設計流量と水車の種類について -(最大出力(kW)より発電電力量(kWh)が重要)- 熊本県小水力利用推進協議会 技術担当 福島尚之 1 (1)最大出力と発電電力量の関係 最大出力は次式で算出できます。 最大出力 = 9.8×発電流量×有効落差× 水車効率×発電機効率 Pmax(kW) = 9.8× Q(m3/s) × He(m) × (0.7~0.8) 年間発電電力量(Pe)の概略値は次式で算出します。 Pe(kWh) = 最大発電力(kW)×24(hr)×365(日)×設備利用率(α) ここで、設備利用率(α)の目安は下表に示す範囲に入るかと考えます。 発電設計流量 α= = 河川豊水流量 発電設計流量 流域面積(km2)×(0.05~0.08)(m3/s/km2) α 設備利用率(事業用水力発電) 0.33以下 1.0 以上 0.33~1.0 0.9 ~ 0.7 1.0~1.2 0.7 ~ 0.5 1.3以上 0.5 未満 一般的な設備利用率の最適値は 45%~60% である 2 【発電設計流量の設定】 A 河川流況曲線 事業用水力発電施設の設計流量 40日~60日流量 流量 (m3/s) D1 D2 発電使用水量 設計流量① E1 D’1 設計流量① 設計流量② E2 D’2 C 設計流量② B 355日365日 O 95日 185日 275日 日 河川正常水量 河川流況図 設計流量①の場合 流量設備利用率= 面積 OD1E1CB 面積 OD1D’1B 設計流量②の場合 流量設備利用率= 面積 OD2E2CB 面積 OD2D’2B 3 (2).水車の種類と発電量 1).水車の種類 マイクロ水力発電導入ガイドブック より 4 2).水車の種類と流量変化の効率 流量比 – 相対合成効率 図 ペルトン水車 【水車の選定】 ・流量変動に自動制御で対応できること。 ・発電使用水量が水車の稼働範囲にあること。 フランシス水車 中小水力発電ガイドブック(新訂5版) より 5
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