PDF 245kb - 札幌市社会保障推進協議会

裁判へのご支
援・ご協力を!
2015 年04月02日 37号
生活保護制度を良くする会
ニュース
弁護団は20名。この日は15人が参加。
新・人間裁判」の第 1 回口頭弁論の内容に
ついて、弁護団の吉田玲英弁護士にまとめて
もらいました。
暖かくなり春の訪れが感じられる中、札幌地方裁判
所で新・人間裁判の第1回口頭弁論期日が行われまし
た。新・人間裁判は、昨年2月25日の佐賀地裁への
提訴を皮切りに、全国20地裁で提訴されており、原
告の総数は692名にも上ります。今回の期日は、札
幌地方裁判所では最も大きい805号法廷で行われま
したが、原告や支援者の皆様で傍聴席は埋め尽くされ、
熱気に満ちた中での法廷でした。
大畑實さんが意見陳述
今回の提訴は昨年11月28日に行われて
いますが、被告らが提訴から4か月近く経っ
てようやく提出した3月17日付の答弁書は、
実質的な反論はほぼゼロの形式的なものに過
ぎませんでした。被告らは、口頭弁論期日で
も、音更町から参加した原告大畑實さんの意
見陳述を行うことに対し反対するなど、原告
らの訴えに真摯に耳を傾けようとする意思が
ないことを明らかにしました。
大畑さんの意見陳述は裁判所によって採用
され、大畑さんは、幼少時代の貧困生活には
じまり、現在でも年金が徐々に減らされてい
る中で生活保護を受けざるを得ない生活、一
日あたりの生活費がわずか900円しかない
ため、食費だけで生活費の大半を費消してし
まい新聞や本を買うことさえできないこと、
事務局
道 生 連
電 話 011-736-1722
ファックス
011-736-1688
メ ー ル
seihoyokusurukai
@herb.ocn.ne.jp
お香典を用意できないため友人のお葬式に出
席することもできず、地域社会でのつながり
が徐々に失われていっていることなどを述べ
ました。このような生活を「健康で文化的な
生活」と呼ぶことができるのかという大畑さ
んの訴えに対しては、裁判官も真剣な表情で
聞き入っていました。
西弁護士、憲法25条違反を主張
その後、弁護団の西博和弁護士が訴状の要
旨について、弁護団の渡辺達生弁護士が訴訟
の進行について意見陳述を行いました。西弁
護士は、原告の生活がどのように悪化してい
るかを具体的に述べ、生活保護によって憲法
25条の生存権を保障できていないこと、こ
のような生活保護基準の切り下げが行政庁の
裁量権の逸脱・濫用にあたることなどを訴え
ました。
渡辺弁護士、大規模訴訟団の重要さを訴え
渡辺弁護士は、生活保護に関わる訴訟がこ
れまで多数提起されてきた中で、新・人間裁
判が最大の規模であること、格差社会の問題
が深刻化する一方の現代社会において、この
ように大規模な訴訟が提起されたという事実
の重大さを訴え、裁判所に対し新・人間裁判
に真摯に取り組むよう求めました。
次回の期日は6月10日(水) 午後2時
次回期日までに被告らから本格的な反論が
出てくることとなりますので、訴訟は、これ
からが本格的な闘いへと進んでいきます。次
回期日は6月10日(水)午後2時です。傍
聴人で法廷を埋め尽くし、裁判所や被告らに
原告の皆様の思いを届けましょう!