価
– 成功、失敗の考慮が不要なシーケンスを評価

設定例
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イベントツリー(ET)の例
初期事象
反応度停止
非常用炉心冷却系
崩壊熱除去
大LOCA
原子炉停止
高圧炉心
冷却系
低圧炉心
冷却系
崩壊熱除去
A
C
U
V
W
シーケンス
発生頻度
OK
OK
AW
P×Qw
OK
OK
AUW
P×Qu×Qw
AUV
P×Qu×Qv
AC
Qc
作動
作動
失敗 Qw
作動
作動
作動
失敗 Qw
失敗 Qu
P
失敗 Qv
失敗 Qc
大LOCAに対するイベントツリー解析例
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ET解析
起因事象発生頻度(典型例)
起因事象
大/中/小破断LOCA
Interface LOCA
主給水喪失
外部電源喪失
ATWS
二次冷却水系の破断
蒸気発生器伝熱管破損
過渡事象
補機冷却水の喪失
手動停止
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発生頻度(/炉年)
3.4E-5/1.1E-4/3.4E-4
3.8E-7
2.9E-2
4.9E-3
3.4E-7
6.8E-4
7.1E-3
1.8E-1
3.4E-4
1.8E-1
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FT解析
解析の流れ
プラントのシステムに習熟
システム成功基準の設定
Fault Tree Top事象の定義
解析基本ルールの選定
Fault Treeの作成
Fault Treeの解析
事故シーケンスの定量化
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故障データ
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フォールトツリー(FT)の例:対象系統
原子炉容器
電動弁
01
逆止弁
水源
電動弁
02
電動ポンプA
常時“閉”
常時“開”
電動ポンプB
(予備機)
注入ライン
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ポンプ廻り
吸込ライン
フォールトツリー(FT)の例
システム
機能喪失
注入ライン故障
注入弁01故障
電動弁01
開失敗
電動ポンプA
起動失敗
ORゲート
ANDゲート
ポンプ廻り故障
逆止弁
開失敗
電動弁01
閉塞
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ポンプA
故障
吸込ライン故障
ポンプB
故障
電動弁02
閉塞
水源喪失
電動ポンプB
継続運転失敗
論理回路B
故障
論理回路01
故障
電動ポンプA
継続運転失敗
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論理回路A
故障
電動ポンプB
起動失敗
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FT解析に用いられる記号
記号
名称
説明
事象
event
トップ事象、及び基本
事象等の組み合わせ
により起る個々の事象(
中間事象)
AND
ゲート
論理積。
基本事象
Basic
event
これ以上は展開されな
い、又は発生確率が単
独で得られる基本的な
事象
OR
ゲート
論理和。
冗長系でN out of M
の時は、N/Mゲートと
する場合がある。
否展開
事象
Undevelo
ped event
情報不足、技術的内容
不明のためこれ以上展
開できない事象
ダイヤモンド事象と呼
ぶ。
移行記号
Transfer
gate
FT図上の関連する部
分への移行又は連結
を示す。
通常(家型)
事象
Normal
(House)
event
通常発生すると思われ
る事象を示す。
火災での「空気の存在
」、機器の「保修・試験」
等。
制約
ゲート
INHIBIT
gate
条件付確率。
条件を満足している
場合のみ出力事象が
発生する。
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記号
名称
IN
説明
OUT
条件
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FT解析

評価ツール
PSA計算コード
» WinNuPRA/NuPRA
» Saphire
» CAFTA
» RISKMAN
» SETS
» FT-Free
» 重要度評価システム
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SCIENTECH社
INEEL
EPRI
PLG社
SANDIA国立研究所
テプコシステムズ
電中研
従来の電力IPEでの故障率データ

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平成元年度に行われている従来の国内IPEでの考え方
– (1) 国内で独自の実績データがPSA評価で使用でき得るレベルで得られて
いるものは、これを優先的に利用する。
ディーゼル発電機の起動失敗
(全交流電源喪失事象検討WG報告書 [通産省])

– (2) 米国の機器故障データでは、故障の詳細が比較的トレースしやすいデ
ータを使用する。(機械系機器:)


米国NRCのデータ(NUREG/CR-2815,CR-2728,WASH-1400等)
米国LERに基づく故障(NUREG/CR-1205,CR-1363等)
– (3) 上記のデータが設定できない機器については、それに準じたデータソー
スを使用。

IEEE Std-500 (1984、1977)等
» (1)、(2)、(3)のデータソースも得られない機器は、米国のPSA等で使用したデータ
を設定。

共通要因故障(NUREG-1150、CR-4550)、
ヒューマンエラー(CR-1278)
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現在のPSRで用いられる故障率データ

前述の米国データ及び、電中研データをベースに
用いた原安協報告の国内機器故障率、又は電中
研データの年度拡張版。
» 国内機器故障率に関しては
– 機器の故障率に関しては、国内の実績データを用いて算出し
利用する。
 10カ年34プラント対象の機器故障率(原安協)
 16カ年49プラント対象の機器故障率(電中研)
– 国内でデータソースが得られない場合は、米国のPSA等で使
用したデータを設定。
 共通要因故障のβファクタ値、ヒューマンエラー率
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米国主要データとの比較
故障率データの種類と概要(1)
国内
米国
種類
概要
電中研国内デ
対象を 1 6 ヶ 年、 ABW R 以外の 4 9 プ ラ ン ト に拡張し て算出。 機器バ
ータ
ウン ダリ や算出手法は LER 故障率と 同等。
原 安 協 PSA
国内唯一のオ ーソ ラ イ ズさ れた公開データ 。 電中研の 1 0 ヶ 年データ
データ
がベース。
LER 故障率
ポン プ 、 ディ ーゼル発電機、 弁、 計装品( ト ラ ン スミ ッ タ やスイ ッ チ等) 、
制御棒駆動装置の故障率が、 NUREG にま と めら れる 。 故障情報は主に
198 0 年以前でポン プ の場合では 197 6 年~198 0 年で、 対象プ ラ ン
ト 数は PW R4 4 基、 BWR2 2 基の計 6 6 基。
NREP
通常 PSA で使われる 約 4 0 の機種が掲載さ れ、 ブ ラ ン ト 固有データ が
( NUREG/CR-
な い場合に一般データ と し て 使用さ れる 。 データ は、 198 2 年に NRC
2815) の
の主催で 実施さ れた 信頼性データ のワ ーク シ ョ ッ プ で 専門家の意見に
データ
基づき 作成さ れたも のと 、 IREP 手順書のデータ を 組合せたも の。
IEEE
電気品や計装品の故障率データ が豊富な データ 集。 元データ と な る デ
(S td 500) の
ータ は、 LER 故障率や NPRDS 、 IPRD と いっ た各種のデータ 集から の
データ
引用や、 専門家の意見を 集約し て故障率データ を 構築し たも の。
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米国主要データとの比較
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国内故障率の基礎データの
収集および算出
47万機器
1230件
16カ年49プラント
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機器員数データ:系統と機器の分類整備

調査対象系統
» BWR20系統、PWR13系統の安全系および主要な常
用系
» PSAで対象となる安全系及びそれらの系統にある機
器と同等の運転状態にある機器を実機の系統図より
分類し整備
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対象系統
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機器のバウンダリ
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機器仕様データ
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機器仕様データ(リスト画面)
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故障の分類
・各事例の検討内容の整備
・系統毎の機器の仕様データの
整理と確認
・技術継承データベースの管理
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時間故障率の算出

機器の故障率
»

λ = r / T〔1/h〕
r
: 故障モード別故障件数
T
: 延べ運転時間(延べ待機時間)
なお、故障件数が0件の場合は0.5件と仮定した。
ポンプ、ファン/ブロアの故障率
»
起動失敗は安全系待機機器を対象、
継続運転失敗は常用系運転機器を対象
として故障率を算出
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プラント固有データの活用
-米国
基本的にGenericではなくSpecific
データを利用する。
・燃料交換停止時毎にNUREG等のデ
ータから発電所の実績を用いてベイズ
処理等を用いて個別データにアップデ
ート
“The Bayesian Analysis Reliability Tool (BART)
was used to generate distributions (mean, 5th and
95th percentile) for each reactor by performing an
update of the pre-1989 generic distribution with
the plant specifc 1989-1998 data for each reactor.
Figure 2 provides an example result from the
BART update process.”
DERIVATION SHUTDOWN INITIATING
EVENT FREQUENCIES , Jefrey T. Mitman,
EPRI : PSAM5.
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重要度分類表示例 (主給水喪失時)
注: この試計算はCDFではなく、系
統の機能喪失を元に重要度ランキ
ングを付けている。
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重要度評価分類(1/2)



(1) Birmbaum重要度
着目事象Aの発生の有無が系統の非信頼度に及ぼす影響度を表す。
Birmbaum P(Top / A1)  P(Top / A 0)
(2) Criticality重要度
系統の非信頼度が着目事象Aの発生によって生じる確率(寄与率)を表す。
(P(top/ A1)  P(top / A 0))P(A )
Criticalit y
P(top)
(3) Risk Achievement Worth
着目事象Aの発生確率が1になった場合の系統非信頼度の増加割合を表す。あ
る機器が必ず故障すると仮定した場合に、系統非信頼度の増加に最も大きく寄
与する機器を抽出する。
P(top/ A1)
RiskAchievement Worth

P(top)
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重要度評価分類(2/2)

(4) Risk Reduction Worth
着目事象Aの発生確率が0になった場合の系統非信頼度の低減効果を表す。
ある機器の故障が完全に防止できると仮定した場合に、系統非信頼度の低
減率の効果を表わすため、予防保全の対象として効果のある機器の抽出に
適する。
RiskReduct ionWorth=

P(Top )
P(Top / A 0)
(5) Fussell-Vesely重要度
着目事象Aを含む最小カットセットがどれだけ系統の非信頼度に対して寄与し
ているかを示す。
P

FV 
(Ci )
P(Top )
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P(Top )  P(Top / A 0)

P(Top )