2.多職種協働による在宅チーム医療を担う 地域リーダーの役割 <アウトライン> ・在宅チーム医療/療養の必要性 ・多職種連携のためには ・H24年度「地域リーダー研修」について ・在宅医療/療養を進めていく上での課題 ・在宅ケアの多面性と有効性 ・在宅で多職種連携が推奨される理由 ・効果的な多職種連携研修とするために ・「地域リーダー」の皆様にお願いしたいこと ・連携研修のリレーを! 多職種協働による 在宅チーム医療/療養の必要性 ・少子高齢化に伴い、疾病を持ちつつも可能な限り住み慣れた場所で、 自分らしくすごせるよう、在宅医療/療養の普及・推進が求められる。 ・地域で、その地域にあった 在宅医療/療養の支援体制を構築 医療・介護等が連携し、地域における包括的・継続的な供給を目指す 地域の 「在宅医療/療養チーム」をつくる <参考資料> 「ヘルスチーム」の定義 (Inter-professional work :WHO 1984) ヘルスチームとは、健康に関するコミュニティのニーズによって決定された共 通のゴール・目的をもち、ゴール達成に向かってメンバー各自が自己の能力と技 能を発揮し、かつ他者のもつ機能と調整しながら寄与していくグループである 多職種連携のためには 地域を“病棟”とみたとき、同じ地域で働く多職種は、病棟の“チームの一員” なのに、「めったに会わない」のでは機能できない。 大事なのは・・・ 「顔が見える関係」づくり ◆多職種で討議できる場を 繰り返し設ける (グループワーク) (ケアカンファレンス) (事例検討) (交流会?) など ・各職種の専門性が見え、理解が深まる ・共通の言語、ルール、価値観が見いだせる ・地域のことについて話し合える ・何かあった時、すぐ尋ねられる、お願いできる ・患者・家族へ提案できるサービスの幅が広がる 職種を交えて話すことで、見えてくる問題や、解決方法がある。 ▶例えば、医師が解決できる、薬剤師や訪問看護の課題があるかも ▶伝えないと踏み出せない。 H24年度「地域リーダー研修」 【目的】 在宅医療/療養の推進には、多職種が互いの専門的知識を活かしたチームで 支援することが重要であるため、同じ地域で活動する多職種が一堂に会し、研修 を受けることで、連携を深め、地域にあった推進を図っていくもの。 【内容】 ・今後の在宅医療/療養の動向 ・地域リーダーの役割 ・在宅医療/療養に関すること ・グループワークの効果と手法 ・地域課題について ・在宅での多職種ケアカンファレンス 【参加者】 医師(医師会) 歯科医師(歯科医師会) 薬剤師(薬剤師会)、 訪問看護ステーションの看護師・医療機関の地域連携室の看護師(看護協会) ケアマネジャー(介護支援専門員協会) 医療ソーシャルワーカー(医療ソーシャルワーカー協会) 行政(県保健所、市町村関係各課、地域包括支援センター) 在宅医療/療養を進めるうえでの課題(1) 在宅医療/療養への移行・継続の阻害要因 (出典)終末期医療に関する調査 課 題 ・介護してくれる家族がいない ・訪問看護/介護体制が整っていない ・訪問診療・往診してくれる医師がいない ①在宅医療・介護の サービス供給量・体制 ・介護してくれる家族に負担がかかる ②家族への支援 ・24時間相談にのってくれるところがない ③24時間の 在宅医療/介護提供体制 ・症状が急変したときの対応が不安 ・症状急変時にすぐに入院できるか不安 ④在宅療養継続のための 後方支援ベッドの確保・整備 在宅医療/療養を進めるうえでの課題(2) ⑤在宅医療に取組む医師を増やす (かかりつけ医の積極的な参加) かかりつけ医不在時の 診療所間の連携 ・在宅医療を提供する医療機関は増えているが、 「往診してくれる医師がいない」 「24時間対応を実際に行えている所は少ない」など ・24時間・365日、「緊急時に対応できる体制」は、 医師だけでは負担が重い。 ⑥看護・介護・福祉との連携 診療所 の24時 間体制 緊急時のバック アップ(後方支 援)病床の確保 看護、介護、福祉 のサービス ・1人(1ヵ所)で24時間365日に対応しなくてよくなる。 ・サービスを計画的に提供することで、緊急対応や 往診を減らすことができる。 ⑦住民に対する在宅医療/療養の普及活動 ・医療が在宅でうけられること ・支えるサービスの提供施設、内容 多職種連携システム の確立 在宅ケアの多面性と有効性 歯科衛生士 ・患者には、複数の症状や多面性がある。 場面や状況に合わせた専門職の関わりが有効。 ・関わりの内容や方向性は、他の専門職と共有していく。 「在宅」で、多職種連携が推奨される理由 1.チームで対応する =症状に最も合った 専門職が対応 本人 家族 家族 歯科衛生士 健康とQOLの向上 2.多職種間で、知識と技能を分かち合える 各専門職に求められているものが明確になる → 各専門性が強化される 3.患者や家族に必要なケアや、地域に必要なシステムなどについて、 より広く、俯瞰的に見る視点が養われる。 4.在宅ケアに関わる仕事を、より豊かで、興味深いものにできる。 効果的な多職種連携研修にするために 地域単位で、多職種が参加する研修を行うことが効果的 ・ まずは郡市医師会単位で。 各職種団体の協力 ・継続的な取組とするために、各職種団体の関与・協力が必須 地域でのリーダー研修(多職種研修)運営への支援 地域での多職種連携研修会への積極的な関わり (県や市町村の実施する研修会 など) ・各職種団体で行っている「在宅医療/療養」の取組をつなげていく 介護保険者である市町村の協力は不可欠 ・住民への「在宅医療/介護」への普及啓発への協力 ・「多職種協働による 地域リーダー研修」への参加・協力 ・介護保険者として、在宅医療/介護サービス提供者の連携への支援 在宅医療/療養の連携を担う 「地域リーダー」の皆様にお願いしたいこと 1.地域リーダー像 ・連携リーダーは、地域包括ケアと医療連携の視点をもつ ・「地域を見る目」と「人間(患者・家族)を見る目」をもち、他職種を尊重する。 ・所属の職種(職能)団体や周囲に、今回の研修内容等、連携の重要さを伝える。 2.連携にあたって ・制度を枠組みにし、連携の機会を通し、信頼性や効率性を加えていく ・それぞれの職種(職能)を活かし、他職種を尊重し、連携していく (高めあい、負担を軽減しあえる関わり。患者の有益に繋がる関わり) 3.お願いしたい役割 今回同じチームになった皆さんと共に、H25年度に、地域にあった多職種連 携の研修会を企画し開催する。 ☑ 予算は? ☑ 中心となってリーダーを招集していくところは? ☑ 講師をしないといけないのか? 連携研修のリレーを! 時期 第1段階 研修 都道府県 リーダー研修 H24年10月 企画・中心 研修対象 プログラム ・座学 ・グループワーク 国 都道府県 ・行政 国立長寿医療 研究センター ・医師会 在宅医療連携拠点事業者 (10~12月)地域リーダー研修に向けた「プログラム検討会」 第2段階 地域リーダー 研修 県 県医師会 H25年 2月~3月 第3段階 H25年度 〇〇地域 地域リーダー 多職種連携研修 市町村 郡市医師会 〃 歯科医師会 〃 薬剤師会 〃 看護協会 〃 介護支援専門員協会 〃 MSW協会 ・座学 ・グループワーク 〇〇地域で在宅医療/療 養に携わる専門職 地域にあったプ ログラム 本日のテキスト、DVD事例 は自由に活用下さい
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