ダウンロード - 母と子の虹の架け橋とは?

26 年度事業報告について
1.「ママハウス」の活動
1-1「ママハウス」の事業の対象者
1)乳幼児を抱える女性の就労意欲が高まっている。
女性の経済活動は活発になっている。ママハウス事業との直結の成果かの因果関係は主張しきれない
が、乳幼児を抱えるママの就労意欲は喚起されている。これまで 4 月の待機児は無かったもののこの 2
年程度は待機が発生し、現在待機のママは 50 名いる状況である。
2)学習意欲(キャリア形成意欲)
・自己投資意欲が
高い。
これまでのビジネス関連のスキルアップ講座を展
開してきているが、26 年度は延は 446 名に至ってい
る。尚、キャリア形成講座の受講生は企画の増加もあ
るが、25 年度は 157 人、24 年度は 107 人、23 年度は
21 人とこの約 4 年間で、この講座の実施かい参加者
数も大きく伸びてきている。
受講人数一覧
26年度 25年度 24年度 23年度
秘書検定講座
保育者養成講座
各種スキル講座
計
44
150
309
503
157
157
107
107
21
21
1-2◆活動実績統計
ママハウスの開設は 2011 年 9 月 25 日で、約 3 年半経過した。この間の総利用者は下記の表の通りで
ある。26 年度は利用者数 1135 人のうち、半数近い数値がキャリア形成(スキルアップ)の受講者で、こ
れまで
利用者総数台帳(=ママハウス来所者+各教室参加者)
ママ
子供
祖父母
視察者
合計 累計合計
ママ
累計 子ども 人
累計 祖父母 累計
視察者 累計
にない
参加形
態とな
26年度末
1135
4372
662
3944
14
516
1811
8832
80
*累計は、開設時から26年度末までの数値
ってい
る。
1-3◆支援者養成講座
①保育者養成講座
★平成 2014 年 7 月 2 日~7 月 24 日(全 10 回)
受講延人数 150 名 「ベビーホーム・虹」にて 13 名が稼働。
②女性相談員養成講座
カリタス釜石・母と子の虹の架け橋の共催、男女共同参画課 後援
★ 2015 年 2 月 17 日・19 日・20 日・27 日(全 4 回)
受講延人数 44 名
講師:加藤静香弁護士・吉田直美氏(暮らしの相談)・中野幸二朗氏(宮古児童相談所所長)
③パープルサポーター養成講座[基礎編]の開催【新規】
カリタス釜石・男女共同参画課と母と子の虹の架け橋の 3 団体の共催事業
★2015年5月20日~6月10日(全5回)
講
師:NPO 法人インクルいわて、NPO 法人参画プランニング・いわて、
1
530
もりおか女性センター、沿岸広域 振興局保健福祉環境部、親業訓練シニアインストラクター・
カウンセラーなどの6名が講師。
2.「虹の家」の活動
0歳児から2歳児までの異年齢の子ども達が、同じ空間
で過ごす事の良さを生かしつ保育者は行動力の違いによる
動きのを常に見守っている。なお、保育室は 1 室ではある
ものの 120 ㎡の室内を活かし、時に応じて年齢別の保育を
行い、双方にとって発達の場となるよう保育している。
3. 26 年新規事業:
「ベビーホーム・虹」及び「花
巻ママハウス」
3
「ベビーホーム・虹」の活動
「ベビーホーム・虹」の保育体制は、小規模保育C型に則った2対5の保育従事者2名に対して子ど
も5名であるが、市の認定を受けた保育従事者の他にC型の規定ではないが、国家資格の保育士と看護
師も加わり安全・安心と一定の保育の質の維持を図っている。保育時間は、月曜日~土曜日までの7時
30 分~18 時 30 分までである。
開所した8月の保育状況は、1歳児2人と2歳児1人の計3人であったが、平成26年3月現在、0
歳児8人・1歳児2人・2歳児5人の計15人であり定員15人枠が全て埋まった状況である。
「ベビー
ホーム・虹」の子ども達は、0歳から2歳までの子どもの保育であり、月齢・年齢的には身体的行動力
が大きく異なる。しかし、保育室が1室であり、且つ、異年齢の小規模集団であることから、保育従事
者一人一人の目が行き届く良さを生かした保育を展開している。毎朝の、光・風・土との触れ合いのお
散歩も安全に心がけ、注意深く見守るよう努めている。
4.
「花巻ママハウス」
生きずらさを抱えるシングルマザー等、必要な支援にたどり着けないママたちをサポートしようと、花巻市
上小舟渡
272-1.8に、「花巻ママハウス」を開設。一口に生きづらさと言っても、その葛藤の程度は
さまざまかと思いますが、相談者も被相談
者も信頼関係(一定の関係性・人間関係)
☆平成26年度 利用者数台帳
利用者総数台帳(=ママハウス来所者・外部講師・ボランティアスタッフ・その他関係者)
大人総数
が安定されて、初めて相談も可能となる。
左表が、開設以来の利用者数である。
1)各種セミナー活動
インストラクターの資格をお持ちのマ
マにお願いし、セルフ・ケアのセミナー(ベ
ビーヨガ・ベビーマッサージ・ドリームマ
ップ作り・フェイシャルエステ・・)を開
大人
6月期
7月期
8月期
9月期
10月期
11月期
12月期
1月期
2月期
3月期
計
30
63
62
46
69
43
26
35
60
36
470
累計
30
93
155
201
270
313
339
374
434
470
子供
うち ママ・ 一般
利用者
子ども 人
累計 母
6
41
45
31
25
29
21
20
40
25
283
6
47
92
123
148
177
198
218
258
283
8
47
49
32
30
43
21
30
44
30
334
催し、ママ同士のつながり、共感・交歓の場としての機会を提供している。
2
うち講師
累計 講師 累計
8
55
104
136
166
209
230
260
304
334
1
7
8
9
9
11
3
3
9
6
66
1
8
16
25
34
45
48
51
60
66
う ちスタッ フ・
ボラ ン テ ィア
協力者
18
6
2
4
23
1
1
0
1
0
56
うち 視察(取
材・他団体
等)
累計 視察 累計
18
24
26
30
53
54
55
55
56
56
3
3
3
2
6
0
1
2
1
0
21
3
6
9
11
17
17
18
20
21
21
2)寛ぎの居場所提供
「花巻ママハウス」のサロン・ママカフェでは、「子連れでゆっくり外で食事もできない」・「外出で、おむ
つ交換もままならない」という声を良く聞く。「花巻ママハウス」は8畳2間・6畳2間と広いキッチンが有
り、畳の部屋は自由にハイハイもできます。また、どなたの目もはばかることなくおむつ替え・授乳等できる
空間です。弁当持参で寛いでいただくも由。ママたちが自由にお使い戴ける空間として、居場所空間・実家機
能を目指している。
3)相談活動
相談者の抱える問題について、丁寧に話を聞き、相互の信頼関係の形成に努め、スモールステップで本人に
寄り添って共に解決する支援を行う。不登校に関しては、子どもと保護者から個別に話を聴き、学校の担任や友
人関係の状況の把握などに努める。しかし、あくまでも本人の語りを待つ。DV・セクハラ問題などは、これまでの
辛さを吐き出せるよう、共
感を持って聴きながら、今
後、どうしていきたいかの
方向性を見出す。緊急度
に応じて、医療機関等の
情報提供も行うとともに、
給与の延滞や離婚等の問
題は、時に、協力弁護士
の助言を基に各種制度の活用等を行い、具体的解決に努めている。
最近の若い方の中には、自己否定感の強さ・自己肯定感の弱さ・他者への怯えや不安が見られる傾向
である。「人が砂粒の様なバラバラ状態は脆く危い。“気づかない・気づけない地域”ではなく、“幸
福感”が少しでも感じられるような包括的支援を目指す。
5.本部事務所の開設について
「花巻ママハウス」内に本部事務所を、同時に開設
2014 年度は、新たに「ベビーホーム・虹」
及び「花巻ママハウス」の開設で、日常業務や財政規模が拡大を示している。そこで、コンプライ
アンスに沿った運営をしていく必要を自覚し「母と子の虹の架け橋」の事務局体制を併せて構築し
た。
5-1.本部・事務局の役割
経営戦略、資金調達・財政、福利厚生、人事・人事計画、広報戦略、庶務事務
1)認定特定非営利活動法人化申請
自主財源の強化に向け、県の助言を受けながら、認定化へ向けた事務整備に取り掛かった。
2)資金調達・財政確保
①
助成金の申請・・財源確保に向け提出。決算の通り、助成及び寄付金を得ることが出来た。
②
事業結果報告のまとめ、目下、校正中で近日発刊。
③
NPO 法人会計の全体調整・・各現場事務所に、委託事業者のシニアが直接指導に入った。
④
毎月の給与支払い事務と年末調整事務
⑤
税等の諸届・・非収益事業等、釜石市・花巻市及び県庁・税務署の各所管に諸届提出。
3
3)福利厚生
①
労災の加入及び、各種厚生年金・社会保険等加入等の手続きを、労働基準監督署・ハローワーク・
年金事務所に諸届提出した。
4)広報戦略
HP ページの管理・運営・更新(各現場事業所)を行った。
5)庶務事務
① 定款変更等に伴う各種諸届(県南広域振興局・県法務局他)を行った。
②
理事会・総会を実施。
4
27 年度事業計画について
Ⅰ.「釜石ママハウス」
1.多様な人々の主体的な参加を生み出す「ママハウス」
・ ママハウスの助成金制度(40 万円)の助成資金で、地域の女性たちの活動を支援し、
“ママのしたい、
やりたい”が育つと共に、市内の主要な女性団体・地域団体の少なくとも 3-4 割程度と連携が図られ
ている状況を作り出し、地域型女性団体、職業型女性団体、教育・子育系団体等との横断組織の「女性
会議」の設置で、27 年度以降のママハウスの女性センター化の足掛かりをつくる。
2.女性相談室の運営
・ 行政は縦割り対応であり、公平・公正性の下で、柔軟な対応が出来にくい。窓口の案内で終わるケ
ースが多い、NPO で行う相談は、寄り添い相談、本人の目標での課題の解決・緩和を目指す。
・ 釜石の女性の就労の大半はパートである。安定した就労で無いことから、生き辛さを抱える女性
は多くみられると思われる。DVは被災の前にも有ったが、震災後顕在化していると言われる。
子供のいじめ・不登校も、
「ママハウス」の聞き取り調査でも伺えたところである。
・ ママハウスの相談は寄り添い相談の中で、ご本人が立てる実現プロセスの意思の形成を支援し、
課題解決を支える。
①よりよく生きるための支援を行う。
②困った問題を抱えた方の駆け込み寺として機能すること。
③制度本位で無くその方の問題対応型であること。
④信頼関係を築くことが基本である。
⑤何でもこちらがしてあげるでなく、地域にある資源=行政・民間地必要医王寺手繋げていくこ
と。
⑥問題を本人の資質として決めつけないこと。
⑦目標は本人の手の届く小さな目標から進め、ステップアップで支援すること。
⑧表面的なことだけでなく、目に見えていないことに気づき、大切にすること。
3.専門性の発揮できる職員研修育成
相談に関わることで、生活のもろもろの問題や課題が見えてくる。もっと笑顔で、もっと生き生きと
生活することを一緒に考えて相談に関われる人材を発掘・育成する研修を実施する。また、PC処理の
外部専門スタッフ(CSRの民間企業)の導入と会計・労務関係の専門研修を外部機関から導入し、ス
タッフ研修に位置付け実施する。
4.支援者育成
相談員のみではなく、セルフケア・地域ケアなど釜石で活動する人材育成のため、保育者養成講座・相談
員養成講座・防災士養成講座など各種支援者・担い手養成講座を継続実施する。
Ⅱ.「虹の家」
1.「虹の家」の移転と C 型保育への転換
4 月 13 日付で、
「虹の家」の C 型保育施設の準備が動
き出した。目下、改修工事が進行しており、旧場所での
「虹の家」は 5 月末で、6 月 3 日から中妻で 3 歳未満児
保育に特化した運営となった。
改修費等補助は小規模保育C型 国 2/3、市 1/12、事
業者 1/4、当初の見積書【7,403,000 円】から予算化は
5,552 千円の補助金。次に賃借料補助はやはり国 2/3、市
1/12、事業者 1/4⇒月 10 万円家賃、礼金を含めて 年間
1,300 千円 のうち 975 千円の補助金の見通しである。
2.保育者養成研修の受講
5
「ベビーホーム・虹」のスタッフと同様、保育士・看護師も含め、27 年 5 月 7 日から開講の保
育者養成講座はこれまで未受講だったものは全員受講をしており、6 月 3 日開設の「虹の家」等で
の担い手養成する。
3.保育内容
一室と言う環境を生かして、「ベビーホーム・虹」と同様、3 歳未満児クラスの混合保育は、ち
ょっと大きいお姉さん・お兄さんなどの仕草は良き刺激。異年齢構成の保育の特性を生かし、且つ、
少数の 1 対 3 の密なる接触での見守りなど、小規模の良さを加味した保育を展開する。加えて保育
アドバイザーでの保育の質の確保並びに今後実施予定の現任研修や保育士資格取得支援を行い、よ
り良い保育を目指す。
Ⅲ.「ベビーホーム・虹」
1. C 型保育の継続実施
27 年度も継続して、3 歳未満児の保育を、月曜から土曜の朝 7 時半から夕方の 6 時半までの
保育を継続実施する。
2.C 型保育の運営の 2 年時に入り、以下のフォーローアップ研修と現任研修について、関係機
関と調整しつつ実施する。
3. 完全給食の実施
26 年度は、週 2 日の給食であったが、27 年度は、土曜日を除く各曜日とも給食を実施する。
コスモスの弁当給食は、週 3 日、パン給食は週 2 日とし、おやつも「ベビーホーム・虹」にて
供する。
4. フォロー研修と現任研修を国基準に沿って年 2 回程度実施し、全スタッフの受講を図り、
豊かな保育の実践に活かす。
④保育者との懇談の機会を設け、日頃の保育に対する相互の理解と子育てに関する
Ⅳ 「花巻ママハウス」の運営・・財源確保で女性の自立支援
今後とも、助成金を申請し、花巻ママハウスの財源確保に努め、「花巻ママハウス」が生きずら
さを抱えた女性の自立支援(セーフティーネット)の機能の実現を目指す。財源使途は、相談員の
6
人件費等、諸事業経費とし、を確保し、パーソナルサポートセンターとして、各種相談にも対応で
きることを目指し、次年度の国の新たな「生活困難者自立支援」の補助事業化を展望する。補助金
を確保し、ママサロンの運営及び「女性なんでも相談室」の運営経費については、いきいき等に再
度助成申請を上げる。
1.ママの居場所事業・・各種講座・セミナー
独立採算性とし、セミナー参加者から参加費 1000 円から 1500 円を徴収し、講師料に充てる。
なお、その内から事務局運営費として、参加者 1 名に対しおよそ 10%若しくは 200 円程度を経費
(印刷代・紙代、お茶菓子代)に充てる。
2.相談事業・・各種寄り添い相談で母子の生活支援(次年度の補助金事業化を目指して)
年間90人 課題解決15人・・目下、他団体の助成金が出るまで、ボランティアで対応。
3.ホームヘルプ事業(検討課題)
・・登録家事援助者は、妊産婦等のケア 年間 90 人
利用者から、1 時間・1000 円を徴し、うち事務局費(事故賠償責任保険料・電話代・コーディ
ネーター人件費・紙代等事務経費)を 200 円とする。
4.サロンパートナー・・日々、ママハウスに常駐、花巻ママハウスの運営に携わる。
月額 81,500 円(10 時―4 時の 1 日6時間勤務、週 5 日・月 20 日)
5.各種セミナー
ママたちの持つ専門性を「花巻ママハウス」の場を提供し、ママのニーズに沿った各種セミナ
ーの開設で、ママ達の交歓・交流を期す。
Ⅴ.本部の運営
職務:経営戦略、資金調達・財政、福利厚生、人事・人事計画、広報戦略、庶務事務等
1.経営戦略
① 認定特定非営利活動法人化申請
自主財源の強化に向け、県の助言を受けながら、認定化へ向けた事務整備に取り掛かって
いる。少なくとも次年度にはしっかり申請をしたい。
2.資金調達・財政確保
①
助成金の申請
②
事業結果報告のまとめ
3.福利厚生
労災の加入及び、各種厚生年金・社会保険等加入等の手続き
4.人事・人事計画
① 職員の雇用計画・面接
② 職員研修の計画・実施
③ 人事異動の実施(経験の継承と業務の質向上)
5.広報戦略
HP ページの管理・運営・更新(各現場事業所)
6.庶務事務
① 定款変更等に伴う各種諸届(県南広域振興局・県法務局他)
② 理事会・総会の開催・運営諸事務
③
NPO 法人会計の全体調整
④
毎月の給与支払い事務と年末調整事務
7
⑤
税等の諸届
8