論文タイトル: Chewing JOCKEY

クロスモーダルWS輪講発表 2013/10/30
論文タイトル:
CHEWING JOCKEY
-咀嚼音提示を利用した食感拡張装置の検討著者:
小泉直也,田中秀和,上間裕二,稲見昌彦(慶応大)
発表雑誌・会議:
日本バーチャルリアリティ学会論文誌,
VOL.18 NO.2, PP141-150, 2013.
鳴海 拓志(東大)
※黄色い囲みはテンプレートの注
釈です
論文タイトル,著者(所属),発表
雑誌・会議を書く.
発表者の名前と所属も忘れずに
1
発表者:
この研究を一言で言うと
咀嚼活動に合わせて聴覚刺激を行うことにより
聴覚触覚間のクロスモーダル効果を起こし、
食感を強化するシステムを開発
~~のクロスモーダル効果を利用
することで~~が可能になる シ
ステムを開発/現象を発見/現象を
解明 という形式で書く.タイトルと
合わせてtwitterでつぶやける程度
の長さにまとめる
2
図またはビデオは
必ず入れる
いままでできなかったことが
クロスモーダルデザインによって
どう解決されているのかを
問題と適用法・解決法のセットで
まとめる.
ここがクロスモーダルデザイン
取り組んだ問題
•
食事や会話を邪魔せずに食べ物の食感を変えるには?
•
技術によって新しい「料理法」を考えるには?
•
聴覚フィードバックによって食感(触覚)に影響を与える
•
顎の動きから会話と咀嚼を分けて検出し,咀嚼音だけを
増幅してフィードバックする
•
料理を「食材の加工」ではなく,「感覚の操作」と捉えてみる
3
クロスモーダルをどう適用したか
クロスモーダルデザインの評価方法
評価方法: 主観評価 + ケーススタディ
被験者にVisual Analog Scale法によるアンケートを実施
軸は新鮮-湿気ている 薄い-分厚いなど食印象の形容詞
•
フィードバックする音にかけるフィルタをハイパス/ローパス/
無加工とし,それぞれで食感の印象がどの程度変わったか
を評価してもらう
論文中でクロスモーダル設計をどう評価して
いるのかをまとめる.
評価方法のところには
主観評価(アンケートなど)
心理物理評価(JND,PSEなど)
生理計測評価(筋電計測など)
タスク・行動評価
ケーススタディ
のうち,やられているものを書く.
その下に具体的にどういう手法で何と何を
比較してどのように調べたのかを書く.
4
•
クロスモーダルデザインの成果
• 咀嚼音だけを選択的にフィードバックできるように
することで,食卓における会話を邪魔せずに
食感が操作可能になった
• 操作可能な食感は
• ポテトチップス → より新鮮に
• ビスケット
→ より分厚く
5
論文中で得られている結果をまと
める.できれば結果のグラフなど
を貼ってグラフィカルに示す.
発表者の評価:ここが面白い
• 咀嚼音によって食感が変えられるところ
• 80歳のおばあちゃんに使ってもらっているところ
• 骨伝導で音を出すことで粘着感も提示できるかもし
れないところ
6
ちょっとでも面白いと思ったこと,
可能性を感じたことをできるだけ
多く列挙する
発表者の評価:ここが疑問
• そんなに食感が変わってないのでは
• どういう風に食感を変えるかとどういうフィルタの
設計でそうなるかの対応が分かっていないので
何にでも使えるわけではなさそう
7
よく分からなかったこと,疑問に
思ったこと,ツッコミどころなどを列
挙する.
発表者の評価:展開・応用のためのアイデア
• 食品の物性とフィルタ・食感変化の関係を調べれば
食品ごとにどういう設計をすればいいかわかるかも
• 麺をすする音に使ってみたら面白いかも
• 高齢者でも食感を楽しめるシステムができるかも
論文の中のアイデアに対してこう
いう評価をしたらいいかもしれない,
論文中で考えられていないこうい
う要素を考えるといいかもしれな
い,応用としてこういうことに使え
るかもしれないということを列挙す
る.やや飛躍気味の発想で構わ
ない.
8
• 嫌いな食感のものでも食べられるシステムができる
かも
紹介されていた関連研究
The role of auditory cues in modulating the perceived
crispness and staleness of potato chips
オックスフォード大学のチャールズ教授らの研究.被験者にポテトチッ
プスを食べさせ,その際の咀嚼音を加工して被験者に呈示し,その際
高周波成分を強調してあげることで,ポテトチップスをクリスピーと感じ
させることができることが示されている.本研究は2008年にイグノーベ
ル賞(栄養学賞)を受賞.
論文中の関連研究で述べられて
いるものの中で特に関連の深そう
なものについてさらっと紹介する.
9
MetaCookie
MetaCookieは東京大学の鳴海先生たちの研究.クッキーに対し,視
覚情報と嗅覚情報を重畳することで,クッキーの「風味」を変化させ,
食べる人が受け取る味の認識を変化させるシステム.この研究は,拡
張現実感とクロスモーダル効果という近年のトレンドを上手に取り込ん
で,独創的な研究を食の分野で行ったもの.