第 23 号 とおつおうみかいだより とおつおうみかい 遠淡海会だより 「2015 年介護報酬改定と子育 て支援新制度」について 平成 27 年 3 月号 発行 社会福祉法人遠淡海会 〒432-8005 浜松市西区神ヶ谷町 6611 電話 053-485-6320 FAX 053-485-6321 次に、子ども・子育て支援新制度が 4 月から始ま り、新制度では保育所、幼稚園などの利用希望者は、 その必要性や子どもの年齢により 1~3 号の認定を 受けることになりました。国の基準に基づく市区町 村が認可する保育所は幼稚園と保育所の強みを生か した認定こども園、従来の幼稚園や保育所、これに 小人数保育や小規模保育等の地域型保育が新たに加 わり、子どもの預け先の選択肢が増えることとなり ました。保育所の入所要件については、従来の「保 育に欠ける」から「保育を必要とする」に変わり、 保護者の就労はフルタイムに限らず、パートや夜間 勤務も対象とされ、保育時間は 2・3 号認定の場合、 フルタイム勤務は保育標準時間 (1 日最長 11 時間) 、 パートなどは保育短時間(1 日最長 8 時間)に分かれま す。これらは少子化対策の一環として、これまでよ りもきめ細かで柔軟性のある保育を目指し、全国で 2 万 1 千人余(2014 年 4 月現在)の待機児童の解消に つなげようとするものです。また保育士不足対策と して保育士の処遇改善のため保育士給与を一人当た り 3%程度引き上げることとしています。このように 保育施設の量的拡大のため様々な取組みが行われる 反面、0~2 歳児を対象とした地域型保育を終了後満 三歳以上となった場合の預け先の確保が困難である こと、保育士不足解消のための更なる対策、多くの 経営主体の参入による保育の質の確保等の課題が残 されています。 遠淡海会では、昭和 49 年の法人創設以来、地域の 皆様のご支援とご協力により、浜松乳児院、若宮保 育園、和合保育園及び特別養護老人ホーム神久呂の 園を運営し、乳幼児から高齢者に至る福祉サービス を提供しています。今後、制度の改定により経営環 境は益々厳しくなりますが、遠淡海会はご利用者や 保護者の皆様の安心・安全を第一としてより良い福 祉サービスの提供に努めるとともに、合わせて職員 の皆さんが安心して働くことができる職場環境づく りに努めてまいります。 また、今後益々少子高齢化が進むことが予想され、 更に株式会社等の多様な経営主体の社会福祉事業へ の参入が進む中で、①所得の低い方に対する支援等 を通じて社会福祉法人として公益性・非営利性を確 保すること。②事業内容や財務諸表等のホームペー ジや広報誌による公表を通じて市民の皆様に対する 説明責任を果たすこと。③地域の皆様の災害時の避 難拠点としての機能や他の事業主体では対応できな い福祉ニーズを充足することにより地域社会に貢献 すること。この 3 つを基本として安定的・継続的な 福祉サービスの提供に努めていきたいと思います。 2015 年の新しい年度がスタ ートしましたが、4 月からは介 護報酬の改定や子ども子育て 支援新制度が始まるなど、高齢 者介護・医療・年金や子育てに 関わる制度 や環境が大きく変 わりました。 水谷 博 理事長 現在、高齢者の人数は急激に 増加し、4 人に 1 人が 65 歳以上ですが 2060 年には 2.5 人に 1 人が 65 歳以上となり、人口比で見ると 1960 年代は、現役(20~64 歳)世代 10 人が高齢者 1 人を支える「胴上げ型」でしたが、現在は現役 3 人で 1 人を支える「騎馬戦型」、これが 2050 年には 現役 1 人強で 1 人を支える「肩車型」の社会になる と言われています。他方で、一人の女性が一生の間 に産む子供の人数を表わす合計特殊出生率は 2014 年は 1.43 で、少子高齢化が一層進むものと予想され ています。 まず介護については今回の改定は 2000 年(平成 12 年)に介護保険制度がスタートして以来の大きな見 直しとなり、2015 年度は一定の収入のある人は介護 サービス利用料の自己負担が 1 割から 2 割に上がり ます。また、特別養護老人ホームへ新規に入所でき るのは原則要介護 3 以上の方に限ることとなり、特 養の相部屋の室料(ホテルコスト)は段階的に介護 保険給付から外され、ご利用者の負担が増えること となりました。また要支援 1 と 2 の人を対象とした 訪問介護と通所介護(デイサービス)が、従来は全 国一律の保険サービスでしたが、各市区町村の事業 に移り、これにより NPO 法人等による特色あるサー ビスの提供が期待される反面、地域により提供され るサービスの内容等に差異が生ずることも懸念され ています。また、事業者に支払われる介護報酬が全 体で 2.27%引き下げられ、介護事業者には大変厳し い改定である反面、介護人材の確保のため介護従事 者の処遇改善加算が引き上げられ、給与等の引上げ が行われることとなりました。また、医療について は 70 歳から 74 歳の高齢者の窓口負担が 2014 年度 から段階的に 1 割から 2 割に引き上げられるととも に、2017 年度からは後期高齢者医療制度の保険料軽 減特例措置が原則廃止されます。年金については物 価が上がった際に物価上昇分から 0.9%自動的に年 金支給額の伸びを抑える仕組み(マクロ経済スライ ド)が 2015 年度から実施されるなど、 介護、医療、年金などの分野において高齢者の生活 に大きな影響が出ることが予想されます。 -1- 第 23 号 とおつおうみかいだより 平成 27 年 3 月号 浜松乳児院 ◎院庭 (H27.3) ◎おやつタイム (H27.3) 院庭の花壇は色とりどりのお花でいっぱい 院庭にピクニックシートを広げ、おやつをいた です。今年はチューリップも早く咲き子どもた だきました。春の暖かい日差しの中でいただくお ちも「あか、あお、きいろ」と覚えたての花の やつはおいしさ倍増です。 色を教えてくれます。 特別養護老人ホーム神久呂の園 ◎寿司バイキング(H27.3.27) ◎お茶屋さんの出張お茶講座開催(H27.3.27) 皆さんが楽しみにしていた握りずしのバイキ 地域で馴染みの「村松商店」さんが色々な種 ングを開催。お一人 10 貫、お好きなものを選 類のお茶を紹介してくれました。また美味しい んでいただきましたが、 「美味しいからたくさ お茶の入れ方とお茶の体に良い効能≪老化・成 ん食べれちゃう。 」と、もっと食べたかった方 人病・虫歯予防、殺菌効果≫を勉強しました。 も多かったです。 -2- 第 23 号 平成 27 年 3 月号 とおつおうみかいだより 若宮保育園 ◎生活展 (H27.1.31~2.6) ◎卒園式 26 年度の生活展は、 「日本の昔話」をテーマに (H27.3.22) 26 年度は 23 名の子どもたちが小学校へと羽ば 作品を作りました。各クラスごと年齢に応じた製 たきました。入園してから、心も身体も大きく 作になっていますので、子どもたちの発達段階が 成長したことにとても感動しました。 分かります。家族で楽しく作品を見る姿がたくさ ん見られました。 和合保育園 ◎たけのこの皮むき (H27.4.16) 厨房にどっさりたけのこが届きました。翌日の昼 ◎お散歩 (H27.4.2) 新しいクラスになって、初めてのお散歩に出 かけました。まだまだ肌寒い日がありますが、 桜の花は満開!つくしを見たり、畑でお仕事 をしているおじさんにあいさつしながら、み んなでのんびりお散歩しました。 食のたけのこご飯に使うので、年長クラスのみん なで一生懸命皮をむいてくれました。「せんせー い!どこまでむけばいいのー?」「手がたけのこ のにおいがする!」とわいわいお話をしながらく るくるとむいていました。 -3- 第 23 号 平成 27 年 3 月号 とおつおうみかいだより ◎社会福祉法人遠淡海会平成26年度(平成27年3月)補正後予算は次のとおりです。 社会福祉法人遠淡海会平成26年度(平成27年3月)補正後予算 (平成26年4月1日~平成27年3月31日) 拠点区分 事 業 活 動 による収支 (単位:千円) 法人 浜松 若宮 和合 神久呂 本部 乳児院 保育園 保育園 の園 法人計 事業活動収入計 ① 1,059 147,547 166,995 148,531 401,433 865,565 事業活動支出計 ② 1,225 138,766 151,234 138,392 393,137 822,754 -166 8,781 15,761 10,139 8,296 42,811 事業活動資金収支差額 ③ (③=①-②) 施設整備等収入計 ④ 0 1,852 0 201 4,715 6,768 施設整備等 施設整備等支出計 ⑤ 0 2,017 9,266 1,767 8,200 21,250 による収支 施設整備等資金収支差額 ⑥ 0 -165 -9,266 -1,566 -3,485 -14,482 その他の活動収入計 ⑦ 670 48 241 131 1,515 2,605 その他の活動支出計 ⑧ 500 8,488 6,483 8,401 4,656 28,528 170 -8,440 -6,242 -8,270 -3,141 -25,923 4 176 253 303 1,670 2,406 0 0 0 0 0 0 前期末支払資金残高 ⑫ 11,039 24,370 18,557 13,138 93,256 160,360 当期末支払資金残高 ⑪+⑫ 11,039 24,370 18,557 13,138 93,256 160,360 (⑥=④-⑤) その他の活 動 による収支 その他の活動資金収支差額 ⑨ (⑨=⑦-⑧) 予 備 費 ⑩ 当期資金収支差額合計 ⑪ (⑪=③+⑥+⑨-⑩) ◎社会福祉法人遠淡海会平成27年度当初予算は次のとおりです。 社会福祉法人遠淡海会平成27年度当初予算 (平成27年4月1日~平成28年3月31日) 拠点区分 (単位:千円) 法人 浜松 若宮 和合 神久呂 本部 乳児院 保育園 保育園 の園 法人計 事業活動収入計 ① 1,224 143,545 155,095 139,447 401,821 841,132 事業活動支出計 ② 1,274 140,093 147,905 139,419 401,012 829,703 -50 3,452 7,190 28 809 11,429 施設整備等収入計 ④ 0 0 0 0 2,395 2,395 施設整備等 施設整備等支出計 ⑤ 0 2,944 5,556 0 4,790 13,290 による収支 施設整備等資金収支差額 ⑥ 0 -2,944 -5,556 0 -2,395 -10,895 その他の活動収入計 ⑦ 50 2,564 363 424 600 4,001 その他の活動支出計 ⑧ 0 382 497 401 3,842 5,122 50 2,182 -134 23 -3,242 -1,121 0 2,690 1,500 51 1,000 5,241 0 0 0 0 -5,828 -5,828 前期末支払資金残高 ⑫ 11,039 24,370 18,557 13,138 93,256 160,360 当期末支払資金残高 ⑪+⑫ 11,039 24,370 18,557 13,138 87,428 154,532 事 業 活 動 による収支 事業活動資金収支差額 ③ (③=①-②) (⑥=④-⑤) その他の活 動 による収支 その他の活動資金収支差額 ⑨ (⑨=⑦-⑧) 予 備 費 ⑩ 当期資金収支差額合計 ⑪ (⑪=③+⑥+⑨-⑩) -4- 第 23 号 平成 27 年 3 月号 とおつおうみかいだより ◎平成26年度社会福祉法人遠淡海会苦情受付処理状況 (平成 27 年 3 月 31 日現在) 平成26年度 平成25年度 平成24年度 苦情受付件数 解決件数 苦情受付件数 解決件数 苦情受付件数 解決件数 神久呂の園 3 3 1 1 3 3 浜松乳児院 0 0 2 2 3 3 若宮保育園 0 0 2 2 2 2 和合保育園 2 2 3 3 3 3 法人計 5 5 8 8 11 11 平成 26 年度は次のような内容のご意見や苦情が寄せられました。 ・神久呂の園では、通所介護のご利用者及びご家族から3件の苦情の申し出がありました。 着脱援助の見落としや紛失した所持品についての職員の対応、体温計の管理に ついての申し出がありました。 ・和合保育園では、 「職員の私語が気になり、子供を預けるのが不安です。 また、家族状況の変更等についての聞き取りを送迎時に行ったことは個人 情報の取扱いが不十分ではないか。 」という2件の苦情の申し出がありました。 各施設とも申し出いただいた方に事情を丁寧に説明するとともに謝罪し、職員間で再発防止策について 話し合いを行いました。今後ともご意見や苦情に対して誠意をもって対応してまいります。 <法人ホームページ URL http://tootsu.jp> ◎平成 26 年度第 3 回法人理事会開催 去る平成 27 年 3 月 21 日(土)平成 26 年度第 3 回法人理事会が「ホテルコンコルド浜松」 (浜松市中区)において開催されました。 理事会においては次の議案が審議され、原案どおり可決され ました。 第 1 号議案 第 2 号議案 第 3 号議案 第 4 号議案 第 5 号議案 第 6 号議案 第 7 号議案 第 8 号議案 役員の改正について 児童福祉施設変更届について 平成 26 年度収支補正予算案について 平成 27 年度事業計画案について 平成 27 年度当初収支予算案について 諸規程の改正について 平成 26 年度苦情受付処理状況について その他報告事項について ・広報誌の発行について (福)遠淡海会平成 26 年度第 3 回理事会 ◎若宮保育園施設長人事異動 平成 27 年 4 月 1 日付け人事異動により 一木千賀子園長が退職され、古川清園長が新園長に就任されました。 よろしくお願いします。 <古川清若宮保育園長略歴> ・元児童自立支援施設長 ・元特別養護老人ホーム施設長 古川清若宮保育園新園長 -5- 第 23 号 とおつおうみかいだより 平成 27 年 3 月号 ◎多くの皆様より貴重なご寄付をいただき、心より感謝申し上げます! 平成 26 年度中に多くの皆様より、法人・施設に対してご寄付を頂戴いたしました。 施設のご利用者等のために大切に使わせていただきます。ありがとうございました。 (順不同) 施設名 ご寄付をいただいた方の御芳名 伊藤哲夫様、万松様、田代純子様、鈴木健之様、鈴木克子様、幸田子供クリ ニック様、長尾小児科医院様、山本淳一様、(株)エリジオン様、浜松市中 区更生保護女性会様、薩摩道夫様、きとう小児科皮膚科様、浜松乳児院チャ 浜松乳児院 リティバザー実行委員会(磐田信用金庫鴨江支店)様、鈴木大介様、(株) ベルクリエイトホワイトベル浜松様、金指こどもクリニック様、みやもと医 院様、チルドレンクリニック様、日本ベビーフード協議会様、コンビ(株) 様、他匿名にて 若宮保育園 卒園児保護者の皆様、若草の会の皆様 和合保育園 園児保護者会の皆様 松井初江様、神久呂の園後援会様、大庭謙次様、宮川禮子様、古橋一雄様、 藤田有一様、小杉直弘様、和久田幸秀様、磯部三喜子様、浜松茶農業協同組 神久呂の園 合代表理事組合長早川正洋様、デコラテックジャパン㈱様、「小さな親切」 運動静岡県本部様、静岡県退職公務員連盟浜松支部浜松支部長永田和史様、 本田技研労働組合浜松支部様 ◎平成26年度に神久呂の園へ寄贈していただいた方々を紹介します。 〇静岡銀行富塚支店の皆様による「小さな親切」運動 平成27年1月20日、静岡銀行富塚支店様を通じ て「小さな親切」運動静岡県本部様より車椅子を2台 寄贈していただきました。ご寄贈いただきました車椅 子は大切に使わせていただきます。ありがとうござい ました。 また、昨年11月には小さな親切運動の一環として 静岡銀行富塚支店石原支店長様をはじめ行員の皆様が 神久呂の園にて、車椅子の清掃等のボランティア活動 を実施していただきありがとうございました。 〇本田技研労働組合の皆様による車椅子改造ボランテ ィア 平成27年3月20日、本田技研労働組合「ホンダ リピートホットライン」の皆様によるボランティア活 動として古い車椅子を改造していただきました。乗用 車のシート製作技術を応用した新設計の車椅子専用シ ートを付けていただき、大変座り心地も良く、長時間 座っていても疲れないとご利用者様から大変喜ばれて います。ありがとうございました。 -6-
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