海外出張報告書 - 保健医療福祉情報システム工業会

海外出張報告書
出張期間(西暦) 2012 年 09 月 8 日~
所属
国際標準化委員会
氏名
高坂
定
09 月 15 日
出張先
米国
出張目的
Health Level Seven International(HL7)Plenary WGM 会議出席
報告事項
・開催期間:2012/9/8~2012/9/14
・開催場所:Hyatt Regency Baltimore Hotel on The Inner Harbor
・参加国 :27 カ国 446 名 (米国:327 名、その他 119 名)
・日本からの参加者
木村先生、豊田さん、関根さん、羽田さん、鈴木さん(PMDA)、製薬協 1 名、
平井さん、茗原さん、高坂
1.国際支部委員会(2012/9/9)
・参加者 82 名 27 カ国
・支部 37 カ国
2.報告
・CEO 報告
-来年から IP(知的財産権)は、無料となることの説明があった。昼食時に
CEO が IP について個別に説明会を行い、IP を無料化することによって会員
のメリットがなくなり、会員数が減少するのではないか心配しているとの
ことだった。説明会の意見としては、海外の支部、米国大手(CDC、VA、カ
イザー等)は無償化することで標準化が推進されメリットがあり、無償化
で会員をやめることはないとの意見が主流であった。
-Trifolia(Trifolia Workbench)は、CDA 文書の作成、保守、およびテン
プレートを公開するためのツールのセットでる。これからの普及推進に力
を入れる。
-Mobile Health プロジェクトの発足。今後、標準化を推進する分野である。
-FHIR(Fast healthcare Interoperability Resources)プロジェクトを推
進してゆく。
-SDO との連携の必要性。今後とも連携を強化してゆく。
・HL7 Asia の設立について
-事務所は東京に設置する。
-次回設立準備会議を 10 月 22 日 APAMI(北京)で行う。
-11 月 9 日の郭先生のメモリアルシンポジュームで発表する。
-2013 年 1 月に初回ニュースを発行する。
・TSC 報告
-V3 R2 Data Types の下位互換の検討。
-MIF 形式と互換性のあるモデリングツールの数を強化するため、新たな構
築 Tool を、賞金をだして募集している。
-Health IT Ingenuity exchange (“HingX”)。再利用可能なツール、ガイ
ドライン、および個人的な経験をもたらすコミュニティ主導のプラットフ
ォーム。医療情報技術の発展を推進させる方法で、もの交換を容易にする。
詳細は www.HingX.org を参照のこと。
・マーケティング報告
-‘Free’as in‘Beer’(無料)事業計画に合わせてマーケティング戦略の
調整が必要。標準はオープンであるべきである。
・政策諮問委員会
-カナダに対する支援
プライバシー&セキュリティについての考慮事項(クラウド、モバイル)
データの二次利用の関するアドバイス。
-ヨーロッパに対する支援
会議名、開催日時、
場所、主な出席者、
実施内容、所感 等
ビルチモア
個人データの保護に関する EU の法的枠組み、デジタル製品とサービスの
相互運用性情報に関するアドバイス。
-米国に対する支援
品 質 測 定 上 の AHRQ ( Agency for Healthcare Research and Quality
(AHRQ) )の意見招請、Meaningful Use、品質レポート、NwHIN(Nationwide
Health Information Network)ガバナンスなどのアドバイス。
・Mobile Health Work Group
-統一された世界的なガイドラインを作成するため、医療におけるモバイル
デバイス用の国際的な利用を調査する。
・今後のイベント
-2012 IHIC 28-29 September ウイーン
-2013 MedInfo 21-23 August コペンハーゲン
3.年次総会
・基調講演 1:患者のための標準(Leslie Kelly Hall, Senior Vice President,
Healthwise)
-HIT 規格で医療を変える:患者に有効な情報提供と通知、レガシーと革新
的な技術の橋渡し、EHR の調和と患者システムの相互作用、品質を向上さ
せるためにデータを最大限に活用すること。
・基調講演 2:電子患者の台頭(Lee Rainie, Director, Pew Research Center's
Internet & American Life Project, and formerly the managing editor of
the news magazine U.S.News & World Report)
-現代の 3 つの技術革命は、患者と医師の医療提供環境を変える。医師との
会話で患者自身が治療する:インターネット/ブロードバンド革命、モバ
イル革命、ソーシャルネットワーク革命。
・基調講演 3:消費者の権利(Elaine A. Blechman, PhD, Professor Emerita,
University of Colorado-Boulder and President, Prosocial Applications)
-HL7、HITSP、IHE、S&I(標準化&相互運用性フレームワーク)上は個人的
な患者ポータル、消費者のための標準として健康記録(PHRs)、ケアコーデ
ィネーション、治療の継続、データセグメンテーション、遠隔医療、モバ
イルデバイスと暗号化された電子メールなどで開発が行われ、市民をサポ
ートしている。
・パネルディスカッション:「モバイルヘルケアの将来と HL7 の役割」
4.理事会報告
・IHTSDO/ LOINC コラボレーション
-過去 10 年間において、重要なコラボレーションの一つとして、HL7 規格の
開発の労力を減らすことができたと理事会から賞賛があった。
・標準化と IP について
-今後、会員の訓練の機会を増やし、戦略的に教育のことを考える。
拡張 F2F の研修機会(例えば、現場での教育)デマンド教育、
利害関係者のニーズによる包括的なカリキュラム(例えば、介護者、開発
者は、実装者)等。
-認定資格の更新基準を改定する。
-会員諮問委員会を設立する。
-複数年の会員資格を設定する。
-会員資格の価値を維持・強化する。
-従来からの会員の IP へのアクセスと競争上の優位性を提供し、彼らの努
力のためにやりがいのある会員資格とする。
-ローカルレベルでの IP を活用する関係会社の対応に柔軟性を持たせる。
-関係会社の間でのコラボレーションを拡充する。
-HL7 ヨーロッパおよび HL7 アジアの活動を拡充する。
-今後の新規および拡張市場の調査を推進する。
-モバイルヘルス分野に対応する。
JAHIS として
のメリット
添付資料
-品質を向上する。
-臨床ゲノミクスに対応する。
-患者由来のデータ分野に対応する。
・2 年サイクルで取締役会の議長選出を計画する
・南アフリカ共和国での支部設立の支援
5.会計報告
【収入関連】
・収益は、前年の実績同様であった
・歳入予算:$ 4.565M
【支出関連】
・支出予算:$ 4.869M
-実予算 $4.477M 剰余金 $392K
【収支予算】
・当期純利益
-予想(黒字)
:予算比$480K 増 $175K の益
6.Meaningful Use
・ステージ 2 のための最終的な規格
-CDA·コンソリデーション·ガイドは、CCD1.0&CCR を置き換え Ver1.1 への
アップデート。CCD に観察記録、病歴、退院サマリー、プログレスノート、
および手術注意を追加。
-語彙の更新
プロブレム:SNOMED CT、診断:ICD-10-CM、Labs:LOINC®、プロシージャ:
CPT-4/HCPCS または ICD-10-PCS、電子処方箋:RX-Norm、言語コード:
ISO639-2、人種:OMB のガイドライン、喫煙状況:SNOMED CT 値セット
・公共衛生の通信として HL7 のバージョン 2.5.1
-CDC の予防接種ガイド(2.5.1)
-HL7 ELR ガイド(2.5.1)
-サーベイランスのための PHIN ガイド(2.5.1)(入院のみ)
・研究所報告のための HL7 2.5.1 および LOINC
・がん報告用 HL7 CDA(オプション)
・HL7 Infobutton と URL/ SOA ガイド
・品質レポートは、HL7 QRDA(Quality Reporting Document Architecture)
I とⅢ
7.次期 WGM 開催
・Phoenix, AZ Working Group Meeting
January 13-18, 2013 Pointe Hilton at Squaw Peak Resort
・Atlanta, GA Working Group Meeting
May 5-10, 2013 Sheraton Atlanta Hotel
・Cambridge, MA 27th Annual Plenary & Working Group Meeting
September 22-27, 2013 Hyatt Regency Cambridge
以上
・国際標準化対応への調査を行う事ができる
なし
国際標準化
委員長
予算管理者