試験問題と解説 渉 外 基 礎

第34回
信用事業業務検定試験
試験問題と解説
渉 外 基 礎
年金実務
渉外基礎
信用事業
基礎
融資実務
農業融資
実務
JAバンク
ローン基礎
系統信用事業の人材育成機関
年金基礎
JA住宅
ローン実務
JAバンク
信用事業
管理者
為替・決済
実務
貯金実務
「試験問題編」
平 成 26 年 2 月 1 日 実 施
《第 34 回》
−2−
−3−
−4−
−5−
−6−
−7−
−8−
−9−
− 10 −
− 11 −
− 12 −
− 13 −
− 14 −
「試験問題解説編」
平 成 26 年 2 月 1 日 実 施
《第 34 回》
目 次
渉外活動の展開
問1
金融機関の基本的機能… …………………………………………… 18
問2
改正犯罪収益移転防止法への対応… ……………………………… 18
問3
アベノミクス… ……………………………………………………… 19
問4
家計の金融資産(平成24年)………………………………………… 19
問5
金融商品販売法の要点… …………………………………………… 20
問6
疑わしい取引の参考事例… ………………………………………… 20
問7
個人情報保護法… …………………………………………………… 21
問8
JAバンク中期戦略(平成25 ~ 27年度)………………………… 21
問9
JA貯金の動向… …………………………………………………… 22
問10
JA貸出金の動向… ………………………………………………… 22
問11
事業推進活動の変化… ……………………………………………… 23
問12
マーケティング機能のセールス活動… …………………………… 23
問13
担当地区設定基準… ………………………………………………… 24
問14
渉外担当者の役割… ………………………………………………… 24
問15
担当業務の目的と手段… …………………………………………… 25
問16
目標の考え方… ……………………………………………………… 25
問17
渉外担当者の成果… ………………………………………………… 26
問18
貯金財源… …………………………………………………………… 26
問19
訪問前の準備… ……………………………………………………… 26
新規開拓の進め方
問20
セールスの基本… …………………………………………………… 27
問21
コンプライアンスの基本… ………………………………………… 27
問22
切出し話法… ………………………………………………………… 28
問23
貯金源とニーズ… …………………………………………………… 28
問24
購買心理の7段階… ………………………………………………… 29
問25
応酬話法… …………………………………………………………… 29
問26
クロージングの心構え… …………………………………………… 30
問27
新規開拓の具体的流れ… …………………………………………… 30
問28
アプローチ(第一段階)……………………………………………… 31
問29
商談の展開… ………………………………………………………… 31
問30
クロージング… ……………………………………………………… 32
深耕開拓の進め方と行動管理
問31
家計のメイン化の推進する活動… ………………………………… 32
問32
ライフイベント・ニーズに対応したセット推進… ……………… 33
問33
管理サイクル(マネジメントサイクル)…………………………… 34
問34
管理顧客一覧表… …………………………………………………… 34
問35
現状分析表… ………………………………………………………… 35
問36
世帯状況表… ………………………………………………………… 35
問37
系統外呼び戻し対策… ……………………………………………… 35
問38
満期管理の具体的方法… …………………………………………… 36
問39
行動基準の考え方… ………………………………………………… 37
ローン推進と実績管理
問40
ローン推進の重要性… ……………………………………………… 37
問41
ローン推進の手順… ………………………………………………… 37
問42
ローンの情報収集先… ……………………………………………… 38
問43
カードローンの推進対象者… ……………………………………… 38
問44
住宅ローンの借換推進… …………………………………………… 39
問45
マイカーローン推進フロー… ……………………………………… 39
問46
ローン借入申込者に対する事務処理… …………………………… 40
問47
住宅ローン申込時の確認書類… …………………………………… 41
問48
ローンの貸出実行後の管理… ……………………………………… 41
問49
定期積金の実績検討の仕方… ……………………………………… 42
問50
貸出金の実績検討の仕方… ………………………………………… 42
正 解 と 解 説
渉外基礎
渉外活動の展開
て⑴が正解である。
⑵ 資金仲介機能には,金融機関が借り
金融機関の基本的機能
手の情報を収集して信用度を審査した
問 1 金融機関の基本的機能は資金仲介
うかを監視する役割も担っている。し
り、その資金の返済が履行されるかど
機能・信用創造機能・資金決済機能の3つ
があるが,その中の資金仲介機能について,
適切でないものを1つ選びなさい。
たがって⑵は適切である。
⑶ 資金仲介機能には,借り手が債務を
返さない場合のリスクを金融機関が負
⑴ 資金仲介機能を専門的に行う金融機関に
は,銀行・証券会社・信用金庫等があり,
うことが必要になる。したがって⑶は
もちろんJAも含まれる。
適切である。
⑵ 資金仲介機能には借り手の信用度を審査
し,返済が履行されるかどうか監視するこ
改正犯罪収益移転防止法への対応
とが必要になる。
⑶ 資金仲介機能を専門的に行う金融機関
は,借り手が債務を返さない場合のリスク
を負うことが必要になる。
正解率 13%
正解 ⑴
問 2 平成25年4月に施行された「改
正犯罪収益移転防止法」への対応について,
適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 普通貯金だけの取引をしているお客様
が,新たに定期貯金として300万円の期
日指定定期貯金を取組む場合は,取引時
確認が必要である。
解 説
⑴ 資金仲介機能を専門的に行う金融機
⑵ まったく取引のないお客様が新規に普
通貯金の口座開設を希望するとき,お客
関とは,間接証券(預貯金証書や保険
さまが取引時確認に応じない場合は,金
証書など)を発行する金融機関のこと
融機関は取引時確認に応じるまでの間,
であり,証券会社は,企業と個人投資
口座開設を拒むことができる。
家との間に入るが仲介だけしか行わ
⑶ まったく取引のないお客様が新規に普
ず,仲介機能の1つであるリスク負担
通貯金口座を開設する場合,金融機関の
職員が口座開設を希望するお客さまと面
機能を果たしていないため,資金仲介
識があれば,取引時確認書類の提出を求
金融機関には分類されない。したがっ
めることは不要である。
− 18 −
策を取るということである。
正解率 98%
⑶ 機動的な財政政策では,赤字国債の縮小
正解 ⑶
と財政再建を促進するということである。
解 説
正解率 44%
近年の金融犯罪の増加やマネー・ロー
ンダリング等の手口が巧妙化に伴い国際
社会からの要請を受けて,本人確認法を
正解 ⑶
解 説
ベースに,対象者を金融機関以外にも拡
平成24年12月に発足した第2次安倍
大した「犯罪収益移転防止法」が平成
内閣は,「大胆な金融政策」「機動的な財
19年4月に施行され,さらに平成25年
政政策」「民間投資を喚起する成長戦略
4月に一部改定され,取引時の確認事項
の,いわゆる「3本の矢」と称される経
等が追加された。
済政策を打ち出し,これをアベノミクス
⑴ 普通貯金だけの取引先が新規に定期
という。
貯金を組む場合は,取引時に確認が必
要である。
したがって⑴は適切である。
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
⑵ まったく取引のないお客が取引時確
⑵ 金融政策では上記のとおり,インフ
認に応じない場合は,取引時確認に応
レターゲットを設定・日本銀行法改正
じるまで,口座開設を拒むことができ
も視野に入れた,大胆な金融緩和策を
る。したがって⑵は適切である。
取るということである。したがって⑵
⑶ たとえ金融機関の職員がそのお客様
は適切である。
と面識があっても,取引時確認書類
(運
⑶ 機動的な財政政策とは,東日本大震
転免許証等の公的証明書による本人特
災の復興費を含む復興・防災対策,通
定事項の確認)
の提出を求めることは必
学路の安全対策など暮らしの安全・地
ず行わなければならない。したがって
域活性化,さらに再生医療の実用化支
⑶は適切ではなく,本問の正解である。
援など成長による富の創出等であり,
財政支出は13兆円の規模となってお
ア
ベ
ノ
ミ
ク
り,赤字国債の縮小・財政再建を促進
ス
すると言うことではない。したがって
問 3 アベノミクスについて,適切でな
いものを1つ選びなさい。
⑴ アベノミクスとは,第2次安倍内閣にお
いて掲げられた,大胆な金融政策・機動的
な財政政策・民間投資を喚起する成長戦略
の3つの経済政策の総称である。
⑵ 金融政策では,デフレ経済を克服するた
めにインフレターゲットを設定し,日本銀
行法改正も視野に入れた,大胆な金融緩和
− 19 −
⑶は適切ではないので,本問の正解で
ある。
家計の金融資産
(平成24年)
問 4 家 計 の 金 融 資 産( 平 成24年「 家
計の金融行動に関する世論調査」に基づく)
誘方針の公表」の2つである。
に関して,適切なものを1つ選びなさい。
⑴ 金融商品の平均保有額(全世帯)は,景
⑵ 説明義務の範囲は,
「市場リスク(価格
気後退や所得減少等の影響から,前年比
変動)
」と「信用リスク(元本割れ等)
」の
2つである。
3.7%減少の1,108万円となった。
⑵ 金融資産残高が1年前と比較して「増え
⑶ 金融商品販売業者とは,銀行等すべての
た」と答えたほうが多かったのは70歳代以
金融機関,生損保,証券会社等であり,貯
上だけで,
「減った」と答えた世帯の方が
金や共済を取扱う農協・漁協も含まれる。
圧倒的に多かった。
正解率 82%
⑶ 預貯金の平均保有額は,前年比0.8%増
正解 ⑶
加の630万円と,過去最高額となった。
解 説
正解率 63%
正解 ⑴
金融商品販売法は,金融商品販売業者
(全
ての金融機関,生損保,証券会社,もちろ
ん農協・漁協等も含まれる)
の説明義務を
解 説
「家計の金融行動に関する世論調査」
明確にし,顧客への勧誘を適正化して,顧
客を保護することを目的としている。
(平成24年)によると,金融商品の平均
⑴ 金融商品販売法に定められている主
保有額は1,108万円で,前年比マイナス
3.7%,金額で42万円の減少となった。
要な点は,「重要事項に関する説明義
⑴ 上記のとおりであり,適切である。
務」「勧誘方針の公表」そして「損害
したがって⑴が本問の正解である。
賠償の請求」の3つである。したがっ
て⑴は適切ではない。
⑵ 全体では減った38.8%,増えた14.2%
であったが,
20歳代は
「増えた」
「減った」
⑵ 説明義務の範囲は,
「市場リスク(価
が27.7%で同じ割合になり,それ以外
格変動)」「信用リスク(元本割れ等)」
の世代は全て
「減った」
と回答している。
だけでなく,「権利行使期間,解約期
したがって⑵は適切ではない。
間の制限」がある時はその旨を説明し
なければならない。したがって⑵は適
⑶ 金融商品保有額のうち,預貯金の平
切ではない。
均保有額は630万円であるが,前年比
0.8%減少しており,ピークの平成19
⑶ 金融商品販売業者とは上記解説のと
年と比較すると39万円の減少であっ
おりである。したがって⑶は適切であ
た。したがって⑶は適切ではない。
り,本問の正解である。
金融商品販売法の要点
疑わしい取引の参考事例
問 5 金融商品販売法の要点について,
適切なものを1つ選びなさい。
⑴ 金融商品販売法に定められている主要な
点は,
「重要事項に関する説明義務」と「勧
問 6 マネー・ローンダリング(資金洗
浄)の「疑わしい取引」の参考事例について,
適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 短期間のうちに頻繁に行われる取引で,
− 20 −
現金または小切手による入出金の総額が多
突き合せが容易であり,特定の個人が識別
額である場合。
できるため個人情報にあたる。
⑵ 居住地と異なる支店で取引をすることに
⑶ 個人情報を取り扱う場合は,その利用目
ついて明らかな理由が有るか無いかに関わ
的をできる限り明確にしておけば,第三者
らず,その口座を使用した入出金。
へ提供する際,本人の同意は必要ない。
⑶ 通常は資金の動きがないにも関わらず,
突如多額の入出金が行われる口座に係る
取引。
正解率 37%
正解 ⑵
正解率 80%
正解 ⑵
解 説
⑴ 「個人情報」とは,生存する個人に
関する情報である。したがって⑴は適
解 説
マネー・ローンダリング(資金洗浄)と
切ではない。
は,犯罪で集めた資金を預貯金・為替な
⑵ 顧客コード(CIF等)も,顧客台
どの金融取引や他の商取引を利用してあ
帳と突き合わせが容易であれば,特定
たかも正当な収入であるかのように見せ
の個人が識別できるため個人情報に当
かけ出所や所有者を解らなくすることを
たる。したがって⑵は適切であり,本
いう。
問の正解である。
⑴ 「疑わしい取引」であるので,⑴は
⑶ 個人情報を第三者へ提供する場合は
本人の同意が必要である。したがって
適切である。
⑵ 当該支店で取引をすることについ
⑶は適切ではない。
て,明らかな理由がない顧客に係る口
座を使用した入出金は「疑わしい取引」
になるが,明らかな理由がある場合は
その限りではない。したがって⑵は適
切ではなく,本問の正解である。
JAバンク中期戦略(平成25 ~ 27年度)
問 8 JAバンク中期戦略(平成25 ~
27年度)の具体的な実践事項のうち,渉外
⑶ 「疑わしい取引」であるので,⑶は
適切である。
活動における重点事項について,適切なも
のを1つ選びなさい。
⑴ 重点商品は,
「個人貯金」
「JAバンクロー
ン」
「年金」
「給与振込」
「JAカード」
「窓販」
個 人 情 報 保 護 法
の6つである。
⑵ 利用者向けの実践事項は,
「大口利用者
問 7 個人情報保護法について,適切な
ものを1つ選びなさい。
⑴ 個人情報とは,個人に関する情報であっ
(世帯)への恒常的な全先重層訪問運動の
実施」
「高齢大口利用者の個別世帯管理の
徹底」の2つである。
て,当該情報に含まれる氏名,生年月日そ
⑶ 経営管理・体制については,
「支店営業
の他の記述等により特定の個人を識別でき
管理体制の強化」
「渉外活動強化」の2つ
るものをいう。
である。
⑵ JA内部の顧客コードは,顧客台帳等と
− 21 −
正解率 44%
正解率 55%
正解 ⑶
正解 ⑴
解 説
解 説
JAバンク中期戦略の具体的実践事項
JA貯金は,平成25年3月末では89.7
は,
「利用者向けの実践事項」と「経営
兆円
(前年比1.7%)
と増加基調にある。
管理・体制・インフラの実践事項」に分
⑴ 個人貯金の増加を背景に増加基調に
けられている。
ある。したがって⑴は適切である。
⑴ 重点商品は上記のとおりであり,適
⑵ 個人貯金残高増加率は,前年比1.3%
切である。したがって⑴が本問の正解
と増加基調にはあるが,国内銀行の増
である。
加率2.0%と比較すると下回っている。
⑵ 「大口利用者」「高齢大口利用者」へ
したがって⑵は適切である。
の推進だけでなく,「ライフイベント・
⑶ JA貯金の科目別残高推移は,設問
ニーズ等に応じたターゲット推進・
とは逆で,平成22年3月末から,当
セット推進」「苦情相談への適切な対
座性貯金の増加率が定期性貯金の増加
応」
が渉外活動の重点となる。したがっ
率を上回っている。したがって⑶は適
て⑵は適切ではない。
切ではなく,本問の正解である。
⑶ 経営管理・体制については,
「支店
営業管理体制の強化」「渉外活動強化」
J A 貸 出 金 の 動 向
のほかに「エリア営業体制の構築等」
を含め3つである。したがって⑶は適
切ではない。
問 10 JA貸出金の動向について,適切
でないものを1つ選びなさい。
⑴ JA貸出金の増加率は,平成22年3月末
までは順調な推移をしてきたが,平成23年
J A 貯 金 の 動 向
3月末,平成24年3月末,平成25年3月末
と3年連続で前年比マイナスとなった。
問 9 JA貯金の動向について,適切で
⑵ 収益構造を変えるためにも貯貸率の向上
ないものを1つ選びなさい。
が不可欠だが,平成22年3月末の26.9%
⑴ JA貯金残高は,平成24年3月末は残
をピークに平成24年3月末は24.9%,平成
25年3月末は24%と減少傾向にある。
高88兆 2 千 億 円, 平 成25年 3 月 末 は89
兆7千億円と個人貯金の増加を背景に増加
⑶ JA住宅ローンの増加率推移を見ると,
平成21年3月末の14.3%から若干落ちて
基調にある。
きているが平成25年3月末も10%以上の
⑵ 個人貯金残高は,平成24年3月末は残
増加率を保っている。
高79兆 2 千 億 円, 平 成25年 3 月 末 は80
兆3千億円と増加基調にあるが,その伸び
正解率 59%
率は国内銀行と比較すると低い。
正解 ⑶
⑶ JA貯金の科目別残高推移では,平成22
年3月末から定期性貯金の増加率が当座性
貯金の増加率を上回っている。
解 説
− 22 −
J A 貸 出 金 は, 平 成23年 3 月 末 ▲
⑴ 新規をいくら獲得しても,純増がな
1.6%,平成24年3月末▲1.5%,平成
ければ収益,残高にも貢献しない。し
25年3月末▲1.9%と3年連続でマイナ
たがって⑴は適切ではない。
⑵ 渉外担当者は,「お願い推進」から
スとなり,残高は21.6兆円となってい
顧客の資産運用のアドバイザーとして
る。
「提案型推進」が要求されてきている。
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
したがって⑵は適切であり,本問の正
る。
解である。
⑵ 貯貸率は,平成22年3月末をピー
⑶ 総訪問軒数の増加ではなく,それぞ
クに年々低下してきている。したがっ
れの顧客に対する,訪問頻度(1軒に
て⑵は適切である。
⑶ 住 宅 ロ ー ン 増 加 率 推 移 は, 平 成
対する月間訪問回数)と,訪問目的を
23年 3 月 末2.1 %, 平 成24年 3 月 末
明確にすることが推進活動の重要要素
1.2%,平成25年3月末1.6%と低調
になってきている。したがって⑶は適
な伸びになっている。したがって⑶は
切ではない。
適切ではなく,本問の正解である。
マーケティング機能のセールス活動
事 業 推 進 活 動 の 変 化
問 12 マーケティング機能の中の「セー
ルス活動」について,適切でないものを1
問 11 事業推進活動の変化について,適
つ選びなさい。
切なものを1つ選びなさい。
⑴ JAのセールス活動は,地域密着を深め
⑴ 推進目標・実績は,純増させることより
るためにも,全職員による外務体制セール
も,支店(所)職員全員が個人新規目標を
スが一番のポイントになる。
達成して行かなければ増えない状況になっ
⑵ JAのセールス活動は,窓口セールス,
てきている。
渉外担当者による訪問セールス,管理者等
⑵ 渉外担当者は,顧客の資産運用のアド
による重層訪問等がある。
バイザーとして豊富な商品知識が必要にな
⑶ セールス活動(人的販売)は,セールス
り,提案力の強化が要求されてきている。
マンと顧客の口頭によるコミュニケーショ
⑶ 渉外担当者は,総訪問軒数の増加を最優
ンを基礎としており,購買時点で適切な働
先とし,多くの顧客に対応することが推進
きかけができなければ成果をあげることが
活動のポイントになってきている。
できない。
正解率 90%
正解 ⑵
正解率 77%
正解 ⑴
解 説
事業推進活動のポイントは,
「純増ベー
解 説
スの目標管理型事業推進」であり,
「組
マーケティング機能とは,①市場調査
合員を中心にした地区管理」の徹底であ
(マーケット・リサーチ)
,②商品化計画
る。
(マーチャンダイジング)
,
③販売促進
(セー
− 23 −
ルス・プロモーション)
,④セールス活動,
地区の現状分析を実施し「地域の世帯構
⑤PR・広告宣伝活動,⑥市場理念
(マー
造」を把握し,渉外担当者の管理できる
ケティング・コンセプト)
からなっている。
軒数(管理可能軒数)を決定し,その範
セールス活動は,渉外担当者と顧客の
囲内で担当地区を決める(管理すべき顧
コミュニケーションを基礎としており,
客の決定)必要がある。
そこで適切な働きかけをしなければなら
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
ない。
⑴ 地域密着を深めるため,より一層,
⑵ 「地域の世帯構造」とは,管理すべ
渉外担当者による活動の比重を高めて
き顧客の優先順位を決めるためのもの
いかなければならない。したがって⑴
である。したがって⑵は適切である。
⑶ 管理可能軒数は,1日当たり訪問軒
は適切ではなく,本問の正解である。
数×稼働日数÷訪問頻度で決定する。
⑵ JAのセールス活動は,
「窓口セール
ス」
「渉外担当者による訪問セールス」
「管
したがって⑶は適切ではなく,本問の
理者等による重層訪問セールス」
等があ
正解である。
る。したがって⑵は適切である。
⑶ 上記のとおりであり,⑶は適切であ
渉 外 担 当 者 の 役 割
る。
問 14 渉外担当者の役割について,適切
でないものを1つ選びなさい。
渉外担当者の担当地区設定基準
⑴ 渉外担当者は,組合員・地域住民とJ
Aとのパイプ役である。パイプ役とは情報
問 13 渉外担当者の担当地区設定基準に
収集を行うことであり,そのパイプを太く
ついて,適切でないものを1つ選びなさい。
することである。
⑴ 具体的な地区設定の手順は,
「地域の世
帯構造」と渉外担当者の「管理可能軒数」
⑵ 渉外担当者は,
お客様との契約をするこ
と・約束を守ることは当然であるが,
態度・
を考慮して「管理すべき顧客」を決定しな
動作がJAの評価につながるので
「JAの
ければならない。
代表者」
としての認識を強く持つことが大
⑵ 「地域の世帯構造」とは,管理すべき顧
客の優先順位を決めるためのもので,一般
的には,正組合員・大口軒・年金先・集金
切である。
⑶ 渉外担当者は,組合員や地域住民の良
き相談相手でなければならない。良き相
先の順である。
談相手になるためには,熱意と誠意を持
⑶ 「管理可能軒数」とは,渉外担当者が管
ち,信義と礼儀を守ることが大切になる。
理できる軒先数のことで,1日当たり訪問
軒数×稼働日数で決定する。
正解率 82%
正解 ⑴
正解率 47%
正解 ⑶
解 説
解 説
渉外担当者の担当地区設定は,地域・
渉外担当者の一般的役割は,①JAを
代表して組合員・地域住民を訪問する,
− 24 −
②組合員・地域住民に対する良き相談相
手でなければならない,③組合員・地域
て⑴は適切であり,本問の正解である。
⑵ 渉外担当者の担当業務の目的は,利
住民とJAのパイプ役である。
用者の「利便性」を計ることではない。
⑴ パイプ役とは情報収集・提供を行う
したがって⑵は適切ではない。
ことであって,情報収集だけではない。
⑶ 集金サービス業務は手段としての業
したがって⑴は適切ではなく,本問の
務であり,訪問活動の目的ではない。
正解である。
したがって⑶は適切ではない。
⑵ 上記のとおりであり,⑵は適切であ
る。
⑶ 上記のとおりであり,⑶は適切であ
る。
渉外担当者の目標の考え方
問 16 渉外担当者の目標の考え方につい
て,適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 目標とは一定期間に達成すべき成果のこ
渉外担当者の担当業務の目的と手段
とであり,目標=必達であり,目標=予定
問 15 渉外担当者の担当業務の目的(仕
事の目的)と手段について,適切なものを
1つ選びなさい。
⑴ 渉外担当者の担当業務の目的は,新規開
拓と深耕開拓である。
⑵ 渉外担当者の担当業務の目的は,組合員
や地域住民へのサービス業務や集金業務等
を通じて利用者の「利便性」を図ることで
ある。
⑶ 渉外担当者の行う集金サービス業務等は
渉外担当者の主要業務の1つであり,訪問
活動の目的である。
ではない。
⑵ 個人目標は与えられたノルマであり,支
店目標が達成していなくても個人目標が達
成されていなければならない。
⑶ 渉外担当者の目標は,挑戦的なものでな
ければならない。
正解率 81%
正解 ⑵
解 説
目標の考え方は,①一定期間に達成す
べき成果のこと,②上位目標と下位目標
が連動されていること,③挑戦的なもの
正解率 71%
正解 ⑴
であることの3つである。
⑴ 目標=必達であり,目標=予定では
ない。したがって⑴は適切である。
解 説
渉外担当者の集金・サービス業務自体
⑵ 個人目標は,店舗の目標を細分化し
は仕事の目的ではなく,あくまで目的を
たものであり,それぞれの個人目標を
達成するための手段であり,新規・深耕
加算し,合計したものが店舗の目標と
開拓業務により,各種ローン,貯金商品,
一致していなければならない。した
メイン化商品を獲得し,事業量を伸長す
がって⑵は適切ではなく,本問の正解
ることが真の目的である。
である。
⑴ 渉外担当者の担当業務の目的は,
「新
規開拓」
と
「深耕開拓」である。したがっ
− 25 −
⑶ 上記のとおりであり,⑶は適切であ
る。
渉 外 担 当 者 の 成 果
⑶ ストック純増分とは,今までの貯蓄の結
果生じる貯金の利息収入のことである。
問 17 渉外担当者の成果について,適切
正解率 72%
でないものを1つ選びなさい。
正解 ⑵
⑴ 渉外担当者の毎日の活動の成果は,契約
を獲得することである。
⑵ 潜在見込客から見込客へ,見込客から予
解 説
約客へ,そして契約という段階を推進する
貯金財源は,今までに貯蓄してある分
必要がある。
を「ストック分」,毎月貯蓄に回す分を「ス
⑶ 渉外担当者の成果は,
「訪問頻度×訪問
活動の質」で表わすことができる。
トック純増分」,毎月の収入(可処分所得)
からストック純増分を引いたもの(おお
むね消費支出)を「フロー分」と言う。
正解率 70%
正解 ⑴
⑴ フロー分とは上記のとおりであり,
収入額全体のことではない。したがっ
て⑴は適切ではない。
解 説
渉外担当者の成果は,契約を獲得する
⑵ ストック分は上記のとおりである。
ことも大切だが,それ以上に毎日の活動
したがって⑵は適切であり,本問の正
でいかに予約と見込の顧客を発掘するか
解である。
⑶ ストック純増分とは,毎月貯蓄に回
にかかっている。
⑴ 上記のとおり,契約を獲得すること
す分(可処分所得-消費支出分)であ
だけが成果ではない。したがって⑴は
り,貯金の利息分ではない。したがっ
適切ではなく,本問の正解である。
て⑶は適切ではない。
⑵ 潜在見込客→見込客→予約客→契約
という段階が必要になる。したがって
訪
⑵は適切である。
⑶ 渉外担当者の成果は「訪問頻度×訪
問活動の質」で表わすことができ,そ
のどちらが欠けても成果は上がらな
問
前
の
準
備
問 19 訪問前の準備について,適切なも
のを1つ選びなさい。
⑴ 渉外担当者自身の準備については,①身
だしなみのチェック,②見込み先の整理の
い。したがって⑶は適切である。
2つが重要なポイントになる。
⑵ 推進用具の準備は,顧客への呈示用(パ
貯
金
財
源
問 18 貯金財源の説明について,適切な
ンフレット・デモブック等)の整理がポイ
ントである。
⑶ 訪問前の準備は大別すると,時間(効率)
に関することと,質的内容(アプローチや
ものを1つ選びなさい。
クロージング等)の準備に分けられる。
⑴ フロー分とは,農産物販売代金,給与収
正解率 64%
入等毎月の収入額のことである。
⑵ ストック分とは,今までに貯蓄している
正解 ⑶
分のことである。
解 説
− 26 −
訪問前の準備で重要なことは,
「担当
セールスの第一歩は,自分自身を相手
者自身についての準備」と「推進用具の
に売り込むことであり,誠意・熱意・信
整理」であり,時間(効率)に関するこ
義・礼儀を持って組合員や地域住民に信
とと,質的内容(アプローチやクロージ
頼され,愛されることが必要になる。
ング等)の準備である。
⑴ 上記のとおりであり,適切である。
⑴ 担当者自身についての準備は,①身
だしなみのチェック,②見込先の整理
したがって⑴が本問の正解である。
⑵ セールスは,話術によるものではな
だけでなく,③訪問方法(訪問目的)
い。ましてお客様に言い勝つテクニッ
の確認を含めた3つが重要なポイント
クを身につけることでもない。した
になる。
したがって⑴は適切ではない。
がって⑵は適切ではない。
⑵ 推進用具の準備は,「顧客呈示用」
⑶ 「お願い型推進」から「提案型推進」
と「渉外担当者用」の推進用具の整理
に切り替えるためにも,中心業務の信
もポイントになる。したがって⑵は適
用事業にとどまらず,共済・販購買な
切ではない。
どの幅広い知識が必要である。した
⑶ 上記のとおりであり,⑶は本問の正
がって⑶は適切ではない。
解である。
コンプライアンスの基本
新規開拓の進め方
問 21 コンプライアンスの基本につい
て,適切でないものを1つ選びなさい。
渉外担当者のセールスの基本
⑴ JA役職員として守るべきことは,JA
問 20 渉外担当者のセールスの基本につ
いて,適切なものを1つ選びなさい。
⑴ セールスの第一歩は,渉外担当者への信
頼が不可欠であり,誠意・熱意・信義・礼儀
を持って自分自身を売り込むことである。
⑵ セールスは,話術によるもので,応酬話
法等の鍛錬を行い,お客様に対して説得す
るテクニックを身につけることがなにより
も大切である。
⑶ 渉外担当者はJAの機能を的確にセール
スすることが重要な役割であるが,全ての
で定められた規則・要領を遵守することが
基本である。
⑵ 社会の秩序や安全に脅威を与え,コンプ
ライアンスを実践する上で,これを妨害す
る反社会的勢力を断固として排除する姿勢
が基本である。
⑶ JAの経営情報の積極的開示とともに地
域社会とのコミュニケーションの充実を図
ることが基本である。
正解率 32%
正解 ⑴
事業について専門家になることは困難なの
で,中心業務の信用事業の知識をしっかり
と身につける必要がある。
解 説
農協法をはじめ遵守すべき法令や諸規
則,取扱要領等数多くのルールが存在す
正解率 93%
正解 ⑴
るほか,社会的規範を逸脱するような不
健全な営業活動を慎み良識ある事業活動
解 説
− 27 −
を維持する責任,また,JA役職員とし
⑴ 初回訪問時は,顧客は渉外担当者を
て守るべき社会的規律等があり,これら
できるだけ早く追い返そうとする傾向
を含め厳格に遵守していくことが,コン
があるので,用件をハッキリと早めに
プライアンスの基本である。
切出す必要がある。したがって⑴は適
⑴ JAで定められた規則・要領を遵守
切ではなく,本問の正解である。
するだけがコンプライアンスではな
⑵ 初回一発の精神で,「今日は必ず契
い。したがって⑴は適切ではなく,本
約を取る」と言う強い意識を持って訪
問の正解である。
問することが大切である。したがって
⑵は適切である。
⑵ 上記のとおり,社会的規律等を妨害
する反社会的勢力を断固として排除す
⑶ 顧客に利益や満足を与えるために訪
る姿勢が基本である。したがって⑵は
問するという強い信念と自信を持って
適切である。
訪問することが大切である。したがっ
て⑶は適切である。
⑶ JAの経営情報の積極的開示ととも
に,地域社会とのコミュニケーション
を充実することが基本である。した
貯 金 源 と ニ ー ズ
がって⑶は適切である。
問 23 「家計の金融行動に関する世論調
切
出
し
話
査」(平成24年)による一般世帯(個人)の貯
法
金源とニーズについて,適切でないものを
1つ選びなさい。
問 22 アプローチの段階で訪問目的を切
出すための話法(切出し話法)があるが,
⑴ 年間手取り収入からの貯蓄割合は5%か
ら15%未満の世帯が約37%になっており,
その心構えについて適切でないものを1つ
約97万円程度が貯蓄に回っていると考えて
選びなさい。
セールスする必要がある。
⑴ 最初の切出しは,時候の挨拶や最近の
⑵ 臨時収入からの貯蓄割合は4分の1以上
ニュースなど断わり文句が出ないような話
となっており,それがボーナス等の推進の
題を考えて訪問すること。
目安になってくる。
⑵ たとえ初回訪問であっても「今日は必ず
⑶ 貯蓄目的は,
「病気や不時の災害に備え
契約を取る」という強い意識を持って訪問
て」
「老後の生活資金」
「子供の教育資金」
すること。
などであるが,ライフサイクルに応じて重
⑶ 顧客の利益や満足を与えるために訪問
視するものが異なることを踏えて,セリン
するという信念と自信を持って訪問するこ
グポイントを考える必要がある。
と。
正解率 31%
正解率 43%
正解 ⑴
正解 ⑵
解 説
解 説
切出し話法とは,自己紹介をした後,
⑴ 年間手取り収入からの貯蓄割合は5
訪問の目的を切出す話法のことを言う。
~ 15%未満が約37%であり,年間約
− 28 −
る
97万円が貯蓄に回っている。したがっ
②興味→注意を向けた商品に興味を感じ
て⑴は適切である。
る
⑵ 臨 時 収 入 か ら の 貯 蓄 割 合 は 平 均
17%である。したがって⑵は適切で
③連想→もしそれが手に入ったらと連想
する
はなく,本問の正解である。
⑶ 貯蓄目的は,
「病気や不時の災害に
④欲望→その商品が欲しくなる
備えて」が67.2%,
「老後の生活資金」
⑤比較→類似商品と比較検討する
が64.7%,
「子供の教育資金」が29%
⑥信念→その人なりに評価し,確信を持
つ
となっているが,世代によって目的が
異なるので,それぞれのライフサイク
⑦決定→確信を持てた案を購入する
ルに応じてセリングポイントを考える
⑧満足→購入して満足する(不満なら次
回は購入しない)
必要がある。したがって⑶は適切であ
⑴ 上記のとおり適切であり,本問の正
る。
解である。
購 買 心 理 の 7 段 階
⑵ 「興味」と「連想」が逆なので,⑵
問 24 購買心理の7段階について,次の
⑶ 「決定」と「比較」が逆なので,⑶
は適切ではない。
文章にあてはまる語句の組合せとして最も
適切なものを1つ選びなさい。
人が物を購入しようと意思決定するまでに
は一定のプロセスがある。その心理の変化を
8段階に分けると次の通りになる。
注意・
(①)
・
(②)
・欲望・
(③)
・信念・
(④)
・
は適切ではない。
応
酬
話
法
問 25 一般的な応酬話法について,適切
満足
なものを1つ選びなさい。
⑴ ①興味 ②連想 ③比較 ④決定 ⑴ 肯定法(オウム返し型)とは,相手の断
⑵ ①連想 ②興味 ③比較 ④決定
わりの言葉を肯定し,自分の主張を述べる
⑶ ①興味 ②連想 ③決定 ④比較
方法。
「その通りです。しかし…」
⑵ 否定法(正面撃退型)とは,断わりの言
葉に対して,逆に質問を出して真の理由と
正解率 93%
解決の方法をつかむ方法。
「とおっしゃい
正解 ⑴
ますと…」
⑶ 黙殺法(聞き流し型)とは,軽く相手の
解 説
人が物を購入(貯金などを含む)しよ
言葉を聞き流し,話をすすめる方法。
「と
ころで…」
うと意思決定するまでには,一定のプロ
セスを踏むものである。それが購買心理
の7段階と言われ,購入後に⑧満足の段
階を加える場合もある。
正解率 60%
正解 ⑶
解 説
①注意→その商品に注意が引き付けられ
− 29 −
⑴ 肯定法(オウム返し型)とは,相手
の断わりの言葉をそのまま応酬に使う
く,再訪問を行うことの5つである。
方法。
「その通りです。しかし・・・」
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
と答えるのは逆転法(イエス・バット
⑵ 上記のとおりであり,⑵は適切であ
法)のことである。したがって⑴は適
る。
切ではない。
⑵ 否定法(正面撃退型)とは,相手の
⑶ 「5千円でも…」「1年でも…」のよ
断わりを真っ向から否定する方法。
「そ
うな安易なクロージングは,顧客のた
れは間違いですよ。」
「なぜですか」
「と
めにも,渉外担当者のみならず,組合
おっしゃいますと」は逆質問法である。
のためにもプラスにならない。した
したがって⑵は適切ではない。
がって⑶は適切ではなく,本問の正解
である。
⑶ 黙殺法(聞き流し型)は相手の言葉
を聞き流し,次の話をすすめる方法。
したがって⑶は適切であり,本問の正
新規開拓の具体的流れ
解である。
問 27 新規開拓の具体的流れについて,
適切なものを1つ選びなさい。
クロージングの心構え
⑴ アプローチは,2段階に分けて対応する
必要があり,玄関に入り自己紹介するまで
問 26 クロージングの心構えについて,
を第一段階,用件をハッキリ話す以降を第
適切でないものを1つ選びなさい。
二段階として対応する。
⑴ 顧客にとって利益になることを,お勧め
⑵ 商談の展開とは,断わり文句を言われた
しているのだから勇気を持って,クロージ
後,
「軽く受け流す」
「質問の活用」
「近づ
ングを試みる。
いて座る」までの段階をいう。
⑵ 顧客の心理は,迷い始めて時間が経てば
⑶ クロージングとは,
「パンフレット・デモ
たつほど,契約しないという方に傾いてく
ブックの活用」
「用件をハッキリと話す」
「申
る。クロージングに入ったら,できるだけ
込書の活用」
「クロージング(締結)
」まで
時間をかけずに試みる。
の段階をいう。
⑶ 最初が肝心なので,できるだけお客様が
正解率 19%
契約しやすいもの,たとえば定期積金の場
正解 ⑵
合「5千円でも…」
「1年でも…」などと,
クロージングを試みる。
解 説
正解率 91%
新規開拓の流れは次のとおりである。
クロージングの心構えは,①勇気を
持って試みること,②なるべく早く試み
ること,③何回も試みること,④安易な
クロージングは避けること,⑤ねばり強
− 30 −
①表札を読む
②門の中に入る
③呼鈴を押す
④玄関に入る
第二段階
アプローチ
解 説
第一段階
正解 ⑶
⑤明るく第一声
⑥自己紹介
⑦用件をハッキリと話す
⑧断わり文句(NO)
る。
商談の ⑨軽く受け流す
⑩質問の活用
展開
⑪近づいて座る
⑶ 玄関に入ったら上框から一番遠いと
ころ(一般的に入ってすぐのところ)
クロー ⑫パンレット・デモブックの活用
⑬申込書の活用
ジング
⑭クロージング(締結)
-
に立つことが必要で,上框の近くに立
つたのでは名刺を手渡しできなくなる
⑮帰りの挨拶
確率が高くなる。したがって⑶は適切
⑴ アプローチの第一段階とは,
「表札
ではなく,本問の正解である。
を読む」
「門の中に入る」「呼び鈴を押
す」
「玄関に入る」までで,第二段階
は断わり文句までを言う。したがって
商
⑴は適切ではない。
談
の
展
開
問 29 新規開拓の具体的流れの中で「商
⑵ 上記のとおりであり,適切である。
談の展開」について,適切でないものを1
したがって本問の正解である。
つ選びなさい。
⑶ 「用件をハッキリと話す」は,アプ
⑴ 断わり文句は真に受けず軽く受け流すこ
ローチの第二段階である。したがって
とが必要である。
⑶は適切ではない。
⑵ 質問をしたことに対し応答してくれた
ら,必ず相槌を打つこと。
「話上手は聞き
上手,聞き上手は相槌上手」である。
ア プ ロ ー チ( 第 一 段 階 )
⑶ 質問を活用し,ある程度の距離をとって
座ることが大切である。
問 28 新規開拓の具体的流れの中で「ア
プローチ(第一段階)
」について,適切でな
正解率 75%
いものを1つ選びなさい。
正解 ⑶
⑴ 「表札を読む」ことは初回訪問時の唯一
の情報源であることが多く,
「表札を読む」
解 説
能力が必要になる。
⑵ 呼び鈴は2回短く押す。ノックは3回が
商談の展開で大切なことは,①断わり
原則である。
⑶ 玄関に入ったらできるだけ上框(あがり
かまち)の近くに立ち,顧客が出てくるの
文句を軽く受け流すこと,②質問の活用
(相槌を打つ),③近づいて座ることであ
を待つことがポイントになる。
る。
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
正解率 43%
正解 ⑶
⑵ 上記のとおりであり,⑵は適切であ
る。
⑶ 人と人とのコミュニケーションや信
解 説
⑴ 初回訪問時には「表札は必ず読む」
頼関係は距離に比例するので,できる
ことが必要である。したがって⑴は適
だけ近づいて話した方が商談をスムー
切である。
ズに運ぶことができる。したがって⑶
⑵ 設問のとおりであり,⑵は適切であ
− 31 −
は適切ではなく,本問の正解である。
ク
ロ
ー
ジ
ン
でないものを1つ選びなさい。
グ
⑴ 給与・年金等の自動受け取りや,公共料
金・JAカード等の自動支払いを推進する
問 30 新規開拓の具体的流れの中で「ク
ことは,
「この活動」に該当する。
ロージング」について,適切なものを1つ
⑵ 定期貯金の満期解約金を資金トレースす
選びなさい。
⑴ 「パンフレットやデモブックは早めに」
がクロージングの鉄則である。
ることは,
「この活動」に該当する。
⑶ 年金友の会への加入やゲートボールなど
の「組合のサークル活動」への参加を推進
⑵ お客様が迷っている時に,その決断を促
することは,
「この活動」に該当する。
がす道具の1つとして,申込書は早めに出
すことが大切である。
正解率 73%
⑶ 決めるのはお客様であり,それをサポー
正解 ⑵
トするのが渉外担当者である。お客様が自
分から「やりましょう」と言うまで待つ姿
解 説
勢が大切である。
「家計のメイン化(総合取引)を推進
正解率 78%
正解 ⑵
する活動」は次のとおりである。
①総合取引の促進
・総合口座の促進(口座振込,口座振
解 説
替業務の推進)
⑴ 「パンフレットやデモブックは遅め
・資産性貯金の促進(定期性貯金の推
に,申込書は早めに」出すことが鉄則
進)
である。
したがって⑴は適切ではない。
⑵ 申込書はお客様が迷っているとき
・相談活動を通じた貸出の推進(農業
に,決断を促す道具の1つとして早め
資金,生活資金,住宅資金等貸出の
に出すことが大切である。したがって
推進)
②すべてのサービス機能の利用促進
⑵は適切であり,本問の正解である。
・共済機能の促進(長期共済,自動車
⑶ 決めるのはお客様ではなく,渉外担
共済,年金共済等の推進)
当者自身であるということを認識しな
・販購買機能の促進(生産資材,生活
ければならない。渉外担当者自身が「や
用品等の推進)
りましょう。」と決断することが大切
になる。
したがって⑶は適切ではない。
・その他サービス機能の促進(サーク
ル活動,年金友の会等の加入推進)
深耕開拓の進め方と行動管理
家計のメイン化を推進する活動
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
⑵ 定期貯金の満期金の資金トレース
は,
「継続取引を促進する活動」である。
したがって⑵は適切ではないので,本
問 31 深耕開拓の1つである 「家計のメ
イン化(総合取引)を推進する活動」(以下
「この活動」と略記)の内容について,適切
問の正解である。
⑶ 全てのサービス機能,すなわち年金
− 32 −
友の会やゲートボールなど「組合の
して,年金推進が「この活動」の重点の1
サークル活動」への参加を推進するこ
つになる。
ともこの活動に入る。したがって⑶は
適切である。
⑶ JAバンクにおける給与振込の流入額は
年間で約3.7兆円となっており,重要な財
源になっている。
「この活動」の重点の1
つとして,給与振込のセット推進が挙げら
れている。
ライフイベント・ニーズに対応したセット推進
正解率 55%
問 32 ライフイベント・ニーズに対応し
たセット推進(以下
「この活動」と略記)につ
いて,
適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ この活動は,商品軸から利用者軸に基づ
く事業推進の転換を志向し,決済と資産形
正解 ⑴
解 説
ライフイベント・ニーズに対応した推
成の金融商品をセット推進することに取り
進とは次のとおりであり,利用者のライ
組むことをいう。
フプランに応じた,金融商品をセット推
⑵ 個人貯金伸長(純増)に向けた取組みと
進していくことである。
⑴ 決済・資産形成・資金需要・リスク管理の金融商品をセット推進することである。
したがって⑴は適切ではないので,本問の正解である。
⑵ 個人貯金伸長に向けた取組みとしては,年間流入金額の一番多い(平成24年実績は
5兆3千億円)年金推進がこの活動の重点になる。したがって⑵は適切である。
⑶ 給与振込も上記のとおりであり,そのセット推進が重点の1つとなる。したがって
⑶は適切である。
− 33 −
管理サイクル(マネジメントサイクル)
管 理 顧 客 一 覧 表
問 33 管理サイクル(マネジメントサイ
問 34 管理顧客一覧表について,適切で
クル)について,適切でないものを1つ選
ないものを1つ選びなさい。
びなさい。
⑴ 管理顧客一覧表は,担当地区内の重点管
⑴ 計画機能(Plan)では,
①現状を把握する,
理顧客を日別に訪問計画として作成するも
②目標を設定する,③目標を達成するため
のである。
の具体的施策を検討する,④成果に対する
⑵ 管理顧客一覧表は,できるだけ効率的に
処置を決めておく,というプロセスを踏む
訪問するために「正組合員軒で未集金軒」
必要がある。
を集金軒の近く(同住所等)に割り振る方
⑵ 実行機能(Do)では,①計画通りに実行
がよい。
する,②最終検討がしやすいように,結果
⑶ 訪問内容が年金だけの顧客は,月初から
を記録する,というプロセスが大切である。
10日までに訪問する。
⑶ 成果の検討機能(See)では,①絶えず
計画と実績を比較する,②計画と実績のズ
正解率 78%
レを発見する,③ズレの原因を分析し,対
正解 ⑶
策を考え実行に移す,というプロセスが大
切である。
解 説
正解率 45%
正解 ⑵
管理顧客一覧表は,「管理すべき顧客」
を決定し,日別に訪問計画として作成す
るものである。
解 説
⑴ 渉外担当者の仕事は,合理的な計画
⑴ 担当地区内の重点顧客,すなわち「管
を立てることから始まる。計画機能は
理すべき顧客」を訪問計画として作成
上記のとおりであり,⑴は適切である。
するものである。したがって⑴は適切
である。
⑵ 実行機能では,最終検討の対応では
遅すぎ,中間検討がしやすいように,
⑵ 管理顧客一覧表は,訪問計画として
実績を毎日記録しておき,場合によっ
作成しなければならないので,できる
ては行動修正を加え,最終成果に結び
だけ効率的に訪問できるように作成し
つけるように努力しなければならな
ておくことが大切である。したがって
い。したがって⑵は適切ではなく,本
⑵は適切である。
問の正解である。
⑶ 訪問内容が年金だけの顧客は,月初
⑶ 成果の検討は,最終成果を計画とイ
から10日までではなく,年金が支給
コールにすることが渉外担当者の責任
される15,16,17日頃に訪問する方
である。そのためには,上記のとおり
が望ましい。したがって⑶は適切では
3つのプロセスを実行することが重要
ないので,本問の正解である。
になる。したがって⑶は適切である。
− 34 −
現
状
分
析
表
世
帯
状
況
表
問 35 担当地区の取引情報を把握できる
問 36 「世帯状況表」(JASTEM帳票)の
「現状分析表」
(JASTEM帳票)の内容につい
内容について,適切でないものを1つ選びな
て,適切でないものを1つ選びなさい。
さい。
⑴ 「現状分析」は,
「当座性貯金」
「定期貯金・
⑴ 「世帯状況表」は,顧客属性・取引項目・
期間金額帯別」「定期貯金・満期到来」「定
貯金取引・貸出取引・満期情報の5項目か
期積金・期間金額帯別」
「定期積金・満期
らなっている。
日到来」
「貸出金」の6枚出力される。
⑵ 「世帯状況表」は,
直近(過去3回)のキャ
⑵ 「定期貯金・満期到来」は,非自動継続
分の1年分の月別満期件数・金額が表示さ
れているが,自動継続分については表示さ
ンペーン実績が把握できる。
⑶ 「世帯状況表」には,推進メモも入力で
きるようになっている。
れていない。
正解率 75%
⑶ 「定期積金・満期日到来」は,1年間分
の月別件数・金額が集金と集金以外(一般
的には自動振替分)が表示されている。
正解 ⑵
解 説
正解率 86%
正解 ⑵
JASTEM帳票の「世帯状況表」は,顧
客属性情報・取引項目情報・貯金取引情
報・貸出取引情報・満期情報および推進
解 説
担当地区内の取引状況を把握するうえ
メモ等が入力できるようになっている。
で,
「現状分析表」は絶対必要なデータで,
世帯状況表には,キャンペーン実績の情
毎月月初にアウトプットしておく必要が
報は入っていない。
ある。特に「メイン化セット状況」
「定
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
期貯金大口保有件数・金額」「定期積金
満期状況」
「各種ローン保有件数・金額」
る。
⑵ 上記のとおり,キャンペーン実績は
「世帯状況表」ではなく,別にキャン
を把握しておくことが重要である。
⑴ 現状分析表は,設問のとおり6枚出
ペーンコードを入力することにより,
「キャンペーン実績表」をアウトプッ
力されるので,⑴は適切である。
⑵ 「定期貯金・満期到来」には,非自
動継続と自動継続の両方が表示されて
いる。したがって⑵が適切ではないの
トすることはできる。したがって⑵は
適切ではないので,本問の正解である。
⑶ 上記のとおりであり,⑶は適切であ
る。
で,本問の正解である。
⑶ 「定期積金・満期日到来」は,定期
積金の満期が集金分と集金以外に分け
て表示されている。したがって⑶は適
切である。
系 統 外 呼 び 戻 し 対 策
問 37 系統外呼び戻し対策について,適
切でないものを1つ選びなさい。
− 35 −
⑴ 系統外呼び戻し推進のポイントは,推進
満期管理の具体的方法
月間を決め,それぞれの担当者ごとに目標
を設定することである。
問 38 満期管理の具体的方法について,
⑵ 系統外呼び戻しは,事前準備がポイント
適切なものを1つ選びなさい。
で,他金融機関満期状況の把握,過去の特
⑴ 満期金の使途は顧客の自由なので,特に
殊代金の把握,販売代金などの把握がその
自動継続定期貯金は「寝た子を起こす」こ
内容になる。
とにもなるので,そのままにしておく方が
⑶ やみくもに実施するのではなく,呼び戻
し先をリストアップし,その結果を記録し,
長期的に対策を検討しておくことが大切で
ある。
よい。
⑵ 定期積金の満期管理は定期貯金への振
替と継続契約の依頼が中心であり,満期の
4ヶ月前から推進を行う必要がある。
正解率 81%
⑶ 定期積金の継続依頼は,一般的に掛金の
正解 ⑴
シフトアップが容易であり,期間のシフト
アップは困難である。
解 説
正解率 89%
正解 ⑵
系統外呼び戻し推進は,推進月間が勝
負を左右するのではなく,その前段であ
る,情報の収集がそれを左右する。準備
解 説
が十分できれば,系統外呼び戻し推進の
定期性貯金の満期管理の徹底は,純増
90%は成功するといっても過言ではな
ベースの目標管理では最も重要な管理と
い。
言っても過言ではない。
⑴ ただ推進月間を決め,それぞれの担
⑴ その世帯のライフスタイルは,前年
当者ごとに目標設定してもだれが・い
と同じような傾向にあるので,定期貯
つ・どこに・どのように推進するのか
金の預入時期(満期時期)は,増額書
を決めなければ掛け声だけで終わって
替(系統外貯金の呼び戻しを含む)の
しまう。上記のように情報の収集がそ
チャンスといえる。自動継続定期貯金
れを左右する。したがって⑴は適切で
であっても満期管理が必要になる。し
はないので,本問の正解である。
たがって⑴は適切ではない。
⑵ 事前準備,すなわち他金融機関満期
⑵ 定期積金の満期金の定期貯金への振
状況の把握,過去の特殊代金の把握,
替と継続依頼は,満期の4ヶ月前から
販売代金などのような情報収集が決め
行わなければ遅すぎる。したがって⑵
手になる。
したがって⑵は適切である。
は適切であり,本問の正解である。
⑶ 情報収集し,呼び戻し先をリスト
⑶ 定期積金の継続依頼は,一般的に期
アップし,推進月間だけでなく長期的
間のシフトアップは容易であるが,掛
に対策を検討しておくことが大切であ
金のシフトアップは困難である。した
る。したがって⑶は適切である。
がって⑶は適切ではない。
− 36 −
切なものを1つ選びなさい。
行 動 基 準 の 考 え 方
⑴ 個人ローンはその他の貸出と違って延滞
問 39 行動基準の考え方について,適切
でないものを1つ選びなさい。
⑴ 行動基準は,渉外担当者の行動の指針で
あり,目標必達のための行動目標である。
⑵ 行動基準は,JA組織としての渉外担当
者に対する期待水準であり,渉外担当者は
これを遵守することが基本である。
⑶ 行動基準の内容は,訪問実績と訪問効率
からなり,それぞれの項目ごとに基準を設
定して作成することが重要である。
や固定化債権にならないので,収益基盤の
確保のために,積極的な推進が必要になる。
⑵ 個人ローンの中でも長期にわたり安定し
た収益が確保できる住宅ローンは,戦略的
に推進することがポイントである。
⑶ 個人ローンの中で特に住宅ローンの推進
は,その返済財源のために給与振込・年金
等の 「家計メイン化」 に自然とつながって
くる。
正解率 50%
正解 ⑵
正解率 61%
正解 ⑵
解 説
⑴ 個人ローンは,収益基盤の確保のた
めに積極的な推進が必要になるが,安
解 説
行動基準は,自分自身の行動の指針で
易なセールスや甘い与信判断,不適切
あり,
目標必達のための行動目標である。
な事後管理をすると,事故率が高まり,
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
結果的に延滞や固定化債権になりかね
ない。したがって⑴は適切ではない。
る。
⑵ 行動基準は,自分自身の目標達成の
⑵ 個人ローンの中でも長期にわたり安
ために,どのように行動すべきかを決
定した収益が確保できる住宅ローン
定するものであり,決してJAや支店
は,県域単位のローン営業戦略の展開,
のために作成するものではない。した
商品性・手続き等の見直しなど戦略的
がって⑵は適切ではなく,本問の正解
に推進してきている。したがって⑵は
である。
適切であり,本問の正解である。
⑶ 行動基準は,訪問実績(総訪問軒数・
⑶ 住宅ローン契約者は,給与振込・年
獲得口座数・獲得金額等)と訪問効率
金等が自然とつながってくるわけでは
(契約率・獲得1口座平均金額・1軒
なく,「家計のメイン化」項目を積極
当たりの滞留平均時間等)からなって
的に推進しなければ取引集中はできな
いる。したがって⑶は適切である。
い。したがって⑶は適切ではない。
ローン推進と実績管理
ロ ー ン 推 進 の 手 順
問 41 ローン推進の手順について,次の
ロ ー ン 推 進 の 重 要 性
文章に当てはまる語句の組み合わせとして,
問 40 ローン推進の重要性について,適
− 37 −
最も適切なものを1つ選びなさい。
目標設定・
(①)
・セールス・
(②)
・
(③)
・融
ニーズを把握することができる。
資決定・
(④)
⑶ 顧客からのヒアリングによる情報収集
⑴ ①推進計画 ②審査 ③申込受理 ④
は,情報が的確で融資に結びつく確率が高
管理回収
い。
⑵ ①行動計画 ②申込受理 ③審査 ④
正解率 51%
正解 ⑴
実行
⑶ ①推進計画 ②申込受理 ③審査 ④
管理回収
解 説
ローンの情報収集先は,①資料による
正解率 47%
正解 ⑶
もの(JASTEM等),②貯金通帳による
もの,③顧客からのヒアリングによるも
の,④第三者からのヒアリングによるも
解 説
ローン推進の手順は次のとおりであ
のがある。
る。
⑴ 地区ごとに貸出の状況を調べても
①目標設定
ローン情報の具体的情報は得られな
②推進計画
い。世帯状況表により,世帯ごとの取
③セールス
引情報・資産ニーズを把握することが
④申込受理
必要になる。したがって⑴は適切では
⑤審査
ないので,本問の正解である。
⑥融資決定
⑵ 貯金通帳に記載された入出金情報
⑦管理回収
は,多くのローンニーズを把握するこ
⑴ ②審査と③申込受理が逆になってい
とができる。したがって⑵は適切であ
る。
るので,⑴は適切ではない。
⑶ 顧客からのヒアリングによる情報
⑵ ①行動計画は推進計画の1つで,④
は管理回収でなければならないので,
は,的確で融資に結びつく確率が高い。
⑵は適切ではない。
したがって⑶は適切である。
⑶ 上記のとおりであり,適切である。
したがって⑶は本問の正解である。
ロ ー ン の 情 報 収 集 先
問 42 ローンの情報収集先について,適
切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 情報収集の資料としてJASTEM帳票
の「現状分析表」があり,それぞれの地区
カードローンの推進対象者
問 43 カードローンの推進対象者につい
て,適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 給与振替・財形の契約者
⑵ 総合口座の取引先で頻繁に貸越残高が発
生している先
⑶ 小口ローンの延滞が発生している先
正解率 83%
ごとの貸出の状況をつかむことができる。
正解 ⑶
⑵ 貯金通帳に記載された入出金・振込み
情報,残高の変化などからお客様のローン
解 説
− 38 −
カードローンの推進対象者リストアッ
正解率 67%
正解 ⑶
プは次のとおりである。
①給与振込・財形の契約者
②公共料金等を2種類以上自動支払いし
ている先
解 説
住宅ローンは,新規着工案件だけでは
③JAカードの利用先
なく,借換対象者に推進を行わなければ,
④定期積金の自動振替を行っている先
その増強は期待できない。借換えのニー
⑤住宅ローンやその他ローンの無延滞者
ズを的確につかんで推進を行うことが大
または完済者
切になる。
⑥信販会社等への振替契約者や他社クレ
ジットカード利用者
⑴ 借換えの経過年数は,10年以内が
78%を占めている。したがって⑴は
⑦総合口座の取引先で頻繁に貸越残高が
発生している先
適切である。
⑵ 借換えの理由は,「金利が低くなる」
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
約71 %,「 返 済 額 が 少 な く な る 」 約
63%と圧倒的に多い。したがって⑵
⑵ 上記のとおりであり,⑵は適切であ
る。
は適切である。
⑶ 借換えのきっかけで多いのは,「住
⑶ 他のローンで延滞が発生している先
宅ローン相談会への参加」
(52%),
「新
は適切でない。したがって⑶は適切で
聞の折り込みチラシ」(47%)で,
「職
はなく,本問の正解である。
員の訪問」(39%)は第3位である。
したがって⑶は適切ではないので,本
問の正解である。
住宅ローンの借換推進
問 44 住宅ローンの借換推進について,
適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 住宅金融支援機構の調査によると,借
換え前の経過年数は10年以内が78%なの
で,経過期間が10年以内の比較的新しい住
宅地やマンション等から効率的に推進を行
う。
⑵ 借換え理由は,
「金利が低くなるから」
「返
済額が少なくなるから」が圧倒的に多いの
で,
「借換えご相談シート」等を作成し推
進を行う。
⑶ JAへの借換えのきっかけは,
「職員の
訪問」が一番多くなっているので,渉外担
当者の借換えの提案が推進のポイントにな
る。
マイカーローン推進フロー
問 45 マイカーローン推進フローについ
て,次の手順に当てはまる語句の組み合わ
せとして最も適切なものを1つ選びなさい。
情報収集→情報蓄積→
(①)
→
(②)
→DM・
パンフの発送→
(③)
→
(④)
→
(⑤)
⑴ ①見込客の抽出 ②担当者の決定 ③
セールス活動 ④情報の更新 ⑤セールス
結果の記入
⑵ ①見込み客の抽出 ②担当者の決定 ③
セールス活動 ④セールス結果の記入 ⑤
情報の更新 ⑶ ①担当者の決定 ②見込み客の抽出 ③
セールス活動 ④セールス結果の記入 ⑤
− 39 −
マイカーローンを推進するためには,
情報の更新
情報収集にはじまり,情報の更新までの
正解率 85%
正解 ⑵
ステップを着実にこなして行くことが重
要になる。
解 説
1. 情 報 収 集
2. 情 報 蓄 積
3. 見 込 客 の 抽 出
・車検6ケ月前の対象者の抽出
4. 担 当 者 の 決 定
・車検6ケ月前の見込客に対して担当者を決める。
5. DM・パンフの発送
6. セ ー ル ス 活 動
7. セールス結果の記入
8. 情 報 の 更 新
⑴ ④情報の更新と⑤セールス結果の記入が逆になっているので,⑴は適切ではない。
⑵ 上記のとおりであり適切である。したがって⑵が本問の正解である。
⑶ ①担当者の決定と②見込客の抽出が逆になっているので,⑶は適切ではない。
事務処理を行わなければならない。
ローン借入申込者に対する事務処理
⑴ 徴求書類は何回にも分けるのではな
問 46 ローン借入申込者に対する事務処
く一回で完結させることにより,書類
理について,適切でないものを1つ選びな
審査がスムーズに進み,JAサイドの
さい。
事務の効率化につながるとともに,顧
⑴ ローン申込者に提出いただく書類は,必
客サイドの満足度向上にもつながる。
要書類が多いため,何回かに分けて提出し
したがって⑴は適切ではないので,本
ていただくことがよい。
問の正解である。
⑵ ローンの申込みを受けたら必ず「いつま
でに回答します」と回答期限を設定する。
⑶ ローン申込者との受付相談に際しては,
⑵ ローンの申込みを受けたら,必ず回
答期限を設定することが,顧客満足度
借入要件や今後のスケジュール等につい
を高める上でも大切になる。したがっ
て,十分な説明をする必要がある。
正解率 80%
て⑵は適切である。
⑶ ローン申込者に,借入要件や今後の
正解 ⑴
スケジュール等について十分な説明を
し,商品知識と事務手続きの流れを理
解していただくことが大切である。し
解 説
たがって⑶は適切である。
ローンの実行段階では,正確で的確な
− 40 −
源泉徴収票は勤務先から発行される。
住宅ローン申込時の確認書類
⑶ 自営業者(含む農業者)の所得証明は,
市区町村で発行される納税証明書および確
問 47 住宅ローン申込時の確認書類につ
定申告書の前年度分が必要になる。
いて,適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 住民票,印鑑登録証明書を受領する場合
正解率 78%
は,交付日から3ヶ月以内のものが必要で
正解 ⑶
ある。
⑵ 給与所得者の所得の確認書類の1つであ
る所得証明書は,市区町村から発行され,
解 説
住宅ローンの申込時の必要書類(基本書類)は次のとおりである。
№
書 類 名
発行元
1
住宅ローン借入申込書 兼 債務保証委託申込書
2
個人情報の収集・保有・利用・提供に関する同意書
3
運転免許証・パスポートほか
有効期限内
4
住民票
※在日外国人の方は特別永住証明書もしくは在留カード
交付日から3ヶ月以内
5
印鑑登録証明書(借入者・連帯債務者・連帯保証人)
交付日から3ヶ月以内 市区町村
6
健康保険証(写)
8
9
所得証明
7
所定様式
市区町村
勤務先等
給与所得者
住民税決定通知書または公的所得証明書 前年分
または源泉徴収票等
市区町村・
勤務先
自営業者*
含,農業者
納税証明書
(その1・その2・その3の2) 過去3年分
および確定申告書
(収受日付印のあるもの)
税務署
団体信用生命共済被共済者加入申込書
所定様式
10 担保不動産明細
*農業者の場合はJA発行の所得証明書でも可
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切である。
⑵ 上記のとおりであり,⑵は適切である。
⑶ 納税証明書は,市町村ではなく税務署が発行する。また,納税証明書および確定申
告書は,過去3年分が必要である。したがって⑶は適切ではなく,本問の正解である。
務先の経営状況のヒアリングをすることが
ローンの貸出実行後の管理
大切である。
問 48 ローンの貸出実行後の管理につい
て,適切なものを1つ選びなさい。
⑴ 「資金使途自由」なローンであっても,
借入申込書に資金使途を必ず記入してもら
うほか,資金が借入目的どおり使われたか
どうかを事後チェックする。
⑶ 給振・公共料金の自動支払いセットなど
総合取引の推進に必要な項目は,ローン実
行後速やかに,その借入者にJA利用を申
入れすることが大切である。
正解率 76%
正解 ⑴
⑵ 「家計のメイン化」の主力商品であるロー
ンの実行後は,半年に1回程度訪問し,勤
− 41 −
解 説
ローンの事後管理の留意点は,①使用
⑴ 定期積金の鮮度率は,将来の残高増
使途の確認,②生活振り・経営状況等の
減の重要な指標であり,その分岐点で
観察,③取引方針の見極め,④総合取引
ある46 ~ 48%以下でなければならな
の推進である。
い。したがって⑴は適切である。
⑴ 「資金使途自由」なローンであっても,
⑵ 定期積金の契約額純増は,継続率の
その借入目的どおりに使われたかどう
高低で決まると言っても過言ではな
かを必ずチェックすること。したがっ
い。継続率の基準を100%以上とした
て⑴は適切であり,本問の正解である。
いものである。したがって⑵は適切で
⑵ ローンの実行後は,半年に1回程度
ある。
の訪問では管理できない。また借入者
⑶ 定振率は,高いほど定期積金から
の生活振りや勤務先の経営状況等も含
定 期 貯 金 へ の 振 替 が 多 く な る の で,
めて,見たり聞いたりして,様々な角
20%では低すぎる。35%以上を維持
度から観察することが必要である。し
しているかが基準となる。したがって
たがって⑵は適切ではない。
⑶は適切ではないので,本問の正解で
⑶ 総 合 取 引 の 推 進 に 必 要 な 項 目 は,
ある。
ローン実行後ではなく,ローン実行前
に申入れておくことが大切になる。し
貸出金の実績検討の仕方
たがって⑶は適切ではない。
問 50 貸出金の実績検討の仕方につい
て,適切でないものを1つ選びなさい。
定 期 積 金 の 実 績 検 討
⑴ 貸出は情報のないところには発生しない
ので,貸出情報件数の目標は達成したかど
問 49 定期積金の実績検討の仕方につい
うかを第一義的に検討する。
て,適切でないものを1つ選びなさい。
⑴ 鮮度率(掛込残高÷契約額×100)は,
⑵ 貸出は残高目標達成が目的なので,実行
金額が目標を達成しているかどうかを第一
将来の残高増加を見る指標であるから,残
義的に検討する。
高増減の分岐点(46 ~ 48%)以下となっ
⑶ ローンは実行件数が重要だが,住宅ロー
ているかが基準となる。
ンはその検討の前に情報件数は実行目標件
⑵ 継続率(継続契約額÷(満期処理額+
数の4倍あったかどうかがチェック内容で
中途解約額)×100)は100%を超えると,
ある。
新規契約がなくても純増するので,100%
正解率 50%
を超えているかが基準となる。
正解 ⑵
⑶ 定振率(定期貯金振替額÷満期契約額×
100)は,定期貯金の純増に大きく貢献す
解 説
るので,20%以上を維持しているかが基準
となる。
渉外担当者の貸出金実績検討は,貸出
正解率 62%
正解 ⑶
解 説
情報収集件数を第一義的に行う必要があ
る。
貸出の実行は,情報収集件数に比例し,
− 42 −
「情報のないところには貸出は発生しな
い」とまで言われている。
⑴ 上記のとおりであり,⑴は適切であ
る。
⑵ 貸出の実績検討は,貸出情報件数の
目標は達成したかどうかを第一義的に
検討しなければならない。したがって
⑵は適切ではないので,本問の正解で
ある。
⑶ 住宅ローンは常に実行目標の4倍
あったかを意識して検討しなければな
らない。したがって⑶は適切である。
− 43 −
正解番号一覧表
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
1
1
11
2
21
1
31
2
41
3
2
3
12
1
22
1
32
1
42
1
3
3
13
3
23
2
33
2
43
3
4
1
14
1
24
1
34
3
44
3
5
3
15
1
25
3
35
2
45
2
6
2
16
2
26
3
36
2
46
1
7
2
17
1
27
2
37
1
47
3
8
1
18
2
28
3
38
2
48
1
9
3
19
3
29
3
39
2
49
3
10
3
20
1
30
2
40
2
50
2