2010.11.6 もう一つのクラスター ~医療と介護を統合した地域づくり~ 法政大学学事顧問 清成忠男 は じ め に • コミュニティ・ベースド・メディスンの提唱 • 現状は医療と介護の間にギャップ • ギャップを埋める中間施設が必要 • 関連事業者のネットワーキング • プラットフォームの構築 • 新しい地域社会づくり 1 「グローバル・グレイイング」 (1) 少子高齢化の進展 世界の潮流 先進国も新興国も (2) 人口減少社会 一部の先進国、ドイツなど (3) 国の経済力低下 人口減少社会化で経済力低下 財政力が脆弱に 2 日本の状況 (1) 人口減少社会に移行 高齢者人口の増加 地方の疲弊 (2) 財政事情の悪化 社会保障関係費の増加 税収の伸び悩み、財政赤字の拡大 (3) イノベーションの必要性 経済成長の維持は重要 表1 国の一般会計・歳出の推移 歳出合計 年度 金額 構成比 社会保障関係費 金額 構成比 兆円、 % 文教費 金額 構成比 1980 43.7 100 9.4 21.0 4.6 10.6 1995 53.2 100 9.8 18.4 4.5 8.5 1990 67.7 100 11.5 16.6 4.9 7.0 1995 71.0 100 13.9 19.6 5.4 7.6 2000 89.8 100 17.7 19.8 5.7 6.3 2005 86.7 100 20.8 24.0 4.5 5.2 2010 92.3 100 27.2 29.5 4.3 4.6 資料: 財務省「財政金融統計月報」 3 制度のイノベーション (1) 大都市で高齢者のケアが問題 特に東京、名古屋、大阪 (2) 地域社会の再構築が不可避 コミュニティ・ベースド・メディスンの制度化 (3) アメリカの例 IHN(Integrated Healthcare Network) 参加事業者のネットワーク化 SNF(Skilled Nursing Facility)が鍵 4 日本版 I H Nの制度化 (1) 事業主体(インテグレイター) 「地域包括支援センター」 地方自治体または民間非営利組織 (2) 参加事業者の I T活用ネットワーク化 シームレスなケアミックスの実現 (3) プラットフォーム組織の構築 コーディネター(新しいプロフェッショナル) (3) 金融 地域金融機関、地域ファンド 図1 I Tを活用した 地域包括 情報ネットワーク 支援セター 高専賃 介護施設 娯楽施設 病 院 病院 自宅 薬品産業 自宅 SNF 保育園 医療法人 運営企業 高専賃 介護施設 自宅 高専賃 食品産業 自宅 高専賃 生活関連 サービス産業 大 学 自宅 建設産業 保育園 図2 医療に 介護に 手厚い 手厚い 日本版SNF Skilled Nursing 病 院 Facility 介護施設 (規格:医療介護 附 帯適合高専賃) 心医 療 医師 ◎ 看護士 ◎ 中 介護士 × ケ ア ミ ッ ク ス 医師 ○ 在宅 心介 護 看護士 ○ 介護士 ○ 医師 △ 医師 △ 看護士 △ 看護士 △ 介護士 ◎ 家族介護 中 5 ビジネスモデルの標準化 (1) 経営の定型化 経営の質的向上とコストダウン 経営者とコーディネーターの育成 (2) 標準化で全国展開が可能 法令の見直しも必要 (3) 将来は輸出も可能に 新興国も高齢社会化 ビジネスモデルの輸出 6 効果 (1) 高齢者ケアの質的向上 重複投資の抑制、カルテの共用など (2) 雇用の拡大に寄与 医療介護・周辺産業の雇用拡大 教育・訓練も必要、大学の役割 (3) 内需の拡大 高齢者ケア充実による内需牽引 SNFへの投資、建設業にもメリット む す び • コミュニティで看る仕組みづくり • 地域完結型のイノベーション • 新しい「縁社会」の構築 • 人口30万人が基礎的単位(都市部) • 「強い福祉」の実現 • 人財の育成が不可欠 • サービス業・クラスターのフロンティア
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