OCW オープンコースウェア

オープンコースウェアの
現状と課題
1DS04167N 稲益晃仁
1DS04179M 阪上翔伍
1DS04202Y 三井所健太郎
目次
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OCWとは
OCWの歴史
日本のOCW
海外のOCW
今後の課題
OCWとは
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自由かつ制約のない「知」へのアクセス
大学で実際に行われる講義のシラバスや講義
ノートの一部をネット上で無償で公開
ある程度幅広い領域をカバーする
高度の専門知識を持った人が作成したコンテ
ンツであることを保証
インターネットを通じて全世界からアクセス
することができる
利用のために登録する必要はない
OCWとは(2)
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単位や学位の授与とは関係がない
非営利な教育目的であれば、コピー、
配布、編集等を自由に認めている
学生向けなのでわかりやすい
とりかかりとしての利用価値大
OCWの歴史
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2000年5月、MIT(マサチューセッツ工科大学)がビジネ
スとしてこのシステムを考える。
– しかし無償で公開することになる。
[理由]
– ビジネスモデルとして魅力が見出せなかった。
– これ以前に大学の教育者が教材をネット上に配布
していた。
– それはビジネスではなく授業をよりよくするため
であり、これを機にこの委員会はビジネスと教育
精神は合わないとしたため。
OCWの歴史(日本)
2005.5月 大阪大学、京都大学、慶応義塾大学、東京
工業大学、東京大学、早稲田大学の六大学によって
日本OCW連絡会として発足した。
2005.12月 九州大学、名古屋大学、北海道大学が新た
に加盟。協賛としてメディア教育開発センターを加
え、10団体での活動となった。
2006.4月 OCW国際会議を京都大学で開催し、日本オー
プンコースウェア・コンソーシアム(JOCW)として
新たに発足した。
日本のOCW
 東京工業大学
– 講義数が最大(11分野、講義数137)
– アクセスランキングTOP5やアップデート
TOP5があり、工夫を凝らしてある

京都大学
– 音声や映像を配信できるポッドキャスト導
入
– 講義数43
MIMA Searchとは
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複数ある講義の関連性
を視覚化して表示する
ツール
内容的に近い講義の集
合を見つけたり、履修
の順序、さらには他大
学とのシラバス間の関
連等を視覚化された構
造により直感的に把握
することができる。
日本のOCW
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大阪大学
– 留学生向け講義が豊富 講義数41
東京大学
– 11分野24講義
– 各講座にシラバス、スケジュール、講義
ノートを配布。参考資料も提示されている
– ポッドキャストによる講義や公開講座の映
像、音声を利用することができる。
– 一週間に1つのペースで増えている
– またMIMA Searchという検索システムも利
用している
日本のOCW
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慶応義塾大学
– 文学部、経済学部、法学部のみの13講義
(2006.5.1現在)
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早稲田大学
– 主に理工学部の教科
講義数12
日本のOCW
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名古屋大学
– 主に理系の教科
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講義数25
九州大学
– 農学部の講義が豊富
– 講義数23
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北海道大学
– 各学部の案内映像が見れる
– 講義数14
MITと日本の比較
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MIT(マサチューセッツ工科大学)
– 全1800コースのうち1250の講義数
を公開
– 講義の分野も多様
– 一日アクセス数、2万件
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日本
– 日本のOCWの全講義数約350程度
– 学生、教員ともOCWがまだ広まっておらず、
質、量ともにMITに比べ少ない
海外のOCW
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アメリカ
– 当初の予想ほど人気を博しているわけではないが、
MITを中心に、ジョンホプキンス大学、ユタ州立
大学などで自らの講義情報をOCW形式で公開。拡
大中。
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ヨーロッパ
– イギリス、フランスなどで講義情報をOCW形式で公開
している。
– m-learning (mobile learning)などを生かした学習が普
及してきている。
海外のOCW(2)
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中国
– 年8.5%の割合で高等教育人口が増加している中国では、中
国国内の大学から教育コンテンツを集め共有することを目
的に、CORE(China Open Resources for Education)が進行
中。
– 中国の150以上の大学、500万人以上が利用している。
– 主に発展途上国向けに翻訳利用の取り組みをしている。
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アフリカ
– 当初、OCW講義情報をVTRなどに記録し持ち込む。
– 今では、アフリカの大学でOCWの利用が始まり、順調に利用者
が増えてきている。
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その他の動き
– 国連、OECDなどで教育資源の提供を推進。
(WSIS2005など)
OCWを運営する上での問題
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コンテンツを公開する為のコスト
JOCWによれば、すでに存在する講義コンテンツの発信には時間がか
からないが、著作物の処理に時間とコストがかかる。
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教員の意識
苦労して公開するための準備や作業をしなければならない、教
員たちのモチベーションの問題。大学は社会的貢献や大学の広
報的価値のためと強調。
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著作権問題
最初に公開した講義ノートのうち、3割が著作権問題を抱えて
いた。
著作権問題
見つけた素材のどこが著作権に問われるのか
を明確にすることが難しい。
 発見した場合は著作権問題をクリアするか、
改良して著作権問題を回避するか、断念する
か選択しなければならない。
素材は授業で使う分には構わないが、WEB上に
載せると著作権に引っかかってしまう。
そのため・・
講義情報の中にはWEB上に載せられない資料が
発生してしまう。
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今後の課題
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著作権クリアランス
– 教員の著作権に対する意識
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より多くの国や人々へOCWを広めること
そのためには・・
– 信頼できる教材を増やす。
– 世界各国のOCWと連携、提携する必要がある。