平成25年度全国中学生創造アイディアロボットコンテスト 授業内部門

Ver.1(平成25年4月)
平成25年度全国中学生創造アイディアロボットコンテスト 授業内部門
(1)競技概要
昨年度の授業内部門のロボットを発展させ、確実に壁を越して、相手コートにアイテムを
送り込むロボットを製作しよう。
昨年度との違い
①コート形状が少し変わります。
②相手コートへの送り込みエリアが
制限されます。
※中央の仕切りで区別します。
③ブロックはできません。
・競技時間1分の間に、 互いのコ ート上にばら まかれた紙ア イテム を相手コ ートに送り 合う。作戦を
しっかり考え、 設計・製作をしよう。
・競技終了時に相手のコ ート内(ロボット内も含む)に アイテムの多く送っ た方が勝ち。
※自分のコートのアイテム数を得点とし、得点の少ない方を勝ちとする。
・相手コートへの壁には2種類あり ます。高い 壁を狙う か、スピード 重視の低い 壁か、作戦に応じた
ロボットを作りあげよう。
(2)チーム編成
・1チームは生徒1名から4名で構成する。(2∼3名が適当です。)
・競技 エリアへの参加は2名 までとし、1名を操縦者 ・1名をアシスタントと する。それ以
外の生徒は操縦エリアに入ることができない。
-1-
(3)ア イテム の規格とセッティング
・アイテムはA4コピー用紙を直径51㎜以下になるように
丸めて作成する。
赤と 青のもの を20個 ずつ、白 のもの を5個ず つ使用す る。
※VP塩化ビニル管(呼び径50・長さ250)のものを
図1 確認用具の例
スムーズに通る大きさに丸める。(図1)
・ 白の アイテ ム5 個は 審判が それぞ れス ロープ 中
央に設置する。(図2)
・ 赤と 青のア イテ ムは 、セッ ティン グタ イムの 間
に互 いの 相手 コー トに、 準備 され た入れ 物を 使
ってばらまきあう。
※ アイテ ムを まいて よい範 囲は 、スタ ートゾ ー
ン を除 く相 手コ ートの 塗装 コン パネ面 のみ と
する。
※入れ物はコートに接触させてはいけない。
図2
白アイテムのセッティング
・アイテムの色は得点に関係ない。セッティング
やアイテム送りの確認、試合終了時のアイテムの整理などをしやすくするためである 。
(4)コート の規格・製作
※昨年度の授業内部門に追加に部品を加えてください。追加した部品は青文字で表示します。
・コートの土台・外枠 は、塗装コンパネ(1 2×900×1800) 2枚の上に2×4材及
び1×4材を載せて作成する。
・スロー プは2.5×500 ×400の プリント化 粧合板を利 用して作 成する。(図 3参照)
・スロープの横には長さ400の2×2材設置。(図3参照)
・スロープの前に長さ440の1×4材を置く。(図4参照)
・スロープの横の2×2材の上に長さ150の2×2材を置く。(図4参照)
・コート中央に仕切り を設置する。長さ10 0の2×4材(2本)の 上に長さ276の1×
4材を置き、側面には長さ100㎜の1×4材を取り付ける。(図5参照)
・スタートエリアはカラーの布ガムテープ(幅50㎜)で示す。(300×300)
・図3∼5にあるように赤・青の布ガムテープで装飾。
2×2材の端に合板の端を
合わせて、ねじで接合
1×4材の内側より
450㎜の場所をネジ止め
図3
長さ400の2×2材を固定
スロープ面の形状(昨年度までのもの)
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1×4材 長さ100
2×2材 長さ150
1×4材 長さ276
1×4材 長さ440
2×4材 長さ100
図4
スロープ面の形状(追加パーツ有り)
図5
中央仕切り
1×4材
150
400
2 76
1×4縦置き
100
2×2材
2×2材
30 0
500
900
2×4材縦置き
図6
コート寸法
-3-
●各チームのコート
(得点エリア)
斜線で示した範囲
・コンパネの塗装面
・塗装合板上面
・合板横の2×2材
・スロープ前の1×4材
●無効エリア
格子で示した範囲
・中央の2×2材上面
・中央のしきり部分全て
図7
コートの区分け
(5)ロボットの規格
・ロボットの操作は、有線リモコンを利用した遠隔操作とする。
・出 場ロボット は1台とし、 分離 してはなら ない 。単 にひ も などでつながっ てい るなど 実質的に 分離
しているも のも 認めない。パーツを落としたり、 分離物の使用は認めない 。
・車体の幅・長さ・高さは、300×300×300の大き さに 収まるこ と。 なお、 スタート後は制限の大
きさを超えても よい 。
・モ ータの 個数は3個ま でとする。 モータはFA − 130・ RE − 140ま たは RE − 260とし、 それ以上
大き い モ ー タや大 きい モ ータ用の ギア ボ ック ス も しくは ギア ヘ ッ ド 付き モ ータは 使用し てはなら な
い。
・電源は 1.2V 単三型充電 池2個、 また は単三電池2個ま でとする。(単一・単 二アダ プター等の使
用は可) 充電池の会場内での充電は禁止。
※安 定化電源、 バッテリ ーチャ ージャ ー付き 充電池などの使 用は、各県大会 レベ ルま でで、 各大
会事務 局が決定 する。 そ の場合、 装 置の出力 端子で電圧 が3V 以下 であ るこ とが一目 でわか
るデジ タル式の電源装置,もしくはデジ タルのテスターを間に いれたも のが望ましい。
・注射 器やゼンマイなどのア クチュエーターは1組の み利用しても良い。注射 器等のアクチ
ュエーターに液体を用いる場合は無色透明の水のみとし、1本あたりの容積は5 cc 以内と
する。
・コンプレッサーや圧縮空気ボンベなどの使用は禁止する。
・バネ・ゴム等の補助動力、また磁石の使用は可とするが、粘着テープ等の使用は不可とする。
・アイテムを変形・破損させる行為は禁止する。
-4-
(6)競技内容
① 競技時間
・競技時間は60秒。 試合前のセッティング タイムは30秒。セッテ ィングタイムと競技開始の間に は
10秒の確認時間を設ける。
② セッティング とスタート
・セッテ ィング タイム 時に ロボットをスタートゾーンの置き、 相手コートに 相手のアイテ ムをばらま く。
時間 内に ま き 終わる こと のでき なかっ た ア イテ ム は没収さ れ、 競技終了 時に審判 により 自分の
コートに加えられる。
※アイテムをばらまく時の注意事項
・アイテム は、スタートゾ ーンとスロープ部分( 布ガムテープ上を含む) を除く相手の
得点エリアにま くこととする 。誤ってスロープ 部分等にまかれたアイテ ムは審判がす
みやかに回収し、まき直しをさせる。
・アイテムは箱を使ってばらまくこと。アイテムには手を触れてはいけない。
・箱をコートに当ててまいてはいけない。またコートに手を触れてはいけない。
・コート外や自分 のコートに入ったアイ テムは、競技終了時に審 判により自分のコート
に加えられる。(=加点される。)
③ ピットイン
・競技開始後、ロボットが不調な場合は、競技時間内にセッテ ィング のやり 直しができる。 この行為
を「ピットイン」と呼ぶ。
・ピ ット インは 、 操縦者が 審判に 「 ピット イン 」と申告 するこ とで認め ら れ る。審 判は状 況を判断し、
認める場合は指でそのチームのスタートエリア を指し「ピットイン」とコールする。
・ ピット イン の許可 を受けた チー ム は、 審判 の観 察の下 、 メンバー でロボ ット をスター トエ リ ア に 戻
し、セッティングを行う 。この間、競技時間は経過する。
・ロボットの中に アイテム があ る場合は、審判に そのアイテ ムを渡した のち、 修理を行う 。審判は該
当チーム のコ ート内の中央に アイテム を置く。。
・再 スタートは 、ロボ ットを3 00×30 0×300 以内のサ イズに 戻し、 審判の許可 を得てから 行う。
審判の許可なく再スタートした場合は、「フラ イング 」となる。
・「ピットイン」はロボットが不調な場合以外に 、コ ートの一部に引っ かかっ たり、乗り上げ たりして動
けなくなっ た 場合は認め るが、 ゴ ムやバネ の掛け 替え(掛 け 替えを前提に 製作してい る)、 ロボッ
トの 手動に よる変形、 ロボット の移動や方向 転換など、 不正なピ ットインを行 った 場合はフ ァ ール
となり、 即 失格となる場合も ある。
・競技終了10秒前からのピットインは認められない。
④ 競技中の規則1(加点となる行為)
・コー ト外にアイテムを出し てはいけない。コート外 に出たアイテムは、競技 終了時にアイ
テムを出 したチームのコー トに審判が戻す。なお、 アイテムが相手のロボッ トに当たって
コート外に出た場合は、状況に応じて審判が判断をする。
・競技終了時にロボットは自分のコート内に戻らなければならない。(空中部分を含む)
競技終了時に違反行為があった場合は、加点10点となる。
-5-
⑤ 競技中の規則2(ファールとなる行為)
・相手コートに アイテム を送っ て良い エリア を図8のよ
青チーム○
う に 定め る(色 テー プを貼 っ てあ る木材の前 面のエ
リ ア)。 ロボット がエリ ア 内に あり 、 アイ テム は、色テ
ー プ の 貼 っ てあ る 木 材 の 上 空 を 通 過 す る こ と と す
青チーム
送り込み
エリア
赤チーム×
る。 相手の アイテ ム 送 り をブ ロック する行 為は 認め
ない。(フ ァールとなる。 )
・ ア イ テ ム を 送 る際 に 相 手 コ ー トの 上 空部 分 に 侵 入
す るの はよい が、 相手 コ ート の床 面( 塗装 コ ンパネ
面とスロー プの 合板面のみ とし、色ガ ムテ ープ を貼
青チーム×
っ た 2× 2 材 や 無 効エ リ ア の部 材 は 除く ) に 接 触 し
て はい けな い 。 接 触し た 場 合は フ ァ ー ル とな り 、 再
スタートとなる。
※ロ ボット の接 触は あり得 るが、 長時 間相手 コ
赤チーム
送り込み
エリア
赤チーム○
ー トに 残り 、相 手の活 動を 妨げ る行為 と判 断
され る場 合、 ファ ール (1 度目 は注意 )と な
図8
送り込みエリア
る。
※自分の送り込みエリアから相手コートに侵入
することは あるが、逆はい けない。ただし、アイ テムを取る時に相手チー ムの1×4材
上面に接触 したり、一瞬相 手コート上空に進入す る行為は、ファールを取 らないが、ブ
ロックにあたると判断される場合はファールとなる。
・ ア イ テ ム を送 っ ては いけ ない エ リ ア か ら 相 手コ ー ト に 送 ら れ たア イ テ ム は、 審 判 に よっ て没 収さ
れ、競技終了後自陣のコートに 戻される。 (コ ート外に アイテム を出した場合と同じ処置)
※無効エ リア上のアイテムはそのまま にする。
・相手コ ートへアイテムを1つも 送ってい ない 状態では、 スロープ面に 侵入し白ア イテ ムに 触れるこ
とはでき ない 。 最初のアイテム 送りを確認した時点で審判は「青(赤)チー ム、 スロープ侵入可」と
宣言をする。
・フ ァ ール を行っ た場合 、「再 スタート 」しなけ ればなら ない 。 再スタート は「ピッ トイン 」の時と同じ
よう に、 車体に 取り込んだ アイ テム を全て審判に 渡し、 車体を3 00×300×300に 戻しての ち、
審判の 許可を得てか ら、 再スター トを行う 。 審判はア イ テム をコ ート中央 に置 き、 車体の大 きさを
確認したのち、再スタートの許可を出す。
・スタート時及びピットイン後の再スタート時のフ ライング は、 ファ ールとなり、該当チームのスタート
やり直しをさせる。この間、競技時間は経過する。
・競 技開始後 は、 競技コ ート 内のロ ボット やア イテ ム に 審判の 許可なく触れ てはなら ない 。 審判の
許可なく触れた場合は、 ファ ールとなる。 その場合、メンバーに その行為を行う 直前の状態に戻さ
せた後、再スタートさせる。
・ ロボ ット の リモ コ ンの コ ー ド を用い て、 故 意に ロボ ット や ア イテ ム を 動か す行 為 は、 フ ァ ール とな
る。その場合、 メンバーに その行為を行う 直前の状態に 戻させた後、再スタートさせる。
・競 技が終わ っ たら 操作 をやめ 、 競技者は すぐに 床に コ ント ローラ ー をお く。 競技終 了後に も 操作
-6-
を行っ た場合はファ ールとなる。 競技終了後に 移動したアイテ ムは元に 戻す。
・「競技中の禁止事項」に よって生じた事態が競技進行上問題となる場合は、審判の判断に よって
競技の中断、障害物の除去など必要な処置をする。
・以下の事項に 該当する場合には、 主審を中心とする審判団の判断に より失格となることがあ る。
●車検通過後にロボットを大幅に 改造し、「ロボットの規格」に違反した場合。
●故意のコート破損や審判団の注意・指示に従わない等、ロボコン精神に反する行為があった場合。
・一方のチームが失格となっ ても 、支障のない 限り競技は終了まで進行し、ア イディアを披露できる
ようにする。
⑥ パーフェク トゲーム
・自分 のコートにある全ての アイテムを相手コートに 送ることができたチーム は「パーフェ
クト」を 宣言できる。宣言 後、審判が5秒カウント する間に相手チームがア イテムを送る
ことができなかった場合は、「パーフェクト」が成立し、競技を終了する。
【パーフェクト成立までの流れ】
・相 手コ ート に全て のアイ テム を送り 、「 パーフ ェクト 」が 宣言で きると 判断 したチ ーム
はコントローラーを床に置いて手を離し、「パーフェクト」を宣言する。
・審判は「パーフェクト」宣言を受け、ストップウォッチやキッチンタイマー等の時計(5
秒経過後音の鳴るものを使用)を利用し、計時に入る。
・5秒経過した時点で相手がアイテムを送ることができなかった場合は、「パーフェクト」
が成立し。審判は「パーフェクト成立。競技終了」を宣言し、競技を終了する。
【パーフェクト解除・不成立】
・相手よ りアイテムが送ら れたこと(アイテムが「 パーフェクト」を宣言し たチームのコ
ート 上に 落下し た時 点) を確認 した 審判 は「リ セット 」を 宣言し 、「パ ーフ ェクト 」宣
言が 無効 になっ たこ とを 知らせ る。「パ ーフェ クト」 を宣 言した チーム は「 リセッ ト」
の宣言を受けるまで、コントローラに触れてはいけない。
・「パー フェクト」を宣言 したチームは、自ら「パ ーフェクト」宣言を解除 することがで
きる 。「パ ーフェ クト 」状態 を解除 する場 合は、「解除 」を宣 言する。「解除 」を宣 言し
たチームは、コントローラーを持ちロボットを操作することができる。
※「パーフェクト」宣言後、ロボット内や下にアイテムを発見した場合や相手チームの
動きを見て、パーフェクト成立が難しく、ロボットを操作したいと判断した場合など
に自らパーフェクト解除を宣言できるようにしています。
・「 パー フェ クト成 立」に より 競技を 終了 した後 に、「 パー フェク ト」宣 言を したチ ーム
のコ ート やロボ ット 内に アイテ ムが 残っ ていた 場合(「パ ーフェ クト」 が宣 言でき ない
状態なのに、「パ ーフェクト」宣言を行い、勝利し た場合)は、「宣言ミス」による敗戦
となる。得 点は相手チーム の得点を0点とし、■ −0(■は「パーフェク ト」宣言をし
たチームのコートやロボット内に残っていたアイテム数)として処理する。
※審判は「宣言ミス」を発見しても、「宣言ミス」を指摘することはありません。
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⑦ 得点の判定・算出
・コー ト上とロボットの車体 内に取り込まれたアイテ ムの数を数え、自分のコ ートとロボッ
ト内にあ るアイテム数(= 得点)が少ない方を勝ち とする。なお、スロープ のプリント合
板とスロ ープ仕切りの2× 2材やスロープ前の1× 4材は得点エリアとみな すが、コート
中央の2×2材上と中央の仕切りは無効エリアとし、得点にはならない。
※無 効エリア上にあっても 、有効エリアにあるアイ テムに支えられてると判 断できるアイ
テムは有効とする。
※競技終了後は審判の指示があるまで、生徒はロボットにふれてはいけない。
無効
下のアイテムで支えられている。
※下のアイテムを取り除くと
明らかに青コートに落ちる
下のアイテムで支えられている。
※下のアイテムを取り除くと
明らかに青コートに落ちる
無効
青
青
青
青
赤
青
青
青
図9
得点集計
・同点の場合は、次のように勝敗を決める。
a
ロボットの車体内に多くアイテムを取り込んでいたチームの勝ち。
b
ファールの少ないチームが勝ち。
c
さらに同点の場合は、再試合(再試合でも勝敗がつかない場合はジャンケン)
ただし、リーグ戦を行う場合は引き分けもあり得るので、上記の限りではない。
(7)その他
・このルールに関する質問は、各県の技術・家庭科研究会事務局長またはロボコン事務局を通
してのみ 行うことができます。(質問・連絡用のロボコン 事務局専用のメーリングリストを
開設 します 。) 個 人・担当 者以外か らの直接の 問い合わせ には一切応 じられま せん。 (通常
勤務の妨げとなります、絶対にやめてください 。)
・本ル ールは昨年度のルール の発展版を想定している ので、参考資料として昨 年度のロボッ
トの代表的なものを情報提供をしていく予定です。
-8-
【補足】スロープ面の作成方法(昨年度のものと同じです)
①相手コートの2×2材の端に合板にあわせ、
自分のコートの2×2材にネジ止め
※ネジの頭は合板に打ち込む
②1×4材の内側より
450㎜の場所に印をつける。
③長さ10㎜の
皿木ねじでネジ止め
④木ねじの頭が隠れる
ようにガムテープを貼る
⑤2×2材を合板の横に固定
⑥残りの布ガムテープを貼る
※重なりはあってもかまわない
きれいにみえるように貼り付ける
競技の時には合板を
相手コートとネジ止め
固定しないとこのように
収納できます。
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