平成 27 年度 計量経済学 I 第 4 回 「単回帰モデルと最小二乗法」 原 尚幸 . . 新潟大・経済 http://www.econ.niigata-u.ac.jp/˜hara/ecm1/ [email protected] H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 1 / 25 はじめに 計量経済分析の目的 計量経済分析の目的 特定の経済変数の変動のメカニズムを実測値 (データ) を用いた定量 的手法によって解明すること . 変動の要因となる経済変数は何か? 要因となる変数とどのような関係にあるか? . Y : 興味ある経済変数 X : Y の変動の要因と考えられる変数 Y の変動は X のどのような関数で表わされるか? . H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 2 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの消費理論 ケインズの消費理論 1 消費 (Y) と可処分所得 (X) は比例的である 2 所得が増加したときに, 消費の量は所得ほどは増加しない . 所得が増加するにつれ , そのうちで消費に当てる割合は減少する. 3 貯蓄率が増加する. . 興味 この理論は正しいのか? 消費は所得のどのような関数で表されるのか? . H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 3 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの消費関数 ケインズの消費関数 Y = β0 + β1 X 消費 (Y ) は所得 (X) の一次関数 (直線) β0 : 所得 (X) が 0 円のときの消費 ⇒ 基礎消費 という β1 : 所得 (X) が 1 単位増加したときの消費 (Y ) の増加分 ⇒ 限界消費性向 という 所得のうち消費にあてる割合 Y β0 = + β1 X X ⇒ 平均消費性向 という H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 4 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの理論と消費関数の関係 ケインズの消費関数 Y = β0 + β1 X ケインズの理論との関係 1 消費 (Y) と可処分所得 (X) は比例的 ⇔ β1 > 0 2 所得が増加するときに, 消費は所得ほど増加しない ⇔ β1 < 1 3 所得が増加するにつれ平均消費性向は減少 ⇔ β0 > 0 ⇔ 基礎消費 > 0 . β0 Y = + β1 X X . . H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 5 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの理論の実証分析 ケインズの消費関数 Y = β0 + β1 X β0 > 0, 0 < β1 < 1 興味 この理論が本当に成立しているのか? β0 , β1 はどのような値か? 将来の消費はどのように推移することが予想できるか? これらをデータを用いて実証してみたい H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 6 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 Y と X の関係は直線的 250000 しかも比例的 完全に直線的ではない 多少の誤差が存在 200000 Consumption(Billion JP Yen) 300000 ケインズの消費モデル 300000 350000 400000 450000 500000 550000 Disposable Income(Billion JP Yen) 所得以外の消費の変動要因 計測誤差 etc... 誤差を u とすれば , 1980 年∼2009 年における日本の 実質民間消費支出 (縦軸) Y = β0 + β1 X + u 実質国民可処分所得 (横軸) 単位:10 億円 出典:2009 年国民経済計算 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 7 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 Y と X の関係は直線的 250000 しかも比例的 完全に直線的ではない 多少の誤差が存在 200000 Consumption(Billion JP Yen) 300000 ケインズの消費モデル 300000 350000 400000 450000 500000 550000 Disposable Income(Billion JP Yen) 所得以外の消費の変動要因 計測誤差 etc... 誤差を u とすれば , 1980 年∼2009 年における日本の 実質民間消費支出 (縦軸) Y = β0 + β1 X + u 実質国民可処分所得 (横軸) 単位:10 億円 出典:2009 年国民経済計算 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 7 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの消費モデル 250000 Xi : i 年目の所得 ui : i 年目の誤差 i = 1 : 1980 年 i = 2 : 1981 年 .. . 200000 Consumption(Billion JP Yen) 300000 Yi : i 年目の消費 300000 350000 400000 450000 500000 550000 Disposable Income(Billion JP Yen) i = 30 : 2009 年 Yi と Xi の関係は Yi = β0 + β1 Xi + ui , 1980 年∼2009 年における日本の 実質民間消費支出 (縦軸) i = 1, 2, . . . , 30 実質国民可処分所得 (横軸) 単位:10 億円 直線 + 誤差 出典:2009 年国民経済計算 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 8 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの消費モデル 250000 i = 1, 2, . . . , 30 β0 と β1 は未知 .. , 手元にある情報は 200000 Consumption(Billion JP Yen) 300000 ケインズの消費モデル . Yi = β0 + β1 Xi + ui , 300000 350000 400000 450000 500000 550000 Disposable Income(Billion JP Yen) 1980 年∼2009 年における日本の 実質民間消費支出 (縦軸) 実質国民可処分所得 (横軸) 単位:10 億円 (X1 , Y1 ), (X2 , Y2 ), . . . , (X30 , Y30 ). 目的 データから β0 と β1 を推定した上で , ケイ ンズ理論を検証したい . 出典:2009 年国民経済計算 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 9 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの消費モデル 250000 i = 1, 2, . . . , 30 β0 と β1 は未知 .. , 手元にある情報は 200000 Consumption(Billion JP Yen) 300000 ケインズの消費モデル . Yi = β0 + β1 Xi + ui , 300000 350000 400000 450000 500000 550000 Disposable Income(Billion JP Yen) 1980 年∼2009 年における日本の 実質民間消費支出 (縦軸) 実質国民可処分所得 (横軸) 単位:10 億円 (X1 , Y1 ), (X2 , Y2 ), . . . , (X30 , Y30 ). 目的 データから β0 と β1 を推定した上で , ケイ ンズ理論を検証したい . 出典:2009 年国民経済計算 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 9 / 25 はじめに ケインズ消費関数の実証 ケインズの消費モデル 250000 i = 1, 2, . . . , 30 β0 と β1 は未知 .. , 手元にある情報は 200000 Consumption(Billion JP Yen) 300000 ケインズの消費モデル . Yi = β0 + β1 Xi + ui , 300000 350000 400000 450000 500000 550000 Disposable Income(Billion JP Yen) 1980 年∼2009 年における日本の 実質民間消費支出 (縦軸) 実質国民可処分所得 (横軸) 単位:10 億円 (X1 , Y1 ), (X2 , Y2 ), . . . , (X30 , Y30 ). 目的 データから β0 と β1 を推定した上で , ケイ ンズ理論を検証したい . 出典:2009 年国民経済計算 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 9 / 25 単回帰モデル 単回帰モデル 単回帰モデル n 個のデータ (X1 , Y1 ), (X2 , Y2 ), . . . , (Xn , Yn ) が与えられているときに, Yi の変動を Xi の一次式 + 誤差であらわした以下のモデル Yi = β0 + β1 Xi + ui , i = 1, 2, . . . , n . を単回帰モデルという i : 時点, 個人, 企業などを表す添字 (i 番目の∼, 第 i∼) Yi : 被説明変数 (従属変数) Xi : 説明変数 (独立変数) Yi の変動を Xi で説明 ui : 誤差項 . Xi 以外の変数の影響による変動 観測誤差 確率変数とする H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 10 / 25 単回帰モデル 単回帰モデル 単回帰モデル n 個のデータ (X1 , Y1 ), (X2 , Y2 ), . . . , (Xn , Yn ) が与えられているときに, Yi の変動を Xi の一次式 + 誤差であらわした以下のモデル Yi = β0 + β1 Xi + ui , i = 1, 2, . . . , n . を単回帰モデルという β0 : 定数項 (切片) β1 : 傾き β0 , β1 は未知のパラメータ β0 , β1 は回帰係数とも言う β0 + β1 X : 母回帰直線 (真の直線) b0 , b1 : β0 , β1 の推定量 b0 + b1 X : 推定直線 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 . May 11, 2015 10 / 25 単回帰モデル 単回帰モデルの性質 単回帰モデル Yi = β0 + β1 Xi + ui , i = 1, 2, . . . , n モデルの性質 直線に誤差が加法的に (足し 算の形で ) のったモデル β1 が正 ⇒ Yi と Xi は比例的 β1 が負 ⇒ Yi と Xi は反比例的 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 11 / 25 最小二乗法 問題 問題 β0 , β1 をデータ (Y1 , X1 ), . . . , (Xn , Yn ) の関数 (推定量) b0 , b1 で . それぞれ推定したい ⇒ どのように推定すればよいか? ⇓ . 10000 戦略 6000 4000 2000 が , もっともデータにあてはまるよう な b0 , b1 を β0 , β1 の推定量としては どうか? 0 Y = b 0 + b1 X Consumption(US dollar) 8000 推定直線 0 2000 4000 6000 8000 10000 Income(US dollar) H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 12 / 25 最小二乗法 問題 問題 β0 , β1 をデータ (Y1 , X1 ), . . . , (Xn , Yn ) の関数 (推定量) b0 , b1 で . それぞれ推定したい ⇒ どのように推定すればよいか? ⇓ . 10000 戦略 6000 4000 2000 が , もっともデータにあてはまるよう な b0 , b1 を β0 , β1 の推定量としては どうか? 0 Y = b 0 + b1 X Consumption(US dollar) 8000 推定直線 0 2000 4000 6000 8000 10000 Income(US dollar) H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 12 / 25 最小二乗法 あてはまりのよい推定量 データは真の直線の周りを分布する. データは真の直線によくあてはまるように分布しているはず . 逆にデータから直線を推定するならば , データによくあてはまる直線 で推定してやればよいのではないだろうか? H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 13 / 25 最小二乗法 あてはめ値と残差 あてはめ値:Yˆi := b0 + b1 Xi 10 直線上の×印 ※ 誤差と残差の違いに注意 残差が小さい → あてはまりがよい H. Hara (Niigata U.) 6 y 0 Yi = β0 + β1 Xi + ui = b0 + b1 Xi + ei 2 4 オレンジの点線 推定量と実測値 Yi の距離 誤差 ui の推定量 8 残差 ei: ei := Yi − (b0 + b1 Xi ) 単回帰モデルと最小二乗法 0 2 4 6 8 10 x May 11, 2015 14 / 25 最小二乗法 あてはめ値と残差 あてはめ値:Yˆi := b0 + b1 Xi 10 直線上の×印 ※ 誤差と残差の違いに注意 残差が小さい → あてはまりがよい H. Hara (Niigata U.) 6 y 0 Yi = β0 + β1 Xi + ui = b0 + b1 Xi + ei 2 4 オレンジの点線 推定量と実測値 Yi の距離 誤差 ui の推定量 8 残差 ei: ei := Yi − (b0 + b1 Xi ) 単回帰モデルと最小二乗法 0 2 4 6 8 10 x May 11, 2015 14 / 25 最小二乗法 あてはめ値と残差 あてはめ値:Yˆi := b0 + b1 Xi 10 直線上の×印 ※ 誤差と残差の違いに注意 残差が小さい → あてはまりがよい H. Hara (Niigata U.) 6 y 0 Yi = β0 + β1 Xi + ui = b0 + b1 Xi + ei 2 4 オレンジの点線 推定量と実測値 Yi の距離 誤差 ui の推定量 8 残差 ei: ei := Yi − (b0 + b1 Xi ) 単回帰モデルと最小二乗法 0 2 4 6 8 10 x May 11, 2015 14 / 25 最小二乗法 最小二乗法 最小二乗法 (Ordinary Least Squares) 残差二乗和 Se2 := n ∑ i=1 e2i = n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )2 i=1 を最小にする b0 , b1 を用いて β0 , β1 を推定する手続きのことを 最小二乗法 (OLS 法) と言う. また結果得られる推定量 b0 , b1 を最小二乗推定量 (OLS estimator : OLSE) と言う . OLSE はどうやって求めればよいか? H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 15 / 25 最小二乗法 凸関数の最小化 凸関数 f (x):図のような関数 凸関数の最小化 ⇒ f (x) の微分が 0 になる点 5 微分 ⇔ 接線の傾き e2i = i=1 3 y n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )2 i=1 2 n ∑ 1 Se2 := 4 残差二乗和 0 も b0 , b1 に関する凸関数 −1 Se2 の最小化 ⇒ Se2 の b0 , b1 に関する (偏) 微分を 0 にする b0 , b1 を求めればよい H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 0 1 2 3 x May 11, 2015 16 / 25 最小二乗法 凸関数の最小化 凸関数 f (x):図のような関数 凸関数の最小化 ⇒ f (x) の微分が 0 になる点 5 微分 ⇔ 接線の傾き e2i = i=1 3 y n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )2 i=1 2 n ∑ 1 Se2 := 4 残差二乗和 0 も b0 , b1 に関する凸関数 −1 Se2 の最小化 ⇒ Se2 の b0 , b1 に関する (偏) 微分を 0 にする b0 , b1 を求めればよい H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 0 1 2 3 x May 11, 2015 16 / 25 最小二乗法 正規方程式 正規方程式 OLSE b0 , b1 は ∑ ∂Se2 = −2 (Yi − b0 − b1 Xi ) = 0, ∂b0 n ∂Se2 ∂b1 = −2 i=1 n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )Xi = 0, i=1 すなわち, n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi ) = 0, i=1 n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )Xi = 0 i=1 . の解で与えられる. この連立方程式を正規方程式と呼ぶ H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 17 / 25 最小二乗法 正規方程式の解 = OLSE 正規方程式 n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi ) = 0, n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )Xi = 0 i=1 i=1 2 変数 b0 , b1 の連立一次方程式 n n ∑ 1∑ ¯= 1 Yi , X Xi とする Y¯ = n n i=1 i=1 そのとき正規方程式の解, すなわち OLSE は ∑n ¯ i (Xi − X)Y ¯ ¯ b0 = Y − b1 X, b1 = ∑i=1 n ¯ 2 i=1 (Xi − X) 以降, β0 , β1 の OLSE を b0 , b1 とあらわすことにする. H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 18 / 25 最小二乗法 演習 演習 正規方程式 n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi ) = 0, n ∑ (Yi − b0 − b1 Xi )Xi = 0 i=1 i=1 の解が ¯ b0 = Y¯ − b1 X, ∑n ¯ i (Xi − X)Y b1 = ∑i=1 n ¯ 2 i=1 (Xi − X) となることを確認せよ. . H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 19 / 25 最小二乗法 ヒント 以下の式が成り立つことを用いよ. これらの式は , 来週以降の議論でも用いるので , 後で各自で証明してみよ. 1∑ 1∑ ¯ (Yi − Y¯ )Xi = Yi Xi − Y¯ X n n n 1 n H. Hara (Niigata U.) i=1 n ∑ i=1 n ¯ 2= 1 (Xi − X) n i=1 n ∑ ¯2 Xi2 − X i=1 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 20 / 25 最小二乗法 解答例 最初の正規方程式を n で割ると , 1∑ 1∑ 1∑ 1∑ (Yi − b0 − b1 Xi ) = Yi − b0 − b 1 Xi n n n n n i=1 n n n i=1 i=1 i=1 ¯ =0 = Y¯ − b0 − b1 X となることより, ¯ b0 = Y¯ − b1 X. H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 21 / 25 最小二乗法 解答例 後の正規方程式を n で割ると , 1∑ (Yi − b0 − b1 Xi )Xi n n i=1 1∑ 1∑ 1∑ = Yi Xi − b0 X i − b1 Xi2 n n n n n n i=1 i=1 i=1 n n 1∑ 2 1∑ ¯ Yi Xi − b0 X − b1 Xi = 0. = n n i=1 H. Hara (Niigata U.) i=1 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 22 / 25 最小二乗法 解答例 ¯ を代入して b0 = Y¯ − b1 X ∑ 1∑ ¯ − b1 1 Yi Xi − b0 X Xi2 n n n n i=1 i=1 n n 1∑ 1∑ 2 ¯ ¯ ¯ = Yi Xi − (Y − b1 X)X − b1 Xi n n i=1 i=1 ( n ) n ∑ 1 1∑ ¯ − b1 ¯ 2 = 0. = Yi Xi − Y¯ X Xi2 − X n n i=1 i=1 となることより, ヒント を用いると , ∑n ¯ i (Xi − X)Y b1 = ∑i=1 n ¯ 2 i=1 (Xi − X) を得る. H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 23 / 25 最小二乗法 OLS 残差 OLS 残差 OLSE に対する残差 ei = Yi − b0 − b1 Xi を OLS 残差と言う.. 1 8 n ∑ . 10 正規方程式より, OLS 残差 ei は ei = 0 n ∑ ei Xi = 0 2 2 4 y 6 i=1 . 0 i=1 を満たす. 0 2 4 6 8 10 x H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 24 / 25 最小二乗法 まとめ 計量経済分析の目的: 経済変数の変動のメカニズムを定量的に解明すること . 単回帰モデル Yi = β0 + β1 Xi + ui , i = 1, 2, . . . , n 最小二乗法 (OLS 法): 残差二乗和の最小化の意味で最もデータにあてはまりのよい推定量 によって回帰係数 β0 , β1 を推定する方法. 正規方程式 (線形連立方程式) の解として求めることができる. Excel などを用いれば計算は容易 用語 被説明変数, 説明変数, 誤差項 切片, 傾き, 母回帰直線, 推定直線 あてはめ値, 残差, OLS 残差 正規方程式 H. Hara (Niigata U.) 単回帰モデルと最小二乗法 May 11, 2015 25 / 25
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