みおつくし(2015/05/01) 大阪市立美術館「肉筆浮世絵」展 繊細な描写に息をのむ 菱川師宣に喜多川歌麿、そして葛飾北斎と 50 人を超える絵師たちが描いた、美人画を中心とした肉筆浮世 絵約130点が集う「肉筆浮世絵-美の競艶〜浮世絵師が描いた江戸美人100選〜」展が、大阪市立美術館 で開かれている。 え し ほりし すりし 浮世絵と言えば一般に、絵師、彫師、摺師の共同作業で作られる木版画をイメージするが、この展覧会に集 う浮世絵はその冠に肉筆と付くように、絵師が絹や紙に直接描いた1点もの、いわば日本画だ。髪を結い上げ た女性のその生え際、精密に描かれた着物や帯の文様、それら繊細な描写や鮮やかな色彩に思わず目を奪われ る。 これらの作品はすべて米シカゴの日本美術収集家、ロジャー・ウエストンさんのコレクションで、所有する 作品の中から厳選されたものが日本に里帰り、初公開となった。 また、浮世絵の始まりとも言える江戸時代初期の風俗画から明治時代の作品までがそろっており、肉筆浮世絵 の変遷、歴史がたどれるということもうれしい。 今回の展示では日本の最新技術が取り入れられたケースや照明が使用されており、空間デザインともあいま ってより一層作品の美しさを楽しめるようになっている。 華やかな浮世絵美の競艶をぜひ体験したい。 ▼期間/6月 21 日(日)まで ▼会場/大阪市立美術館 ▼開館時間/午前9時半〜午後5時(入館は4時半まで) ▼休館日/月曜日、ただし5月4日開館7日休館 ▼☎06(4301)7285(大阪市総合コールセンター・なにわコール)
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