2015 年 5 月 25 日 パーソナル健康エージェントを使ったインタラクションの促進とモニタリングのための 全周没入型仮想環境(ドームディスプレイ) 情報学研究科 西田・中澤研究室 教授 西田豊明,准教授 中澤篤志,助教 クリスティアンニチュケ,助教 大本義正 西田・中澤研究室では,パーソナル健康エージェントを使って,利用者が混合現実環境での共同活動を楽し みながら健康・安心生活を享受できる日常健康モニタリングシステムの開発を進めています.この研究開発の一 環として,平成 26 年度に京都大学国際科学イノベーション棟地下 02 室に全周没入型仮想環境(ドームディスプ レイ)を設置しました.ドームディスプレイを用いることで,直径約 4.5m の半球型のディスプレイ環境に周辺 360 度 の映像を提示することができ,利用者は非常に高い没入感のなかで共同活動を楽しめます.本ドームディスプレ イは,スクリーンと複数(8 台)の市販プロジェクタで構成されているため低コストで実現でき,映像の自動ブレンデ ィングアプライアンス機能により手軽にセットアップできます. 現在,少数の代表的なコンテンツを用いてシステムのチューンアップと汎用利用のためのソフトウェア開発を進 めています.今回は,実環境を撮影した全周映像の提示,コンピュータグラフィックスによるカンボジア遺跡の全 周映像,移動ロボットによる実時間転送映像,および,インタラクティブ環境(Unity)による映像提示のデモを行い ます. 全周没入型仮想環境(ドームディスプレイ) 外観 構成 原画像 投影方式 ドームディスプレイへの提示結果 デモ概要 1. 実環境の映像提示デモおよびコンピュータグラフィックスによるカンボジア遺跡の映像提示 はじめに,実環境の全天球映像を ドームディスプレイに提示します.平 面ディスプレイとは異なる没入感を 感じていただけると思います. 続いて,東京大学よりご提供いた だきました,カンボジアアンコール遺 跡のコンピュータグラフィックスの全 天球投影映像をご覧いただきます. 彩色されてはおりませんが,デジタ ルアーカイブされたモデルの没入感 を感じられます. 2. 移動ロボットによる実時間転送映像のデモンストレーション こちらのデモでは,実際の移動ロボ ットに据え付けた全方位カメラ画像を 全天球映像へとリアルタイムに変換 した映像を投影します.今のところ, フレームレートは十分ではありません が,ロボットのオペレーションや実映 像インタラクションの可能性を感じて いただけるのではないでしょうか. 3. 没入型ゲーム環境(Unity)との接続による仮想環境移動デモンストレーション こちらのデモでは,ゲーム開発環境 Unity によって構築された仮想空間に おけるインタラクションゲームの一部を 投影します.このゲームは実際の研究 にも用いられ,その際には円筒型没入 環境を使用しました.ドームに投影さ れることにより,包み込まれるような没 入感と,立体的な空間構成のインタラ クションが可能になります. 照会先:京都大学大学院情報学研究科 西田・中澤研究室 瀧本 玲(Rei TAKIMOTO)Tel:075-753-5371, E-mail: [email protected]
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