スライド 1

9画面法(TRIZ)
5 年 後 の 製 品 の 姿 を 予 測 す る ツ ー ル
• 製品の5年先の姿を、9つのマス目を
使って、具体的なテップで予測。
• 「構成要素」と、「製品を取り巻く人と社
会環境」の10年分の進化が、キーポイン
ト
なんとなく企画会議で、よくある例・・・
ディスカッションの例(1)
• 5年後の携帯型
ゲーム機を企画し
よう。
• そういえば、昔の
携帯型ゲーム機っ
て、白黒だったよね。
• とはいっても、これ
以上、どう変わるん
だろう。
• 通信機能もなかっ
たね。
• そう考えると変わっ
たよね。
• きっと、小さくなるよ。
• 立体画像になるん
じゃない?
思いつきから
はじめてみる
• さて、企画はどうし
たものか。
ディスカッションの例(2)
• 電池ってさ、単三4
本だったのが、ボタ
ン電池2個になった
よね。多分、ボタン
電池1個で1ヶ月く
らい持つようになる
んじゃない?
• 画面もドット絵がき
れいな絵になった。
多分、写真のよう
な画面になるよ。
• ボタンはあんまり変
わってないか。でも、
加速度センサーは
当たり前になりそう
だな。
分析的に
予想し始める
• 前は純粋に娯楽
だったけど、最近
は学習もできるよう
になった。もしかし
たら、健康づくりも
できるようになる?
ディスカッションの例(3)
• 筆のように空間
上に絵を書けば、
加速度センサー
がそれを読み
取って、立体の
絵として、ディス
プレイに表示し
てくれる「3次元
アート」ツールに
発展するかもよ。
• できるかどうか、
全然わからない
けれど、電池1
個で、部屋中を
冷やせる携帯型
クーラーになっ
たらいいな。
予想を
組み合わせて
製品を発想。
・ブレストでは、時には面白いアイデアも出るが、
全然出ないときもある。
・大抵、5年で出来なさそうなアイデアも多い。
・みんながばらばらのフェーズのことをしゃべるから、
いつまでたってもアイデアはまとまらない。
製品の効果的な企画会議って、無いかな?
エジソンの思考様式
• エジソンは、フォードが車の量産をはじめた時に、高
速道路の登場を予見。
• そして、大量のセメントが必要になると考えた。
• そこで、彼は、セメントに関する開発と特許申請を
行った。
• 彼やその他の優れた発明家の思考様式の要素を
集め、本質的な構造を整理したものがあれば、多く
の人が、優れた製品発想(予測)が出来る。
• それがTRIZの一理論としてまとめられて
「9画面法」という具体的な発想方法になった。
優れた発明家たちが、未来を
予測した思考プロセス「9画面法」
TRIZ(トゥリーズ)
•
•
•
•
9画面法
TRIZ
商品に影響する上位(取り巻く環境・システム)と下位(要素技術)をリストアッ
プ
10年前の商品、その上位・下位を上げる。
「過去10年変化量」≒「未来5年の変化量」とみて、上位・下位の未来を予測。
その状況下で製品のあるべき姿を描き出す。
メリット
• ステップを追って議論でき、チームの力を集中し、レベルの高いアイデアが出
る。
• たどり着いたアイデアの納得性・妥当性が高い。
デメリット
• 過去の知識、未来社会のキーワードなど、社会と技術の
使われる場面
• 新製品の企画会議
• 長期的な予測(予想)をする時
9画面法
TRIZ
具体的には、次のような9つのマス目を
順を追って、埋めていきます。
9画面法
10年前の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
6
・使う人
現在の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
3
・使う人
10年前の製品
現在の製品
4
10年前の下位システム
・要素技術
・構成部品 5
・材料
1
現在の下位システム
・要素技術
・構成部品 2
・材料
5年後の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
→8
・使う人
5年後の主流商品
9
(新商品アイデア)
5年後の下位システム
・要素技術
・構成部品→7
・材料
9画面法を追っていく
ディスカッションの例
• A社の
携帯型ゲーム機。
• 10年前、製品は
○○だった。
• 要素技術と
社会環境は、
10年間で□□ほ
ども変わった。
• 5年後、さらに同じ
くらい変わる
(発展する)から、
要素技術と
社会環境は、△△
などになるはずだ。
• これらを組合せ、
A社の5年後の製
品の姿を予測(企
画)しよう。
この議論をしていくときに、はじめの6マス(現在と過去の部分)は
人に聞いたり、ウィキペディアなどを見れば、埋めることが出来る。
特にノウハウが必要なのは最後の3マス(7,8,9)である。
そこについて、以下説明。
9画面法
10年前の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
現在の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
10年前の製品
現在の製品
5年後の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
5年後の主流商品
(新商品アイデア)
10年前の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
現在の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
5年後の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
9画面法
5年後の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
9画面法
役に立つデータ(予測の確度をあげる情報源)
3(エキスパート向け)
・技術ロードマップ(経済産業省、NEDO)→WEBサイト
・技術の進化トレンド31(TRIZ)→書籍
ポイント1:変化の方向性を、
1
過去を参考に割り出す。
10年前
ポイント2:変化は速まる。
2
この先5年は、過去10年に相当。
現在
5年後
9画面法
10年前の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
現在の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
10年前の製品
現在の製品
5年後の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
5年後の主流商品
(新商品アイデア)
10年前の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
現在の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
5年後の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
9画面法
5年後の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
9画面法
10年前
ポイント1:変化の方向性を、
1
過去を参考に割り出す。
現在
5年後
ポイント2:変化は速まる。
2
この先5年は、過去10年に相当。
役に立つデータ(予測の確度をあげる情報源)
3(エキスパート向け)
・未来年表(博報堂、生活総研)→WEBサイト
・未来社会のキーワード→シンクタンク系ペーパー、書籍
9画面法
10年前の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
現在の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
10年前の製品
現在の製品
5年後の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
5年後の主流商品
(新商品アイデア)
10年前の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
現在の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
5年後の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
9画面法
5年後の主流商品
(新商品アイデア)
9画面法
ポイント:
5年後
5年後、予測したような下位システムが
1
その製品に使えるようになる。
5年後、予測したような上位システムが
2
その製品を取り囲む。
それらの組み合わせで、
当然実現されうるべき製品とは?
3
を考える。
(材料から選択する作業)
5年後の主流商品
(新商品アイデア)
5年後
なお、9画面法は、製品の発想という行為を
3のタイプの作業で構成で行っていることになる。
9画面法
分析
1
予測
2
選択
3
10年前の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
現在の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
10年前の製品
現在の製品
5年後の上位システム
・取り巻く環境
・社会インフラ
・使う人
5年後の主流商品
(新商品アイデア)
10年前の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
現在の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
5年後の下位システム
・要素技術
・構成部品
・材料
(参考文献)
•
9画面法、及びTRIZ全体に関するもの
–
各種TRIZの書籍
•
–
中川徹教授のTRIZ紹介サイト
•
•
TRIZホームページ
http://www.osaka-gu.ac.jp/php/nakagawa/TRIZ/
未来の技術の予測に関するもの
–
技術ロードマップ
•
–
NEDO 技術戦略マップ http://www.nedo.go.jp/roadmap/index.html
技術の進化トレンド31
•
•
ダレル・マン『TRIZ実践と効用(1)体系的技術革新』
ダレル・マン「TRIZ実践と効用(1)体系的技術革新』
未来の社会の予測に関するもの
–
未来年表
•
–
博報堂 生活総研 http://seikatsusoken.jp/futuretimeline/
未来社会のキーワードに関するペーパー、書籍
•
FRI(富士通総研)のペーパー
安部忠彦氏『これからの日本のリーディング産業』FRI REVIEW 2000.4
http://jp.fujitsu.com/group/fri/downloads/report/research/2000/report67.pdf
『未来の衝撃』(A.トフラー、1970年)、
『脱工業化社会の到来』(D.ベル、1973年)、
『第三の波』(A.トフラー、1980年)、
『知価革命』(堺屋太一、1985)、
『21世紀・日米共存の時代』(日米21世紀委員会)、
『ポスト資本主義社会』(P.F.ドラッガー、1993年)、
『21世紀の難問に備えて』(ポール・ケネデイ、1993年)、
『すでに起こった未来』(P.F.ドラッガー、1994年)、
『覇者の未来』(デビット・C ・モシュラ)、
『文明の未来』(ジェラルド・セレンテイ、1998年)、
『文明の衝突』(サミュエル・ハンチントン、1998年)、
『テクノナショナリズムの終焉』(シルビア・オストリー他、1998年)、
『日本経済21世紀への課題』(小宮隆太郎他、1998年)