長崎がんばらんば国体活動報告

三師会だより《
長崎がんぱらんぱ国体活動報告
うっかりドーピング「0」(ゼロ)をめざして
長崎県薬剤師会長崎国体特別委員会
係機関・団体やイベントごとに配布しました。
b)ドーピング防止研修会の実施
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一一、:
長崎がんばらんば国体が無事に終了しました。
たくさんの先生方に、ドーピング防止活動を実施
していただき、国体開催県が平成15年より継続
してきた「うっかりドーピング"0"」という目
標を達成することができました(平成26年12月
26日、日本体育協会発表)。この場を借りて御礼
申し上げます。
^
本会では、長崎国体におけるドーピング防止活
動の最重要事項を、ドーピング防止に関する相談
体制の確保とし、ドーピング防止啓発活動の実施、
さらに、薬局・病院薬局での相談体制の確保、薬
剤師会ドーピング防止ホットラインの24時間対
応等々、取り組んできました。今回、誌面をお借
薬剤師向けの研修会を平成25年H月 平成
26年2月まで、各地区の薬剤師会との共同開催
りし、その内容を報告します。
で8か所で開催し、 287名の参加を得ました。さ
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ポスター・チラシの作成
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0、
「うつかり」なんて
言つてはいられない
ルールては、トーヒンク違反に問われた場合
「知らなかった」、「つい」、「うっ力"カ
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薬の相談は
ではすまされません。
ドーヒングの検査を受ける可能牲か
ある方は.病院で出された藁、藁局で
鴨入した薬、家にある藁などを飲む繭
使用する前こ薬郵」師に
ご相談くたさい.
トーヒング防止相談砺病院姦
長嫡県築剤師会ホームページでご覧いただけます
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Eメール [email protected]
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県薬郵」師会
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がんば9んば国体
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「ドーピング、うっかりなんて言ってはいられ
ない」と題して、ドーピング防止について相談を
呼びかけるポスター・チラシを作成しました。関
84
方に出席いただきました。
医薬品販売業者への啓発活動として、長崎県医
薬品登録販売者協会及び長崎県医薬品配置協会の
協力を得て、「生涯学習研修会」及び「配置従事
者資質向上る刑惨会」において、ドーピング防止に
関する研修を実施しました。また、本会からも県
内の店舗販売業者(283店☆削へダイレクトメー
ルで協力をお願いするとともに、「一般用医薬品
販売者のためのドーピング防止研修会」を開催し
ました。
競技者及び競技関係者向けには、長崎県体育協
会主催のドーピング防止研修会に講師を派遣しま
した。また、「長崎がんぱらんば国体2014 アスリー
長嫡田体2014期問中は、24時問対伍
^^団法人
浬
らに、平成26年7月 8月は、医師会、歯科医
師会の協力のもと、県内9か所で開催しました。
薬剤師332名、医師84名、歯科医師43名の先生
ドーピング防止啓発活動
^
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冒^^
トセミナー」と題して、大塚製薬株式会社及び長
崎スポーツ栄養研究会と共同で開催しました。国
体出場予定の競技者、保護者の方、トレーナー、
栄養士、薬剤師、養護教員等、約200名の方々に
参加いただきました。
長崎県医師会報第830号平成27年3月
また、JADAが実施したアウトリーチプログ
ラムへ協力しました。JADAが設置したブース
ノ\、
のべ22名の薬剤師を派遣しました。
2.ドーピング防止相談薬局・病院薬局について
国体開催の前日(平成26年10月Ⅱ田、日本
体育協会の主催の「ドクターズミーティング」で、
ドーピング防止相談体制を含め、本会のドーピン
グ防止活動について紹介しました。各都道府県国
体出場選手団帯同ドクターをはじめ関係者約150
名が参加しました。
C)国体期間中のドーピング防止啓発活動
競技者が、競技会場、または、宿泊施設の近く
にある薬局や病院でドーピング防止について相談
できる体制を確保するため、公募しました。登録
条件としては、スポーツファーマシストが在籍し
てぃる薬局・病院薬局、又は各地域薬剤師会で開
催した「ドーピング防止研修会」を受講した薬剤
師が在籍している薬局・病院薬局で、承諾書を提
出した施設としました。最終的に、薬局 124軒、
病院・診療所の薬局16施設の計140施設を登録
しました。当該施設には入口に貼っていただくよ
うステッカーを配布しました。一覧表を作成し、
本会ホームページに掲載するとともに、「ドーピ
ング防止啓発用チラシ」、「宿泊・医療救護のしお
り」にURL及びQR コードを掲載しました。ま
た、前述の「ドクターズミーティング」で帯同ド
クター等の出席者に印刷物として配布しました。
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トーヒング防止
相談獲昼・
病院藁局
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本ホットラインは他の都道府県薬剤師会と共同
で平成16年より運用していますが、国体期間中
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3.薬剤師会ドーピング防止ホツトラインの24
時問対応
風のため、実施できませんでした。
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国体期間中、競技者及び関係者、さらには来場
者を対象に活動を実施しました。長崎市、諌早市、
佐世保市、壱岐市薬剤師会で、競技会場にブース
を設置し、活動を行いました。台風の為、本会及
び長崎市の活動が中止となりましたが、長崎市薬
は諌早市薬の好意により、合同で開催することが
できました。なお、本会の開会式会場での活動は、
佐賀県薬剤師会から参加される予定でしたが、台
(国体競技会開催3日前から競技会終了日まで)
^
は、先催県同様、 24時間対応で運用しました。
業務時間外17:00 翌9:00及び土日、祝日の
対応は、会員薬剤師より募集し、 2名体制で担当
しました。のべ64名の薬剤師の協力により運用
炉夕汎ι
しました。
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24時間体制で対応した大会前競技会期間(平
長崎県医師会報第830号平成27年3月
85
成26年9月4日 14 印及び本大会期間(平成
26年10月9日 22 助、及びその間(平成26年
9月15日 10月8日:原則、平日のみ対応)に
寄せられた相談件数は、合計122件でした。
以下に、相談内容について解析した結果を紹介
して頭に入れておく必要があります。
ネ露炎が最も多かった品目は、ロキソプロフェン
で、医療用医薬品H件(錠邦上先発品8件、後
発品 2件、テープ剤 1件)、 OTC医薬品6件と計
17件でした。つづいて、カロナール(医療用)、
します。
レッドブル(食品)が各5件、セフジトレンピボ
①相談者につぃて
キシル錠(医療用)、トラネキサム酸錠(医療用)、
ボルタレン(医療用)、りポビタンD (医薬部外
品)が各4件相談を受けました。上記以外に、OTC
相談者
競技者
トレーナー
監11野コーチ・
競技関係者
競技者の親
医師
薬局薬剤師
病院薬剤師
登録販売者
その他
件数
23件
25件
Ⅱ件
10件
8件
10件
23件
4件
3件
6件
生1合
18.フ%
20.3%
8.9%
62.5%
8.1%
③相談を受けた中で、問題と考えた事項
ドーピング禁止物質を含む可能性がある品目の
6.5%
8.1%
18.フ%
3.3%
32.5%
相談が多く寄せられました。医療用医薬品のにっ
いて、相談された品目を紹介します。
2.4%
医薬品名
4.9%
相談者は、競技者及び監督、コーチ、トレーナー
等競技関係者が77件(62.5%)で、医師、薬剤
師等の医療関係者からの相談が40件(32.5%)
でした。
プロカテロール
メトリジンD錠2mg
ミドドリン塩酸塩
フスコデ配合錠
dlーメチルエフェ
合
種類
医療用医薬品
一般用医薬品
ソムラ麦門冬湯エキス穎
粒(医療用)
156
54.0%
ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯
エキス穎粒(医療用)
98
33.9%
品目数
害1
(10)
(64)
(24)
医薬部外品
化粧品
食品
雑品
Ⅱ
40
(第 1類)
(第 2類)
(第 3 類)
量十
問題と考えた
成分
メプチンエアー 10μg吸入 塩酸塩水和物
フスコデ配合シロップ
②相談品目につぃて
禁止表の
該当項目
S 3 ベータ 2
作用薬
ドリン塩酸塩
S6 興奮薬
半夏
ソセゴン注射液15啼
ペンタゾシン
デキサメサゾン錠0.5mg
デキサメタゾン
S9 糖質
セレスタミン配合錠
ベタメタゾン
コルチコイド
S7 麻薬
3.8%
上記以外に、大会前に相談を受けた分として、
3
1.0%
「グリセリン浣腸液」(禁止物質「S5 利尿薬
19
6.6%
および他の隠蔽薬J に該当)、低血圧治療薬エホ
2
0.フ%
チール錠、メトリジンン錠、りズミック錠(禁止
物質「S6 興奮薬」に該当)、さらに用量に注
意が必要なものとして「ベネトリン吸入液」があ
289
なお、上記には、「一般用医薬品のかぜ薬で使
用可能なのは」、「漢方薬の考え方を教えてほしい」、
「抗生物質は使用可能か」、「サプリメント、ドリ
ンク剤はどうか」等、具体的な品目でないものは
除きました。これらをあわせると 306項目にっい
ての相談がありました。
相談件数が最も多かったのはトレーナー25件
(全体の20.3%)で、複数の競技者の薬を相談
している旨の発言もあり、品目数も 1件当たり
3.5 品目と最も多く、品目も全種類につぃて相談
していました。ドーピング防止活動のキーマンと
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薬のアリナミン製品シリーズが5件、サロンパス
製品シリーズが4件相談を受けました。
りました。
一般用医薬品の品目名は、本稿では省略します
が、滋養ヲ郵比薬、いわゆる「ドリンク剤」で、「テ
ストステロン」等禁止物質を含んでいる可能性が
ある品目の相談がありました。また、かぜ薬、鼻
炎薬、咳止めで、メチルエフェドリン等禁止物質
を含む医薬品の相談もあり、さらなる周知が必要
と老えました。
特に、競技者が自己判断で薬を中止してぃた事
例がありました。使用可能かどうかわからないか
長崎県医師会報第830号平成27年3月
らと、数か月服用していた血圧の薬「ユニシア
配合錠HD」を中止していた事例や、アトピー性
皮膚炎に処方された糖質コルチコイド外用剤や抗
アレルギー剤を、使用を控えていた事例がありま
した。ドーピング防止についての相談体制の広報
は早い時期から必要と考えました。
世界アンチ・ドーピング規定(wodd 釦ti・doping
Code)が改訂されました。 2020年の東京オリン
ピックに向けて、国内のアンチ・ドーピング活動
はさらに充実(厳格化?)していく中、競技者の
相談も増えるものと考えます。今後も健康を守る
対象の一人であるアスリートを支えるためにドー
ピング防止活動にご協力いただきますようぉ願い
申し上げます。
最後に
長崎がんばらんば国体では、ドーピング防止活
動にたくさんの先生方に参加いただき、改めて感
謝申し上げます。
国体は毎年開催され、本県からは、 500名近く
の競技者を派遣しています。また、ドーピング検
査が行われる競技会は数多く開催されています。
2015年}月1日より、世界共通のルールである
注) 2015年1月1日より、 Anti・d叩血g の日本語
訳が、「ドーピング防止」から「アンチ・ドー
ピング」に変更されましたが、本稿では、その
まま「ドーピング防止」で記載させていただき
ました。
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⑥《@@
長崎県医師会 ・日医健康スポーツ医による
長崎県民対象の「健康・体力相談事業」が実施されています
一般県民の方を対象に健康や体力の維持・増進のため体力水準の把握やスポーツ障害の了防等にっい
て、指導.助言を得たい方へスポーツ医による適切な運動処方を提供する事業です0 事業概要等は次の
とおりです。
場所:長崎県立総合体育館
主催:長崎県教育委員会・県体育施設指定管理者、協力'長崎県医師会
対象者:一般県民(1回にっき4名以内です。)
キ隔炎日:第 1・ 3士曜日 14:00 q木止の場合もあります0)
料金:無料
申込方法:事前に来館か電話による申込制です。
長崎県立総合体育館スポーツ科学
(〒852-8035 長崎市油木町 7 -1T乱 095-848-3515)
主な事業の流れ:①問診表の記入・着替え、②形態測定(身長、体重、血圧、尿検査、腹囲、体胎肪準
等)、③医師の問診・カウンセリング、④運動負荷試.験、⑤体力測定(新体カテスト:握力、
上体おこし、長座体前屈、反復横とび等)、⑥医師の診断・アドバイス、⑦約 1週間後、測定
結果、運動処方等にっいて全体を総括したコメントを付記して送付されます0
長崎県医師会報第830号平成27年3月
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