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第2章 都市と高層建築の立地における分析
東南アジアの7都市の高層化に関する分析およびホーチミンにおける設計提案
2-1 都市の要素と分析方法
7都市において、それぞれ一番高い高層建築を中心に、1㎞×1㎞のスケールに合わせて地図を
作成した。地図において、「鉄道・歩道・海・川」を示し、また「高層建築の高さ・用途」では、
個々の高層建築において、色分けを行った。都市要素においては、「広場・公園・地下道・道路交
通・新地区」を定め、高層建築の立地の特徴では、「大通り・線路・海・川(沿い)」を挙げ、都市
ごとにアイコンを示した。
2-2 高層建築の立地の分析結果
都市全体として比較した結果、シンガポール、クアラルンプール、ホーチミンは狭い範囲に高層
建築が建っている。一方、マニラとハノイでは広い範囲に高層建築が分布して建っている。共通が
みられる都市として、シンガポール、バンコク、ホーチミンは、時代とともに、海・川沿いに高層
建築の開発が進められている。ジャカルタとハノイは、道路沿いに高層建築が建てられ、特にハノ
イは、北へと開発場所が移動している。他の都市ではみられない特徴として、バンコクにおいて、
鉄道の路線沿いに高層建築が密集している。高架下のスカイウォークとよばれるペデストリアン
デッキを通じて、直接駅から高層建築へとアクセスがしやすい街となっており、今後も拡張される
予定である。1㎞²の範囲における高層建築の密集度は、シンガポール、マニラ、クアラルンプール
は、中心部に密集し建てられている。特に、シンガポールでは1つの敷地に対し、複数の高層建築
が建てられる事例が多くみられた。クアラルンプールでは、大きな広場であるKLCC公園を中心に、
足元空間との一体的な開発が行われた。
Ⅰ. シンガポール (SG)
Ⅱ. インドネシア (ID) : ジャカルタ
Ⅲ. フィリピン (PH) : マニラ
Ⅳ. マレーシア (MY) : クアラルンプール
73
41
78
54
61
1
25
64
3
52
46
26
2
20
65
72
67
6
7
5
8
17
都市全体の特徴:中心部に密
特徴:高層建築は点在してい
特徴:マニラ全体では、広範囲
特徴:[Petronas Tower 1・2(№
集している。現在は、マリーナ
る。大きな道路沿いに高層建
に高層建築が建つ。中心部は
64・65)]を中心に、密集してい
・ベイへと開発が進められる。
築が並ぶ。
、道路沿いに密集している。
る。大きな公園が特徴である。
地図の記号・高層建築のBuilt/Unbuiltの表示
Ⅴ. タイ (TH) : バンコク
Ⅵ. ベトナム (VN) : ハノイ
Ⅵ. ベトナム (VN) : ホーチミン
鉄道
歩道
海・川
Built
87
Unbuilt
1
1
高層建築の高さの色分け
100m以上 200m以上 300m以上 400m以上
100
99
80
それぞれの高層建築の用途の色分け
オフィス 集合住宅 ホテル
混合
98
96
1㎞²範囲の中に含まれる都市要素
広場
公園
地下道 道路交通
高層建築の立地の特徴
大通り
線路
海
川
都市全体を占める用途
オフィス 集合住宅 ホテル
特徴:広範囲に高層建築が建
つ。大きな道路沿いを北上し
ながら建設が進む。
特徴:バンコクでは、鉄道網に
沿って高層建築が並ぶ。内陸
から川沿いへと開発が進む。
タイ
15
ルは、7都市の中でも先行モデル都市へと成長し、ジャカルタとマニラは
シンガポール
凡例 シンガポール インドネシア
フィリピン マレーシア
第1章 東南アジアの現状と高層建築の動向
1-1 東南アジアの概要と交通アクセス
本研究で扱う東南アジア6カ国・7都市とは、シンガポール、インドネシア
レーシア、タイ、ベトナムでは300mを超える高層建築が建っている。ま
●
●
●
(ジャカルタ)、フィリピン(マニラ)、マレーシア(クアラルンプール)、タイ
●
(バンコク)、ベトナム(ハノイ・ホーチミン)であり、その概要をまとめた。交
通において、どの都市も空港と都市の距離は比較的短く、特に、シンガポー
●
Ⅰ. シンガポール Ⅱ. インドネシア
a. シンガポール a. ジャカルタ
b.0%
b.-1%
c. 多宗教
c. イスラム教
d. マレー語、
d. インドネシア語
英語、 中国語 e. 熱帯雨林、
e. 熱帯雨林
雨季、 乾季
f.5 ㎞ ・ 10 分
f.21 ㎞ ・ 48 分
g.18 ㎞ ・ 25 分 g.20 ㎞ ・ 45 分
計画 1985
社会
1990
1995
空間
●1971 『コンセプトプラン』
●1993 『開発ガイドプラン』
首都
●1828 『タウンプラン』
2000
2005
のつぼみをモチーフとした高層建築がみられる。
S
●改定
●『国家空間フレームワーク』
2015
●『マニラ首都圏のための地方開発計画』
●『メトロマニラ ・
グリーンプリント 2030』
●1991 『ビジョン 2020』
社会
空間 ●1976 『都市農村計画法』
首都 ●1982 『連邦直轄地法』
●2001 『国家空間計画』
●2010 改定
●『クアラルンプール ・ ストラクチャープラン』
●『第 10 次国家経済社会開発計画』
社会
●2009 『全国 ・ 地方空間開発計画』
空間
首都 ●1975 『都市計画法』
首都
成熟度 低
都市の表示 S: シンガポール J: ジャカルタ
M: マニラ K: クアラルンプール B: バンコク
Ha : ハノイ Ho : ホーチミン
●改定
●『マニラ首都圏空間開発フレームワーク』
首都
空間
未発展 Ho Ha
●2008 『ジャボデタベックジュール空間計画』
●1986 『中期フィリピン開発計画』
空間
社会
K
B
J
●2012 予定
『コンセプトプラン 2011』
首都
社会
民間主導
M
●『中期開発計画』 ●2007 『長期開発計画』
●2009 改定 『中期開発計画』
●2007 改定
●1992 『空間計画法』
空間
先行モデル都市へ
2010
●2001 『コンセプトプラン 2001』
社会
た、マレーシアとベトナムでは、それぞれイスラム教の模様や、仏教の蓮
ベトナム
ル、マニラ、ホーチミンでは20㎞を切り、都心まで20~30分程度で着く。
●
Ⅲ
タイ ベトナム
民間による開発が主流であり、都市の成熟度はまだ低い。
タイ
Ⅲ. フィリピン
a. マニラ
b.0%
c. カトリック教
Ⅴ
d. フィリピノ語、
Ⅵ
英語
e. 熱帯モンスーン
雨季、 乾季
f.5 ㎞ ・ 10 分
g.15 ㎞ ・ 30 分
Ⅳ
Ⅵ. ベトナム
Ⅳ. マレーシア Ⅴ. タイ
a. クアラルン
a. ハノイ /
Ⅰ
a. バンコク
プール
ホーチミン
b.3%
b.0%
b.6%
c. 仏教
c. イスラム教
c. 仏教
d. タイ語
d. マレー語、
d. ベトナム語
500km 英語、 中国語 e. 暑期、 雨季、 e. 亜熱帯モンスーン
Ⅱ
e. 熱帯雨林、 乾季
f.104 ㎞ ・ 120 分 /
凡例 : a. 首都、 主要都市 b.1 人当たり GDP 雨季
20 ㎞ ・ 45 分
成長率 (%) c. 主宗教 d. 言語 e. 気候 f.45 ㎞ ・ 40 分 f.7 ㎞ ・ 10 分 g.30 ㎞ ・ 45 分 /
f. 都市⇔港湾 g. 都市⇔空港 ( 距離・時間)g.50 ㎞ ・ 30 分 g.32 ㎞ ・ 25 分 8 ㎞ ・ 20 分
●
2014
2011
2008
2005
2002
1999
ベトナム
1996
0
国 シンガポールインドネシア フィリピン マレーシア
シンガポールでは、高さ制限のため300mを超えるものはないが、一方マ
5
1978
め、他の国は後を追うように1995年頃から建設ラッシュが始まっている。
1975
る。高層建築の動向は、シンガポールにて早くから高層建築が建てられ始
トナム・ホーチミンにおいて、高層建築の設計提案を行う。
主体と都市の成熟度による図を作成した。シンガポールとクアラルンプー
マレーシア
10
を調べ、高層建築の立地を分析する。また、高層建築の形態を分析し、得られたモデルを基に、これからの発展が期待されるベ
について図にまとめた。7都市において首都圏計画の比較を行い、開発の
インドネシア
20
1993
までに竣工した100事例と、構想段階の90事例、合計190事例を対象とす
1990
層建築が竣工した。本研究では、東南アジアの6カ国・7都市(うち5都市は現地調査を実施)において、都市開発の時代的変化
フィリピン
25
1987
を参照して、東南アジア6カ国の200m以上の高層建築とし、2013年10月
成熟度 高
6カ国において、社会経済開発計画(国土計画)、空間計画、首都圏計画
1984
時期から都市が整備され、環境に配慮した都市づくりを進めている。ベトナムでは、ハノイにおいて2012年度に300mを越える高
1-3 6カ国における都市計画の変遷および都市圏の比較
30
1981
高層建築の事例は、WEBサイト、CTBUH、skyscraperpage、EMPORIS
公共主導
1-2 東南アジアの高層建築の動向と対象事例の選定
近年、高層建築は中東・東アジアを中心に建設が進み、その舞台は東南アジアに広がっている。中でも、シンガポールは早い
混合
特徴:中央市街地から川沿い
に高層建築の計画が進んで
いる。現在は点在している。
民間主導
序 研究の背景と目的
新地区
●1986 ドイモイ導入 ●『バンコク土地利用総合計画 2006』
●改定 『社会経済開発 10 カ年戦略』
●『社会経済開発 10 カ年戦略』●『社会経済開発 5 ヵ年計画』●改定
『社会経済開発 5 ヵ年計画』
●2009 『開発修正基本計画方針』
2030)』●『ホーチミン計画 2025』
●2003 『建設法』 ●2008 『ハノイ首都圏計画●2010
『都市計画法』
型
1
3-1 分析方法と国ごとの結果
①
高層建築の形態において、『型』『空間構成』『構成方法』『表層』に関する分析を行う。
0
副要素
要素の空間構成 主要素と副要素の空間構成に関する分析を行い「隣接」「重積」「挿
7
15
④
⑤
⑥
50
以上
53
Built
分析結果をみると、④・⑦の主要素が1つからなるものが多い。そして、「隣接」「重積」
「複合」はどの型においても該当事例があるが、一方で「貫入(穿孔)」、「被覆」では、主要
設計モデルにおいて、東南アジアの常暑地域という気候条件を踏まえた上で、<型>は主要素
が3つ以上からなる③・⑥・⑨のいずれかの型とすることで、外表面積を多くとることが出来
るものとする。③の型を基に、Mグループが属する「複合」から表を作成した。中でも、
[Marina Bay Sands 1~3(№Bu-21・22・23)/Moshe Safdie設計]のように、【「隣接」×「重
積」】からなる事例が多くみられた。設計では、高層建築の多様性を生み出すために、<空間構
成>を2種類以上組み合わせた「複合」を設計するとし、表4から導き出された全15モデルのう
ち、すでに事例があるモデルを除いたⅰ~ⅸの9モデルより検討を行う。
諸要素の構成方法
対称
一定 リズム
ランダム
№
複合
なし
6
3
⑧
⑨
1
1
表層
色素材 パターン ルーバー 構造体
緑化
外部化
SG 9 2 3 4 3 0 4 0 0 5 3 0 1 2 2 3 5 5 0 2 4 14 6
ID 9 1 2 4 2 0 2 0 0 2 3 3 0 2 0 1 7 0 0 1 3 17 2
PH 7 2 0 5 0 0 4 0 0 6 4 1 0 0 0 0 2 0 0 3 6 15 8
MY 5 0 1 4 0 0 6 0 0 3 4 3 0 0 1 0 2 1 2 2 4 13 7
TH 2 0 3 5 0 0 5 0 1 2 1 6 0 3 0 2 3 4 0 2 5 13 6
VN 2 0 0 1 0 0 2 0 0 0 1 0 0 1 0 1 2 0 0 0 1 3 4
国ごとの 『型』、 『空間構成』、 『構成方法』、 『表層』 の結果 ( 構想段階の高層建築 )
主要素×副要素による型
空間構成
構成方法
Un
built
3-3 設計モデルの選定
集合
3
1
1
0
2
1
1
3
1
3
0
0
2
1
1
4
1
0
5
1
1
1
5
3
表層
外部化
緑化
構造体
ルーバー
パターン
色素材
なし
ランダム
リズム
一定
対称
複合
集合
被覆
貫・
穿
挿入
重積
隣接
⑨
⑧
⑦
⑥
⑤
④
③
②
①
素が1つからなる④・⑦の型にしかみられなかった。
被覆
主 ・ 副要素による型
『空間構成』 『構成方法』 『表層』 による分析方法
国ごとの 『型』、 『空間構成』、 『構成方法』、 『表層』 の結果 ( 竣工した高層建築 )
※SG: シンガポール ID: インドネシア PH: フィリピン MY: マレーシア TH: タイ VN: ベトナム
主要素×副要素による型
空間構成
構成方法
表層
の13のグループに分けることが出来た。<8つの型>と<7つの空間構成>による整理表をみる
と、「隣接」と「重積」の数が多いことがわかる。「複合」も約1割みられた。また型による
貫通・穿孔
外部化
緑化
構造体
ルーバー
パターン
色素材
なし
ランダム
リズム
一定
対称
複合
集合
被覆
貫・穿
挿入
重積
隣接
⑨
⑧
⑦
⑥
⑤
④
③
②
①
<8つの型>と<7つ空間構成>の組み合わせによるグループ分けをおこなった結果、A∼Mまで
挿入
③
54
2 ⑦
3-2 形態の分析結果とグループ分け
②
要素の空間構成
隣接
重積
1
入」「貫通(穿孔を含む)」「被覆」「集合」、またそれらを複数組み合わさったものを「複
合」とし、<7つの空間構成>に分類する。
主要素
2
3以上
SG 2 0 1 1 0 1 2 0 0 2
ID 3 0 1 9 1 1 6 0 0 7
PH 5 1 3 7 0 0 4 0 0 5
MY 7 0 0 2 0 1 7 1 0 1
TH 3 0 0 0 0 0 5 0 0 1
VN 0 1 1 8 0 0 6 0 0 4
型と空間構成による整理表
空間構成
型 隣接 重積 挿入 貫 ・ 穿 被覆 集合 複合
④ A 13 D 16 G 7 I 2 J 12
0
0
⑦ A’14 D’ 8 G’ 8 I’ 2 J’13 K 3
5
0
0
0
0
0
0
②B 7
⑤ B’ 1 E 2
3
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
⑧
1
③C 3 F 3 H 5
2
0
0 L 2
2
0
1
0
0
0
0
⑥
F’
⑨
1
0
0
0
0
0
0
計 38 30 20
4 25
5 M 14
1 1 1 0 0 0 0 2 0
2 3 0 4 1 1 5 2 1
4 2 0 3 0 1 1 2 0
2 0 0 4 0 4 2 2 1
1 0 0 2 1 0 1 1 0
4 1 2 4 0 1 4 1 2
グループ複合の掛け合わせ表
複合
隣接
重積
Bu-83(TH)
Bu-21(SG)
Bu-22(SG)
隣接
Bu-23(SG)
Bu-27(ID)
Un-54(MY)
重積 Un-15(ID)
Un-51(MY)
△
挿入
Un-84(VN)
◎
貫・穿
○
被覆
Un-29(PH)
△
集合 Un-57(MY) Un-59(MY)
1
1
3
3
1
1
2
9
9
3
2
8
2
8
15
15
4
5
1
5
6
4
4
5
0
0
2
1
0
0
0
3
2
3
0
0
5
1
0
2
1
8
挿入 貫 ・ 穿 被覆
△
ⅰ
◎
ⅱ
5
3
2
2
2
集合
△ Bu-85
ⅲ (TH)
○ Bu-98 ー
ⅳ (VN)
○ⅴ △ⅵ ○ⅶ
◎ⅷ
ー
○
△
ー
○ⅸ
◎
○
○
ー
第4章 ベトナム・ホーチミンにおける設計提案
4-1 対象敷地のゾーニング
設計対象敷地は、ホーチミンの中心部にあるベンタン市場と呼ばれる大きなマーケットや、一番高い高層建築が位置するaとする。bには、文化施設や大きな自然公園があ
り、緑が多く存在している。cには、密集した住宅が立ち並んでいる。また対岸のdは、川、森林、農地が広がり、眺望が開けている。現在ホーチミンが計画している鉄道網
や、都市計画の概要を参考に、設計する高層建築の位置を川に近い場所に定めた。また既存の3つの活気あるマーケットストリートの上部をペデストリアンデッキで繋ぎ、駅か
ら道路交通が激しい地上に降りることなく、直接、高層建築へアクセス出来る計画とし、周辺一体を高層建築エリアとした。
地図記号
自然公園
d
設計対象物
マーケット
ストリート
鉄道駅(計画)
b
地下鉄(計画)
緑の引き込み
設計対象物
高層建築エリア
a
ペデストリアン
デッキ
c
[Bitexco Financial
Tower(Bu-98)]
緑
サイゴン川
ベンタン市場
公園
地図記号 :
マーケットストリート
文化施設
観光施設
100m
500m
4-2 ホーチミンを踏まえた高層建築の設計提案
設計モデルとプロセス 高層建築の形態において、ベトナムにある細長い高層建築の形態を参考に設計を行う。細長い形態を活かせるモデルとして、【ⅶ:「挿入」×
「集合」】、【ⅷ:「穿孔」×「集合」】の2つのモデルを採用し、前者は「挿入」によってスラブの位置がずれる利点を活かせる商業施設に、後者は「穿孔」による通風の
観点から宿泊施設とした。
表層 表層は、常暑地域の気候を和らげるため、東南アジアの7都市でみられた「ルーバー・庇」「緑化」「外部化」を採用した。また、構想段階の事例によくみられた
「構造体の表出」を採用し、メリハリのある外観にした。また、シンガポールにおいて同一敷地に複数棟建てられた事例である[Marina
Bay
Financial
Centre
Ⅰ~Ⅲ(№
Bu-5・9)・Marina Bay Residences(№Bu-12)/KPF設計]において、個々の高層建築の形態はそれぞれ異なるが、カーテンウォールの外装材を統一することで調和を持たせてい
る事例がある。設計提案でも、2棟の形態はそれぞれ異なるが、表層を同じにすることで統一感を出すこととした。
Bu-55
Bu-68
Bu-88
Un-2
Un-10
Un-17
Un-26
Un-44
Un-45
Un-48
Un-53
Bu-26
Bu-76
Un-16
Un-73
Un-77
Bu-18
Un-14
Bu-8
Bu-17
Bu-57
Bu-58
Un-79
Bu-10
Un-76
Bu-2
Bu-41
Bu-60
Bu-63
Un-38
Un-19
Bu-81
Un-6
Un-34
Bu-15
Bu-42
Bu-51
Bu-96
Un-28
Bu-19
Bu-48
Bu-72
Bu-73
Bu-82
Un-35
Un-41
Un-49
Un-80
Un-50
Un-72
Bu-64
Un-8
Un-83
Un-87
Bu-61
Bu-30
Bu-24
Un-33
Un-47
Un-3
Bu-43
Bu-67
Bu-87
Bu-93
Un-18
Un-85
Bu-90
Un-12
Bu-95
Bu-75
Un-43
Bu-47
Un-1
Un-30
Bu-79
Bu-86
Bu-89
Un-20
Bu-36
Un-82
Bu-25
Un-7
Bu-84
Bu-5
Bu-12
Bu-28
Un-23
Un-24
Un-37
Un-39
Un-88
Bu-80
Bu-97
Un-9
Un-36
Un-52
Un-75
Un-66
Un-64
Bu-34
Bu-91
Un-60
Un-67
Un-74
Bu-66
Un-11
Un-70
Bu-11
Un-29
Un-54
Bu-83
Un-57
Bu-98
Bu-21
Un-59
Bu-27
Un-84
Un-51
Un-15
Bu-85
建築名
国
St. Francis Shangri-la 1・2(Bu-56) PH
Menara Maybank MY
Jewelry Trade Center TH
Tanjong Pagar Centre SG
Kuningan Persada Tower ID
BDNI Center B ID
The Icon Residences 1・2(Un-27) ID
BDO Ortigas Tower PH
Edades Tower PH
Three Central PH
The Astaka Tower 1 MY
Wisma 46 ID
Berjaya Times Square A・B(Bu-77) MY
Sahid Sudirman Center ID
Metro Sathorn Tower TH
N. An Khanh StarWorld 1・2(Un-78) VN
One Shenton Tower 1 SG
BDNI Center A ID
The Sail @ Marina Bay SG
Central Park Tower SG
Petron Megaplaza PH
Union Bank Plaza PH
Saigon Centre 2 VN
8 Shenton Way SG
Lotus Tower VN
Overseas Union Bank Centre SG
The Grand Hyatt Residence
ID
1322 Golden Empire Tower PH
Philamlife Tower PH
Grand Riviera Suites PH
Pakubuwono Signature ID
The River South Tower TH
V on Shenton Residential Tower SG
Mega World Place Phase 1 PH
Millenia Tower SG
The City Center @ Batavia City
ID
BSA Twin Tower 1・2(Bu-52) PH
Keangnam Hanoi Landmark Tower VN
Chase Tower ID
The Orchard Residences SG
Discovery Primea PH
Menara Maxis MY
AmBank Tower MY
Reflection Jomtien Oceanfront
TH
Trump Tower At Century City PH
The Shang Salcedo PH
Menara Warisan Merdeka MY
VietinBK Business Of. Ho.(Un-81) VN
Plaza Rakyat Office Tower MY
Magnolias Ratchaprasong TH
Petronas Tower 1・2(Bu-65)
MY
Signature Tower Jakarta ID
Xi Park Tower VN
Vietcombank Tower VN
One Corporate Center PH
The Peak 1・2(Bu-31)
ID
DBS Building Tower One
SG
Movenpick Hotel and Stratford Re. PH
Gateway to Bonifacio 1 PH
Sky Suites @ Anson Enggor Street SG
Residence @ Senopati 1・3(Bu-44) ID
Petronas Tower 3 MY
Thai Farmer Bank Headquarters
TH
Northpoint South Tower TH
Graha Kuningan ID
Vien Dong Meridian Tower 2 VN
CRC Tower TH
Shimmering Tower ID
Q-House Lumpini
TH
The Troika Tower 3 MY
Park Terraces Point Tower PH
Gramercy Residences PH
Rahardja Centre SG
Lopez Centre PH
Lot G Office Towers MY
Empire Tower TH
The Pano TH
Bumiputera Tower ID
Bakrie Tower ID
Ho Chi Minh City W.・E.(Un-86)
VN
Overseas Chinese Banking Corp. SG
PS100 SG
Centara Grand TH
Marina Bay Financial Centre II SG
Marina Bay Residences SG
Menara BCA
ID
International Finance Center 2 ID
Sahid Perdana Tower 1・2(Un-25) ID
The Royalton PH
Philippine Stock Exchange PH
VIJA Tower 1~3(Un-89/90) VN
Baiyoke Tower II TH
Lotte Center VN
Pertamina Tower ID
The Block Hyundai National h.q. PH
Four Seasons Place MY
SCIC Financial Tower VN
St. Regis Hotel & Residences MY
Millennium Residence MY
Graha Energi ID
Sathorn Square Tower 1
TH
Banyan Tree Signatures MY
Ocean One TH
MARQUE Sukhumvit TH
Menara Telekom MY
Peruri 88 ID
Maha Nakhon TH
Asia Square Tower 1・2(Bu-16) SG
Skycity PH
KL Linear City Phase 1 MY
State Tower TH
YTL Tower MY
Bitexco Financial Tower VN
Marina Bay Sands 1~3(Bu-22/23) SG
Angkasa Raya MY
Ciputra World Hotel Tower ID
Vien Dong Meridian Tower 1 VN
Platinum Tower MY
Cemindo Tower ID
The Met TH
貫
隣 重 挿
被
高さ 竣工年 型 接 積 入 ・ 覆
穿
213 2009 ④ ●
244 1988 ④ ●
221 1996 ④ ●
290 2016 ④ ●
451
④ ●
240
④ ●
200
④ ●
210* 2015 ④ ●
205 2014 ④ ●
200* 2015 ④ ●
301 2017 ④ ●
262 1996 ⑦ ●
203 2003 ⑦ ●
258 2015 ⑦ ●
236
⑦ ●
391
⑦ ●
214 2011 ⑦ ●
317
⑦ ●
245 2008 ⑦ ●
215 2008 ⑦ ●
210 1998 ⑦ ●
206 2004 ⑦ ●
386
⑦ ●
235 1986 ② ●
400
② ●
278 1986 ② ●
210 2009 ② ●
203 2002 ② ●
200 1999 ② ●
230 2014 ② ●
235 2014 ⑤ ●
258 2012 ③ ●
237 2016 ③ ●
304
③ ●
223 1996 ④
●
207 2012 ④
●
221 2011 ④
●
336 2012 ④
●
200* 2015 ④
●
211 2010 ④
●
239 2013 ④
●
212 1998 ④
●
210 1998 ④
●
252 2013 ④
●
280 2016 ④
●
220* 2016 ④
●
600* 2018 ④
●
363 2015 ④
●
382
⑦
●
239 2015 ⑦
●
452 1998 ⑦
●
638 2020 ⑦
●
240
⑦
●
206 2014 ⑦
●
202 2009 ⑦
●
219 2006 ⑤
●
201 1975 ③
●
312 2016 ③
●
201
③
●
250 2014 ⑥
●
205 2008 ④
●
267 2012 ④
●
225 1995 ④
●
205 2010 ④
●
239
④
●
220 2014 ④
●
210 2001 ⑦
●
350*
⑦
●
202 2006 ⑦
●
204 2010 ⑦
●
210 2014 ⑦
●
250 2013 ⑦
●
343
⑦
●
320
⑦
●
200 2013 ③
●
227 1999 ③
●
220 2010 ③
●
230*
③
●
214 2009 ③
●
240 2015 ④
●
201 1976 ⑦
●
207 2014 ⑦
●
235 2008 ④
●
245 2010 ④
●
227 2010 ④
●
230 2008 ④
●
215 2015 ④
●
210
④
●
230 2015 ④
●
230
④
●
200
④
●
304 1997 ⑦
●
267 2014 ⑦
●
530 2018 ⑦
●
250
⑦
●
343 2017 ⑦
●
450
⑦
●
205 2015 ⑦
●
228
⑦
●
217 2008 ⑦
●
207 2011 ⑦
●
240* 2016 ⑦
●
367
⑦
●
222 2016 ⑦
●
310 2001 ⑦
389 2019 ⑦
313 2016 ⑦
229 2011 ③
335
⑦
○
○
300
⑦ ○ ○
247 2001 ⑦ ○ ○
294
⑦ ○
263 2010 ⑦
○
○
207 2010 ⑤ ○ ○
268
⑧
○
257 2014 ③ ○ ○
220 2014 ③
○ ○
380
⑥ ○ ○
269 2015 ⑥ ○ ○
231 2009 ⑨ ○
リ
集 複 対 一
ダラ な 表
ズ
合 合 称 定
ムン し
層
ム
◆
◆ 色/パ
◆ 色/パ
◆ 外
◆ 色
◆ 構
◆
◆ 色/パ
◆ 色/外
◆ 色
◆ 色/パ
◆
色/パ
◆
色
◆
◆
色/パ
◆
◆
色/ル
◆
構
◆
色
◆
色
◆
色
◆
色/パ
◆
色緑外
◆
色/パ
◆
パ
◆ 色
◆ 色
◆ 色
◆ 色/パ
◆ 色/パ
◆
色/パ
◆
色/外
◆
色パ緑
◆
色
◆
色
◆
◆
色/パ
◆
色/パ
◆
◆ 緑/外
◆ 色
◆ 色
◆ 色/パ
◆ 色緑外
◆ 外
◆ 色
◆ 色
◆ 緑
◆
色/パ
◆
パ
◆
◆
色/パ
◆
色/パ
◆
◆
色
◆
色
◆
構/外
◆
色パ構
◆
◆
緑/外
◆
色
◆ 色/パ
◆ -
◆ 色
◆
◆ 色パ緑
◆
色/パ
◆
色/パ
◆
色/パ
◆
色/構
◆
◆ 色緑外
◆
◆
◆
色/ル
◆
色
◆
色
◆
色
◆
構
◆ 色
◆
ル
◆
緑/外
◆
色/ル
◆
◆
◆ 色
◆ 色/パ
◆ 色
◆ 色パル
◆ 色
◆ 緑/外
◆
色
◆
パ緑外
◆
色
◆
色/ル
◆
◆
◆
色
◆
色
◆
◆ 色/パ
◆ 色
◆ 色
◆
●
◆
ル/外
●
◆
緑/外
●
◆
外
●
◆
色パ緑
●
◆
色
●
◆
色構外
●
◆
色/外
○ ●
◆
パ/ル
●
◆ -
● ◆
色/外
○ ●
◆
緑/外
● ◆
色緑外
●
◆
緑
●
◆
色
●
◆
○ ●
◆
パ緑外
グル
ープ
第3章 高層建築の形態に関する分析
代表事例
A
Bu-55
Bu-88
Un-2
Bu-26
Un-73
Un-79
Bu-10
Un-76
Bu-2
Bu-63
Un-38
Un-19
Bu-81
Bu-81 平
Un-6
Un-6 立
Un-34
Un-34
D
Bu-96
Un-28
Bu-19
Un-50
Bu-64
Un-8
D’
Bu-30
A’
B
B’
C
Bu-30 配置図
E
F
Bu-24
Un-33
Bu-67
Bu-87
Bu-79
Bu-86
Un-82
Un-82
Bu-84
Un-24
Bu-66
Bu-66 配地図
Bu-11
Un-57
Un-47 断
Un-3
Un-3 平
Un-18
Bu-90
Un-12
Bu-75
Bu-86 平
Bu-89
Un-20
Bu-36
Bu-25
Un-7
Un-9
Un-36
Bu-91
Un-11
Un-11 配地図
Un-70
Un-70 図
Bu-11 平
Bu-11 平
Bu-16
Bu-21
Un-59
Un-84
Un-51
Bu-85
Un-47
F’
G
G’
H
I
I’
Bu-25
Un-7 平
J
Un-39
J’
K
L
M
※№において、 Bu=Built, Un=Unbuilt を示す。 ※高さにおいて、*は推定の高さを示す。
※●は空間構成、◆は構成方法に使用し、 複合タイプには、 該当するものに○を使用した。
規模
設計プロセス
ⅰ
ⅱ
ⅲ
ⅳ
ⅴ
細長い形態にする
ⅵ
ⅶ
ⅷ
ⅸ
挿入
外部化
形態 : ベトナムにある細長い高層建築
集合ボリューム
庭園
ⅶ・ⅷ
採用
Bu-96
Bu-97
Dolphin
4つの表層を採用
表層
統一
柱のスパンを参考に、
15m×10m
( 間口 × 奥行き ) を基に、 その整数倍、
1/2 倍で組み立てる。
庇
Sunwah
構造体の表出
デザインの特徴
[Lotte Center(Bu-97)/Callison 設計 ]
用途 :
The tower’ s design maximizes energy
【ⅶ: 挿入 × 集合】 efficient principles to respond to the city’ s
商業施設
intense year-round climate.
【ⅷ: 穿孔 × 集合】 [Dolphin Plaza/DP Architects 設計 ]
宿泊施設
4 towers are designed to avoid direct sunlight
from the west, bringing natural light and air to
every cm2 of the building.
2棟
連立
正面パース
正面パー
ース
敷地面積 : 10300 ㎡
建築面積 : 5100 ㎡
延床面積 : 147600 ㎡
階数 : 地上 41 階
高さ : 183m
穿孔 構造 : 鉄骨鉄筋コンクリート造
スパン : 15,000×10,000mm
コア
表層 : 「ルーバー ・ 庇」 「緑化」 「外部化」
「構造体の表出」 を採用
[ Marina Bay Financial Centre Ⅰ
~Ⅲ他 (Bu-5・9・12)/KPF 設計 ]
個々のビルの形態はそれぞれ
異なるが、 カーテンウォールの
外装材を統一することで、 調和
Bu-5・9・12 を持たせている。
セットバック
テラス
下部はピロティとして
空気の通りをつくる
高層建築の縦横比・細長比は、ベトナムにある細長い高層建築の比率を参考に
し、30m(縦)×60m(横)×180m(高さ)とした。構造は、柱を1200㎜角とし、縦に10
m、横に15mでスパンをとり、そのスパンを「集合」の基本ボリュームとした。基
本ボリュームの1/2倍、整数倍によるボリュームで設計することとした。
bed room
linen closet
commerce
linen closet
hotel
terrace
restaurant
shop
gallery
stairwell
terrace
garden
stairwell
bed room
living
bed room
living
dining
35F Plan : 中央部分は、 ガーデンとなっており、 両棟を行き来出来る
commerce
Pilotis
rotary
rotary
pedestriandeck
front
living
commerce
hotel
stairwell
hotel
terrace
terrace
stairwell
1F Plan Pilotis 1階は、4層分の吹き抜けになっており、開放的な空間が広がる。
地上部分のピロティ:バス・タクシーのロータリー
hall
bed room
50m
commerce
Pilotis
dining
dining
shop
terrace
linen closet
linen closet
living
2F Plan Entrance Hall
ペデストリアンデッキから入ることが出来る。
ペデストリアンデッキ:イベントなどが開催される
21F Plan 商業施設と宿泊施設は、独立して建つ。テラスは外から見ることが出来る。
遊覧船へと続く道
40F Plan
中央部のテラスによって、左右の棟を行き来出来る。
展望台:[Bitexco Financial Tower(Bu-98)]を右手にのぞむ
宿泊施設 : 低層部の吹き抜け
100m
鳥瞰
配置図
□設計ダイアグラム
商業施設 : テラスへと続く階段。 上層部まで登ることが出来る
1200 ㎜角の構造体
EV の配置
大型施設の配置
( 商業 : ギャラリー、 劇場等 )( 宿泊 : ジム、 会場等 )
その他のボリュームの配置
外部化しているテラスの配置
core
sky deck
sky deck
terrace
terrace
gallery
stairwell
stairwell
商業施設、 上層部
stairwell
sky garden
stairwell
stairwe
we
ell
stairwell
terrace
stairwell
stairwell
stairwell
宿泊施設、 中層部
pedestriandeck
宿泊施設断面
宿泊施設断面
正面断面
正面断面
50m
50m
50m
Sky Garden、 Sky deck の渡り廊下
2棟を繋ぐ庭園の配置
商業施設の階段の設置