2015年5月15日 株式会社大阪チタニウムテクノロジーズ 中期経営計画(2015-2017) -基本方針 基本方針 1 中期経営計画(2015-2017) - 基本方針 <前中期期間(2011~2014)における取り組みと成果> 事態変化 リーマンショック後の回復局面から構造的需給ギャップとサプライチェーン内過剰 在庫の顕在化により販売環境が中期計画想定に対し大幅悪化 期中にて大幅な方針変更 取 り 組 み 成 果 ①収益体質の構造的改革 ・生産体制集約(ポリシリコン・溶解) ・抜本的コスト合理化 ・償却他固定費大幅圧縮 損益分岐点の大幅改善 (低操業下でも黒字を確保 できる体質) ②チタン需要増加への上方対応力確保 ・年産37,000tからの生産能力向上 実質44,000t(+19%)の能力確保 →新中期で47,000t目標 (世界No.1) 2 中期経営計画(2015-2017) - 基本方針 <新中期経営計画の位置付け> スポンジチタンの生産水準 指数 2003年=100 前中期 今後 市場成長を上回るシェア拡大 上方対応力とコスト競争力 など経営基盤の確立 在庫調整 リーマンショック 予想 予想 予想 2015-2017 2018-2020 ①成長のためのあらゆる課題への対応 ①生産量>40000tへの事業拡大 (客先との連携、コスト、原料、電力など) ②グローバル生産体制の検討 ②徹底した成長機会の取り込み 3 中期経営計画(2015-2017) - 基本方針 <基本方針> 1.航空機需要の拡大が見込まれるチタン事業を成長の核とし、グローバル市場に おいて市場成長を上回るシェア拡大を目指す ①顧客との長期的なパートナシップの強化とボリュームゾーンでの拡販 ②徹底したコスト・品質競争力の維持・強化 2.ポリシリコン事業での主要顧客との関係深化と成長機会の取り込み 3.高機能材料事業の拡大 4 中期経営計画(2015-2017) - 基本方針 <業績目標> (億円) 2017年度目標 ( 参 2015年度見通し 売上高 530 443 404 〈13%〉 70 〈4%〉18 〈7%〉28 営業利益 資本効率 ROE 財務体質 D/Eレシオ 株主還元 配当性向 10% 0.6 25%~35%目安 2% 0.9 同左 考 ) 2014年度実績 6% 1.1 28% 5 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 チタン事業 6 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <事業環境の認識> 航空機用展伸材市場 ◎拡大基調継続 CAGR4.6%(2014-27) ◎在庫調整終了(2015年内) ◎スクラップ配合率は足元高水準継続(60%程度) ・配合技術、リサイクルシステムの高度化 ◎ロシア→欧米ユーザーへのシェアシフト(地政学リスク) ◎エンジン用・機体用の購入仕様差別化 一般産業用展伸材市場 ◎緩やかな回復基調 CAGR1.8%(2014-27) ◎在庫調整は2014年度で終了 ス ポ ン ジ チ タ ◎世界的需給ギャップ継続 ン (需要<供給能力) 需 給 バ ラ ン ス 7 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 民間航空機向け納入機数とチタン展伸材需要 (千t) (機数) CAGR 3.2% CAGR 4.6%(機体用主体) (CY) 実績 出典 納入機数 :AirlineMonitor June, 2014及び当社推定 展伸材需要 :当社推定 予測 8 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 チタン多消費型機種納入予測 (機数) (CY) 実績 予測 出典:AirlineMonitor June, 2014をもとに当社推定 9 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 (千t) 国内展伸材出荷量予測 CAGR 1.8% (FY) 出典:当社推定 実績 予測 10 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <事業方針> 航空機用主体に拡大が見込まれるマーケットを中心に、 ・世界No.1のスポンジチタン生産能力により上方対応力を確保しつつ ・顧客ニーズへの対応力と ・コスト競争力 を武器に 一層の事業拡大を図る 11 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <事業戦略> 1.国内外大手顧客との関係強化とニーズ汲み取りによるシェア拡大 ・エンジン用・機体用の購入仕様の差別化→機体用(ボリュームゾーン)の拡販強化 ・競争力強化と上方対応力確保の成果活用 ・顧客ニーズへの対応 市場の成長率を上回る拡販目標 ・市場成長率 CAGR 4.6% (2014-2027) ・拡販目標 CAGR 10.4% (2014-2027) 12 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 航空機用市場の成長率と当社拡販目標 エンジン用・ 機体用差別化 による拡販 2014-2027CAGR 欧米大手ユーザー 自社スポンジキャパ オーバー分取込み 10.4% ロシア⇒欧米大手 シェアシフト分取込み チタン多消費型 機種増 4.6% 3.2% (AirlineMonitor) 13 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <事業戦略> 2.競争力強化 スポンジチタン生産能力(還元炉能力) ①生産性の更なる向上 ・現状実力44千t → 47千t(+7%) ・対公称40千t比 +17% ・大型炉のみで40千t体制 +17% 47 44 40 休止 37 予備 40 34 ・世界No.1の生産能力 →上方対応力確保 ・世界No.1の生産性 公称能力 40千t 今後見直し 14 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <事業戦略> 2.競争力強化 ②徹底したコスト合理化 ・機体用スポンジの重点的コストダウン → 生産ラインによる造り分け ・電力原単位・歩留等生産諸元の徹底改善 ・生産性向上効果 ・設備および消耗品の寿命向上 (塩化炉、反応容器等) ・増産効果 主なコスト目標(指数) コスト合理化目標 20億円 (2014→2017) 電力原単位(kwh/t) 要員生産性(t/人・年) 2014 実績 2017 目標 増減 100 86 146 △14 +46 15 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <事業戦略> 3.40,000t/年超えへの対応 2020年過ぎには可能性 ①予備還元炉(休止中)の再稼動(~47,000t) ②海外生産拠点の検討 電力コスト、BCP対応も考慮し海外拠点によるグローバル供給体制の検討 ⇒今中期計画期間内に需給動向精査し方向付け 16 中期経営計画(2015-2017) - チタン事業 <業績目標(チタン事業)> (億円) (億円) 330 (参考) 234 50 263 (参考) 14 9 17 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 ポリシリコン事業 18 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 <事業環境の認識> 半導体用ポリシリコン市場 ◎需要はCAGR3%程度で緩やかに拡大 ◎現状の大幅需給ギャップ解消見込みなく販売価格の低迷継続 ◎新たな品質ニーズとして最先端デバイス及びパワーモジュール用 高品質ポリシリコンの需要増 19 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 世界の半導体市場予測 (十億ドル) 対前年伸び率 1.3% 31.8% 28.0% 6.8% 8.9% 18.3% 248 販売規模 213 228 3.2% 256 0.4% -2.8% 298 249 -9.0% 4.8% -2.7% 300 292 306 345 333 9.0% 355 3.4% 3.1% 226 166 139 141 出典 : WSTS (CY) 予測 20 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 (千t/年) 世界の半導体用ポリシリコン需給 需給ギャップ縮小も 20%程度あり (CY) 出典:当社推定 21 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 半導体の市場動向とポリシリコンへの高品質ニーズ 最先端デバイスにおける配線微細化の進展により高精度、高品質のウェーハ (=結晶の微小欠陥低減)が必要 今後、ポリシリコンへの品質ニーズは、更に、高品質品(低不純物、高抵抗)にシフト (nm) (Year) 出典:当社推定 22 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 パワーモジュールの世界市場規模予測 パワーモジュール:電力制御用半導体の集合体で、省エネルギー化や環境規制 の強化を受け車載用等を主体に今後高い成長が期待 要求される品質特性(高電流、耐電圧等)により、ポリシリコンへの高品質(低不純物、高抵抗) ニーズが増大 (百万個) 2015CY-2020CY CAGR 14% (CY) 注.メーカー出荷ベース、全て予測値 出典:(株)矢野経済研究所「拡大するパワーモジュールの最新動向と将来展望2015」(2015年1月) 23 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 <事業方針> 主要顧客との安定した取引関係を基盤としつつ、当社ならではの品質競争力を武器 に事業拡大を図る <事業戦略> 1.主要顧客との関係深化 2.高品質ポリシリコン市場での品質優位性の確立と拡販 24 中期経営計画(2015-2017) - ポリシリコン事業 <事業戦略> 3.競争力強化 ①高品質ポリシリコンの安定生産技術確立 ・最適製造プロセス、操業条件確立 ・評価技術の開発 ②徹底したコスト合理化 ・新鋭岸和田プラントの機能フル発揮 ・エネルギー原単位(電力・LNG)の改善 ・生産性の向上 ・拡販による増産効果 主なコスト目標(指数) コスト合理化目標 15億円 (2014→2017) 2014 2017 増減 実績 目標 電力原単位 (kwh/t) 100 90 △10 LNG原単位 (kg/t) 72 △28 要員生産性 (t/人・年) 124 +24 25 中期経営計画(2015-2017) - 高機能材料事業 高機能材料事業 26 中期経営計画(2015-2017) - 高機能材料事業 <事業環境の認識> 製品別 市場環境 ◎半導体の成長に合わせCAGR3%程度の需要拡大 高純度チタン (半導体用ターゲット材料) ◎ターゲットメーカーの在庫調整は2014年度で終了 ◎ターゲットメーカー間の競合激化 ◎液晶ターゲット用需要が増加基調 TILOP (粉末チタン) ◎新規用途として積層造形用合金粉末需要の 成長期待 27 中期経営計画(2015-2017) - 高機能材料事業 高純度チタンマーケットの推移 (億平方インチ/年) 450 (トン/年) 460 241 470 249 490 259 230 出典:electronic journal、当社推定 28 中期経営計画(2015-2017) - 高機能材料事業 <事業方針> ・顧客とのパートナーシップ強化と徹底した技術対応により、事業拡大 を図る ・新規製品の開発・拡販に注力し当社事業の第三の柱として事業規模の 拡大を目指す <事業戦略> (高純度チタン) ①顧客との戦略的パートナーシップによる拡販 ②高品質ニーズへの積極的対応 (TILOP) 市場ニーズに合わせたコストミニマム生産技術の確立 (新規事業) プロジェクトチーム(6月発足)による新規事業開拓 (積層造形用粉末事業等への展開) 29 中期経営計画(2015-2017) - 業績目標 業績目標 30 中期経営計画(2015-2017) - 業績目標 <損益> (億円) 売上高 チタン ポリシリコン 高機能材料 計 営業利益 チタン ポリシリコン 高機能材料 計 ( 参 考 ) 2017年度目標 2015年度見通し 2014年度実績 330 170 30 530 263 152 28 443 234 147 23 404 <15%> < 6%> <33%> <13%> 50 10 10 70 < 3%> < 2%> <21%> < 4%> 9 3 6 18 < 6%> < 7%> <17%> < 7%> 14 10 4 28 経常利益 70 18 35 当期純利益 47 10 27 10% 2% 6% 36 110円/$ 8 110円/$ - 109円/$ ROE(自己資本利益率) コスト合理化目標(対2014) 為替レート 31 中期経営計画(2015-2017) - 業績目標 <キャッシュ・フロー> 2015-17 3年間計 設備投資:償却内に抑制 借入圧縮:財務体質改善 配 当:次頁「株主還元方針」参照 営業キャッシュフロー 280億円 Next Stage 成長投資への 備え D/Eレシオ (倍) 借入金 (億円) (億円) 55 55 55 493 300 30 20 20 32 中期経営計画(2015-2017) - 業績目標 < 株主還元方針 > 配当性向 安定性に配慮しつつ25~35%を目安 以 上 33
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