中国・武進区を訪問して思うこと ~武進区の魅力紹介~ 2005年6月10日(金) アジア太平洋インポートマート(AIM)8階 FAZ展示場 1. 自己紹介(略歴) 2. 九州大学と上海交通大学との連携 3. 中国ビジネスの課題と進めかた 4. 武進区訪問とその印象 5. 交流・進出のおすすめ 1.自己紹介 昭和41年3月:九州大学工学部鉱山工学修士課程修了 昭和41年8月:通産省工業技術院九州工業技術試験所入省 平成3年10月:鹿児島県工業技術センター所長 平成6年06月:通産省工業技術院九州工業技術研究所所長 平成11年7月:九州大学先端科学技術共同研究センター教授 平成15年4月:九州大学先知的財産本部アドバイザー 平成15年4月:上海交通大学客員教授 平成15年6月:九州電力株式会社顧問 2.九州大学と上海交通大学との連携 02年4月:九大から上海交通大学を訪問、丁文江副学長他に面談 02年9月:丁先生を九大先端研センター外部評価委員に 日本の中小企業製造業の高度な製造技術を中国へ移転の要望あり 九大が窓口となり、中国(上海交大を通じた)との産学連携事業が始動 「海水製氷機」の製造技術の要請:(株)アイスマンから技術移転 03年4月:丁先生を九大全体の学術評価会議のメンバーに 上海市工業展示会の上海交通大学ブースへ九大から出典 「先端産業技術交流セミナー」の開催 武進区などからの産業交流ミッションの九大訪問 等々 05年7月:上海交通大学内に「九州大学事務所」を開設予定 3.中国ビジネスの課題と進め方(要点-1) 技術やモノを出しても、お金の回収が困難。「・・・ダマサレル・・・」とも。 特許や新規技術・製品はすぐにコピーされる。技術をタダでとられる。 サービス、ソフトなどは売り物にならない、コンサルではお金がもらえない。etc 全ては商習慣、価値観の違いという事を理解すべき! 中国における商売上手とは?お金を支払うことをどう評価するのか 中国では手形決済の責任は債権者にある。これが「与信」制度の原点に・・・ 戦後復興の日本にも非常に類似の側面あり、今、中国も脱皮の時期に入った。 そして、相互理解による新たな「国際ルール」への移行。 → リスクを最小限に。 3.中国ビジネスの課題と進め方(要点-2) 先ずは、本当に信頼できる相手であるか? 相手が何を望んでいるか、当方がそれに応える事が出来るのか? 双方がWIN TO WIN になれるか?お互いがハッピーに。 信頼出来る仲介者がいて、長期的な互恵関係の構築が可能か? そして、4つの絞り込み 1、交流・移転のテーマ・技術内容 2、相手・企業と場所・地域 3、時期・タイミング 4、方法・仕組み:投資か技術移転か、独資か合弁か 4.武進区訪問とその印象 今創(KTK)集団有限公司 中国四大鉄道列車製造メーカーの1つで内 装設備等を全て自社で設計から、製造を行 い、車両の車輪、エンジン以外は全て製造 する車両付属品生産の総合メーカー 4.武進区訪問とその印象 快克(QUICK)電子集団 鉛フリー対応の半田ゴテから、温度制御ステ ーションなどの半田に関する商品の設計から開 発を行っており、生産量は世界第3位。 また付属商品の種類も幅広い。 4.武進区訪問とその印象 常州市武進三星軸承有限公司 主要製品はニードルベアリング、一方クラッチ、 ボール及び球面ローラーベアリング 等を製造し ている。上海VWや、上海GM及び中国国内の 本田、鈴木、ヤマハなどの企業に納入している。 大型ベアリングの製造メーカー。 4.武進区訪問とその印象 製造業集積拠点地域として 機械製造業 電子・通信設備製造業 電機機械・器材製造業 更に重点化の方向 その他、既存製造業もバランス良く発達し、産業全体の裾野が広い。 異業種間の協働・連携の素地や産業間の組み合わせ能力が高い。 4.武進区訪問とその印象 武進区が日本からの企業誘致で求めるもの 資本金を目的としてた企業誘致では無い 日本の中小企業が持つ高度なモノ作りの技術である 中国の超大規模企業(総合製造業)でも、日本の高度な個 別 の要素技術を導入して、製品の品質向上を図りたい意向。 4.武進区訪問とその印象 日本から武進に進出している主要企業一覧 投資国 業種 KARL MAYER紡績機械有限公司 日本、ドイツ 機 械 製 造 業 常州邦徳鋳造有限公司 日本、中国 機 械 製 造 業 常州尾原機械有限公司 日本、中国 機 械 製 造 業 常州友華金属製品有限公司 日本、中国 金 属 加 工 業 常州億林達車業有限公司 日本、中国 自動車部品製造業 常州祐藤達車部品有限公司 日本、中国 自動車部品製造業 企業名 江蘇新菱化工有限公司 日本 化 学 工 業 4.武進区訪問とその印象 武進区から求められている技術ニーズ一覧 企業名 主要製品 技術ニーズ 常州市武進達電器有限公司 電動式遊覧車 省級クラスの民営科学技術企業で、特許権を多く保有しており、現在、 製品性能は国内でも先頭をいく。現在、製品の産業化、大規模発展、 国際市場の開拓には外資の導入が差し迫って必要である。 常州市市民力工具製造有限公司 http://www.mlbearing.com/ ニードルベアリング 電動式草刈り機 手動式草刈り機 ニードルベアリング、電動式草刈り機、手動式草刈りl機、の研究・開発、 生産を行っています。現在、積極的に外資系パートナーを探しており、 共に同分野を開拓していきたい。 常州市武進南方軸承有限公司 http://www.nf-bearings.com/ バイク、自動車用 ニードルベアリング 及び一方クラッチ ベアリング及びクラッチの研究、開発、生産に努力している。現在、積 極的に外資系パートナーを探しており、共に自動車部品の開発、生産 を行っていきたい。 常州兰陵阀门控制有限公司 バルブ制御設備 電動バルブ制御機械(最新の製品)の加工、共にバルブ制御業界で新 製品の開発を行っていきたい。 http://www.lanling.net/ 4.武進区訪問とその印象 武進区から求められている技術ニーズ一覧 企業名 主要製品 常州市金獅達電器有限公司 アルミ鋳物 常州市市民力工具製造有限公司 http://www.mlbearing.com/ 電動工具 常州市武進南方軸承有限公司 http://www.nf-bearings.com/ バイク、自動車用 ニードルベアリング 及び一方クラッチ 常州兰陵阀门控制有限公司 バルブ制御設備 http://www.lanling.net/ 技術ニーズ 現在、輸入した圧力鋳造機械があり設備は優れている。製品用とは 幅広く、将来的に製品がよく売れる見通しである。 研磨機(sander)とミニドリル(minidrill)は国際市場で大きな需要が あり、今後もよく売れる見通しである。 ディーゼルエンジン(EGR)浄化デバイス(排出ガス再循環) 国外の先進的な製造技術を持っている会社と協力して、高度なデジタ ル制御サーボ刃物台と盤類マガジン(Disc Type Magazine) 4.武進区訪問とその印象 3年前と比べて 変わったもの 道路などのインフラ設備が急速に進展。でこぼこ道も舗装道へ 市街地がクリーンな雰囲気に、建設中のビルも多く目に付き、地域全体とし て活力を感じる 「産」;大企業、ハイテク企業の進出、海外からの一流企業の誘致 「学」;「大学城」の建設などの人材育成の機能の充実、省レベルの大規模な ハイテク開発区(110平方km)の建設 等々 変わらないもの 「官」:市政府の受け入れと歓迎の心、トップから担当者まで前回と同じ。 熱心で真摯な姿勢と態度、そして、心暖まるもてなしと・・ 5.結びに:交流・進出のおすすめ ・広くて、大きい、そして奥深い中国。しかも、変化・発展と動きの激しい中国。 今後、このような中国と無関係な経済活動はあり得ない。 ・「最近の中国は、まともな相手に、まともなことをすれば、まともに返ってくる 国になってきました。」 (JETRO北京事務所海外電力調査室長代理の舟越節彦氏談) ・先ずは出てみることから全ては始まる・・・。小さな失敗は授業料の内? ・「袖触れ合うも他生の縁」 ・「縁」を生かして「円」となす。(柳生家の家訓) ・将来に向けて、共に悦びを分かち合える相手に巡り会えることを祈念して・・・ 「百聞は一見如かず」 是非一度、武進に行って見ましょう 御清聴有難う御座います
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