仕様書等 - 独立行政法人 日本芸術文化振興会

仕
1 概要
(1)件
名
(2)納入場所
(3)契約期間
(4)請負代金の支払
様
書
平成27年度国立能楽堂座席字幕表示装置用定例公演字幕台本校正
業務
独立行政法人日本芸術文化振興会 国立能楽堂
(東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目18番1号)
平成27年4月1日より平成28年3月31日まで
この役務の代金は、独立行政法人日本芸術文化振興会国立能楽堂部
事業推進課より月ごとの役務完了検査後、請求の書類が届いた日よ
り30日以内に1回に支払うものとする。
2 業務内容
(1)業務の概要
国立能楽堂定例公演において、座席字幕に表示する字幕台本の校正を行う。
(2)作業手順
過去の字幕台本をもとに、流儀・家、小書(特殊演出)などによる詞章や演出などの異
同に注意しながら内容を校正し、今後上演される公演に合致した内容の字幕台本を古語・
現代日本語(外国語訳するための原文)
・英語の3種類で作成する。
この作業にあたっては、①過去の字幕台本、②能・狂言の上演予定台本を貸与する。作
成の過程において、和文及び英文の校正稿をそれぞれ1回以上出稿するほか、発注者と綿
密に調整を行い、不具合の起きないよう十分に注意すること。納品は資料1に示すエクセ
ルの指定フォーマットにて行うものとする(貸与した過去の字幕台本のうち上演台本が未
入力のものについては新たに入力すること)。
(3)対象公演
国立能楽堂定例公演において上演される演目のうち、過去に異なる流儀・家、小書(特
殊演出)などで上演されていて、その演目の字幕台本(古語・現代日本語・英語で作成さ
れたもの)が存在するものを対象とする。
該当する演目の字幕台本が国立能楽堂に過去に存在しない場合は原則として除き、能・
狂言合わせて25曲程度の発注を予定する。但し、演目変更等の理由により、発注曲数は
増減することがありうる。詳細は別紙「平成27年度定例公演字幕台本校正業務発注予定
表」(別紙1)参照のこと。
(4)台本の仕様
原則として、「字幕台本ガイドライン」
(別紙2)に従うものとする。また当該公演の趣
旨をふまえて作業すること。
(5)資料提供及び納品時期
国立能楽堂による資料提供は原則として対象公演の60日前までとし、完成稿の納品は
公演の15日前までに行うものとする。納品までのスケジュールについては、資料受領後
速やかに1曲ごとに校正稿の出稿時期、校正期間及び納品時期について発注者と日程を調
整するものとする(資料2も参照のこと)
。原則として日本語校正期間は土曜日、日曜日及
び祝日を除き5日以上とすること。また、納品後に修正が必要と認められた場合は速やか
に行うものとする。
(6)著作権
本件業務により作成された字幕台本の著作権は国立能楽堂に帰属するものとする。
別紙1
平成27年度 定例公演字幕台本校正業務発注予定表
公演日
曲目
1
平成27年4月17日
狂言「二千石」
2
4月17日
能「三山」
3
4月22日
能「嵐山 猿聟」
4
5月15日
狂言「仁王」
5
5月27日
能「隅田川」
6
6月 3日
狂言「若和布」
7
6月 3日
能「融
8
7月 3日
狂言「月見座頭」
9
7月29日
能「自然居士」
10
9月 2日
能「江口」
11
9月16日
狂言「蚊相撲」
12
9月16日
能「鵺」
13
10月 7日
狂言「素袍落」
14
10月16日
能「松風
15
11月 6日
狂言「鎌腹」
16
11月18日
狂言「鏡男」
17
11月18日
能「紅葉狩」
18
12月 2日
能「絃上」
19
12月18日
狂言「鎌腹」
20
12月18日
21
平成28年1月15日
22
1月15日
能「蟻通」
23
3月 9日
能「誓願寺」
24
3月18日
狂言「附子」
25
3月18日
能「小塩」
能「松風
酌之舞」
身留」
灘返・見留」
狂言「岡太夫」
(注)上記25曲の発注を予定しているが、演目変更等により、発注曲数は増減
することがある。
別紙2
字幕台本ガイドライン(平成27年度)
【全
体】
(和英共通)
・和文・英文のきっかけをできるだけ揃える(特に能の場合)。
・字幕1枠の表示時間は、表示された文章を2度読みきれる程度を基準とする。
・能・狂言の約束事の説明については、観劇の妨げにならないように注意する。
・観劇に必要な最低限の知識を提供し、過度の説明は避ける。
(英文)
・文体は平易かつ明快な文章とする。ただし劇の性質上、口語的に過ぎる表現は避ける。
・英語が母語でない観客も理解できるような表現が望ましい。
・曲目はローマ字(英訳)の順で表示する。曲目の英訳名については、国立能楽堂公演
予定表(英語版)による。
例:Tsuchigumo (The Ground Spider)
・能の専門用語は英語の一般的な表現で説明し、ローマ字による名称表示は必要以上に
行わない。
例:agemaku → curtain
【狂
言】
●構成例
開演前
操作方法
開
タイトル 狂言(○○流)「○○」
演
登場人物の紹介やあらすじをタイミング良く表示する
(和文) 物語の要点をかいつまんで表示・語句の説明
(英文) 対話ごとに文意を表示
終
(和
演
著作権表示
文)
・詞章については、セリフの部分は表示せず、謡の詞章のみ表示する。
・出典の明らかな古歌などについては字句を表示し、概意を付す。
・物語の大まかな展開を要所ごとに表示する。
・難しい語句の辞書的な説明や、豆知識などを観劇の妨げにならない程度に付加する。
(英
文)
・対話ごとに文意を表示する。
・役者の一目瞭然な動きに関する説明は省く。
例:「水汲」でいちゃが新発意に水を掛ける場面
1
別紙2
【
能 】
●構成例
1ベル
操作方法
お調べ
タイトル 能(○○流)
「○○」
(作リ物運び込み)
囃子方登場
作品の背景・みどころ・作リ物の説明
前
能「○○」前半・詞章を主に表示
場
囃子事・舞事・登場人物の説明
アイ語り
あらすじをタイミング良く表示する
(作リ物運び込み)
後
場
能「○○」後半・詞章を主に表示
囃子事・舞事・登場人物の説明
終
演
著作権表示
(和英共通)
・登場人物が現れるまでに作品の背景説明などをする。
・詞章はそのまま表示する(間狂言を除く)。
・間狂言は詞章を表示せず、話の概要を表示する。
※英文については、間狂言の最初に概要のみ表示することを明記する。
・舞事・囃子事の説明は適宜、簡潔に説明をする。ただし詞章の邪魔にならない
タイミングをもって行う。
・能の詞章(およびその翻訳文)とそれ以外の説明とは字体を変えて行う。
2
資料1-1
指定フォーマット(能の字幕の場合)
和文全角16文字以内
和文全角16文字以内
英文半角32文字以内
aaaaaaaaa1aaaaaaaaa2aaaaaaaaa3aa
あああああああああ10ああああああ
あああああああああ10ああああああ
台本
和文字幕
英訳用和文
英文
能「頼政」
能「頼政」
The Noh Play: Yorimasa
喜多流
喜多流
(The Warrior Yorimasa)
1
コメント
Kita School
2
源三位頼政は 宇治平等院で
源三位頼政は 宇治平等院で
Minamoto no Yorimasa lost in a
平家との戦いに敗れ
平家との戦いに敗れ
battle against the Taira clan at
辞世の一首を残して自害した
辞世の一首を残して自害した
Byodo-in Temple in Uji. He com-
その宇治に旅の僧がやってきて
その宇治に旅の僧がやってきて
A traveling monk comes to Uji.
あたりを眺めていると
あたりを眺めていると
As he looks around, an old man
一人の老人が現れる
一人の老人が現れる
appears.
名ノリ笛―
名乗リ笛―
A traveling monk enters to
旅僧の登場
旅の僧が登場
introductory music played on
posed a poem and killed himself.
3
4
5
a flute.
これは遠国方より出でたる
これは遠国方より出でたる
僧にて候
僧にて候
私は都から遠く離れた国から来た僧です
Traveling Monk: I'm a monk from
a land very far from Kyoto.
6
7
国立能楽堂より送付した上演台本を
字幕操作のきっかけに合わせて入力
する
公演で実際に表示する和文を
入力する
上演台本及び参考映像に基づ
いた英訳用和文を入力する
左欄の英訳用和文に基づいた
英文を入力する
校正及び公演時の字幕操作時に
考慮すべき注意事項を入力する
資料1-2
指定フォーマット(狂言の字幕の場合)
和文全角16文字以内
台本
和文字幕
英訳用和文
英文
狂言「文山立」
狂言「文山立」
Kyogen: Fumi Yamadachi
大蔵流
大蔵流
(The Cowardly Bandits)
5
6
7
コメント
Okura school
2
4
英文半角32文字以内
aaaaaaaaa1aaaaaaaaa2aaaaaaaaa3aa
あああああああああ10ああああああ
1
3
和文全角16文字以内
あああああああああ10ああああああ
旅人を追っている山賊たちが
旅人を追っている山賊たちが
A pair of bandits enter chasing a
山賊乙弓に矢をつがえて登場
弓と槍を持って登場
弓と槍を持って登場
traveler. One has a bow, the
続いて山賊甲槍を構えて登場
other a spear.
やるまいぞやるまいぞ
「やるまいぞ」 ――逃がさないぞ
弓男:逃がさんぞ 逃がさんぞ
Bowman: You won't get away!
やれ やれ
「やれ」 ――行け/行かせろ
槍男:行け 行け
Spearman: Go, go.
これはいかなこと
追っていたはずの
槍男:どういうことだ
Spearman: What happened?
甲が常座で立ち止まる
何とした
旅人の姿が見えなくなったことに
弓男:どうした
Bowman: What's wrong?
乙は脇座で立ちどまる
どれへやらやった
槍男:旅人はどこかへ行ってしまった
Spearman: The traveler is gone.
わごりょはどれへやったぞ
逃がしてしまったのか
You let him get away?
あまりそなたがあとから
弓男:お前が後ろから
Bowman: You said "Go, go"
→「行け」は「行かせろ」
「やれやれ」とおしゃるによって
「行け 行け」と言うものだから
behind me.
の意味でもある
わごりょの親類か
お前の親類か友人かと思い
I thought he was a friend
または一族・朋友かと思うて
逃がしてやったのだ
of yours, and so I let him
気づいて立ち止まる
go for you.
それゆえやっておりやる
国立能楽堂より送付した上演台本を
字幕操作のきっかけに合わせて入力
する
公演で実際に表示する和文を
入力する
上演台本及び参考映像に基づ
いた英訳用和文を入力する
左欄の英訳用和文に基づいた
英文を入力する
校正及び公演時の字幕操作時に
考慮すべき注意事項を入力する
資料2
字幕作成依頼から公演後までの流れ
原則公演60日前
①参考資料提供
資料納品後速やかに
②納品スケジュールの報告・調整
③校正稿の提出(和文)
④校正稿の戻し(和文)
作
業
工
程
1曲ごとに
スケジュール
作成
原則公演15日前
国
立
能
楽
堂
⑤校正稿の提出(英文)
⑥校正稿の戻し(英文)
⑦必要な場合適宜修正
⑧字幕原稿納品
公演(字幕表示)
公演後
⑨参考資料返却・破棄
字
幕
作
成
業
者