和歌山県立医科大学サテライト診療所本町医事業務委託仕様書 1 目的 本仕様書は、和歌山県立医科大学サテライト診療所本町(以下「診療所」という。 )に 係る医事業務について、専門的な知識と技能を有する民間受託者に委託することにより、 診療所の適正な運営管理と医事業務の効率化を促進し、もって診療所における患者サービ スの一層の向上に寄与することを目的とする。 2 施設の概要 (1) 名 称 和歌山県立医科大学サテライト診療所本町 (2) 所在地 和歌山市本町2丁目1番地 (3) 診療科 内科(糖尿病・循環器・漢方・老年) フォルテワジマ5階 リウマチ科 リハビリテーション科 美容皮膚科 皮膚科(診療科については、変更の可能性あり。ただし、1日で 最大5診まで。 ) (4) 内 容 外来診療のみ、薬は院外処方 (5) 診療時間 9:30~15:00(受付時間 8:45~14:45) 但し、リハビリテーション科新規患者 9:00~17:30(受付時間 8:45~17:00) なお、診療時間については、事情により適宜対応できるものとす る。 (6) 休診日 土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律に基づく休日、年末年 始(12月29日~1月3日)及び診療所の指定する日とする。 (7) 外来患者数(想定) 1日平均 約100名 3 施設の目的・理念 本診療所は、予防に重点をおいた医療の推進など未来の医療を研究・実践することに より県民のQOLの向上を推進する目的で設置された「和歌山県立医科大学みらい医療推 進センター」の重要な機能を担う医療施設として、また、県民に高度な医療サービスを提 供する診療所として開設するものである。 運営にあたって、高度な医療を提供する大学医療機関であるという認識のもと、安全、 安心、親切な患者サービスに重点をおいた運営を推進するものとする。 4 委託期間 1 平成27年7月1日から平成29年6月30日までの2年間 なお、入札後から平成27年7月1日までの間は、業務担当者に対して診療所の診察 予約システム、電子カルテシステムなど業務関係システムの操作及び業務手順等について 十分な研修を行うこと。 5 業務時間 患者対応に必要な8時45分から18時30分は、必ず人員配置を行うこと。 6 履行場所 和歌山市本町2丁目1番地 フォルテワジマ5階 和歌山県立医科大学サテライト診療所本町 7 委託業務の内容 受託者は業務の運営にあたり、委託者の掲げる施設目的、理念、運営方針を正しく理 解・認識し、以下に定める各事項を誠実に履行すること。 (1) 受付窓口に関する業務 Ⅰ 初診受付 ① 患者に受診申込書と問診票を渡し、記入方法を説明 ② 保険証を預かり、患者の同意を得てコピー ③ 受診申込書及び保険証により新患登録 ④ 持参した紹介状・検査データ・レントゲンフイルム・投薬一覧等を受理し、 診療部門へ渡す。 ⑤ 診察券を発行し交付、受付手続きと診療部門への連絡 ⑥ 受診までの待ち時間及び診療所内部の簡単な説明と案内 ⑦ リハビリ新規患者(65歳以上)の介護保険証確認 Ⅱ 再診受付 ① 診察券を受取り入力 ② 予約を確認し案内 ③ 予約外再診患者来所時の受付手続と、診療部門への連絡手配 Ⅲ その他の受付窓口業務 ① 患者案内 ② 各種問合せ相談窓口対応 ③ 電話予約受付対応及び予約入力手続 ④ 翌日予約患者の受入れに関する準備作業 ⑤ 再診患者フイルムの取出しと、診察後返却フイルムの収納管理(返却不要他院 2 フィルムの管理) ⑥ 検査結果の入力・患者通知及び検査伝票の整理及び管理 ⑦ 診断書・証明書等の申請受付及び交付 ⑧ 公費扱いとなる患者の諸手続と対応 ⑨ 血糖測定値センサー消毒綿の保管・受渡し ⑩ 医事業務で使用する用紙・消耗品の在庫管理 ⑪ 待合室の美観保持 ⑫ 駐車場券の準備・発行・枚数管理・保管 ⑬ 当該業務に関する書類管理 ⑭ センター職員との連絡調整(緊急時、非常時の連絡等) SPD(薬)システムに関する以下の業務 ⑮ ・薬品の発注・入庫に関わる電算入力(読取機をコンピュータにセットし送信) ・薬品の検収(伝票との突合) (2) 会計に関する業務 Ⅰ 会計処理 ① 患者より基本箋を受取り、診療部門内のサインを確認後、会計処理を行う ② 診察料を受領後、診療明細領収証を手渡す ③ 院外処方箋は確認後交付 ④ 当日診療終了後、診察料の入金額(以下「入金額」という。)を集計し現金と突 合の上、 「サテライト診療所本町日計表(以下「日計表」という。) 」を作成 ⑤ 現金を金庫(委託者が貸与するもの。)に保管し、翌診療日の午前9時までにそ の現金と日計表を事務長に引き継ぐ ⑥ 未収金発生の場合は未収金内訳書を作成 ⑦ 上記業務終了後、委託者担当職員に報告 ⑧ 未収金の整理、未収金整理簿の作成 ⑨ ②で必要なつり銭の資金は、受託者が用意し、管理するものとする。なお、つ り銭の保管は⑤の金庫を使用するものとする (3)診療報酬請求業務 Ⅰ 診療報酬明細書 ① 毎月末、仮診療報酬明細書を出力し点検・修正を行う ② 翌月初修正後の本診療報酬明細書を出力し、本点検・整合チェック・確認を行う ③ 診療担当医師への診療報酬明細書点検依頼 ④ 担当医師点検後の再修正内容等調整打合せ ⑤ 返戻・再審査診療報酬明細書の訂正及び再請求手続 ⑥ 診療報酬明細書集計、診療報酬請求書、内訳書、送付書及び収支整理簿の作成並 びに整合業務 3 ⑦ Ⅱ 診療報酬請求書及び関係書類一式を委託者に提出 その他関連業務 ① 診療報酬請求に関する手続と処理は、適正、確実に行い大学が運営する診療所 として各関係機関に信頼される品質を維持すること。 ② 保険制度改正時には情報を的確に収集し、改正内容等を十分理解した上で 業務を遂行するとともに、医師他関係者から説明を求められた場合に必要な説明を 行うこと。 ③ 受託者は、診療所が保険請求監督官庁その他診療所の設置、運営に係る監督官庁 等(以下「監督官庁等」という。)による調査、検査が実施される場合において、 委託者から要請があった場合は、必要な資料の作成及び関係職員による監督官庁等 への説明、その他必要な協力を行うものとする。 ④ 関係書類の整理及び管理 (4)医事業務受託者の責務 ① 受託者は本業務が円滑・適正に遂行できる人員・人材を配置すること。 ② 受託者は、受託者の事情によって業務従事者に欠員が生じることのないよう必 要な措置を講じるとともに、業務の円滑な遂行のため必要な体制を整えなければ ならない。 ③ 受託者は、診療所が保有するコンピュータ等の事務機器の操作に必要な知識を 有する適正な人員を配置しなければならない。 ④ 受託者は業務の遂行にあたり、管理責任者並びに業務責任者を選任し受託業 務の円滑・適正な運営を図ること。 ⑤ 常駐する業務責任者は、受託業務全般に関する専門知識と診療報酬請求業務に ついて2年以上の実務経験を有し、受託者との必要な対応及び従事スタッフの指 導管理を行うこと。 ⑥ 受託者は業務従事者の健康管理と服務規律の維持に努め、日常の業務を通じ て委託者の目指す運営方針に最大限協力すること。 ⑦ 受託者は業務従事者に名札を付けた制服の着用と清潔を保持させること。 ⑧ 受託者は、執務場所(待合室を含む。 )の清掃・整理整頓等職場秩序の保持に努 めること。 ⑨ 受託者は当診療所の円滑な事業運営に関し、委託者並びに関係職員と連携・協力 し業務に努めること。 ⑩ 受託者は、診療所が実施する防災訓練その他診療所管理運営上必要な事業につい て、診療所と協議の上、積極的に参加しなければならない。 ⑪ 受託者は、業務を遂行する上で、発生し得ると判断された感染症等の防止には万 全を期するものとし、業務従事者の定期健康診断を受託者の負担において行う。ま た、感染の疑いのあるものについては、感染していることが確認されるか治癒する 4 まで、業務に従事させないこととする。 ⑫ 受託者は、他者へ業務を引き継ぐ必要が生じた場合は、業務マニュアル等により、 診療所が当該他者に対して円滑な事務の引き継ぎが行えるように協力するととも に、医事業務に支障が生じないよう円滑に行うよう努めなければならない。 また、業務に支障が生じる恐れがある場合は、契約期間終了後も柔軟に対応しな ければならない。 ⑬ 受託者は、受託業務の実施及び引き継ぎにおいて故意又は過失により、和歌山県 立医科大学及び第三者に損害を与えたときは、その損害を賠償しなければならない。 (5)患者サービスに関する業務 ① 窓口業務における対応については、常に迅速・的確・親切を心掛けた患者サービ スの向上に努め、委託者と連携・協力して待ち時間の短縮等の患者サービスに取組 むこと。 ② 受託者は業務従事者に対し、本診療所の窓口対応に相応しい接遇及び医事研修を 実施し、研修実績を報告すること。 ③ 受託業務の運営において生じた患者からの苦情及びクレームについては、業務責 任者の適切な初期対応と必要によっては管理責任者で対応し、問題の解決を図るこ と。 ④ 苦情及びクレームの内容と対応結果については、再発防止策を含め委託者に文書 で報告すること。 ⑤ 患者のニーズと満足度を調査し、患者サービスに反映させることを目的とし て委託者が定期的に実施する患者アンケート調査に対し全面的に協力し取組むこ と。 (6)個人情報の保護について ① 個人情報の保護と守秘義務については、関係法令を遵守するとともに和歌山 県及び和歌山市の定める個人情報保護法令に基づき、適切な取扱と対応を行うこ と。 ② 業務従事者に対しては、個人情報保護に関する法令とその取扱についての研 修を実施し、当問題の重要性の認識と必要な知識を習得させること (7)未収金について ① 会計処理において、未収金の発生を未然に防止する対策を委託者と共同で構 じること。 ② 万一未収金が発生した場合には、その回収に必要な手続と対応を行うこと。 (8)再委託の禁止 受託者は、本受託の全部又は一部を第三者に委託してはならない。 (9)その他 Ⅰ 環境問題について 5 ① 委託者が 計画実施する 医療環境 の改善、美化 関連施策 については積 極的 に協力すること。 ② 業務の効 率化によって紙のムダ ・排出ゴミの減量に取 組み、環境に与え る負荷を軽減すること。 ③ 業務を通じてムダ・ムラ・ムリをなくし、省エネ・エコ商品の活用等常に環境 問題を意識した業務運営を図ること。 Ⅱ 情報セキュリティについて ① 受託者は情報資産の保護とセキュリティの重要性を認識し、これらに関する委 託者の方針と施策に従って関連情報を管理すること。 ② 業務に関連する一切の書類・データ・情報等の持出しは行わないこと。 ③ 診療所施設・設備の錠の使用と管理は委託者の指示に従うこと。 Ⅲ その他 ① 受託者は本仕様書に記載した各業務を具体的に実施するため、診療所と協議の 上業務フローを作成し、委託者に提出するとともに、業務従事者全員にその内容 を周知しなければならない。 ② 受託者は患者サービスにつながる意見等の他、診療所の経営及び業務運営の効 率化に寄与する業務改善・提案に取組むこと。 ③ 受託者は、当月の業務終了後速やかに受託業務完了届けを診療所に提出し、当 該業務の履行状況について検査を受けなければならない。 ④ 受託業務従事中の制服等被服類並びに業務遂行に必要な用紙及び書籍類は受託 者の負担とする。 ⑤ 本仕様書に定めのない事項については、必要に応じて診療所と受託者の間で協 議して定める。 6
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