ご存知ですか?

電気工事業者の皆様へ
関東東北産業保安監督部では、最近発生した無資格
電気工事及び電気工事の施工不良等に伴う電気事故
に対し、未然防止に係る周知を行うため、別紙のパンフ
レットを取りまとめました。
つきましては、社内関係者や社外協力業者に対しまし
ても、広くご周知方頂けますと幸いです。
ご存知ですか?
エアコン等の取り付けには、電気工事士の資格が必要な場合があります。
電気工事士法では、電気工事の欠陥による災害の発生の防止のため、一般家庭や
小規模の事業者電気工事の作業に従事する者に対し、一定の資格を求めています。
電気工作物の種類と必要な資格
種類
必要な資格
電気事業用電気工作物
なし
自家用電気工作物
(需要設備)
最大電力500kW以上
なし
最大電力500kW未満
第一種電気工事士
(600V以下の工事については、認定電気工事従事者認定証でも可能)
一般用電気工作物(受電電圧600V以下)
第一種電気工事士又は第二種電気工事士
Q: エアコン等は一般家庭にしか取り付けをしないんだけれど?
A: 電力会社から低圧で受電している一般家庭は、一般用電気工作物に該当します。
エアコン等の取り付け作業により、屋内配線の延長やブレーカーの増設などの電気工事を行う場合には、必ず上記の有
資格者が作業に当たるようにしてください。
Q: 有資格者しか工事ができないの?
A: 電気工事士法では、電気工事に該当しない軽微な工事や有資格者でなくてもできる軽微な作業(保安上支障がないと
認められる作業)を規定しています。
軽微な工事について → 電気工事士法施行令第1条(例:電圧600V以下で使用するソケット、スイッチ等にコー
ド等を接続する工事等)
軽微な作業について → 電気工事士法施行規則第2条(例:電線被覆の除去、電線を切断する等の準備作業)
Q: 不適切な電気工事が行われた場合、どうなるの?
A: 最近の事例ですと、電気式浴室換気乾燥暖房機の電源電線接続部の電気工事が不適切に行われたことにより、焼損
事故が27件発生しました(平成18年12月19日現在。詳細は別添参考資料のとおり)。
Q: 無資格者が電気工事を行うと罰せられるの?
A: 無資格者による電気工事の従事は、電気工事士法第3条第1項又は第2項の規定に違反し、同法罰則(3月以下の懲役
又は3万円以下の罰金)に処することとなります。また、営業主が被用者と共謀のうえ被用者に違反行為を実行させた場
合は、営業主も共謀共同正犯として処罰されるほか、当該違反行為を教唆し、又はほう助した場合もそれぞれ教唆犯、
ほう助犯として罰則されることとなります。なお、重大な法令違反があったと判断された場合には、経済産業省のホーム
ページ上において会社名等が公表される場合があります。
電気工事業を営む場合には、電気工事業の業務の適正化に関する法律
(以下、電気工事業法)に基づく登録等が必要です。
電気工事業法では、一般用及び自家用電気工作物の保安の確保のため、
電気工事業を営む者に対し、登録等及びその業務の規制を行っています。
電気工事業者の登録等の種類
建設業の許可を取得している
NO
工実
事 施 一般用及び自家用電気工作物又は 登録電気工事業者
(登録申請)
の す 一般用電気工作物のみ
種る
通知電気工事業者
類 電 自家用電気工作物のみ
(開始通知)
気
YES
みなし登録電気工事業者
(開始届出)
みなし通知電気工事業者
(開始通知)
Q: 電気工事業の定義を教えて?
A: 他の者から依頼を受けた者が自らその電気工事の全部又は一部の施工を反復・継続して行う場合をいい、有償・無償の
行為を問いません。なお、家電機器の販売業者が自ら家電機器の販売に附随して行う電気工事については、「電気工事業」か
ら除かれます。
Q: では、家電機器の販売に附随して行う電気工事なら電気工事業の手続はいらないの?
A: 電気工事業の手続がいらないのは、家電機器販売業者が販売に附随して自ら電気工事を行う場合に限られます。家電機
器販売業者等から依頼を受けて電気工事を行う場合は電気工事業となりますので、手続が必要です。
Q: 建設業の許可を取っているけど、電気工事業の手続は必要なの?
A: 建設業の許可を受けた者であっても、電気工事業を営む者であれば「届出」が必要です。これらの事業者には、電気工事
業法の登録に係る箇所以外の規定が適用されます。
Q: 手続はどこにすればいいの?
A: 電気工事の作業の管理を行う営業所の所在地が1つの都道府県のみであれば、当該都道府県知事あてに登録等を行い、
2以上の都道府県に営業所がある場合は経済産業大臣あてに登録等を行います。
販売店がエアコン等の取付け工事を行う場合
販売店
販売店自らが
工事を行う場合
販売店が電気工事店等に
工事を依頼する場合
(法規制の対象です)
電気工事士法
電気工事士
・電気工事を行う者は資格
(電気工事士免状)が必要です。
電気工事業法
工事店 ・工事を請負う事業者は、
電気工事業法に基づく登
録等が必要です。
電気工事士
※このため、販売店の方は工事の
発注にあたり電気工事業の登録
(又は届出)がされているか確認が
必要です。
有資格者が作業
エアコン取り付け工事
(ブレーカー増設工事、
配線工事等)
有資格者が作業
電気工作物の分類
事業用電気工作物
事業用電気工作物
電気事業の用に供するもの
一般用電気工作物
電気事業の用に供さないもの
(電気事業用電気工作物)
発電所
発電所
自家用電気工作物
〈送電線路〉
50万V級
27万V級
発電所
送電
〈送電線路〉
6万 V級
住宅、商店、小工場
発電所
発電所
変電所
変電所
自家発
自家発
<送電線路及び配電線路>
大工場
大工場
特別高圧
自家発
配電用変電所
配電用変電所
〈配電線路〉
配電
6000 V級
〈〈配電線路 〉
高圧(需要設備で最大電力500kW未満)
配電線亘長
〈配電線路〉
柱上変圧器
柱上変圧器
100 V/200V
小出力発電設備
工場、ビルディング
電気工事士法及び電気工事業法の規制対象範囲
100 V/200V