5 平成26年度 主な改善事例

5
平成26年度
主な改善事例
(1) レポートからの改善事例 (NO1)
1
改善事例
レポート内容
ご配膳防止に向け
食堂利用ではない患者が食事
た取り組み
(H26. 4)
2
輸血用ルートの適
正出庫
(H26.4)
に来て、他患者の食事を食べて
年月順
改善事例の概要
手順を明確にした資料を作成し、マニュアル遵守の徹底
を指導。継続的にパトロール等を通じてチェックする。
しまった。
輸血室の「ポンプ用輸血セッ
輸血ルートは、必ず「輸血用製剤と輸血セットの組み合
ト」が保管されている場所に「血
わせ」のポスターに照らし合わせ、声だし・指さし・指な
小板輸血セット」が保管されて
ぞりで確認。
(医療安全マニュアル P60 参照)
いると思い込み、確認せず出庫
ポスターを A4 サイズにし、輸血室カウンターに設置。
した。
3
代替薬処方時の重
複使用防止
(H26.4)
入院時に 2 種類の点眼薬を持
参し投与。うち 1 つがなくなっ
リスクマネジメント委員会で審議し、代替薬の処方時
は、コメント欄に「~より変更」を入力することとした。
たことから代替薬に切り替えを
行なうことになっていたが、中
止されずに重複使用していた。
4
経口補水液指示方
経口補水液を違う病棟に払い出
法の改善
した。
(H26.5)
5
朝の欠食までに麻酔科医から指示があれば、栄養部で代
行入力を可能にした。
入力方法を、
「20 時配膳」で運用する。
緊急手術における
緊急手術のため、全身麻酔を
リスクマネジメント委員会外科診療安全部会、手術部運
麻酔同意書作成手
実施。麻酔同意書が得られてい
営委員会で審議。緊急手術における麻酔同意書の手順を明
順の明確化
ないことが判明。
確にした。
(H26.6)
6
賞味期限切れ食材
賞味期限切れのソフィールを
7 名に提供した。
提供防止
(H26.7)
7
アレルギーのある
患者への対応強化
(H26.7)
8
患者誤認防止
(H26.7)
9
献立の確認強化
(H26.8)
在庫品の期限確認を徹底。発注時、在庫確認を必須とし、
在庫が最小限となるよう心がける。納品時、賞味期限およ
び消費期限を書類に残すこととした。
ラテックスアレルギーのある
採血台のパソコンコメントにラテックスアレルギーの
患者の採血検査を行う際、ビニ
禁忌表示を実施。また、ラテックスアレルギー患者への知
ール手袋を装着して実施しよう
識・対応を教育した。さらに、患者に申し出てもらうよう
とした。
指導する。
診察券をカードリーダーに通した
実施状況画面の患者名を確認し、患者にも確認してもら
がきちんと通らず、前受診患者
うことを徹底。また、外来カードリーダーを点検し、動作
の予約票を別患者に渡した。
不良な物を交換した。
献立の確認を怠り、小麦アレ
ミーティングにおいて、献立作成時に分かりやすい記載
ルギーでは使用禁止の食材を用
を行うこと、アレルギーについての認識、ダブルチェック
いて調理を行ってしまった。
の徹底を指導。
(2) レポートからの改善事例 (NO2)
改善事例
10
リハ関係の事故
いずれも入院患者
年月順
レポート内容
(1)酸素ボンベレギュレーター
リハビリ室への輸送時、O₂流
改善事例の概要
(1) 酸素ボンベレギュレーターに関しては 0.5L から設定
できるダイヤル式の購入と部署への振り分けを行うこと
(1) 10 月(14 日)
量は医師指示の0.5ℓ/分ではな
が決定。看護部でこのタイプへの切り替え購入をした。
(2) 11 月(17 日)
く1.0ℓ/分と間違えて設定され
(2)(3) 1 月 11 日に周知・依頼
(3) 11 月(27 日)
た。
①移送前の最終チェック(7 項目) 患者をリハビリ訓練な
(2)呼吸器回路接続外れ
どに移送する前の最終点検チェックリストを、看護部と医
①警告内容を確認せず、痰詰ま
療安全管理室で作成し、周知徹底(掲示も含め)した。
りと思い込み、消音した。②呼
② リハビリテーション実施者への同意書運用のお願い
吸器回路の加湿器部分の外れ。
これまで一部の診療科でのみ行われていたが、リハビリに
(3)リハ中の意識消失
よる高リスクや患者の高齢化の問題があることから、今
前日の血管造影検査で脱水と
判断されており、補液を行って
後、全対象患者に同意書をお願いすることとした。
上記について、 安全パトロールで確認 (1月15日実施)
いたが、殆ど飲水してなかった。
11
外来フロアーでの
急変・容態の悪い人を見かけた
患者急変時の対応
時の院内緊急連絡先「2105」が、 急外来内線「2105」に連動した「PHS」を設置した。
(H27.1)
12
リスクマネジメント委員会において検討した結果、救命救
別の電話で対応で連絡が取れな
これにより、別の電話で出られなかった場合でも、
「PHS」
かった。
に記録された番号に後で連絡することが可能となった。
人工呼吸器などの
医療機器の警報装置(アラーム) クリニカルエンジニア部で、以下の改善を図った。
アラームに関連す
の適正使用には、
『医療機器安全
るトラブル
情報集』
、研修等で、注意喚起を
していた。しかし、最近のセー
フティー報告事例を受け、改め
てアラームの取り扱いについて
(H27.1)
改善等を図る必要性が認識され
① 「医療機器アラーム安全使用に関する注意事項」の通
知 (1 月 30 日
)
②「人工呼吸器のチェックリスト」について、確実に記入
するよう依頼するとともに、現行書式を改訂する。
③在宅人工呼吸療法患者が増加しており、同意書を作成す
ることとした(担当医師と臨床工学技士の署名が必要)。
た。
13
入院患者履物の変
今年度増加傾向にある転倒転落
リスクマネジメント委員会において、①今まで「使用自粛」
更
事故防止のため、リスク要因を
としていたスリッパ・サンダル・クロックスタイプの履物
減少させる必要がある。
は「使用禁止」とすること、②売店で販売していたスリッ
(H27.2)
パ・サンダル類の販売を中止することが決定された。
なお、
「転倒防止用パンフレット」も作成し、入院案内等
で患者さんに説明し、協力をお願いしている。
(3) 医療安全全般に関する改善事例
事例
1
年月順
改善事例の概要
医療安全パトロ
従来、医療安全パトロールの指摘事項を部署に文書で通知していなかった。そこで、平成26
ールの充実
年度からは、パトロール後、部署に指摘事項を文面で通知するとともに、部署から提出された
改善結果をリスクマネジメント委員会にも報告することとした。
(H26.5)
2
「医療安全の取
平成 26 年度から新たに、前年度における医療安全に関する取り組み結果(①セーフティーレポ
り組み」の作成・
ート件数・内容、②医療安全パトロール結果、③研修結果、④改善事例など)を取り纏め、院
HP 掲載
内に配布するとともに、院外にも当院ホームページの「医療安全管理室」のサイトに連動させ
(H26.5)
3
て掲載した。
室内コミュニケ
平成26年度から新たに、「室内定例会議」を、各リスクマネージャー部会の開始前の第1月
ーション強化等
曜日に定期的に開催した。これにより、室内の情報共有の強化とともに、リスクマネージャー
(H26.5)
4
(平成27年度のパトロールで、26年度の改善状況を確認する)
会議の活性化等に資することとした。
医療安全管理者
前年度から、看護師だけではなく幅広い職種から医療安全管理者を志す職員を募り、研修費用
の育成
の援助等を通じて、将来の担い手の育成を開始した。研修に参加し、資格を取得した職員につ
いては、翌年度から医療安全管理室の兼務者として、医療安全管理室所管会議への参加など、
幅広く医療安全管理の取り組みに関わってもらう。
(H26.5)
5
「テーマ分析研
修会」の拡大
(平成27年度も予算を確保し、継続的に取り組む)
本研修会は、分析手法「ImSAFER」を使用した実践的な研修として、3年前「リスクマネ
ージャー」を対象に実施した。平成26年度は、「リスクマネージャー以外の職員」にも対象
を拡大し、人材育成、職種間の情報共有・連携強化を図った。
(平成27年度は、対象を全職員に拡大し、分析手法の決定にも繋げる)
6
「医療事故情報
医療法施行規則に基づく「医療事故情報収集等事業」(日本医療機能評価機)に新たに参加する
収集等事業」への
ための準備等を、平成26年度中に完了した(平成27年4月に、参加登録を行った)。
参加
本事業の参加目的は、この事業を通じて得られる各種情報を当院の医療安全管理の充実(評
価・分析等)に役立てるためであるが、
「機能評価中間審査」(平成 28 年 12 月予定)にも資する
(H26.12) ことである。
7
8
アクシデント事
平成 26 年 12 月の安全管理会議から、前月のシステムレポートの中のアクシデント事例(3b
例等のフォロー
以上) に関して、患者のその後の経過や、患者との話し合い状況などについて報告し、検討す
(H26.12)
ることを開始した。
シリンジポンプ
取り扱いの注意
予定量の入力がされていない、閉塞解除の方法が正しく行なわれていない等の事例が発生し
たため、全職員対象にシリンジポンプ説明会を開催した。
事項 (H27.1)
9
「医療安全マニ
本年度は改定の年に当たらないが、医療安全全般に関すること、各部署の業務内容などについ
ュアル」の改訂
ての変更部分について、マニュアルの差し替え等を行った。
(H27.3)
(4) 患者サービス向上に関する改善事例
1
年月順
事例
改善事例の概要
入院アンケートの
患者・家族からの意見や要望に対する部署からの検討・改善結果をより詳細に聞き、その
変更
(H26.4) 結果を病院運営に反映させるため、「入院アンケート」に対する部署からの回答用紙を見直
し、変更した。
2
部会員の拡充
(H26.5)
3
外部部会員の参加
(H26.5)
4
多くの職員に色々な角度から幅広く意見を聞き、検討するため、①内科系医師1名、②外科
系医師1名、③病棟看護師 2 名、計4名を部会員に追加・拡充した、
外部第三者の客観的な意見を病院運営に反映させるため、①ボランティアの会代表と、②医
療事務窓口の委託会社(㈱)タケダ所長が新たに部会員として参加した。
「外来患者調査」の
「外来患者調査」を継続的に実施し、①患者・家族の意見や要望が多い「外来待ち時間」等
充実
を調査項目に追加し、分析し改善に繋げるとともに、②その調査結果を、日本病院会とのデ
(H26・6、26・11) ータと比較した(臨床指標の一つとして今後とも重視)。
5
「CSニュース」の
①患者・家族からの意見や要望、②これに対する職場での改善策、③患者サービス向上部会
発行
での検討事項、④トピックスなどを掲載した院内広報誌「CSニュース」を新たに発刊し、
(H26.7)
6
職員への周知・情報共有等を図った。
院内における携帯
「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」(電波環境協議会。平成 26 年 8 月)
電話等の使用ルー
を受け、「院内における携帯電話等の使用ルール」を、患者サービス向上部会、医療機器安
ル」の作成(H26.11) 全管理委員会と連携し作成。作成後、職員ならびに、患者、面会者等にも幅広く周知した。
7
患者サービス講演
会の開催
(H27.2.4)
ここ数年間開催されていなかったスタッフへの患者サービスについての研修を「患者サー
ビス向上部会」主催で開催。『患者さんに信頼され、選ばれる病院』を目指すうえでは、ど
のように患者さんに良いサービスを提供し、満足度を向上できるテーマに、講師は医療コミ
ュニケーションコンサルタントの「村尾孝子」氏。
8
患者からの声など
平成26年度に開催した「患者サービス向上部会」で検討し、改善した項目。
を受けて改善した
①外来診療待ち時間のアナウンス方法
もの
②「面会者用トイレ」
③古い診察券の差替え
④面会受付方法
⑤「長時間手術を待っている家族への連絡」
⑥案内表示・掲示の改善
⑦長時間を経過した外来患者への駐車券証明
など