食べることと、呼吸の関係

食べることと、呼吸の関係
7班
Dysphagia 18:169–178 (2003)
はじめに
食物の摂取
圧縮による粉砕
やわらかい
輸送
物性認知
口腔咽頭部で
食物がたまる
かたい
食物の奥歯への
移送と咀嚼
輸送
嚥下
はじめに
食べ物がたまってい
る
間の呼吸の抑制の
メカニズムについては
よくわかっていない。
圧縮による粉砕
輸送
口腔咽頭部で
食物がたまる
食物の奥歯への
移送と咀嚼
輸送
嚥下
はじめに
今回のテーマとなる問題点
摂食(特に咽頭部での食塊形成)が
呼吸にどのように影響しているの
だろうか?
摂食と呼吸の関係
(クッキー)
咬筋
呼気
呼吸
吸気
2秒
(Dysphagia 18:169–178 2003 Fig1-A)
摂食と呼吸の関係
咬筋
摂食前と摂食時の呼吸の
違いは?
呼吸
2秒
(Dysphagia 18:169–178 2003 Fig1-B)
摂食と呼吸の関係
摂食前
I(吸気):E(呼気)=1:2
摂食時
I(吸気):E(呼気)=1:2
の消失が起こる。
摂食と呼吸の関係
以上のことから
「摂食が起こると、呼吸に変化が起こる」
ことがわかる。
呼吸の変化
呼吸サイクル(RC)を考える
・咀嚼準備期
・咀嚼期
・嚥下期
呼吸サイクル持続時間
[疑問点]
①咀嚼過程によって違いが出るか?
②食べ物(柔らかいor固い)によって違
いが出るか?
呼吸サイクル持続時間
①咀嚼過程によって違いが出るか?
・咀嚼準備期・・・4.22±1.70 (s)
・咀嚼期
・・・4.47±1.94 (s)
・嚥下期
・・・6.49±3.53 (s)
咀嚼準備期≒咀嚼期<嚥下期
呼吸サイクル持続時間
②食べ物の性質による違い
・バナナ(柔らかい)・・・5.22±2.67 (s)
・クッキー(固い) ・・・4.19±1.83 (s)
バナナ>クッキー
食べ物の性質は、呼吸サイクル持続
時間に影響する。
嚥下期
なぜ、嚥下期は呼吸サイクル持続時間が長くなるのか?
呼気の
時にプラトー
期がある
プラトー期は嚥下性の呼吸
サイクルでしか起こらない!
嚥下期の呼吸サイクル
RC: 6.47±2.65 (s)
クッキー
バナナ
食物の性質の違いで、
一回の呼吸サイクルでの
RC: 8.17±5.75 (s)
嚥下できる回数が違う
多くの嚥下
嚥下性無呼吸
嚥下性無呼吸
→喉頭を挙上させ、気道を閉鎖
することで、誤嚥を防ぐ役割
必ず、呼気時に起こる!!
(間違って、誤嚥しそうになっても
息を吐いているときなら、そのまま
誤嚥しにくいから)
嚥下性無呼吸の開始
・バナナ・・・5.08±4.72 (s)
・クッキー・・・2.96±2.33 (s)
バナナよりクッキーの方が、
嚥下性無呼吸の開始の
タイミングが早い
バナナの方がRCが長いことを反映している
嚥下性無呼吸の持続時間
・バナナ・・・0.68±0.18 (s)
・クッキー・・・0.63±0.15 (s)
[疑問]
嚥下性無呼吸があるから、嚥下期RC
は咀嚼期RCや咀嚼準備期RCより長
いのだと言えるか??
呼吸サイクル(RC)持続時間
咀嚼準備期≒咀嚼期<嚥下期
・咀嚼準備期・・・4.22±1.70 (s)
・咀嚼期
・・・4.47±1.94 (s)
・嚥下期
・・・6.49±3.53 (s)
4.35 (s)
6.49-4.35=2.14 (s)
嚥下性無呼吸の持続時間は、2.14 (s)
よりはるかに小さい!!
嚥下期RCの延長の理由は?
・嚥下性無呼吸の持続時間があること
が一つの要因
しかし、嚥下性無呼吸だけでは、
RCの延長のすべてを説明不能
さらに・・・
嚥下期RCの延長の理由は?
複数の被験者でRCの延長は3~5秒
にも及ぶ。
被験者により、RCの持続時間
のずれが大きい。
この研究だけでは、説明しきれない!
この論文の主張
口頭蓋谷での食塊の凝集と、
それに続く下咽頭部への輸送は、
嚥下RCの最後の、呼気に続く
プラトー期のところで起こる。
嚥下
この論文の主張(展望)
大脳皮質
脳幹
のCPG
呼吸中枢
嚥下中枢
咀嚼中枢
呼吸
嚥下
咀嚼
この論文の主張(展望)
大脳皮質
脳幹
のCPG 呼吸中枢
中咽頭の
食塊形成
にも関与?
呼吸
嚥下中枢
嚥下
咀嚼中枢
咀嚼