茨城港港湾業務艇(ひたち)点検整備業務

平成27年度
茨城港港湾業務艇(ひたち)点検整備業務
特記仕様書
平成27年4月
国土交通省関東地方整備局
1.業務概要
本業務は、茨城港港湾業務艇「ひたち」の船体各部について、事前現地踏査の上、点検整備を行うも
のである。
2.引渡場所及び返還場所
茨城県ひたちなか市阿字ヶ浦町字千駄切地先
鹿島港湾・空港整備事務所 茨城港出張所係船場(別添図参照)
3.履行場所
茨城港出張所係船場及び受注者上架又は入渠場所
4.履行期間
契約締結日から、平成27年 7月24日までとする。
なお、日曜日、祝日及び全土曜日を休日として設定している。
また、引渡しは、平成27年 6月22日以降とする。
ただし、監督職員の指示があった場合は、それに従うものとする。
5.主要目(別添図参照)
〔船体部〕
船 質
強化プラスチック
単 胴
船 形
船体寸法
(L)17.40m×(B)4.58m×(D)2.25m×(d)0.724m
総トン数
29トン
航行区域
沿海(限定)
〔機関部〕
主機関
ヤンマー 6KH-ET1
367.8 kW × 2,000 min-1 補機関
オーナン 17.0 MDKBP
13.6 kW × 1,800min-1
推進器
ナカシマプロペラ
4翼固定ピッチプロペラ
〔電気部〕
発電機
AC225 V × 17 kVA × 60 Hz
2 台
1 台
2 基
1 台
6.業務内容
工種
塗装部
規格・形状寸法
単位
式
数量
1
船殻艤装部
式
1
別表2のとおり
機関部
式
1
別表3のとおり
電気部
式
1
別表4のとおり
事前現地踏査
式
1
別表5のとおり
海上試運転
式
1
別表6のとおり
回航
式
1
別表7のとおり
7.支給材料及び貸与物件
7-1 支給材料
な し
7-2 貸与物件
な し
-2-
参考数量
摘 要
別表1のとおり
8.業務仕様
8-1 総則
(1) 本特記仕様書に定めのない事項については、国土交通省港湾局編集「船舶製造修理請負工
事共通仕様書(案)(平成20年3月)」(以下、「共通仕様書(案)」という)の定めによるものとす
る。
8-2 事前現地踏査
(1) 事前現地踏査の履行場所は、茨城港出張所係船場とする。
(2) 受注者は、業務計画書の提出後、速やかに現地踏査及び当該船舶の運航関係者から聴取を
行い、本船の状態及び船舶整備内容の確認を行う。
(3) 受注者は、事前現地踏査の結果、新たな整備が必要な場合又は部品の劣化、腐食、損耗等
を確認した場合は、監督職員と別途協議を行うものとする。
これに伴い船舶整備内容を変更する必要が生じた場合は、履行期間の末日までに変更契約
を行うものとする。
(4) 事前現地踏査は、契約書第4条「修理船舶の引渡し」の対象としない。
8-3 回航
(1) 引渡(返還)場所と受注者上架又は入渠場所間の往復回航は、受注者が行うものとする。
(2) 航行距離が片道25浬以上の場合は、監督職員と別途協議を行い回航保険(第2種(全損及
び救助費))を付保するものとする。
(3) 返還時には、引渡時の残量と同等以上になるよう燃料タンクに燃料補給を行うものとする。
8-4 船舶上架又は入渠後の確認
(1) 受注者は、上架又は入渠後、速やかに船体、推進器、軸(推進、舵等)及び船体付防食板等、
没水部の確認を行うこと。
(2) 受注者は、上架又は入渠後、新たな整備が必要な場合又は部品の劣化、腐食、損耗等を確
認した場合は、監督職員と別途協議を行うものとする。
これに伴い船舶整備内容を変更する必要が生じた場合は、履行期間の末日までに変更契約
を行うものとする。
8-5 塗装部
(1) 外板
1) 喫水線下全面は、海草貝殻落しを行うものとする。
2) 喫水線下全面は、下地処理を行うものとする。
3) 喫水線下全面は、船底ペイント塗装を行うものとする。
(2) タンク
1) 清水タンクは、内部掃除、給水及び蓋パッキン類の新替を含むものとする。
(3) その他
1) 機関室及び舵機室は、ビルジ掃除を行うものとする。
2) 塗装用船体盤木は、移動を行うものとする。
3) 推進器及び推進軸は、防汚剤塗布を行うものとする。
8-6 船殻艤装部
(1) 船体一般
1) 防食板は、船体から取外し、掃除点検、重量計測の上、原型に組立てるものとする。
2) 海水吸入口は、ストレーナを船体から取外し、内部掃除の上、原型に組立てるものとする。
(2) タンク類
1) 清水タンクの飲料水は、水質検査を行うものとする。
-3-
(3) 採光装置
1) 電動ワイパーは、掃除点検を行うものとする。
2) 部品等は、新替を行うものとする。
(4) 救命装置
1) 部品等は、新替を行うものとする。
(5) 舵及び操舵装置
1) 舵(軸封装置含む)は、掃除点検を行うものとする。
2) 操舵装置(配管及びシリンダ等含む)は、掃除点検、舵角調整を行うものとする。
8-7 機関部
(1) 主機関
1) 主機関(付属機器等含む)は、整備の上、作動点検運転調整を行うものとする。
2) 主機関用部品等は、新替を行うものとする。
3) 減速逆転装置は、整備の上、作動点検調整を行うものとする。
4) 減速逆転装置用部品等は、新替を行うものとする。
(2) 補機関
1) 補機関(付属機器等含む)は、整備の上、作動点検運転調整を行うものとする。
2) 補機関用部品等は、新替を行うものとする。
(3) 軸系及び推進器
1) 軸系(船尾管含む)及び推進器は、掃除点検を行うものとする。
(4) 遠隔操縦装置
1) 遠隔操縦装置(ワイヤー含む)は、掃除点検調整を行うものとする。
(5) 諸管装置
1) 船底弁は、解放掃除摺合せ点検の上、原形に組立てるものとする。
(6) こし器
1) 海水こし器は、解放掃除点検の上、原形に組立てるものとする。
2) 海水こし器切換コックは、解放掃除摺合せ点検の上、原形に組立てるものとする。
3) 燃料油1次こし器は、解放掃除点検の上、原形に組立てるものとする。
8-8 電気部
(1) 電線路
1) 船内回路は、点検、絶縁抵抗測定を行うものとする。
(2) 盤及び箱
1) 盤及び箱は、内外部掃除、絶縁抵抗測定を行うものとする。
(3) その他
1) バッテリーは、船体から取外し、ターミナル部掃除、充電、点検の上、原形に組立てるものと
する。
8-9 海上試運転
(1) 受注者は、船舶整備完了後、下記の海上試運転を行うものとする。
1) 係留確認(補機関始動停止、補機関無負荷運転、補機関負荷運転、主機関始動停止、主機
関無負荷運転、クラッチ嵌脱、操舵装置作動)
2) 海上運転(速力試験(負荷2/4、3/4、4/4)、続航試験、後進試験、旋回試験)
-4-
9.その他
9-1 本業務は、船舶および機械製造修理請負工事積算基準(日本作業船協会発行)を参考とす
る。
また、当該船舶の完成図及びその他関係資料が必要な場合は、監督職員にその旨通知し、
当該資料を借り受けることができる。
9-2 本業務の履行にあたっては、他業務と密接な関係があることにより、工程及び施工方法につ
いては、監督職員と緊密に協議し、その指示に従わなければならない。
9-3 本業務は、下記の完成図書を提出するものとする。
保守・整備記録簿(船舶安全法に基づく)
主要部計測表
絶縁抵抗測定表
試運転成績表
業務写真集(カラー)
履行報告書(旬報)
安全教育等の実施報告書
2 部
2 部
2 部
2 部
1 部
1 部
1 部
9-4 管理技術者等の配置等
(1) 本業務は、監督職員の他に施工確認業務を行う管理技術者等を配置する。
(2) 本業務を担当する管理技術者等の氏名は、後日通知する。
(3) 管理技術者等が監督職員に代わり現場で立会等の臨場をする場合には、その業務に協力し
なければならない。
(4) 関係書類の提出に関し、管理技術者等が説明を求めた場合には、これに応じなければならな
い。
ただし、管理技術者等は、契約書第10条に規定する監督職員ではなく、指示、承諾、協議及
び確認の適否等を行う権限は有しないものである。
9-5 本業務は、「施工実態調査」及び「諸経費動向調査」の対象であるため、実施要領に基づき調
査票を作成し、監督職員に提出するものとする。
9-6 本仕様書に疑義が生じた場合は、監督職員と協議しなければならない。
以 上
-5-
船舶整備内容
別表1
工種
項目
規格・形状寸法
単位
数量
参考数量
喫水線下全面海草貝殻落し
喫水線下全面下地処理
喫水線下全面船底ペイント塗装
海水吸入口等含む
海水吸入口等含む
海水吸入口等含む、加水分解型防汚塗料、2
回塗
㎡
㎡
㎡
68
68
136
(68㎡×2回)
清水タンク内部掃除
タンク容量0.42㎥×1個
㎡
3
機関室及び舵機室ビルジ掃除
塗装用船体盤木移動
推進器及び推進軸防汚剤塗布
機関室[15㎡]、舵機室[8㎡]
㎡
式
㎡
23
1
2
単位
数量
枚
6
個
5
検体
1
電動機含む
個
3
L550mm、859010-0112
個
3
単1形、左舷用(KL-6)[6個]、右舷用(SL-3)[4
個]
個
10
軸封装置含む
SBO-B-6W-2A、配管及びシリンダ等含む
枚
台
2
1
摘要
塗装部
外板
タンク
その他
シリコン系
別表2
工種
項目
規格・形状寸法
船殻艤装部
船体一般
防食板取外し掃除点検
海水吸入口内部掃除
タンク類
飲料水水質検査 採光装置
電動ワイパー掃除点検
部品等新替
ワイパーブレード
救命装置
部品等新替
自己点火灯用乾電池
舵及び操舵装置
舵掃除点検
操舵装置掃除点検舵角調整
船体付防食アルミ板(30mm×150mm×
300mm、ボルト締め)
65A[2個]、40A[1個]、25A[2個]
検査項目 : 一般細菌、大腸菌、塩化物イオ
ン、有機物(全有機炭素(TOC))の量、pH値、
味、臭気、色度、濁度、硝酸態窒素及び亜硝
酸態窒素
参考数量
摘要
別表3
項目
工種
規格・形状寸法
単位
数量
台
台分
台分
2
2
2
台分
2
L
L
台分
台分
台分
台分
台分
台分
台
台分
台分
120
26
2
2
2
2
2
2
2
2
2
L
台分
台分
14
2
2
17.0MDKBP、13.6kW、付属機器等含む
台
台分
台分
1
1
1
CI-4級 SAE10W-30
JIS K 2234
解放個所分
L
L
台分
台分
台分
台分
台分
8
2
1
1
1
1
1
船尾管含む
軸
2
MT-3ツイン、ワイヤー含む
台
1
65A[2個]、40A[1個]、25A[2個]
個
5
複式2個所[2個/個所]、単式3個所[1個/個所]
複式用
個
個
7
4
個
3
機関部
主機関
主機関整備
海水ポンプ解放掃除点検
各冷却器(潤滑油、清水)解放掃
除点検
各こし器(潤滑油、燃料)解放掃
除点検
主機関用部品等新替
潤滑油
LLC
保護亜鉛
海水ポンプインペラ
潤滑油フィルターエレメント
燃料油フィルターエレメント
エアーフィルターエレメント
パッキン類
減速逆転装置整備
潤滑油冷却器解放掃除点検
潤滑油こし器解放掃除点検
減速逆転装置用部品等新替
潤滑油
保護亜鉛
パッキン類
6KH-ET1、367.8kW、付属機器等含む
CD級 SAE30
JIS K 2234
解放個所分
MGNV172-14C
SAE30
解放個所分
補機関
補機関整備
海水ポンプ解放掃除点検
各こし器(潤滑油、燃料)解放掃
除点検
補機関用部品等新替
潤滑油
LLC
保護亜鉛
海水ポンプインペラ
潤滑油フィルターエレメント
燃料油フィルターエレメント
パッキン類
軸系及び推進器
軸系及び推進器掃除点検
遠隔操縦装置
遠隔操縦装置掃除点検調整
諸管装置
船底弁解放掃除摺合せ点検
こし器
海水こし器解放掃除点検
海水こし器切換コック解放掃除摺合せ
点検
燃料油1次こし器解放掃除点検
参考数量
摘要
別表4
項目
工種
規格・形状寸法
単位
数量
式
式
式
1
1
1
機関室[1台]
操舵室[1台]
操舵室[1台]
機関室[1台]
機関室[1台]
台
台
台
台
台
個
1
1
1
1
1
1
210H52
個
4
参考数量
摘要
電気部
電線路
船内回路点検、絶縁抵抗測定
動力回路
照明回路
通信制御回路
盤及び箱
盤及び箱内外部掃除、絶縁抵抗測定
主配電盤
航海灯分電盤
計器盤
警報盤
集合起動機盤
陸電受電箱
その他
バッテリー取外し掃除充電点検
別表5
項目
工種
規格・形状寸法
単位
数量
日
1
単位
数量
式
1
規格・形状寸法
単位
数量
茨城港出張所係船場-受注者上架又は入渠
場所
往復
1
参考数量
摘要
事前現地踏査
事前現地踏査
事前現地踏査
別表6
項目
工種
規格・形状寸法
参考数量
摘要
海上試運転
海上試運転
海上試運転
係留確認、海上運転
別表7
項目
工種
回航
回航
回航
参考数量
摘要
平成27年度
茨城港港湾業務艇(ひたち)点検整備業務
図 番
図 面 名 称
1
位 置 図
2
一般配置図
備 考