「情報モラル」指導実践 キックオフガイド 解説用資料 文部科学省委託事業 制作:財団法人コンピュータ教育開発センター P.2,3 ケース別の該当ページ紹介 吹き出しで ケースを 紹介 該当するページ 第1部 情報モラル教育の必要性と 指導カリキュラム 第1部 「情報モラル教育の必要性と 指導カリキュラム」 1 情報モラル教育の必要性と指導カリキュラム 1) 2) 3) 4) 情報モラル教育とは 情報モラルと日常モラル 情報モラルに含まれる内容 モデルカリキュラムとその構成 2 学校全体で取り組む情報モラル指導の要点 1) 体系的な情報モラル指導の必要性 2) 学校全体で取り組むことの重要性 3) 実態の把握と指導 P.4 1) 情報モラル教育とは 情報モラルとは・・・ 情報社会において、適正な活 動を行うための基になる考え方 と態度 ※コンピュータや情報通信ネットワー クなどの情報技術の特性 ※情報技術の利用によって文化的・社 会的なコミュニケーションの範囲や深 度などが変化する特性 これらの特性を踏まえて、適正な活動を行うための考 え方と態度を育てることが求められる 1 情報モラル教育とは コンピュータや情報通信ネットワークなど の情報技術の特性 社会で扱われる情報の「量」と「速さ」が 格段に増加 デジタル化された情報の可塑性 相手の顔が見えないネットワークによる コミュニケーション 大人も子どもも区別されないネット参加 1 情報モラル教育とは 情報技術の利用によって文化的・社会的なコミュニ ケーションの範囲や深度などが変化する特性 ●文字ベースのコミュニケーションでは誤解が生じや すくなる →相手の立場を考え、思いやる気持ちを持つことが大切 ●社会的な影響力の大きさ →責任ある情報発信が求められる ●相手の顔が見えないネットワーク →匿名性や、その匿名性を悪用した「なりすまし」に注意する ●ネット上の有害で悪意のある情報が大人も子どもも 区別なく流れ込んでくる 1 情報モラル教育とは 「情報モラル」とは、 「情報社会を生きぬき、健全に発展 させていく上で、すべての国民が身 につけておくべき考え方と態度」 P.4 2) 情報モラルと日常モラル 道徳の指導観点 (学習指導要領より) (1)主として自分自身に関 すること (2)主として他の人とのか かわりに関すること (3)主として自然や崇高な ものとのかかわりに関す ること (4)主として集団や社会と のかかわりに関すること 2 情報モラルと日常モラル 情報モラル 自分の情報や他人の情報を大切にする 相手への影響を考えて行動する 自他の個人情報を第三者にもらさない 道徳 人に温かい心で接し、親切にする 友だちと仲良くし、助け合う 他の人との関わり方を大切にする 他人を大切にする 2 情報モラルと日常モラル 道徳の指導観点(学習指導要領より) (1)主として自分自身に関すること →責任ある情報発信・個人情報の保護 (2)主として他の人とのかかわりに関すること →相手を思いやるコミュニケーション (3)主として自然や崇高なものとのかかわりに関す ること (4)主として集団や社会とのかかわりに関すること →情報社会における安全指導とセキュリティ 2 情報モラルと日常モラル 情報モラルとは・・・ 情報 社会において,適正な活動を行 うための基になる考え方と態度 【日常モラル】 誰にでも優しく親切に接しよう(思いやり) 【情報モラル】 メールで知らない人から名前や住所、学校 名を聞かれても答えてはいけない P.5 3) 情報モラルに含まれる内容 (日常)モラルの側面 心を磨く 安全の側面 知恵を磨く 3 情報モラルに含まれる内容 日常モラルの側面 心を磨く 情報社会の倫理 法の理解と遵守 公共的な ネットワーク社会 の構築 安全への知恵 情報セキュリティ 安全の側面 知恵を磨く P.5 4) モデルカリキュラムとその構成 情報モラルの 5つの領域 1.情報社会の倫理 2.法の理解と遵守 3.安全への知恵 4.情報セキュリティ 5.公共的なネットワーク 社会の構築 4 モデルカリキュラムとその構成 情報モラル指導モデルカリキュラム表 4 モデルカリキュラムとその構成 4 モデルカリキュラムとその構成 1.情報社会の倫理 情報に関する自他の権利を尊重して責任ある行動を 取る態度を養う。 小学校 人の作ったものを大切にし、他人や社会への影響を 考えて行動することの大切さを学ぶ。 中学・高等学校 他者の権利や知的財産権を尊重し、情報社会への参 画において責任ある態度で臨み義務を果たさなけれ ばならないことを学ぶ。 4 モデルカリキュラムとその構成 4 モデルカリキュラムとその構成 2.法の理解と遵守 情報社会におけるルールやマナー、法律があることを 理解し、それらを守ろうとする態度を養う。 小学校 情報をやりとりする際のルールやマナーを理解し、そ れらを守る態度を学ぶ。 中学・高等学校 情報に関する法律や契約について理解し適切に行動 する態度を学ぶ。 4 モデルカリキュラムとその構成 4 モデルカリキュラムとその構成 3.安全への知恵 情報社会の危険から身を守り、危険を予測し、被害を 予防する知識や態度を養う。 小学校 危険なものには近づかない、もし不適切な情報に出 会ったら大人に相談するなど適切に対応できる態度 を学ぶ。 中学・高等学校 情報社会の特質を意識しながら安全に行動する態度 や、自他の安全や健康に配慮した情報メディアとの関 わり方を学ぶ。 4 モデルカリキュラムとその構成 4 モデルカリキュラムとその構成 4.情報セキュリティ 生活の中で必要となる情報セキュリティの基本的な考 え方を理解し、情報セキュリティを確保するための対 策・対応について学ぶ。 小学校 IDやパスワードの保護や不正使用・不正アクセスの防 止などを学ぶ。 中学・高等学校 情報セキュリティの基本的な知識を身につけ、セキュ リティ対策の立て方を学ぶ。 4 モデルカリキュラムとその構成 4 モデルカリキュラムとその構成 5.公共的なネットワーク社会の構築 情報社会の一員として公共的な意識を持ち、適切な 判断や行動を取る態度を養う。 小学校 協力してネットワークを使い、データやリソースを共有 することの大切さを学ぶ。 中学・高等学校 ネットワークの公共性を意識し、ネットワークをよりよ いものにするために主体的に行動する態度を学ぶ。 2.学校全体で取り組む 情報モラル指導の要点 1) 体系的な情報モラル指導の必要性 情報ネットワークでは、子どもと 大人の区別がない場合が多い 危険回避 情報安全指導 1 体系的な情報モラル指導の必要性 体系的な情報モラル 自分自身で的確な判断力を身につける 情報社会やネットワークの特性の理解 土台 P.8,9 2) 学校全体で取り組むことの重要性 体系的な指導を行うために 年間指導計画を作成し、 学校全体で取り組む すべての子どもたちに 情報モラルを指導する ×対処療法的な指導 ◎児童生徒にメッセージを 送り続ける 2 学校全体で取り組むことの重要性 場当たり的な指導では情報モラルは育たない 温度差の克服 学年の温度差、 担任の違いによる学級の温度差 P.10 3)実態の把握と指導 インターネットの世 帯普及率は57.3% 増加する有害サイト の例 これらから自分自身 を守り、便利で安全 に賢く利用できる能 力や技術を身につけ る指導が必要 P.11 インターネットの利用実態調査例 インターネットを買い 物に利用している生 徒や、自身のブログ を開設している事例 もある 家庭で自由にイン ターネットを利用して いる児童生徒が半数 を超えている実態 家庭でのルールが必 要 P.12・13 携帯電話の利用実態調査例 中学3年生の約60% が自分の携帯電話を 所有 出会い系サイトや、知 らない人からのメール の受信、お金の請求な どの経験 保護者も子どもの利用実 態を把握し、家庭での指 導や対策が必要 第2部 これならできる 情報モラル指導実践例 P.14,15 教材例「ネット社会の歩き方」 「ネット社会の歩き 方」を使った指導例 を紹介 発問、自主学習、話 し合い、学習のまと めなどの流れに応じ た展開例 43ユニットの教材か ら実態に応じた内容 を選択して指導する P.14,15 教材例「ネット社会の歩き方」 「ネット社会の歩き 方」を使った指導例 を紹介 発問、自主学習、話 し合い、学習のまと めなどの流れに応じ た展開例 43ユニットの教材か ら実態に応じた内容 を選択して指導する P.14,15 教材例「ネット社会の歩き方」 「ネット社会の歩き 方」を使った指導例 を紹介 発問、自主学習、話 し合い、学習のまと めなどの流れに応じ た展開例 43ユニットの教材か ら実態に応じた内容 を選択して指導する P.16ー25 9つの実践事例 教科等の中で日常的 に指導できる内容を 中心に、小中高等学 校の9つの指導実践 事例を簡潔に紹介 各教科のねらいとの 関連も記載 ねらいとしてモデルカ リキュラムの項目を記 載 P.16ー25 9つの実践事例 相手にわかりやすく伝えよう(国語) ホームページの正しい使い方(社会) ルールを守りマナーに気をつけて取材しよう(総合 的な学習の時間) その情報、本当に正しい?(総合的な学習の時間) 電子メールを気持ちよく使うには(道徳) コンピュータを使いすぎると・・・(保健体育) ネット上での誹謗中傷(国語ほか) 情報の信ぴょう性を確かめよう(社会) 著作物は許諾を得て利用しよう(外国語) P.17 指導実践事例 「ホームページの正しい使い方」 学習指導要領におけ る社会科のねらい 「情報モラル」モデル カリキュラムの項目 第1時から第5時まで の指導計画略案 指導のポイント・留意 点 P.23 誹謗中傷に対する対応 誹謗中傷、ネットいじめ への対応に関するコラ ム欄 – 事実の確認 – 被害の拡大を防ぐ – 児童生徒の状態に留意 相談窓口 – 子どもの人権110番ほか P.26,27 生徒指導の中での情報モラル指導 生徒指導などあらゆる 機会をとおしての情報モ ラル指導が大切 何が問題か、考え、見 抜く力が必要 児童生徒への情報モラ ルの指導観を養う P.28 掲示板やブログへの書き込み うっかり、実名や悪口を 書き込んだら、それがも とで情報が広がり、加害 者となる可能性がある P.28 掲示板やブログへの書き込み うっかり、実名や悪口を 書き込んだら、それがも とで情報が広がり、加害 者となる可能性がある 逆に、実名や悪口を書 き込まれて被害者にな る場合もある 日常的な指導をとおして、 人権感覚を磨くことが必 要 P.29 携帯電話のマナー 日常生活に普及してい る、携帯電話の使い方 を通して、情報モラルの 内容を指導することは 効果的 児童生徒に配布し、左 の絵と右の解説を線で 結ばせ、携帯電話のマ ナーを意識させる P.30ー33 保護者との連携 保護者に何を伝えるか 生徒をめぐる事例の紹介 啓発活動の実践例 – 活動のタイミング – 講習会の内容と11のポイント – 講習会後の対応 保護者への実態調査と意識付け 何でも相談できる家庭の雰囲気作り P.34 先生が知っておくべき「情報モラル」 インターネットの世界で 起きていることに関する 知識 – 子どもは誰とでもつな がっている可能性がある 情報モラル教材・授業 実践例の情報に関する 知識 – いろいろな教材サイト P.35 先生が知っておくべき「情報モラル」 無料公開されている教 材サイト 法律の知識 – 著作権法 – 個人情報保護に関する 法令 – 不正アクセス禁止法 – 出会い系サイト規制法 問題への対処に関する 知識 第3部 指導に使える 役立ち資料集 P.36ー37 よくある疑問Q&A ICTと「情報モラル」の関係は? 情報モラルの指導にコンピュータは必要 か 各教科で情報モラル指導を進める場合の 留意点は何か 情報モラルの評価は? P.38ー40 情報モラル チェックシート 先生用10項目、児童 生徒用15項目、保護 者用10項目 それぞれ、チェック項 目数に対応したアド バイスを紹介 保護者の方へ、学校 との連携の大切さも 紹介 P.41 おさえておきたい 使えるサイト 文部科学省、総務省、 警察庁などをはじめ、コ ンピュータ教育開発セ ンターなどの教材等を 紹介 各地方自治体における 情報モラルに関する資 料などを公開しているサ イトを紹介 更新されている場合もあ るので、チェックも必要 P.42-44 「情報モラル」用語集 情報モラル指導で必要 な用語についての簡単 な説明 「学校教育OK」マークが ついているので、教員研 修などで、コピー・印刷し て配布することも可能 情報モラル指導、3つのポイント 各学校に応じた指導カリキュラ ムを作成する 学校全体で、積極的・継続的に 取り組む 保護者や地域と連携して取り組 む ・・・・そして、すぐに取り組む 解説資料作成 監修・協力 原克彦(目白大学) 石原一彦(岐阜聖徳学園大学)
© Copyright 2024 ExpyDoc