第2回 英語教育推進委員会 資料 平成24年9月12日 福井県国際交流会館 1 英語教育推進委員会 ○「学力向上センター」 組織図 企画運営委員会 (事務局:学校教育政策課) 高校生学力向上委員会 (事務局:高校教育課) 教育力向上委員会 (事務局:学校教育政策課) 小中学生学力向上委員会 (事務局:義務教育課) 英語教育推進委員会 (事務局:英語教育推進室) ○「英語教育推進委員会」設置の趣旨 本県英語教育の目標を達成するために、昨年度開催した「英語力向上推進会議」に引 き続き、県内外の有識者の知見を踏まえて、グローバル化が急速に進む現代社会にお いて国際的に活躍する人材に求められる英語コミュニケーション能力の育成や、教員の 資質向上を図るため、中長期的な視点に立って、本県の英語教育の在り方を追求する。 ○協議事項 1 「英語教育推進室」が実施する事業の評価・検証 2 本県英語教育の目標を達成するための方策を提言 2 協議を進めていく上での視点・方向性(第1回委員会での確認事項) ○視点 1 児童・生徒の英語コミュニケーション能力(学力)の向上 2 教員の英語力・指導力の強化とALTの指導力向上 方向性1: 小中高一貫した英語教育の推進 方向性2: 新学習指導要領に基づくすべての学校での授業改善 方向性3: 教員研修の充実とティームティーチングの改善 3 教科別教育改善検討会議(8月20日(月)) で出された意見 1 目的 各教科の課題や事業効果を踏まえた改善策をはじめ、新たな学力向上策や 中高の連携の在り方について意見交換 2 出席者(授業名人や優秀教員など) 高校教諭3名、中学校教諭3名 <県教委>学力向上センター企画運営委員、指導主事など 3 意見やアイディア ・ICTの活用に向けた教室環境の整備 ・福井県英語研究会の活動を県が支援 ・外部検定試験の活用による授業改善 ・クラスサイズを小さくしスピーキングを評価 ・ALTが作成した教材を情報フォーラムなどで共有 4 本日の協議事項 1: 県主催事業の成果と改善策について ・英語キャンプ ・高校生英語ディベート ・英語科教員集中セミナー ・英語教員海外派遣事業 ・オリジナル教材の作成 2: 外部検定試験の活用について 3: ALTの活用について 4: 学習到達目標(CAN-DOリスト)の設定について 5 【協議1-1】 高校生英語キャンプ 福井、坂井・奥越の生徒対象 (高校生49名、留学生13名、ALT16名) ※H23年度の高校生参加数 福井23名 / 坂井・奥越 29名 丹南、嶺南の生徒対象 (高校生42名、留学生9名、ALT12名) ※H23年度の高校生参加数 丹南24名 / 嶺南24名 ○成果 1 生徒 ・嶺南会場 参加してよかった生徒 85.3% ・英語でのコミュニケーションを楽しんだ。 ・英語学習の動機が高まった。 2 教員 ・コミュニケーション活動や指導法のヒント を得ることができた。 ・他校の先生との情報交換ができた。 ○課題 ・県主催事業の精選 ・緊急時の対応 平成24年度 ○平成24年8月8日(水)~8月10日(金) 2泊3日 ○福井会場(福井市少年自然の家) 嶺南会場(三方青年の家) ○高校生同士による英語活動 ALTとの英語活動 県内留学生との交流 ※フラトン市の中・高・大学生8名が参加 6 【協議1-2】 高校生英語ディベート 平成24年度 ○「高校生ディベートスキルアップ事業」 ・研修会講師依頼2~3名 ・研修会の開催 生徒ディベート研修3回 (7月22日、8月19日、9月23日(予定)) ・福井県大会の開催 10月28日(予定) →優秀高校の全国大会への派遣 ・全国大会前の練習試合 →全国大会出場校が近隣県の代表と練習試合を実施 ○参加校 藤島②、高志、大野、武生、武生東③、若狭② 6校10チーム 51名 ○成果 ・参加校(参加チーム)、参加生徒の増加 ・教員ジャッジ研修の開催(8月19日) 全国大会でのジャッジ経験豊富な講師による講義、演習 ○課題 ・ALTのジャッジ研修→9月23日に開催予定 ・英語ディベートの普及 7 【協議1-3】 英語科教員集中セミナー 1 2 3 4 対象 高校の英語教員全員(3年間のうちに1回は参加) 参加者数 H24年度 70名(H23年度 51名、H22年度 46名) 期間 平成24年8月6日(月)~8日(水) 講師 平成22年度 松本 茂 立教大教授、田中茂範 慶應義塾大教授 西 巌弘 広島市立舟入高校教諭(元SELHi研究主任) 大下邦幸 福井大教授 平成23年度 松本 茂 立教大教授 田尻悟郎 関西大教授、今井康人 立命館慶祥高校教諭(元SELHi研究主任) 紺渡弘幸 仁愛大教授、山田晴美 仁愛大学准教授 平成24年度 松本 茂 立教教授、阿野幸一 文教大教授 紺渡弘幸 仁愛大教授、山田晴美 仁愛大学准教授 ○成果 ・満足度 4.3(H22 4.8、H23 4.4)※5点満点 高校教育課調べ ・主な感想 とても内容の濃い研修であった。 授業改善のヒントを得ることができた。 英語を使う授業について考えるよい機会となった。 ○課題 ・ニーズに応じた研修 (例 ライティング指導法、英語での授業と評価、ICTの活用) 8 【協議1-4】 英語教員海外派遣事業 1 目 的 英語教育の教授法を学ぶとともに、米国での生活体験を通じて米国の理解を深め、 教員の英語指導力、英語によるコミュニケーション能力の充実を図る。 2 派遣者 拠点校、協力校の教員を中心に12名 (高校英語教員 9名 中学校英語教員 3名) 3 派遣期間 平成24年7月29日(日)~8月26日(日) 4 研修地 アメリカ ニュージャージー州 ラトガース大学 5 研修内容 ・English Language Instruction(英語力向上のための授業) ・TEFL Work(指導力向上、授業や評価の改善のための授業) ・Invited Lecture(講演) ・Working on Japanese Curriculum(授業改善のための授業) ・Observation(授業参観) ・Microteaching(授業実践) など ○校内、地域の中核教員として、研修成果の普及および指導改善をリード ※9月 事後研修会(アンケート、TOEFL受験)→ 成果と課題を分析 ※10月 研修報告書を教育情報フォーラムに掲載 → 県内の教員に提供 ※10月~2月 公開授業・授業研究会 教科会、研究協議会や英語研究会等の機会を捉えて研修報告 9 【協議1-5】 オリジナル教材作成の進捗状況 ●NHKエデュケーショナル等との協働によるオリジナル教材を作成 平成24年6月6日(水) 第1回オリジナル教材作成委員会 ※作成委員(高校英語教諭6名)より意見聴取 平成24年6月9日(月) NHKエデュケーショナル語学部との打合せ ※委員の意見を踏まえ、コンテンツ展開専任部長と作成方針を協議 →作成方針(案) (1)「コミュニケーション英語Ⅰ」の教科書より10テーマを厳選 (2)福井の情報を反映した英文スクリプト、音声、写真や映像を作成 (3)(2)を活かした言語活動のライブラリーを作成 (4)(2)(3)を活用するためのタスクやワークシートを作成 →レベル設定 様々なレベルにある程度の対応 →活用 学校の実情(ニーズ)に合わせて利用 平成24年7月9日(月) 第2回オリジナル教材作成委員会 ※作成方針の確認と教材用トピックの選定 →トピック(案) 外国語学習、弁当、垂直農業、文字、アニメ、女子スポーツ、コンビニ、 ノーベル賞受賞者など16トピックを選定 平成24年8月7日(火) NHKエデュケーショナル語学部が教材案を提示 →作成委員からの意見聴取(平成24年8月31日 回答期限) ●今後のスケジュール ・作成委員からの意見を踏まえ、NHKエデュケーショナル語学部と協議し作成 ・年内を目途に作成予定 10 【参考資料】 オリジナル教材の作成(NEDの提案) 平成24年7月31日現在 ●福井県オリジナル教材案 高校1年生向けの副教材として、10テーマの ・基本800~1000語のスクリプト(やや分量が多すぎる可能性あり) ・タスクリスト(comprehension check/task) ・対応する音声教材(スクリプト読み上げ・CD) ・対応する映像教材(スクリプト映像/関連プレゼンテーション/ディベート等・DVD)を制作する。 ・DVDに関しては、NHKのアーカイブ映像を流用して制作。一部ロケを行う。 ・CDに関しては、DVD音声の流用、新規録音の2通りを、内容によって使い分ける。 ○例1 文字→白川文字→白川静 基本的に堅い内容なので「小学校の授業で使われている教科書」がそのまま英訳されているよ うな内容が望ましい。一般的な構成としては、 ・日本の文字の大きな特徴である「漢字」 ・中でも最も古くから使われていたのが漢字 ・その研究をしたのが福井市出身の白川静氏(新たな発想で漢字の成り立ちを解き明かそうと した) ・白川文字学のエッセンス という感じ ○例2 ノーベル賞受賞者などの偉人→南部陽一郎 ・2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎 ・生まれは東京、関東大震災後に福井に転居 ・藤島高等学校の取材 ・南部氏の研究 11 【協議2】 外部検定試験の活用 新学習指導要領の円滑な実施 4技能(聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと)を総合的、統合的に指導 英語コミュニケーション能力の適切な評価 → 指導改善に活かすことが必要 公開授業・研究協議会 ~学習到達目標に基づいた授業~ 海外派遣教員の発信 先進校視察 ~研修成果の普及~ ~拠点校が他県の先進校に学ぶ~ 拠点校・協力校を中心とした授業改善の普及 外部検定試験による評価・検証の普及 12 【参考資料】 外部検定試験の活用 平成24年度 「外部検定試験の活用による英語力の検証事業」 1 目 的 ※国の事業 新学習指導要領の着実な実施に向け、生徒の英語力について外部検定試験を用いて 検証・把握し、指導改善を図る。 2 対 象 拠点校4校(金津、武生東、若狭、福井商業)の3年生全員 協力校2校(高志、武生)の3年生全員 3 試 験 4 実施時期 ベネッセコーポレーション GTEC(Advanced) リスニング、リーディング、ライティング ・・・ 全員 スピーキング ・・・ 一部の生徒(40名程度) 7月~8月 ※実施校の実態に合わせて実施 平成23年度 GTEC 福井県の実施状況 県立高校 9校(学校の実態に合わせて、BasicとAdvancedを併用) 年1回(主に1,2年) ※私立高校 4校で実施 13 【協議3】 ALTの活用 ALTの役割 (1)授業や行事等を通して、生徒の英語コミュニケーション能力の向上に資する (2)ネイティブスピーカーとして、教員の英語コミュニケーション能力の向上に資する 1 生徒のコミュニケーション能力向上 ※参考資料 2 資質向上 8月 「辞令交付式」で、福井大学語学センター長による講演を実施 9月 大学入試の自由英作文問題の解答例を作成 →10月 情報フォーラムに掲載し、指導で活用 11月 「指導力等向上研修」で大学教授による講義を実施 3月 福井大学語学センターでの研修開催を計画中 14 【参考資料】 ALTの積極的な活用 各学校での取組 小 学 校 県の事業およびALTの活用 教育研究会・英語研究会の事業 ○5・6年 週1時間 英語活動 ○「国際交流集会」 ←ALTを派遣 ○市町雇用のALTによる学校訪問 ○週4時間 英語の授業 中 学 校 平成24年度 ○ALTとのティームティーチング ALTを派遣→ ←ALT47名を配置(1学級年間35時間のティームティーチング) ○英語セミナー (6ブロック 1~2日 452名参加) ○英語弁論大会 ●外国語指導助手の指導力等向上研修(2日間)←ALT全員参加 ○普通科 週6時間程度 英語の授業 ○英語弁論大会 職業系 週2時間程度 英語の授業 ○英作文コンテスト ○ALTとのティームティーチング ←ALT34名を配置 ○ESS部などの部活動←ALTの活用 ○英語キャンプ ←ALTを派遣 (2会場 2泊3日英語合宿を8月に実施) 高 等 学 校 ALTの活用→ ○イングリッシュ・シャワー(すべての高等学校で実施) ALTの活用→ ○土曜スクール(8校で実施) ALTの活用→ ○ディベートスキルアップ ←ALTをジャッジとして派遣 ○海外語学研修 ←ALTを事前研修にて活用 100名をアメリカへ3月に派遣 ○相互交流(米・独・中) 3年のローテーションで受入・派遣を実施 派遣生徒24名 ●オリジナル教材作成 ●英語科教員集中セミナー(3日間) ●外国語指導助手の指導力等向上研修(2日間)←ALT全員参加 15 【協議4】 学習到達目標(CAN-DO形式)の設定 1 すべての高校が学習到達目標をCAN-DOリストの形式で設定 (1)CAN-DO形式の到達目標を持つメリット ・教員 生徒の学習の流れを展望しやすくなる 英語科での議論が建設的に行えるようになる ・生徒 「実は自分にできること」が見つかる 「やりたいこと」に対する距離をつかむことができる 授業・指導改善につなげやすい モチベーションを高められる (2)指導に活きる学習到達目標の設定 ・「どのような英語力をつけたいか」を具体的に記述したもの ※学校・英語科としての目標を指導に活かしやすい言葉で書く ・指導・改善のためのもの ※学校の「CAN-DO形式の到達目標」を作ること自体が目的ではない ・指導者・学習者の双方にメリットがあるもの ※指導者にとっては、日々の指導改善に役立つ ※学習者にとっては、英語学習のモチベーションを高められる ・作成と検証を繰り返していくもの ※生徒の英語力や、目指す目標に応じて、常に進化させていく ※目標への到達度合いを検証して、随時改訂を加えていく 2 今後のスケジュール (1)9月 学習到達目標の設定についての説明会 (2)すべての高校において2月末を目処に作成 ※シラバスを作成する学校は、その作業と平行して作成し、平成25年度からの 指導と評価に活かす 16 【参考資料】 英語指導改善拠点校をハブとした英語授業の改善 運営指導委員 福井大学 大下邦幸教授 立教大学 松本茂教授 東京外国語大学 根岸雅史教授 仁愛大学 紺渡弘幸教授 岐阜聖徳学園大学 加納幹雄教授 東海大学 福島範昌非常勤講師 福井大学 伊達正起准教授 拠点校連絡協議会 学習到達目標の設定 (CAN-DOリスト) 指導と評価の一体化 外部有識者: 福井大学 大下邦幸教授 立教大学 松本茂教授 東京外国語大学 根岸雅史教授 拠点校の研究主任4名 ※協力校は必要に応じて参加 協議内容:・拠点校の協働体制の構築 ・拠点校や協力校における指導や評価の改善について助言・評価 ・県内全域への普及方策等について助言 など 催:年間4回程度(必要が生じればその都度開催) 開 事務局 高校教育課 英英語 英語教育推進室 拠点校: 金津高校 拠点校: 福井商業 拠点校: 武生東高校 拠点校: 若狭高校 協力校: 大野高校、 芦原中、 金津中 協力校: 高志高校、 明道中 協力校: 武生高校、 万葉中 協力校: 美方高校、 小浜二中 外部有識者:仁愛大学 紺渡教授 外部有識者:岐阜聖徳学園大学 加納教授 実践内容:・学習到達目標(CAN-DOリスト)の設定および外部検定試験を活用した達成状況の検証 ・ALTやICTの積極的活用 など ・公開授業および授業研究会の開催(年3回程度) 外部有識者:東海大学 福島講師 外部有識者:福井大学 伊達准教授 ・外部有識者の指導・助言に基づく授業実践の積み上げ、指導・評価の改善 県内全域への成果の普及と 英語教育の改善 17
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