平成27年6月23日 北 海 道 経済 産 業 局 北海道経済産業局における「食」の輸出力強化に向けた取組 (本発表資料のお問い合わせ先) 経済産業省 北海道経済産業局 産業部 農商工連携課 電話:011-709-2311(内線2593) 011-736-9706(直通) FAX:011-709-2566 E-mail:[email protected] 北海道の食料品輸出の現状と27年度の重点支援プロジェクト 我が国の農林水産物・食品の輸出額は2014年に6,117億円となり、過去最高を記録。うち、道内の食料品輸出額は663億円となって おり、輸出額の92%を「魚介類及び同調整品」が占めている。 農産物:1兆円を超える道内農業産出額に対し、輸出額は30億円前後。水産物のように冷凍技術を活用できないため、長距離輸送 への対応が課題。 水産物:2014年の道内港からの輸出額は613億円。近年、海外での和食ブームもあり、活魚・鮮魚の輸出ニーズが急増。活魚輸出 の拡大に向けた高鮮度輸出の仕組み作りが課題。 また、輸出を拡大していくためには、農水産物、加工品等の海外需要に幅広く応えられる体制をつくることや、小売や外食など新たな取 引先を開拓していくことが必要。 2014年の道内食料品輸出額(品目別) 1.農畜産物の輸出力強化 【水産物輸出額】 613億円(道内港からの輸出額) 2,053 61,266 92% 820 181 154 61 661 561 501 【単位】百万円 魚介類及び同調製品 果実及び野菜 コーヒー・茶・ココア・香辛料類 その他の調製食料品 酪農品及び鳥卵 穀物及び同調製品 糖類及び同調製品・はちみつ 飲料 肉類及び同調製品 今年度の重点支援プロジェクト 出展:財務省「貿易統計」から作成 (伊藤忠商事(株)、 ホクレン農業協同組合連合会 ほか) 2.水産物輸出の高付加価値化 (北海道漁業協同組合連合会) 3.日系企業海外店舗の活用 (イオン北海道(株) ほか) 4.市場・卸売機能の活用 ((株)北海道二十一世紀総合研究所、(株)キョクイチ ほか) 5. 中東バイヤー等への個別アプローチ ( (株)北海道二十一世紀総合研究所、フード特区機構) 6.道内最大級の輸出向け商談会 (札幌商工会議所) 1 北海道産を中心とした農畜産物の輸出環境の整備 【グローバル農商工連携推進事業】 道内の農産物流通の大半の商流に関わり、生産現場に訴求力をもつホクレンと外資系流通網を有する伊藤忠商事が協力し、新しい鮮 度保持技術(特許)を活用した、香港・台湾・シンガポール等をターゲットとした北海道産をはじめとした農産物のサプライチェーンを構築 する。 事業参画者 海外小売り・顧客への繋ぎ 農畜産物 ・伊藤忠商事(株) ・ホクレン農業協同組合連合会 ・伊藤忠ロジスティクス(株) ・ダイキン工業(株) ・伊藤忠メタルズ(株) ・北海運輸(株) イメージ 生産現場との連携 スーパークーリングシステムやCAコンテナの 輸送実証を通じた、農畜産物の低コストでの 長期鮮度保持輸送技術の確立 北海道産魚介類の「活魚」・「鮮魚」輸出を実現するための高鮮度輸送体制の構築 【グローバル農商工連携推進事業】 全道の漁協と連携し道内漁業を先導する北海道漁業協同組合連合会が、上海・香港をターゲットとし、産地からの出荷のタイミングにフ レキシブルに対応可能な集荷・供給体制の整備や鮮度保持輸送資機材の開発を行い、活魚・鮮魚の高鮮度輸送モデルを確立する。 事業参画者 上海:鮮魚取扱スーパー等 イメージ 活魚・鮮魚 物流体制の 構築 ・北海道漁業協同組合連合会 ・(株)ノースコープぎょれん ・ナラサキスタックス(株) ・(株)羽根 集荷体制の確立 航空便輸送 コンテナ・輸送 資材の開発 航空貨物取扱施設との連携や活魚水槽設備 の活用によるフレキシブルな輸送体制の構築 高断熱コンテナの開発や輸送中の振動等による 魚体への影響を軽減する包装資材の開発 香港:日本料理店等 2 イオン海外店舗を活用した北海道産品のアジア諸国への輸出拡大モデルの構築 【グローバル農商工連携推進事業】 イオングループ国内地域会社の調達力、物流ネットワーク、海外店舗の販売力と、道内放送局・広告会社が持つ現地メディアへの強い 発信力を活かし、北海道の魅力ある農水産物の産地からのストーリー発信と輸出国での消費喚起を図る。 事業参画者 生産法人などとの連携 農水産物 加工品 ・イオン北海道(株) ・(株)アサツー ディ・ケイ北海道 支社 ・北海道テレビ放送(株) イメージ 産地映像や料理レシピ等の コンテンツの配信 HongKong Vietnam China イオングループ物流による 鮮度保持実証 Thailand 輸出先国にて番組配信中 の地元TV局との連携 Cambodia 海外グループ店舗の活用 食のハブ機能を活かした海外新市場開拓事業 【新分野進出支援事業】 道内最大規模の生鮮食品卸業である㈱キョクイチ(旭川市)が、農産物、水産物、加工品への幅広い調達・供給能力と、市場、加工、物流の ワンストップ機能を活かし、香港、台湾、タイ、シンガポール等との商流形成を目指す。 支援体制 【支援機関】 (株)北海道二十一世紀総合研 究所 ※進出先各国にパイプを持つ コーディネーターを活用 イメージ 農産物 海外バイヤーとの パイプ作り・取引組成 水産物 加工食品 鮮度保持輸送実証 (株)キョクイチ ◆商流・物流の結節点・ ・魚菜・卸売市場を運営 ・地元物産協会の牽引役 現地でのプロモーション・ マーケティング調査 鮮度保持加工品の試作 3 中東現地バイヤー、シェフ等への個別プロモーション支援 【新分野進出支援事業】 食関連バイヤー、レストランシェフ等へのつながり役となるコーディネーターが、道内食関連事業者の商品提案内容と現地バイヤー等の ニーズを考慮し、個別にマッチング。フード特区機構が実施する現地交流会と連動して、効果的な売り込みを図る。 事業実施者 【支援機関】 (株)北海道二十一世紀 総合研究所 イメージ フード特区機構がUAE とトルコで開催する 現地交流会と連携 現地バイヤー&インポーターへ商品情報を提案 現地の反応に応じて サンプル商品出荷など支援 状況により現地で調理提案も ●コーディネーター:高澤 直之 平成7年 都内ホテルにて洋食調理課勤務 平成24年 第54次日本南極地域観測隊・ 越冬隊隊員に選抜。調理担当隊員として南 極昭和基地で勤務。 ・平成26年 フード特区機構・研究開発部勤 務(コーディネーター) 道内最大級となる輸出向け商談会の開催支援 UAE トルコ サウジアラビア バーレーン クウェート カタール 黄色枠内国へのプレゼンを強化 交渉のサポート、国内輸 出パートナーの紹介 本格輸出へ 【ふるさと名物応援事業(地域ネットワーク活用海外展開支援事業)】 ASEANを中心としたアジア圏及び中東・イスラム圏、欧米などからバイヤーや日本食を扱う商社を招聘し、道内最大級となる輸出向け 商談会を札幌で開催(海外バイヤー50者、道内参加企業100者を目標)。商談会場では、オープンに試食が可能なエリア等を設置し、 海外バイヤーのみならず海外メディアへの北海道の食・観光コンテンツを発信する予定。 主催 実行委員会構成団体 経済産業省北海道経済産業局、国土交通省北海道開発局、農 ・「北海道ブランド」海外展開強化 林水産省北海道農政事務所、北海道、札幌市、ジェトロ北海道 支援事業実行委員会 貿易情報センター、中小企業基盤整備機構北海道本部、(一社) (事務局:札幌商工会議所) 北海道商工会議所連合会、北海道経済連合会、北海道台湾貿 易協会、(一財)さっぽろ産業振興財団、(一社)北海道貿易物産 振興会、㈱北洋銀行、㈱北海道銀行 イメージ 4 グローバル農商工連携推進事業(先端モデル実証事業) イメージ図 事業の概要 本事業は、地域の基幹産業である農業(漁業、林業を含む)の成長産 業化に向けて、商工業の技術・ノウハウ等を農業に活用する農商工連 携を通じ、農業生産(植物工場含む)、加工、流通、販売システムの 構築等の取組を支援するもの。 予算・上限額 生産、加工、流通、販売が連携した効率的な輸出システム構築 流通 全国採択件数 予算総額:6億円 補助上限額:1億円 補助(1/2) 販売 コンソーシアム等 による連携 採択件数:11件(うち、北海道:3件) 加工 (貯蔵) スキーム 国 <参考> 需要の創出・拡大 生産 民間事業者 新分野進出支援事業(地域イノベーション創出促進事業) 事業の概要 イメージ図 本事業は、地域の中堅・中小企業に対する産学官金の支援体制を 構築し、新分野・新事業進出に向けたプロジェクトを推進することによ り、地域の牽引役となる新たな中核企業や成長産業群の創出を図る もの。 予算 全国採択件数 予算総額:12.7億円 採択件数:39件(うち、北海道:2件) スキーム 国 委託 民間事業者 • 腕利きのプロジェクトマネージャーを 選定し、経済産業局や自治体等と 連携して、有望な地域の中核企業 候補を発掘するとともに優れた技術 力等をもつ企業を発掘 • 中核企業候補を中心にプロジェク トを組成し、新事業のコンセプト 作り、開発段階での産学連携、 事業パートナー発掘、販路開拓 などを集中的に一貫支援 中小 企業 中堅 企業 プロジェクト マネージャー 中小 企業 中核的 企業候補 プロジェクト マネージャー 共同体 組成 各種支援 研究開発 販路開拓 5 ふるさと名物応援事業(地域ネットワーク活用海外展開支援事業) イメージ図 事業の概要 本事業は、中小企業等のグループが、地域の支援ネットワークによる 支援を受けつつ、各地域の資源や産業等の特色を活かしながら海外 展開を目指す事業を支援することにより、中小企業の国際競争力強 化、地域の中小企業・小規模事業者の活性化を図るもの。 上限額 補助上限額:2千万円 <参考> 全国採択件数 採択件数:29件(うち、北海道:2件) 地域ネットワーク 国 商工会議所・商工会 経済産業局 補助 (2/3) 自治体 地域金融機関 公的支援機関 海外展開に係る支援 代表事業者 スキーム 国 補助(2/3) 民間事業者 事業者 民間支援機関 事業者 海外展開 経済産業局 は、補助対象 企業、地域ネッ トワーク参加者 に対して適切な 助言・指導を行 う。 6
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