生物学Ⅰ ・生命とは ・生物学のあゆみ ・生命の起源 生命とは • • • • 外界との境界をもっている 自己複製ができる 自己維持機構をもつ 進化する能力をもつ 外界との境界 • 細胞膜をもっている • 外界との仕切られた空間をもつ意味と は 代謝産物の利用 生産したエネルギーの確保 • 膜の構造については 第二回目の細胞の構造を参照 自己複製できる • 自己増殖 自分と同じ子孫を増やす • 遺伝情報をもつ DNA → 細胞分裂・細胞骨格・遺伝の講義を参照 自己維持機能 • 自己構成成分 合成 • 分解 • エネルギー 生産 これらには酵素、タンパク質必要 → 呼吸・光合成・窒素代謝などの講義を参照 進化する能力 • 遺伝情報の変化 • 自然淘汰 DNAの突然変異 生物学以前 • 生活と密接な関係にある自然現象 • 断片的な知識 山・川・海・気象 食物、草・木・動物 → 知識を広く集め、それらについて 法則性を見いだし、因果関係を知ろう とすること=学問・科学 生命観 • 生命をとらえる興味の原点:人間 • 人間への関心から得られた知識→まわりの生 物の生命へ興味の対象広がる • 知識をまとめる らに知識得る • 最初;医学 体系を作り上げる → 学問 さ 紀元前4〜5世紀 ギ 薬になる動植物の知識 • 医学の基礎 ヒポクラテス リシャの医学者 体液説 • 体内 4つの体液 調和崩れる;病気 血液・粘液・黄胆汁、黒胆汁 アリストテレス(BC384〜322) • 動物の形態や運動、発生に関する観察 博物 学の基礎 自然の4要素 位階制 • 霊魂説 • 生命とは生物固有の形の中に霊魂が宿ったも の • 最高位:理性霊魂→栄養霊魂(脳・心臓・生 殖器官)→感覚霊魂(運動器官・感覚器官) ガレノス(129〜199) • 解剖学の知見を生理学に導入 • 腸から吸収された植物成分→肝臓:自然霊魂の 力により血液に変わる→肺に運ばれ、清浄化 され、心臓で生命霊魂を得る→全身へ→脳で 血液は動物霊魂を得る→運動と感覚機能 • 動脈;霊魂だけでなく血液も流れる 潮の干満:「干満説」 体の機能を霊魂で説明 以後 この考えが千 数百年続く ルネッサンス期 • 中世 不毛の時代 • ルネッサンス レオナルドダビンチ 実証的解剖学 • このころまで前成説(成体が卵や精子 に入れ子になっている) • 18世紀から 後成説 近代生物学の確立 • ファブリキオ(1537〜1619)伊 解剖学 者 • 静脈弁を発見 • 血液は一方向にしか流れないと主張 • 逆流しない 血液の干満説 否定 • 逆流しない血液はどこで生じ、どこに 消えるのか ハーヴェー(1578〜1657) • 血液循環説 • 観察:動脈を切る→血液流れて静脈血なくな る • 心臓の近くで静脈血を縛る→心臓の血液なく なる • 心臓の近くで動脈血を縛る→心臓ははち切れ るほど膨張 • 心臓を体から切り離してもしばらくの間自動 的な収縮運動行う→血液循環説 • 生理学への科学的な思考 実験的手法 導入 • 実験生理学の発展の基礎を築く 前成説と後成説 • マルピーギ(1628〜1694) ニワトリの卵の観 察 昆虫の蛹の観察から • スプランツァーニ(1729〜1799)オタマジャ クシの尾 退化 前成説に疑問 • ウォルフ (1738〜1794) ニワトリの血 管 未分化な細胞塊から形成 • 中腎輸管の退化→後成説 定着 • シュペーマンのオーガナイザーの発見 前成 説否定 自然発生説 • 17世紀 生物は無生物から生じる →カエルは泥・川の中から →ネズミはナイル川から →昆虫は草・木の露から • レディ実験的に自然発生を否定 • 顕微鏡の発明 • 微生物の発見 自然発生説を支持 自然発生説の否定 • レディ(1626〜1697) 肉 片の入ったビンに薄い布をかぶせる • スプランツァーニ(1729〜1799)煮沸し た肉汁を密封 → 微生物生じない 開封すると微生物生じる • パスツール(1822〜1895) 首の細いフ ラスコ作成 スワン(白鳥)の首 空 が流通しても 微生物 発生しない
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